個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【7月】

洋画専門チャンネル ザ・シネマの編成部スタッフが、1人1本、きわめて個人的にオススメしたい作品をご紹介!


愛のイエントル.jpg少女マンガ的胸キュン映画!


愛のイエントル


7月放送日はこちらでチェック!


YENTL © 1983 LADBROKE ENTERTAINMENTS LIMITED. All Rights Reserved





原作に惚れこんだバーブラ・ストライサンドは、映画化に向けて一心不乱に邁進。ハリウッドの大手スタジオを交渉を重ねていくにつれ、製作に対する意欲が更に彷彿し、気が付いた時には、自らメガホンを取るだけでなく、主演・脚本・製作・主題歌と、なんだかんだ一人で5役も担うことになっていたのだとか。変装こそしていないものの、(今でさえも)男社会のハリウッドで、作り手として道を切り開いていく彼女の姿は、まさにイエントルそのものだなぁ、なんて思ったり。彼女がこの作品に惚れこんだ理由も分かる気がします。

そのバーブラ・ストライサンドという女優ですが、結構好き嫌いが分かれるタイプなのかなぁと思います。なので、(バーブラのほぼ独壇場の映画ですから、)彼女を好きか嫌いかで本作への心象が分かれるのも仕方が無いかなと。ただ一つ言えるのは、いわゆる典型的な美女・・・ではないルックスの彼女が、作品を通して知れば知るほど美しく思えてくる不思議な魅力があるということ。正直にいうと、私にとってバーブラはちょっと苦手なタイプの女優だったけれど、イエントルと重なってか、時間が経てば経つほど目が離せなくなるというか、美しく魅力的に思えてきたことは確かなのです。


本作の随所に、バーブラが歌いながら気持ちを吐露するシーンがあるのですが、その歌いっぷりがとにかくスゴイ。既に歌手としての彼女をご存知の方は「何をいまさら」と思うかもしれませんが、バーブラを全然知らなかった私は、その圧倒的な歌唱力に心震え、うっかり目に涙がジワリとしてしまったのです。こんなに歌が上手い人っているんですねぇ。歌って踊ってというミュージカルではなくて、心の内を独唱するという感じですが、イエントルの心の叫びと相まって二重に感動してしまいます。


髪を切って服装を変えるだけの男装なんて甘すぎるとか、一人で歌いすぎ(他にも歌える役者がいるのに)とか、バーブラって自分のことが本当に好きなんだね!とか・・・痛いツッコミは多々あるでしょう。でもそんなの全然気にならない。だって、これは少女マンガなんですもの!女性であることを隠して生活しなくてはいけないのに、親友の男性を好きになってしまうなんて。かなわぬ恋。抑えられない気持ち。それでも勉学への欲求を優先しようとする・・・愛よりも夢を!みたいな少女マンガ的ドキドキ要素が満載なのです。ついつい、バーブラ(もとい、イエントル)に感情移入してしまって、なんとも胸がキュンキュンしてしまうところは、もしかしたらこの映画の最大の魅力なのかもしれません。

(以下はめちゃめちゃネタバレです)

イエントルがついに愛するアビグドウに真実を打ち明けたとき、アビグドウも同じくずっとイエントルを愛していたことに気がつきます。しかしそれと同時に、アビグドウにとってイエントルは「女性」でしかなくなってしまい、彼女が学問を論じるのはおかしい、と思ってしまうのです。「まだ学問をしたいのか?学問は俺に任せて、女になってくれ」と・・・。そんなアビグドウの予想外の反応に私はちょっぴりショックでした。ユダヤの厳しい戒律のもと、女が学ぶことはご法度だったとしても、頭がよくて神の教えを熱心に学ぶアビグドウだからこそ、きっと先鋭的な考え方も受け入れてくれるはずだと、そう信じていたのに・・・。


ちなみに、このやりとりを現在の社会に置き換えると、<男>「仕事しなくていいよ。子供生んで育てて、家族の世話をしてくれよな。」<女>「そんなのイヤ!これまで同様、ともに仕事に励んで、ともに夢を実現しようよ!それができないなら、別れよう」みたいな感じになるのでしょうかね。いやはや、そんなことを女性に言われたのなら、今の時代だと、<男>「働いてくれるの?ありがとう!共に稼ごう」という方がしっくりくるのでしょうか(笑)。


ゴールデン・グローブ最優秀監督賞、作品賞を受賞の本作を、7月のザ・シネマで是非ご覧下さい。

【キャロル】



恋のミニスカ ウエポン.jpgラムちゃん級にいじらしいイケ女んブリュっ子の一途なレズ恋奮闘記!百合百合ブリュ熊嵐


恋のミニスカ ウエポン



7月放送日はこちらでチェック!



© 2005 Screen Gems, Inc. All Rights Reserved.



ジョーダナ・ブリュースター、通称ブリュっ子。今ではワイスピのヴィンディーゼルの妹役で有名だが、俺はデビュー作『パラサイト』で20年前に一目惚れ済み。こういう原哲夫か池上遼一系劇画調ハンサム顔キリっと眉イケ女んが、実はモロ好みだ(原点内田有紀)。脱いでくれた『姉のいた夏、いない夏。』も眼福だったが、ブリュっ子のベストアクトはそれでもワイスピでもなくて、本作での世界征服を目論む悪の天才役だ。それと戦う秘密諜報機関の美人ミニスカ女学生エージェントに百合目惚れしちゃったブリュっ子。敵同士でも私はスキをあきらめない。ウチはダーリンが好きだっちゃ♥ばりに一方的な押しかけ百合女房っぷり。押しかけられる側(サラ・フォスター。ヱヴァかアバターみたいな13頭身ぐらいある超絶美女)も、困惑しつつも秘めたる百合っ気に目覚めついにコクリを受け入れ、そっからLOVELOVE百合百合桃色交際スタート、という、サイコー胸キュンLGBTバカ映画だ。これ見ながら毎晩眠りに落ちたい!この世界の住人になりたい!俺はブリュっ子になりたい!以上今回はヨタった。

【飯森盛良】


裏切りの戦場.jpgフランス領ニューカレドニアで、1988年に起きた独立闘争事件の真相を暴く社会派戦場ドラマ。

裏切りの戦場 葬られた誓い



7月放送日はこちらでチェック!


© Nord-Ouest Films – UGC Images – Studio 37 – France 2 Cinéma




1988年当時、フランス領であったニューカレドニアで先住民族による独立紛争事件が発生。この事件の交渉役を任された国家憲兵隊大尉の告発手記をもとに、『クリムゾン・リバー』のマチュー・カソヴィッツが監督・主演を務め、入念なリサーチを重ねて完成まで10年も費やした意欲作です。フランス本国で現職のミッテラン大統領VSシラク首相による、熾烈な大統領選のさなかに起きた紛争事件の真相を描いています。両陣営から繰り出される票集めを見据えた命令に、揺らぐ現場の臨場感をリアルに描き出しているので、まるで当事者として参加しているように、グイグイと映画の中に引き込まれていきます。「自分だったらどう判断するのか?」と問いかけずにはいられない作品です。是非ご覧頂きたい1本!

【うず潮】

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