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PROGRAM/放送作品
エンドレス・ラブ
会えないほど、引き裂かれるほど思いは募る…、うら若きカップルの悲恋のラブストーリー
絶世の美女と評されたブルック・シールズ主演。監督は「ロミオとジュリエット」など古典劇映画やオペラの演出で有名なフランコ・ゼフィレッリ。ダイアナ・ロスとライオネル・リッチーが歌う主題歌が大ヒットした。
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COLUMN/コラム2019.09.27
自由を求めたコッポラ監督が設立した「ゾエトロープ」で自由自在に撮った“自分探しの旅”
今回はフランシス・フォード・コッポラ監督の『雨のなかの女』という1969年の映画です。コッポラが設立した製作会社ゾエトロープの第1回作品です。それまでのハリウッドの映画会社によるシステムから離れて、完全に独立のプロダクションを立てて映画を作ったんですね。『雨の中の女』のヒロインは、シャーリー・ナイト演じる専業主婦ナタリーで、ある日突然、母親になって家庭に埋没していく人生が嫌になって、夫に黙って車に乗って家出します。そして、ニューヨークからペンシルバニア、ウエストバージニア、テネシー州のチャタヌガ、ケンタッキー、ネブラスカ……というルートであてもなくアメリカを放浪していくロードムービーです。 『雨の中の女』はキャスティングの段階から、学生時代のジョージ・ルーカスが密着してメイキングを撮影し、今でもYouTubeで観ることができます。それを観るとわかるのは、撮影隊がヒロインと実際に旅をしながら、その場でロケハンをして、即興的にシーンを作っていく方法で撮られたことです。つまり、『雨の中の女』は、ジャン=リュック・ゴダールの『勝手にしやがれ』(60年)のような、自由で実験的な映画なのです。 コッポラは、ゴダールに代表されるフランスのヌーヴェル・ヴァーグの影響を強く受けて映画を撮り始めましたが、ハリウッドのメジャーであるワーナー・ブラザースに雇われて、『フィニアンの虹』(68年)というミュージカル映画を作らされてショックを受けました。とにかく撮影所の年老いたベテラン・スタッフが頑固で言うことをきかない。何十年もやってきた撮り方を固守するから、映像がどうしても古臭いんです。 もうハリウッドはダメだ、と思ったコッポラは自分の映画スタジオを立ち上げて、低予算で自由気ままに撮ることにしました。それが『雨の中の女』です。 ヒロインはコッポラ自身の母親をモデルにしています。だからイタリア式の結婚式の回想が入るんです。イタリア系の家庭は男尊女卑がひどくて、特に1950年代まで、女性は専業主婦として、家事と子育てする以外の人生がなかった。それでコッポラの母親は「私って何?」と絶望して家出したそうです。モーテルに一泊しただけで、あきらめて家に帰ったそうですが、『雨の中の女』のヒロインは愛を求めてアメリカの南部や中西部に入っていきます。 彼女はヒッチハイクしていた、たくましい元フットボール選手(ジェームズ・カーン)を拾います。カーンはコッポラの大学時代の友人なのでキャスティングされたんですが、実際に元フットボール選手です。夫以外に男を知らないヒロインは野性的なカーンと一夜の情事を体験しようとしますが、できません。カーンは試合中の事故で脳が壊れていたのです。 次にヒロインは優しい白バイ警官(ロバート・デュヴァル)を好きになりますが、彼も思っていたのとは違う男でした。 原題の「レイン・ピープル」とは、雨に流されて消えてしまう人々、涙でできた悲しく孤独な、この映画の登場人物たちを意味します。 自分自身を探してさまようヒロインには、ハリウッドをはぐれて自由を求めながら、この映画を撮影するコッポラ自身が重ねられています。 『雨の中の女』は興行的には成功しませんでしたが、この映画のジェームズ・カーンとロバート・デュヴァル、それにイタリア式結婚式が、コッポラの代表作『ゴッドファーザー』(72年)につながっていったのです。 ということで、巨匠コッポラの原点、『雨の中の女』、ぜひ、ご覧ください!■ (談/町山智浩) MORE★INFO.●シャーリー・ナイト演じるナタリーは妊娠している設定だったのは、ナイトが実際に妊娠していたから。●ロバート・デュヴァル演じるゴードンが失った妻を回想するが、その妻を演じたの監督夫人エレノア(ノー・クレジット)だった。●フィルム・スクールを卒業したてのジョージ・ルーカスが撮影に密着して、後にこの撮影風景を短編『Filmmaker』(68年)に仕上げた。 © Warner Bros. Entertainment Inc.
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PROGRAM/放送作品
ザ・センダー/恐怖の幻想人間
“悪夢を送る男”が不気味な幻覚で混乱と恐怖を巻き起こす!恐ろしく、もの哀しいサイキック・ホラー
悪夢を伝達する能力を持つ青年が巻き起こす恐怖を、ショッキングな幻覚シーンの数々でインパクト満点に魅せる。『アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ』のキャスリン・ハロルドがヒロインを熱演。
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PROGRAM/放送作品
雨のなかの女【町山智浩撰】
町山智浩推薦。都会を出て広い米国を見る女。60年代末ニューシネマの動きと連動したコッポラ初期の重要作
町山智浩セレクトのレア映画を町山解説付きでお届け。監督の母の体験をもとにした「家を出て放浪する主婦」ロードムービー。ハリウッドを飛び出し米国を再発見するロケを敢行。ニューシネマ運動とも連動した重要作。
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PROGRAM/放送作品
ジャガーノート
航行中の豪華客船に爆弾が仕掛けられた!犯人との駆け引きや爆弾処理の緊迫感が魅力のパニック映画
70年代パニック映画ブームが生んだ佳作の1本。主役の爆弾処理のプロに、『ハリー・ポッター』1、2作でダンブルドア校長を演じた故リチャード・ハリス。この当時は国際的アクションスターとして大活躍していた。
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PROGRAM/放送作品
(吹)ジャガーノート
航行中の豪華客船に爆弾が仕掛けられた!犯人との駆け引きや爆弾処理の緊迫感が魅力のパニック映画
70年代パニック映画ブームが生んだ佳作の1本。主役の爆弾処理のプロに、『ハリー・ポッター』1、2作でダンブルドア校長を演じた故リチャード・ハリス。この当時は国際的アクションスターとして大活躍していた。