『アマデウス』(84)で、アカデミー主演男優賞を受賞した俳優F・マーリー・エイブラハムが仇役を演じている話題作です。
STの世界では、テーマとして語られることが多い、不老不死という人類永遠の夢がテーマになっています。
ちなみに、本作の監督は『新スタートレック』でライカー副長を演じていたジョナサン・フレイクス。彼は同テレビシリーズで監督デビューしており、手堅い演出の腕を振るっています。
『新スタートレック』(編成部注:TNGのこと)のキャラクターによる映画化の中では、一番初心者に親切。そしてマニア向けでもある一本です。
監督は『リーサル・ウェポン』、『ダイ・ハード2』など、アクション映画の編集を担当してきたスチュアート・ベアード。彼は昨年の007最新作『007 スカイフォール』の編集も担当しています。
そして脚本は、STマニアを自称するジョン・ローガン。
マニアではないけどアクション映画に精通している監督と、マニアックな脚本家。この一見すると相反する2人が産み出す相乗効果が素晴らしいのです。
特に映画としては大切な、伏線を張って、それをちゃんと回収する部分(ネタバレになるので書きませんが、ある装置を最初に見せ、その能力を説明した後、クライマックスで使用します)など、実に巧い演出です。
余談になりますが、本作に特殊メイクを施したロン・パールマンが出演しています。彼は本作でエンタープライズ副長を演じたジョナサン・フレイクスとは、ニューヨークのアクターズ・スクールの同級生で、プライベートでも仲が良く、今回の友情出演に至ったという逸話があります。
宇宙船が登場するSFなのに、カーチェイスも登場、スリルを盛り上げるタイムサスペンスなど、アクション映画としての要素も満載です。