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 土曜の深夜は、アートフィルムやカルトムービーの傑作を、ヨーロッパはじめ世界から厳選してお届けする、映画ファン垂涎枠。10月のラインナップは…
(文/映画ライター 高橋諭治)

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 ヴィム・ヴェンダース監督が初期に発表したロードムービー3部作の第1作。9歳の少女をNYからアムステルダムに送り届けることになったドイツ人青年の物語だ。

 人生の迷い道にさまよい込んだ青年と、生意気な少女が織りなすあてどない旅路。16ミリの白黒フィルムに焼きつけられた虚ろな風景が、得も言われぬ詩情を醸し出す。

 主演はヴェンダース作品の常連俳優R・フォーグラーと「緋文字」の子役Y・ロットレンダー。複雑にして豊かな余韻を残す、ラスト・シーンの空撮が実にすばらしい。


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10/13『アメリカの友人
 ヴィム・ヴェンダース監督がデニス・ホッパーを主演に迎えて撮ったサスペンス・ロマン。パトリシア・ハイスミスの“トム・リプリー”シリーズの一編が原作である。

 画商を装い、ヨーロッパで贋作を売りさばく詐欺師リプリー。彼はひょんなことから出会ったヨナタンという病身の額縁職人を、裏社会の殺しの仕事に巻き込んでいく。

 犯罪劇に初挑戦したヴェンダースが、孤独な男たちの魂の共鳴をスリリングかつ切なく描出。彼が敬愛するニコラス・レイ、ダニエル・シュミットが脇役で出演している。


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 キャメロン・クロウ監督の自伝的な青春映画で、アカデミー脚本賞に輝いた代表作。15歳にしてロック・ライターの道を歩み出した少年の夢のような日々を映し出す。

 著名雑誌からの依頼で、新進バンドのツアー密着取材を行う主人公ウィリアム。彼を魅了するグルーピーの美少女を、ケイト・ハドソンが眩しいほどキュートに演じる。

 70年代ロックに彩られた甘酸っぱくもビターな映像世界。音楽業界の内幕ものとしても興味深く、主人公の母親役フランシス・マクドーマンドらの好演も味わい深い。


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10/27『パフューム ある人殺しの物語
 ドイツの鬼才トム・ティクヴァが、P・ジュースキントのベストセラー小説を映画化。18世紀パリの魚市場で生まれ、並外れた嗅覚を授かった青年の数奇な運命を描く。

 ある美少女の体臭の虜になった主人公が、禁断の香水を創造するために、罪の意識すらなく猟奇殺人を繰り返していく。その異様なストーリー展開から目が離せない。

 主人公が女性の肉体から“香り”を抽出するシーンを始め、美醜入り混じるビジュアルのインパクトは圧巻。そしてクライマックスには誰もが目を疑う衝撃的な光景が!



『都会のアリス』© 1973 Reverse Angle Library GmbH 『アメリカの友人』© 1977 REVERSE ANGLE LIBRARY GMBH 『あの頃ペニー・レインと』Copyright © 2000 DreamWorks Films L.L.C. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved. 『パフューム ある人殺しの物語』© 2005 Constantin Film GmbH
洋画専門チャンネル ザ・シネマの編成部スタッフが、1人1本、きわめて個人的にオススメしたい作品をご紹介!

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若者よ、まずM-65着ろ!話はそれからだ!!


『タクシードライバー』
【10月放送日】6日、10日、15日、23日
Copyright © 1976, renewed 2004 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.



 今はIKEAがあるあたりだ。バブル崩壊から数年後、当時はバブルの徒花の巨大屋内スキー施設が建っていて、深夜にはそのシルエットが黒々と天高くそびえ、不気味だった。ふもとは港湾倉庫街。二浪が確定し、終夜バイトをしていたオレ。人生ドン詰まり感、世に出れない焦燥感を抱きながら、海からの寒風吹きすさぶスキー施設の足元を、M-65の襟を立て、バイト先の倉庫まで週6日通った。なんだか解らんが何かに凄まじくムカついてたオレは、トラヴィスにおのれを重ねながら、何十回もこの映画を観た。家ではパッチン腕立てと東京ガスで鉄拳焙りをしてたのは言うまでもない。厨二ではなく二十歳の頃の話だ。そのおかげか、今どうにかこんな仕事で喰えてる。M-65は黄緑に色褪せたが、20年来オレのバディであり続けてくれてる。で、だ若者よ!不景気と閉塞感に窒息しそうな今日の若者よ!とりあえず、M-65を着なさい。全てはそこからだ。そしてトラヴィスを胸に、とりあえずパッチンと東京ガスをしながら、雌伏の今日を生きるのだ!そのうちなんとかなるだろう。
飯森盛良


スラムドッグ$ミリオネア.jpg
イギリス映画とインド映画のいいとこ取り!


『スラムドッグ$ミリオネア』
【10月放送日】20日、24日、28日
©2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporation


 この平和ボケした日本で暮らしていると想像もつかないようなインドの貧困と階級社会の底辺で生きる少年の過酷な人生と、その中で夢に向かって生きるひたむきさ、ラストに訪れる「奇跡」に胸が熱くなる感動作。インド人しかでてこない、インドのスラムを舞台にしたこの作品が世界的に大ヒットし、アカデミー賞8部門に輝いたとき、不思議だったが公開後見て納得!観客は主人公の思いを共有し、最後に一緒に幸せになれる!人種や国なんて関係ない。こういう映画がお得意なのがイギリス映画。「リトル・ダンサー」や「フルモンティ」がすぐに思い浮かびました。イギリスの「トレイン・スポッティング」のダニー・ボイル監督、「フルモンティ」の脚本家サイモン・ビューフォイが生み出したインドを舞台にした「イギリス流登場人物を心から応援したくなる元気をもらえる映画」がこれ。その上、そこにインド映画が持つとてつもないパワーとエネルギー、色の洪水、音楽、踊りがミックスされて、見たことのない傑作映画が生まれました。この映画自体が「奇跡」だなあ。
招きネコ


ナチュラル.jpg諦めたらそれまでだ。 (現代人に贈る勇気と希望の野球映画)


『ナチュラル』
【10月放送日】20日、25日
Copyright © 1984 TriStar Pictures, Inc. All Rights Reserved.


ロバート・レッドフォード、グレン・クローズ、ロバート・デュヴァル、キム・ベイシンガーら豪華スターたちが贈る感動の野球映画。35歳にして新人メジャーリーガーになった男ロイの波乱万丈物語。不屈のチャレンジ精神と雷の落ちた木から削りだしたバット『ワンダー・ボーイ』で活躍する主人公のロイ。野球の物語ながらサスペンス的な要素もあって、程よい緊張感を持つ本作は、野球ファンはもちろんのこと、どなたでも楽しめる作品です。ところどころ出てくる“奇跡”については、鑑賞後に「こんなことは起こりえない」やら「あんな展開はない」と色々ツッコミを入れて頂くのも一興。35歳のロイ役を当時48歳のレッドフォードが演じたことにも驚かされる野球映画の秀作!レッドフォードかっこいいぞ!
銀輪次郎


あの頃ペニー・レインと.jpg
当時のリアルタイム世代が羨ましくてしょうがない。


『あの頃ペニー・レインと』
【10月放送日】20日、26日、28日
Copyright © 2000 DreamWorks Films L.L.C. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.


 15歳で『ローリング・ストーン』誌のライターになった実体験を基に、キャメロン・クロウ監督が少年の切ない青春を綴る、自伝的物語。ちょっぴり寂しい、でもとても幸せな気持ちになれること間違いなし。当時の風俗、音楽やファッションに傾倒していた人ならなおのこと。「パイレーツ・ロック」では24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局の船長を演じていたフィリップ・シーモア・ホフマンは、本作では、1982年に弱冠33歳で亡くなった伝説のロック・ライターであるレスター・バングス役。なかなか本人に似ている。演技も板についている。そしてケイト・ハドソンが通常より数十倍可愛く見える。音楽監修はピーター・フランプトン御大。劇中流れる音楽も、ザ・フー、トッド・ラングレン、イエスから、オールマン、ツェッペリン、レーナード・スキナードなどなど。胸が熱くなる。
山田


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 どなたでもお楽しみいただけるような新旧ヒット作をはじめとした娯楽作を編成する、平日お昼のプライムタイム「シネマ・アフタヌーン」が、10/1(月)より、ひる1時からに時間変更となります。


 ここで改めて、ザ・シネマのレギュラー編成についてご案内いたします。

平日、夜のプライムタイムはよる9時からの「ウィークデイ・シネマ9」。新旧ヒット作をはじめとした娯楽作を編成。いちばん見やすい時間に、いちばん見たい映画をお楽しみいただけます。
 
そして、週末の土曜・日曜には、お気に入りのジャンルが毎週決まって登場する枠をご用意。

 ハリウッドの大作・話題作を放送する、週末土曜よる9時のザ・シネマ目玉枠「プラチナ・シネマ」。日曜よる9時の「プラチナ・シネマアンコール」では過去の「プラチナ・シネマ」作品をアンコール放送し、昼間には吹き替え版でも放送。高まる吹き替えニーズに応えます。
 
 そして土曜の朝10時からは、いつまでも色褪せない、映画史に残る不朽の名作をセレクトしてお届けする、クラシックムービーの専門枠「赤坂シネマ座」土曜日の深夜は、アートフィルムやカルトムービーの傑作を、ヨーロッパはじめ世界から厳選してお届する、映画ファン垂涎枠「シネマ・ソムリエ」。さらに、「見たい!」とのご要望殺到につき常設化した、日曜あさ10時の西部劇専門枠「シネマ・ウエスタン」では、懐かしの名作を中心に西部劇の傑作を厳選してお届けします。

 映画の魅力を余すところなくお伝えする、バラエティ豊かなレギュラー企画を、是非お楽しみ下さい。


■10月のシネマ・アフタヌーン主なラインナップ


ベスト・キッド.jpg
・10/9(火)-12(金)
 『ベスト・キッド』シリーズ一挙放送












ロミオ&ジュリエット.jpg
・10/15(月)-18(木)
 『ロミオ&ジュリエット』ほか、
 【特集:映画で見る名作文学
-恋愛編-】放送










タクシードライバー.jpg・10/22(月)-25(木) 
 『タクシードライバー』ほか、
 【ザ・スター ファイル:ロバート・デ・ニーロ】放送












恋するベーカリー.jpg
・10/30(火)、31(水)
 『恋するベーカリー』ほか、
 【特集:大人の恋愛映画-
いくつになっても恋したい-】放送










『ベスト・キッド』 Copyright © 1984 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
『ロミオ&ジュリエット』 © 1996 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
『タクシードライバー』 Copyright © 1976, renewed 2004 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
『恋するベーカリー』 Universal Picture © 2009 Universal Studios. All Rights Reserved.


王朝.jpg


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