夜の摩天楼で自らの物語を語り出す移民たち──シャンタル・アケルマン監督がユダヤ人のルーツに迫る実験作「アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学」

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夜の摩天楼で自らの物語を語り出す移民たち──シャンタル・アケルマン監督がユダヤ人のルーツに迫る実験作「アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学」

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  1. アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学(シャンタル・アケルマン フランス/ベルギー 1988年)

アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学(シャンタル・アケルマン フランス/ベルギー 1988年)

ヨーロッパから移住して今はニューヨークに住むユダヤ人の老若男女が、次々とカメラの前に現れては移住時の体験を語り始める。ある女性は愛する夫を突然亡くした悲しみを、ある男性は慣れない生活環境のせいで妻が病に伏せた日々を振り返る。さらに、十代の若い女性は迫害を逃れるため親が決めた男性と結婚することへの不安を、貧困に苦しんでいた一家の妻は子どものいない夫婦から受けた援助への感謝と予期せぬ悩みを打ち明ける。

ユダヤ系のシャンタル・アケルマン監督が、米国への移住時に苦労したポーランド系ユダヤ人たちの独白を通じてユダヤ人としてのルーツに迫るという、実験精神が光る意欲作。喜劇的な寸劇を合間に挟む構成もユニーク。

■出演
マーク・アミティン、エスター・バリント、カーク・バルツ、ジュディス・マリナほか

Collections CINEMATEK - (C) Fondation Chantal Akerman

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