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アンタッチャブル
[PG12]暗黒街の帝王に立ち向かった勇気ある男たち──正義の戦いを記録した人気TVシリーズの映画版
1960年代の人気TVシリーズを鬼才ブライアン・デ・パルマ監督が映画化。渾身の役作りでアル・カポネに成りきったロバート・デ・ニーロの演技が圧巻。ショーン・コネリーがアカデミー助演男優賞を受賞。
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COLUMN/コラム2024.04.10
ブライアン・デ・パルマ復活!ケヴィン・コスナーをスターに押し上げた“西部劇”『アンタッチャブル』
アメリカに禁酒法が敷かれていた、1920年代から30年代はじめ。悪名高きギャングのアル・カポネは、酒の密造と密輸で莫大な利益を上げ、シカゴで「影の市長」と呼ばれるほどの権勢を誇っていた。 警察や議会、裁判所までがカポネの影響下に置かれる中、孤独な戦いを始めた男が居た。財務省から派遣された若き捜査官、エリオット・ネスである。 ネスは意気盛んに、密造酒摘発に乗り出す。しかし配下の警官は買収されており、捜査情報の漏洩で、初陣は大失敗に終わる。 世間の失笑を買ったネスは、初老の警官マローンと偶然知り合う。彼が信頼に値する男だと見定めたネスは、カポネに対抗するためのチーム作りへの協力を依頼する。 躊躇するマローンだったが、ネスのまっすぐな正義感に打たれ、警官の本分を通すことを決意。 マローンの指導の下、新人警官のストーン、財務省から派遣された簿記係のウォレスという仲間を得たネスは、大掛かりな摘発を成功させる。早速カポネの側から買収や脅迫などが仕掛けられるが、ネスは断固はねのけるのだった。 賄賂や脅しに決して屈しない4人のチーム“アンタッチャブル”と、カポネの築いた帝国は、血で血を洗う戦いへと、突入していく…。 ***** 「アンタッチャブル」というタイトルは、元々は本のタイトル。その内容は、実在の財務省捜査官だったエリオット・ネスが、アル・カポネ逮捕までの顛末を語ったインタビューを元に、構成されたものである。 この本によると、ネスたち“アンタッチャブル”は、デスクワーク中心の捜査官。銃を撃ったなどという話は、登場しない。 ところがこれを原作にしたTVシリーズの「アンタッチャブル」(1959~63/全118話)では、事実を大幅に脚色。ロバート・スタック演じるネスは、FBIの捜査官とされ、彼とその部下が毎回のように銃撃戦に臨んでは、ギャングを射殺するシーンが登場した。このシリーズはアメリカだけではなく、日本でも大人気となり、70年代頃までは度々再放送が行われていた。 TVシリーズの制作から、時は流れて20年余。1980年代中盤になって、このTVシリーズの放映権を持っていたハリウッドメジャーのパラマウントが、自社の75周年を記念する企画として、「アンタッチャブル」の“映画化”に取り組むことを決めた。 担当となったのは、パラマウントの契約プロデューサーだった、アート・リンソン。しかし彼は、原作となったTVシリーズを見ていなかった。 そんな彼が脚本を依頼したのは、デヴィッド・マメット。映画の脚本は、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(81)『評決』(82)を担当。後者ではアカデミー賞にノミネートされている。それ以上に評価されていたのは、劇作家として。「アメリカン・バッファロー」(76)「グレンガリー・グレン・ロス」(84)などを手掛け、後者ではピューリッツァー賞やトニー賞を受賞している。「アンタッチャブル」のTVシリーズは、リアルタイムで見ていたというマメット。シカゴ育ちで故郷をこよなく愛し、また“禁酒法”の時代に関しては、「マニア」と自負するほど詳しかった。 マメットはリンソンと打ち合わせながら、脚本の執筆を始める。実在の“アンタッチャブル”のメンバーが10人だったのを、4人に絞るのは、TVシリーズに倣いながらも、2人は端から、TVの映画版にする気はなかった。「75周年作品」にも拘わらず、パラマウントは1,500万㌦という、当時としても“大作”とは言えない製作費しか提供しなかった。そんな状況でリンソンが監督として声を掛けたのは、スローモーションや長回し、360度回転カメラ等々、技巧を凝らした映像美で熱狂的なファンを持っていた、ブライアン・デ・パルマ。 サイコサスペンスの『キャリー』(76)『殺しのドレス』(80)、ギャング映画の『スカーフェイス』(83)などではヒットを飛ばしたデ・パルマだが、その頃はちょうどキャリアの曲がり角。敬愛するヒッチコックにオマージュを捧げた『ボディ・ダブル』(84)、初のコメディに挑戦した 『Wise Guys』(86/日本では劇場未公開)が続けて大コケしたため、メジャーヒットを欲していた。 そんなデ・パルマが本作『アンタッチャブル』(87)の監督を引き受ける決め手となったのは、マメットが8か月掛けて書いた、その時点では第3稿となる脚本。これまで自分が手掛けてきた作品と違って、例えばジョン・フォード作品のような「伝統的なアメリカ映画の流れ」を汲んでいると感じたのである。 デ・パルマはこの作品を、“ギャング映画”ではなく、『荒野の七人』のような“西部劇”だと捉えた。実際マメットは、「老いたガンファイターと若いガンファイターの物語」としてストーリーを組み立てたと語っている。「神話的なアメリカのヒーローにまつわるスケールの大きな話」。これがプロデューサーのリンソン、脚本のマメット、監督のデ・パルマの間で一致した、本作の方向性となった。 主役のエリオット・ネスは、かつてなら、ゲーリー・クーパー、ジェームズ・スチュアート、ヘンリー・フォンダが演じたような役柄。望まれるのは、理想主義と強さを合わせ持つ、良い意味でクラシックな個性だった。 まずメル・ギブソンの名前が挙がったが、『リーサル・ウェポン』(87)の撮影が重なっていた。続いてウィリアム・ハートやハリスン・フォードなど、当時の売れっ子俳優が候補となった。 しかし、予算が折り合わない。そこで浮上したのが、売り出し中ではあったが、かなり知名度が落ちる、ケヴィン・コスナーだった。 コスナーの起用に懐疑的だったデ・パルマは、監督仲間のローレンス・カスダンとスティーヴン・スピルバーグに相談したという。 カスダンは、『再会の時』(83)でコスナーを起用しながらも、上映時間の関係で彼の出番を全カット。その後西部劇『シルバラード』(85)で正義のガンマンの役を与えている。スピルバーグは、プロデュースしたTVシリーズ「世にも不思議なアメージングストーリー」(85~87)の中で、自分が監督した一編で、コスナーを主役にしている。「彼はクリーンかつ素直で将来性がある」2人の監督のコスナーに対する評価は、まったく同じもので、デ・パルマもコスナー抜擢の踏ん切りがついた。 ネスの仲間のキャスティングも、重要だった。カポネを脱税で摘発することを提案する経理のエキスパート、ウォレス役には、『アメリカン・グラフィティ』(73)で知られた、チャールズ・マーティン・スミス。彼はこの「真面目でおかしな男」を、「漫画チックにしてはならない」と、肝に銘じながら演じたという。 アンディ・ガルシアは当初、カポネの用心棒で殺し屋のフランク・二ティ役の候補だった。しかし本人の希望もあって、新人警官ストーンのセリフを読んだらハマったため、“正義”の側に身を置くこととなった。 さてベテラン警官のマローンである。何とか“大作”の装いにしたいと考えたデ・パルマは、かねてからファンだった、元祖ジェームズ・ボンド俳優のショーン・コネリーにオファーした。「初めて脚本を読んだ時は“まるで天の啓示”のように感じた…」という、当時50代後半のコネリー。コスナーとの組み合わせは、まさに「老いたガンファイターと若いガンファイター」であった。 コネリーに対して、「いつも遠くから彼の仕事は素晴らしいと思っていた」コスナーは、この共演について、「プロの俳優としての、そして個人としての彼のスタイルには影響されたし、そこから学ぶこともあった」と語っている。まさに役の上での、ネスとマローンの関係に重なる。コスナーにとってコネリーは「特別な人」となり、後に自らの主演作『ロビン・フッド』(91)に、特別出演してもらっている。 コスナーはメソッド式で、ネスの役作りを行ったという。カポネについて、あらゆる文献を読み漁り、財務省関係、FBIなどで実際にネスを知っていた人々から話を聞いた。その中には実際の“アンタッチャブル”の、その時点でただ一人の生存者も含まれている。 ただマメットが、ネスのタフガイのイメージを和らげようと、守るべき愛する家族を持つ男としたことに関しては、役作りは容易だった。コスナーには当時、3歳と1歳の子どもがいたからである。 本当はデスクワークが似合う男なのに、成り行きで深みにはまっていく。シカゴの暗黒街の現実を知るにつれ、段々とタフになっていく。コスナーの役作りで、そんなエリオット・ネス像が出来上がっていった。それはデ・パルマによるネスのイメージ、「下水に落ちた白い騎士」と、正に合致していた。 「白い騎士」に対抗して、“悪”を体現するアル・カポネ役に、デ・パルマが切望したのは、ロバート・デ・ニーロだった。1960年代末、無名時代の2人は何度も組んでいたが、それから15年以上。アカデミー賞を2度受賞して、すでに名優の誉れ高かったデ・ニーロを起用するには、僅か2週間の拘束で、製作費の1割に当たる150万㌦も払わなければならなかった。 デ・パルマは、渋る映画会社の重役たちに、己の降板まで仄めかして起用を承諾させた。しかしデ・ニーロ本人から、なかなか出演のOKが届かない。 宙ぶらりんの状態でデ・パルマが頼ったのが、ボブ・ホスキンス。『モナリザ』(86)の演技で、カンヌ国際映画祭やゴールデングローブ賞で俳優賞を受賞して波に乗っていた彼にデ・パルマは、「もしデ・ニーロがやらなかったら、やってくれるか?」と、失礼を承知でオファーを行ったのである。 結局デ・ニーロが出演に応じ、デ・パルマはホスキンスに謝罪の電話を入れることとなった。数週間後、ホスキンスには詫び料として、20万㌦の小切手が届いたという。 正式な契約の日に、デ・ニーロに初めて会ったアート・リンソンは、酷いショックを受けた。出演していたブロードウェイの舞台の出で立ちで現れたデ・ニーロが、「七十キロもなくて、ポニーテイルをしている上に、三十歳ぐらいにしか見えない」状態で、ろくに口をききもしなかったのだ。カポネは太っていて四十歳、騒々しい男なのに…。 リンソンはデ・パルマを罵った。「あんな奴のためにボブ・ホスキンスを断ったなんて!もうおしまいだ」 そんなリンソンをデ・パルマはなだめながら、太鼓判を押した。次に会う時のデ・ニーロは、別人のようになっていると。 それから5週間。現れたデ・ニーロは、すっかり変わっていた。彼は契約後、すぐにイタリアに飛び、そこでパスタやポテトやピザ、ビール、牛乳を詰め込んで11㌔増量。更にカポネの出身地、ナポリ風のアクセントを身に着けて帰ってきたのだ。いわゆる“デ・ニーロアプローチ”だ。 更には古いニュースを見て、本物のカポネそっくりの声と動作、癖を身に付けた。外見的にも、髪の生え際を剃ることで、カポネの月のように丸い顔を作り上げた上、撮影中はローマから来たメイクアップ・アーティストが毎日3時間掛けて、顔の左側にカポネの有名な古傷を再現。更にはボディ・スーツを着込むことで、万全を期した。 本作の衣裳は、ジョルジョ・アルマーニが担当したが、デ・ニーロはリトル・イタリーの洋服屋に頼み、もっと本物らしくリメイク。更には画面には映らないにも拘わらず、絹の下着を、カポネが注文していた店に発注。それに加えて、カポネ愛用ブランドの葉巻や靴も手に入れた。 リンソンは、これらの経費の請求書に肝を冷やしながらも、デ・ニーロの役作りに関しては、不安を抱くことはなくなっていった。 本作のクランクインは、1986年の8月上旬。13週間の撮影で、使用されたロケ地は25以上。その多くが30年代前半には、カポネ行きつけの場所だったという。 クライマックスで、カポネの脱税の証拠である、帳簿係を拘束するための銃撃戦が撮影されたのは、シカゴのユニオン駅。20人のスタッフが2週間掛けて準備を行い、照明のために、電力会社が一時的に駅への電気の供給を増やした。 ここでデ・パルマは、映画史に残る『戦艦ポチョムキン』(1925)の“オデッサの階段”を引用。赤ん坊の乗ったベビーカーが階段を滑り落ちていく中で、激しい銃撃戦をデ・パルマの十八番、スローモーションで捉える。 実はこのシーンは、本作が“大作”の装いながら、製作費が抑えられたための、“代案”だった。本来は、列車に乗った帳簿係を車で追った上に、列車に乗り移って銃撃戦が繰り広げられる筈だったのが、予算の都合で実現不可能。代わりに撮られたこのシーンが、結果的にデ・パルマらしさが横溢する、本作を代表する名シーンとなったのである。 新旧問わずデ・パルマ作品には、“映像美”に走る反面、ストーリーがおざなりになる傾向がある。しかし本作は、マメットのストレート且つ説得力のある脚本によって、そうした欠点を解消。更には、デ・パルマが以前から仕事をしたかったという、エンニオ・モリコーネ作曲のスコアも素晴らしい響きを見せ、1987年に作られた“西部劇”としては、これ以上にない仕上がりとなった。 当初予定されていた製作費1,500万㌦はオーバーして、2,400万㌦が費やされたが、87年6月に公開されると、北米だけで7,500万㌦を稼ぎ出した。その秋に公開された日本でも、配給収入が18億円に達する大ヒットとなった。 アカデミー賞では、ショーン・コネリーに助演男優賞が贈られた。そしてケヴィン・コスナーはこの後、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)『JFK』(91)『ボディガード』(92)等々、ヒット作・話題作への出演が続く。特にプロデューサーと監督を兼ねた『ダンス・ウィズ…』では、アカデミー賞作品賞と監督賞の獲得に至り、大スターの地位を手にした。 監督のデ・パルマは、本作のヒットでせっかく取り戻した“信用”を、続く『カジュアリティーズ』(89)『虚栄のかがり火』(90)両作の大コケで無化する。次に復活するのは、やはり人気TVドラマシリーズを、オリジンを軽視して映画化するという、本作のパターンを踏襲した、『ミッション:インポッシブル』(96)となる。■ 『アンタッチャブル』™ & Copyright © 2024 by Paramount Pictures Corporation. 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PROGRAM/放送作品
(吹)ロビン・フッド(1991) 【木曜洋画劇場版】
ケヴィン・コスナーが伝説の英雄を熱演!迫力満点のアクションに手に汗握る痛快アドベンチャー
過去に幾度も映像化された中世イギリスの伝説の英雄譚をケヴィン・コスナー主演で映画化。スペクタクルなアクション満載の痛快作に仕上がっている。モーガン・フリーマンら脇を固める実力派俳優陣も豪華。
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COLUMN/コラム2013.12.18
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年1月】にしこ
説明不要、オススメ不要かもしれませんが「アンタッチャブル」です!! 禁酒法時代のシカゴ。悪事の限りを尽くし、シカゴの帝王であったアル・カポネを財務省から肝いりでやって来た調査官エリオット・ネスはなんとかして捕まえようと息巻いていますが、警察内部までカポネの息がかかっているため、当然空回り。意気消沈のネスの前に現れたのはショーン・コネリー演じる巡回警官のマローン。マローン「この年でパトロール警官だ」ネス「どうしてだ?」マローン「この腐りきった街で唯一汚れてない警官だからさ」。 二人がスカウトする警察学校の生徒、若きアンディ・ガルシアのはにかみ笑顔もキュート。そしてそして、見所はたくさんありますが、ロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネの笑ってしまうほど絵に描いた様な悪役ぶりが、いろいろな意味ですごいです。ヒーローの前に立ちはだかる壁→尊敬する師との出会い→成長→悪との対決。シンプルだっていいじゃない。勧善懲悪だっていいじゃない。だって「アンタッチャブル」だもの。観終わった後の爽快感はピカ一!!そして!!この名作がザ・シネマではなんと元日1月1日に放送です!!新年の幕開けにこれほど相応しい作品があるでしょうか!!ザ・シネマでは12/28-1/5の9日間、年末年始の特別編成でヒット作から良作まで渾身のラインナップでお送りします。どうぞお楽しみ下さい!! TM & Copyright © 2013 Paramount Pictures. All rights reserved.
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PROGRAM/放送作品
ロビン・フッド(1991)
ケヴィン・コスナーが伝説の英雄を熱演!迫力満点のアクションに手に汗握る痛快アドベンチャー
過去に幾度も映像化された中世イギリスの伝説の英雄譚をケヴィン・コスナー主演で映画化。スペクタクルなアクション満載の痛快作に仕上がっている。モーガン・フリーマンら脇を固める実力派俳優陣も豪華。
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COLUMN/コラム2013.02.23
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年3月】飯森盛良
キューバ危機を描いたポリティカル・サスペンスだ。敵国ソ連が米国の喉元キューバに核ミサイルを配備。ホワイトハウスでは軍部を中心に「断固たる態度で臨むべき!」との強硬策が叫ばれる。相手が口先だけ、格好だけで何の覚悟もないチキン野郎なら、こちらが強気に出れば効果あるだろう。だが、相手も「断固」路線の場合どうなるか…「断固」競争の行き着く先は核戦争しかない。ケネディ兄弟(大統領と司法長官)と補佐官のトリオは、後先考えない国内タカ派からの「断固」圧力にたった3人で抵抗しながら、相手国首脳陣にも自分たちと同じ冷静な善意の人がいてくれることを信じ、人類滅亡を回避するべく13日間にわたるギリギリの交渉を展開する。もしケネディ自身が直情径行の「断固」主義者だったら、世界はこの時に滅んでいただろう。これが、政治の責任、政治の良心というものでは?良い勉強させてもらった! ©BEACON COMMUNICATIONS,LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
ウォーターワールド
ケヴィン・コスナー×デニス・ホッパー共演で贈る、史上空前のSFスペクタクル!
世界が海の底に沈んでしまった未来の地球。人々は皆、人工浮遊都市の上で生き延びていた。伝説の陸地を求め、海賊との壮絶な戦いに巻き込まれてゆく男の旅を描いた、近未来海上アクション・アドベンチャー。
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COLUMN/コラム2009.07.04
こうして戦争は始まる>『13デイズ』
どういうわけか、当ブログではわりとまじめな作品について駄文を書くことの多い僕だが、その中身はというと、相当にいい加減で不真面目な性格である。それゆえに「社会派ドラマ」にカテゴライズされる作品を、積極的に観る機会がとりたてて多いということもない。むしろ、ちょっと近寄りにくい、肩がこりそう。そう考えるタチなのだ。大体において「社会派」と呼ばれるような作品は、コメディ映画とは異なり、観る側にもエネルギーがいる。ウヒャヒャと笑えばいいだけのコメディ映画に比べると、気を抜くとストーリーについていけなくなりそうなので、頭を回転させる必要もある。作品時間も長い傾向にある。それだけに駄作を観たときの落胆度は大きく、大きな後悔と損失を被ることになる。しかしながら、そんなひねくれた視点から観ても『13デイズ』は、間違いのない、きちんと作り込まれた社会派ドラマでありポリティカルサスペンスである。 今作の舞台は1962年、冷戦まっただなかのアメリカ。世界が核戦争に最も接近したと言われる13日間「キューバ危機」を描いている。時の大統領は、ジョン・F・ケネディ。ケネディを支える司法長官に実弟のロバート・ケネディがつき、大統領特別補佐官として、ケネス・オドネルがいた。言うまでもないことだが、冷戦時代のアメリカとソ連は同等の武力=核兵器を持ち合うことで均衡を保っていた。巨大な力を持つ二つの国の、どちらか一方だけが圧倒的な武力を持つことは、世界を危機にさらすことになると考えていたからである。キューバ危機はアメリカの侵攻を恐れたキューバが、友邦のソ連に武器の援助を申し込んだことに端を発する。しかし、戦争にも使われかねない武器を渡してしまうのはさすがにマズイと判断したソ連は、代わりに、核ミサイルをキューバ国内に配備した。核は戦争のための兵器ではなく戦争を抑止するための兵器である、という、冷戦時代特有の、今日では理解できない発想だ。だが結果として、これにアメリカが猛反発して、危ういバランスで成り立っていた均衡が崩れそうになるのである。『13デイズ』は“ケネディ・テープ”と呼ばれるケネディ大統領自ら13日間の会議の模様を録音したテープや、ロバート・F・ケネディの回想録『13日間』、機密文書、そしてケビン・コスナーが演じた実在の人物、ケネス・オドネルへの100時間にも及ぶロング・インタビューなどを基に練り上げられたという。もちろん、映画である点、そして極めて政治色の強い事件を扱っているだけに、事実と異なる点もあるはずだ。だがどのようにしてソ連とアメリカの緊張が高まり、どのようにして最悪の事態、つまり第三次世界大戦を免れることになったのかが、非常にわかりやすく、かつスリリングに描かれている。僕はこの映画を観るまで、結局のところ、戦争は圧倒的な権力を持った国家のリーダーの意思によって始まるものだと思い込んでいた。事実、ヒトラーのようにそういったケースもある。しかし『13デイズ』では、アメリカにとって「キューバ危機」は対ソ連であると同時に、アメリカ内部との戦いでもあった点が詳細に描かれており、それが非常に興味深い。アメリカ内部とは、国防総省やCIAなど、戦争回避=軟弱な態度として、空爆を主張する主戦派の人々のことである。彼らの強硬論をケネディ兄弟とオドネルが、いかにして抑えたか。それが『13デイズ』を緊迫感ある作品に仕立てている理由である。戦争の引き金となるのは、必ずしも対外的な要因ばかりではなく、部下や周囲に対する権力の誇示、自分の地位や立場を守るための見栄やプライドといった、誰もが持っている要因が積み重なって、大きな力となったものなのかもしれない。いつだったか忘れたが、こんな言葉を聞いたことがある。「一人一人の希望を聞いてできあがったものは、結局誰も望んでいないものである」もしかするとその一つが戦争なのかも知れない、と考えさせられる映画だった。ついでに言うと、主演のケビン・コスナーは1995年の『ウォーターワールド』で大コケする前後あたりから、『ボディ・ガード』のようなラブ&ヒーロー路線にいくのか、『フィールド・オブ・ドリームス』のようなヒューマンドラマ路線に行くのか、迷走が続いている感があるが、たぶん『JFK』や『パーフェクトワールド』、そして今作のようなわりとシリアスな作品で、ヒーローになりすぎない、ちょいシブメの役が一番しっくりくる気がする。そんなわけで、僕のように「政治・社会派」作品でミスはしたくない!と強い決意を持っている人にも、『13デイズ』は間違いなくオススメできる作品でありますので、ぜひご覧下さい!■(奥田高大) ©BEACON COMMUNICATIONS,LLC.ALL RIGHTS RESERVED
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PROGRAM/放送作品
(吹)アンタッチャブル【ゴールデン洋画劇場版】
[PG12]暗黒街の帝王に立ち向かった勇気ある男たち──正義の戦いを記録した人気TVシリーズの映画版
1960年代の人気TVシリーズを鬼才ブライアン・デ・パルマ監督が映画化。渾身の役作りでアル・カポネに成りきったロバート・デ・ニーロの演技が圧巻。ショーン・コネリーがアカデミー助演男優賞を受賞。
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PROGRAM/放送作品
メッセージ・イン・ア・ボトル
手紙の入った瓶を通じて大人の愛が育まれていく…ラブストーリーの名手ニコラス・スパークスの小説を映画化
『きみに読む物語』の原作者ニコラス・スパークスの小説を初めて映画化した作品。心に深い傷を持つ大人の男女が徐々に愛を育んでいく姿を、ケヴィン・コスナーとロビン・ライト・ペンが静かな演技で魅せる。