検索結果
-
COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念!コラム:高橋ターヤンさん】『ロッキー』シリーズを不動の名作にしたある登場人物とは?
『ロッキー』は素晴らしい傑作映画である。これはぼくが今さら述べるまでもなく、世界中でこれほど多くの人々に愛され続け、多くの人々に影響を与えたシリーズというのは他にないのではないか。何も持たざる者が千載一遇のチャンスをゲットして輝ける表舞台に出ながらも、本当に大切なものを見つけていくドラマに感動する『ロッキー』。リングの上で勝敗など関係なく愛するエイドリアンの名を連呼するラストは、何回観てもパブロフの犬のように泣いてしまうのはぼくだけで無いはず。 しかしぼくの中で『ロッキー』シリーズで最も印象に残るのは、バート・ヤング演じるポーリーの存在だ。ポーリーは精肉工場で働く出っ腹の中年で、ペットショップで働く地味な妹エイドリアンに酔っては罵声を浴びせて憂さを晴らす毎日。もっと楽をして金を稼ぎたいと、友人のロッキーにマフィアを紹介してもらおうとするダメ男である。何故か妹に好意を持ったロッキーとエイドリアンの仲を取り持つが、2人が幸せそうになるとバットを持って大暴れ。しまいには「もっとおれに優しくしてくれよお…」(富田耕生さんの声で脳内再生してください)と情けない声を出す。ロッキーはシリーズを重ねるにしたがって、世界王者となり、最強の敵を次々と撃破し、アメリカを代表してソ連王者と戦うことになるのだが、ポーリーはずっとポーリーのままだ。しかしポーリーはシリーズを通じて多くの登場人物が退場していく中、最後までロッキーの傍らに寄り添い、終生ロッキーと共にあった。このポーリーの存在は、ファンの中でも賛否が分かれるところであるが、ぼくはポーリーこそが『ロッキー』シリーズを不動の名作たらしめてきた余人に代えがたい存在であると断言する。 ポーリーはロッキーの合わせ鏡のような存在である。チャンスをものにし、必死のトレーニングを行って日の当たる世界に飛び出していったロッキー。しかしもしあの時、世界王者アポロ・クリードの気まぐれでロッキーが挑戦者に選ばれることがなかったら。ロッキーは三流のボクサーとして選手生命を終え、マフィアの用心棒として誰からも認められることもなく生涯を終えていたかもしれない。ポーリーのように。ロッキーはポーリーの中に常に自身を見いだしていたのではないだろうか。だからこそ、特に自身を顧みることなく、何度も失敗を繰り返しながらずっと変わらずボンクラな人生を送るポーリーを、常にそばに置いてきたのではないだろうかと思うのだ。そしてそんなポーリーだからこそ、ロッキーが辛く苦しいときも、栄光に浸っているときも常に変わらぬ率直な態度でロッキーと共にいることができたのではないだろうか。そしてこの映画を観ているぼくたち観客のほとんどは、ポーリーと同じ境遇にある。つまらない人生、うまくいかない仕事、クソったれな人間関係、金は無い、酒や博打に逃げては後悔の日々……。だからこそぼくたちはポーリーにこの上ない嫌悪と同情、そしてシンパシーを同時に感じてしまうのではないだろうか。そしてロッキーはそんなポーリーを最後まで見下すことなく厚い友誼をもって遇していた点は感動的ですらある。 しかしポーリーは『ロッキー』シリーズ最終作『ロッキー・ザ・ファイナル』をもってシリーズを退場した。新シリーズ第1作となる『クリード チャンプを継ぐ男』では、どんな死に方をしたかは分からないが、ポーリーは死んでしまっているのだ。ロッキーはエイドリアンの墓の横に眠るポーリーの墓の前にたたずむ日々を送っており、そこに盟友アポロの忘れ形見であるアドニスが現れる。そしてロッキーの家に居候することになったアドニスに与えられた部屋こそ、ポーリーの部屋であった。これはロッキーがアドニスを新たな家族として迎え入れたことの証左である。ポーリーは死してなお、『ロッキー』シリーズに多大な影響を与え続けているのだ。 特集の記事はコチラ番組を視聴するにはこちら © 1990 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved
-
NEWS/ニュース2019.04.23
竹原慎二さん特番放送へのコメント到着!動画あり! 「ロッキーから勇気や希望をもらうんじゃないですかね」 番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 ザ・シネマにてGW最終日5/6(火・休)放送! 竹原慎二さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼント!
洋画専門CS放送ザ・シネマとBS4K放送ザ・シネマ4Kは、令和元年のゴールデンウィーク最終日に、 「ロッキー」シリーズ全6作品とCSベーシック初放送の『クリード チャンプを継ぐ男』を一挙放送いたします。放送にあわせ元ボクサー・竹原慎二さんのインタビュー特別番組の放送が決定! この度、特別番組の放送を記念し竹原慎二さんにインタビューを行いました。 山あり谷ありロッキーさながらの人生を過ごしてきた、竹原さんが語る自身の半生と、『ロッキー』への熱い想いがこもったインタビューとなりました。 そして竹原さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼントキャンペーンも実施します。 「ロッキー」シリーズと『クリード チャンプを継ぐ男』の一挙放送とあわせてお楽しみください! ■元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二、「『ロッキー』は勇気や希望をもらえる作品」 ★ 竹原慎二さんインタビュー!特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 40年以上もの間、多くの人に勇気と希望を与えてきたシルヴェスター・スタローン主演の映画「ロッキー」シリーズ。ザ・シネマとザ・シネマ4Kでは、その「ロッキー」シリーズ全6作と、ロッキーのライバルであり親友だったアポロの息子アドニス・クリードを主人公にした新章「クリード」シリーズの第一弾『クリード チャンプを継ぐ男』(CSベーシック初放送)を5月6日に一挙放送する。この放送にあわせて、元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二さんが自身の半生について大いに語った特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」も放送される。少年時代から、ボクシングとの出会いで人生を変えて世界王者になった竹原氏。人生を変えた父の言葉。上京。世界戦への挑戦。また、近年は癌との過酷な戦いなど……。数々の困難にも、不屈の精神で立ち向かってきた竹原氏は、まさにリアル・ロッキーとも言うべき存在だ。竹原氏自身はその言葉に「単に不良だったとか出来損ないだった、という点が一緒だというだけでしょ」と笑ってみせるが、それでも氏の言葉は多くの人の心を揺さぶるハズだ。 ★竹原慎二さんコメント 「ロッキー」シリーズは、幼少時からビデオや映画館などで観てきたという竹原氏。 <竹原さん> 「現役の時も、試合前に自分を奮い立たせるために『ロッキー』を観ていました。本当に感動や夢、すべてをくれる映画。僕の場合は高校にも行けなくて。夢も希望もなかったんですけど、そういう僕みたいな奴らが『ロッキー』や「あしたのジョー」なんかを観て、夢を抱いていたんです。ボクサーになれば、この現状を変えられるかもしれないと。今の子はどうか分からないですが、僕らの頃は、ほとんどのボクサーが『ロッキー』を観て感動していたと思いますよ」。 しかし今回の企画に挑むにあたり、改めて「ロッキー」シリーズを鑑賞し直してみたところ、その印象に変化があったという。 ■『クリード チャンプを継ぐ男』&「ロッキー」シリーズ特別番組情報 『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択放送日:5月6日(月・休) 20:45~/5月18日(土) 20:45~元ボクシング世界王者・竹原慎二氏。リアル・ロッキーが「ロッキー」シリーズと自身の半生を語り尽くす! 番組情報はコチラ 番組を視聴するにはこちら ■「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 放送記念プレゼントキャンペーン! ★竹原慎二さん格言付き直筆サイン入り色紙を3名様にプレゼント! ザ・シネマのWEBサイトプレゼントページより応募ください。※ザ・シネマの会員「ザ・シネマメンバーズ」へ会員登録(無料)が必要です。応募期間:2019年4月23日(火)~2019年5月31日(金) プレゼント応募先ページはコチラ 番組を視聴するにはこちら