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PROGRAM/放送作品
(吹)ワイルド・スピード ICE BREAK
今度は氷の上で潜水艦とカーチェイス!美しき悪役シャーリーズ・セロンが登場する人気シリーズ第8弾
シャーリーズ・セロンがサイバーテロリスト役でシリーズに初参戦し、ファミリーを束ねる主人公ドミニクを悪の世界へと誘う。N.Y.のビル街や氷上で繰り広げられる、常識破りのカーアクションに度肝を抜かれる。
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NEWS/ニュース2024.01.25
『ワイルド・スピード【ザ・シネマ新録版】』TV初放送直前 爆走!完成披露試写会イベントレポート
『(吹)ワイルド・スピード【ザ・シネマ新録版】【4Kレストア版】』の完成披露試写会が1月23日(火)に都内で開催され、楠大典、高橋広樹、甲斐田裕子、園崎未恵ら吹替メインキャスト4人による舞台挨拶とトークイベント、さらにはプレゼント抽選会が実施されました。イベントレポートを速報でお届けします。 レポートはこちらから!
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PROGRAM/放送作品
ワイルド・スピード ICE BREAK
今度は氷の上で潜水艦とカーチェイス!美しき悪役シャーリーズ・セロンが登場する人気シリーズ第8弾
シャーリーズ・セロンがサイバーテロリスト役でシリーズに初参戦し、ファミリーを束ねる主人公ドミニクを悪の世界へと誘う。N.Y.のビル街や氷上で繰り広げられる、常識破りのカーアクションに度肝を抜かれる。
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COLUMN/コラム2023.12.29
鮮やかに遂げた、ストリート・レース映画の復権 —『ワイルド・スピード』
◆誰もが知るミッション遂行シリーズの“起点” 米秘密機関の特命を受け、国益をおびやかす組織や治安を乱す敵の行動を、車を駆使して阻止するアクション映画シリーズ『ワイルド・スピード』。共にミッションを遂行する仲間を「ファミリー」と称し、なによりチューンドカーによる物理的法則を無視したアクション描写など、マイルドヤンキーをたぎらせる要素に満ちたこのフランチャイズは、2024年の現在までに10本のシリーズ正編と1本のスピンオフ作品を生み、世界じゅうのファンに支持されている。 ハリウッド映画の数ある長寿シリーズの中で、もっとも理屈を必要としないパッショナブルな臭気を放ち、また死闘を繰り広げた相手が味方となって参入したり、次回作へと続くドラマの引きの強さなど、いずれも我が国の「少年マンガ」を思わす属性に鼻腔をくすぐられる人も少なくないだろう。 とりわけこのシリーズが持つ、少年マンガのテイストに近い要素は、ゆったりと大きな路線変更のカーブを描きながら、現在のスタイルを形成している点ではないだろうか。柔道マンガが野球マンガになった『ドカベン』や、コメディがシリアス格闘ものへと変遷していった『キン肉マン』など、長期にわたり人気を博したコミックスに同様のケースが見られる。『ワイスピ』(『ワイルド・スピード』の略称にして愛称)もそれらと同じく、2001年公開の1作目は現在と異なるジャンルに足場を置いていたのだ。 ◆道を切り拓いたロジャー・コーマンへのリスペクト 段取り的だが、ここで本作のストーリーを概説しておきたい。高額な積荷を狙い、ロサンゼルスでチューンドカーを使ったトラック・ジャックが頻発。一連の犯行にはストリート・レース界のキング、ドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)が関与していると睨んだLAPDのブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)は、ドミニクとの接触を図るためにレーシングクルーとして潜入捜査に踏み込む。だがレースを経て彼との仲間意識を強めたブライアンは、自分の忠誠心がどこにあるかというアイデンティティ崩壊へと追い詰められていく。 こうしたストーリーからも明らかなように、本作はもともと公道で違法にレースをおこなう「ストリート・レース」というアウトロー文化を描いた作品だ。映画と同レースとの関係は古いもので、1947年に公開された『The Devil on Wheels』(日本未公開)を起点に40年代後半から70年代のハリウッドで量産され、メジャーなところではジェームズ・ディーン出演による『理由なき反抗』(1955)あたりを連想する人は多いだろう。 特にこのジャンルに関し、独自の嗅覚でもって量産展開を果たしたのは、B級映画の帝王と呼ばれた映画監督/プロデューサーのロジャー・コーマンだ。彼は若者の反抗心がエクスプロイテーション・シネマ(搾取映画)の題材として興行的価値を有すると判断し、ストリート・レースの血統を持つ『速き者、激しき者』(1954)や『T-Bird Gang』(1959/日本未公開)、そして『デス・レース2000年』(1975)といったカーアクション映画を製作。カーレース映画というジャンルの広義な拡張と啓蒙を担ってきた。 『ワイルド・スピード』は、そんなコーマンプロデュースの『速き者、激しき者』から原題“The Fast and the Furious”を、そして『T-Bird Gang』からストーリー設定を一部借りることで、本作が置かれるべきジャンルの位置付けと、先導者であるコーマンに対する敬意をあらわしている。ちなみに後者のストーリーは、白いサンダーバードの強盗団に父を殺された息子が、警察から送り込まれた囮として連中に接近し、復讐を果たすというものだ。 本作の監督を担当したロブ・コーエンによると、ニューヨークのクイーンズ地区でおこなわれたストリート・レースの記事を読んだことが企画の発展につながったという。そして「実際の現場を見て圧倒された」と語り、その迫真性は映画の中で不足なく描写されている。 加えてこの映画の成立に寄与したのは、当時の最新技術だ。中でも俳優の運転映像を可能にするため、時速120kmでチューンドカーの実物大レプリカを牽引することができる特殊リグを導入したり、またデジタルツールがプラクティカルなカーショットを補強するなど、シリーズの礎となるメイキングプロセスを本作で構築している。 ただコーエンはストリート・レースの違法性をいたずらに正当化することなく、非合法な娯楽に興じる者をトラック・ジャックをはたらく犯罪集団という設定にリンクさせており、そこに監督の道徳感が顕在している。ゆえに現在まで続くシリーズでの正義行動は、ドミニクの贖罪が発露だと考えると符号が合う。悪の道はたやすく、正義の道は果てしなく困難であることを示すかのように。 ◆当時の車事情と、新録吹き替え版の意義に思う そんな大きな軌道変更の末にミッション遂行路線を邁進している『ワイスピ』だが、現在にいたるも維持している制作姿勢がある。それはいかに大きなアクションシークエンスであろうと、メインとなる車だけはプラクティカルでの撮影が主とされている点だ。 筆者はシリーズ8作目『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)のワークプリントを、配給元である東宝東和の会議室で観た経験を持つ。これは未完成のバージョンだが、逆に言えば劇中のどの要素がデジタルで、どの要素が実物なのかを視認できる絶好の機会を与えてくれる。たとえばクライマックスにおける原子力潜水艦は全てがCGによるもので、そこに絡むドミニクらファミリーたちの車は、いかにアクロバティックな走りをしていようが、ほぼライブアクションでの撮影が徹底されているのだ。当然のポリシーといえばそうだろうが、。ヴァーチャル・プロダクションの進化によって、全ての要素がデジタル由来のものといえるような状況下にありながら、そこには最初の『ワイルド・スピード』の創作精神が今も脈づいていることを実感できる。 製作からじき四半世紀が立とうとし、立派なクラシックとなった感のある本作。こうして改めて観直すと、時代なりの車事情をそこに感じることができる。それぞれの登場人物のキャラクターに応じた車種の選択はもとより、ストリート・レースにおいては安価でチューニングベースとして扱いやすいという事情もあり、日本車の存在感が際立つ。またクライマックスでのブライアンとドミニクの直接対決レースでは、前者のスープラが後者のダッチ・チャージャーと互角の勝負を見せるなど、シェアを拡げる日本車とアメリカンカーとの代理戦争を見るかのようだ。 このたひザ・シネマでは、本作『ワイルド・スピード』の新録吹き替えを実施し、シリーズに統一感を与える独自の試みに挑んでいる。時代に応じたクラシックの吹き替えは海外古典文学の「新訳」に等しく、非常に生産性の高い行為だと筆者は実感している。ただそれを肯定するいっぽう、個人的には初期作をヴォイスキャストで一貫させることに、1作目の独立性が目減りしてしまうような寂しさを覚えなくもない。それだけ今と性質の異なる『ワイスピ』として、本作固有の価値と存在意義はとてつもなく大きいのだ。■ 『ワイルド・スピード』© 2001 Universal Studios. All Rights Reserved.
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PROGRAM/放送作品
(吹)ワイルド・スピード/ジェットブレイク
今度の超絶カーバトルは空が舞台!新たな強敵が立ちはだかる大ヒットカーアクションシリーズ第9弾
ヴィン・ディーゼルらおなじみレギュラー陣のほか、ヘレン・ミレンや前作の敵役シャーリーズ・セロンが再登場し、新たな敵としてジョン・シナも参戦。飛行機から車で飛び降りる常識破りなカーアクションが圧巻。
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COLUMN/コラム2019.12.27
遅れてきたアクション映画界の大型ルーキー、快進撃を続けるジェイソン・ステイ サム!
今、最も旬なアクションスターは誰か? アクション映画界は長らくシルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジャッキー・チェン、スティーヴン・セガール、チャック・ノリスといったメンバーが、寡占ともいえるほ業界を牛耳ってきた。しかし、スタローンは73歳、シュワルツェネッガーは72歳、ジャッキー65歳、セガールは67歳で、ノリスに至っては79歳なのである。人類の平均寿命が延び、年金の支給開始がどんどん後ろ倒しになり、定年後も再雇用やセカンドキャリアが当たり前になっている昨今だとしても、いくらなんでも70代の後期高齢者にアクション映画界をいつまで背負わせているのかと怒られても致し方なしの状況は非常に問題だ。アクションスターの後継者問題は非常に深刻なレベルにあり、特に欧米のアクションスターの人材枯渇っぷりはみていて心配になるレベル。アクションスターという存在が、絶滅危惧種と言われても否定できない状態になっている。 しかしぼくのように年がら年中アクション映画ばかり観ている輩からすると、「心配ご無用!」と太鼓判を押したくなる新進気鋭の若手アクションスターがここにいる。ジェイソン・ステイサムである。 1967年、イングランド中部ダービーシャーで生まれたステイサムは、地元の露店で働きながら、カンフー、キックボクシング、空手といった武道を習得。またサッカー選手としても活躍し、のちに映画で共演することになる元プロサッカー選手ヴィニー・ジョーンズと共にフィールドを駆け回っていた時期もあった。しかし何と言ってもステイサムの才能が開花したのは、水泳の飛び込み競技。イギリス代表候補になるほど卓越した成績を残していたが、ステイサムはアスリートの道ではなくファッションモデルとしてキャリアを積み始める。トミー・ヒルフィガー、グリフィン、リーバイスといった有名ブランドのモデルを務めるだけでなく、シェイメンやイレイジャーといったバンドのミュージックビデオにも出演。そしてステイサムがモデルとして契約していたブランドのフレンチ・コネクションがある映画のスポンサーとなっており、その宣伝もかねてステイサムはその映画に出演することになる。新人監督ガイ・リッチーの長編監督デビュー作であり、ステイサムの映画デビュー作でもある『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(98年)は、その年のイギリス映画のナンバー1ヒット作となり、主人公グループの一人を演じたステイサムも映画俳優として注目を集めるようになっていく。さらに続くガイ・リッチー監督作『スナッチ』(00年)にも引き続き出演。本作では狂言回しの主人公を演じ、俳優としてのステータスは一気に上がったのであった。 ステイサムの転機となったのは2001年に公開された『ザ・ワン』(01年)。ジェット・リーという稀代のアクションスターと共演したこの映画を皮切りに、ステイサムは本格的にアクション俳優としての活動を開始。リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ社制作の『トランスポーター』シリーズ(02年~)では、無敵の運び屋フランク・マーティンに扮し、ステイサムの身体能力をフルに発揮したアクションとド派手なカースタンを披露。ステイサム主演で第3作まで作られる人気シリーズとなり、興行収入もうなぎ上りで『トランスポーター3 アンリミテッド』(08年)ではついに世界興収が1億ドルを突破することになる。他にも、アドレナリンを出し続けないと死んでしまう劇薬を投与された殺し屋の活躍を描く『アドレナリン』シリーズ(06年~)、シルベスター・スタローンが消耗品扱いをされてきたかつてのアクションスターを結集して制作した大傑作『エクスペンダブルズ』シリーズ(10年~)、チャールズ・ブロンソン主演作のリメイクとなる『メカニック』シリーズ(11年~)といった人気シリーズに次々と出演。確実に数字を見込めるアクションスターとしてその方向性は確定していくことになる。 しかし興収が1億ドルを突破するようなアクション大作にだけ出演する、単なるアクション俳優で終わらないのがステイサム。『バンク・ジョブ』(08年)や『ブリッツ』(11年)といった渋めのスリラーでもその存在感をアピールし、『SAFE/セイフ』『キラー・エリート』(共に11年)、『PARKER/パーカー』『バトルフロント』(共に13年)のような単発の佳作アクション映画にも主演。まさに八面六臂の大活躍で、アクション映画俳優としての地位を確立したのだった。 ステイサムのアクションの魅力は、幼少期に経験した様々な格闘技をベースにしたガチンコのファイトコレオグラフィと、抜群の身体能力を活かしたスタント。さらに水泳競技で鍛え上げた無駄のない肉体美の躍動だ。大先輩のスタローンやシュワルツェネッガーのように巨大な筋肉の鎧ではなく、最盛期の総合格闘家ヴァンダレイ・シウバのように発達した広背筋と強くしなやかな筋肉がステイサムの強さの説得力となっているのだ。 閑話休題。ここでアクション映画界に存在する“もう一つの頂”、『ワイルド・スピード』シリーズ(01年~)に話を移そう。元々ヴィン・ディーゼルと故ポール・ウォーカーのコンビが繰り出すド派手なカーアクションで人気になったこのシリーズだが、シリーズ第5弾『ワイルド・スピード MEGA MAX』(11年)からDSS捜査官ルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)が参戦した辺りから肉弾アクションも増量。それに伴って興行収入も倍々ゲーム状態で増加している人気シリーズである。 そんな人気シリーズの第6弾『ワイルド・スピード EURO MISSION』(13年)では、これまでアメリカ、日本、ブラジルといった世界をまたにかけて活躍するワイスピ一家が、ついにヨーロッパに乗り込んだ作品で、イギリス特殊部隊出身のオーウェン・ショウ率いる犯罪集団との激闘を描くアクション大作だ。ハイウェイで戦車とのカーチェイスや、巨大輸送機とのカーチェイスなどド派手なアクションが続く本作は、ワイスピ一家がオーウェンを逮捕して終わるのだったが、エンドクレジット後に流れた映像は、まさに世界を震撼させるものであった。そこでは東京で瀕死の重傷を負ったワイスピ一家の主要メンバーであるハンの姿が。シリーズ第3弾『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(06年)で事故死したとされていたハンは、謎の人物によって殺されていたのだった。その人物こそオーウェンの実兄であり元SAS最強の男デッカード・ショウ、演じるのはジェイソン・ステイサムその人であったのだ! ステイサムのワイスピシリーズ参戦のニュースは衝撃をもって世界で迎えられた。続く『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15年)では、ステイサム演じるデッカードが本格的に参戦。タイマンでホブスをボコり、カーチェイスでもワイスピ一家の強豪を上回る腕前を披露。たった一人でこれまでの主要登場人物全員を出し抜くチート状態で、ワイスピ一家はシリーズ最大の危機を迎えることになる。 主演陣のひとりであるポール・ウォーカーが撮影中に事故死するという悲劇を乗り越えて制作された『SKY MISSION』は、世界興収15億ドルを突破するというシリーズ最大の興収を記録。殺されずに逮捕されて刑務所に収監されたデッカードは、必ずや後続のシリーズでふたたび最強の敵としてワイスピ一家の前に立ちふさがるに違いない……映画を観たすべての観客がそう思ったはずだ。 しかし続く『ワイルド・スピード ICE BREAK』(17年)ではいきなりデッカードは弟のオーウェンと共にワイスピ一家側として参戦。さらにデッカード兄弟の母親であるマグダレーン(オスカー女優ヘレン・ミレン!)まで登場し、ショウ家は家族総出で謎のハッカー・サイファー(オスカー女優シャーリーズ・セロン!)と激戦を繰り広げることになる。この前作最強の敵が、次作では強力な味方となって、さらにコメディ的な役割も担う展開を、ぼくは勝手に“魁!男塾システム”と呼んでいるのだが、このシステムによってステイサムは前述の人気シリーズに加えてワイスピシリーズにもレギュラー参戦することになったのだ。 そしてワイスピシリーズ初の長編スピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』では、デッカードはいきなり主役に昇格。ホブスとともに無敵の改造人間ブリクストン(イドリス・エルバ!)と激闘を展開するデッカードには、さらに強力な助っ人MI6エージェントのハッティ(ヴァネッサ・カービー)が登場。しかも何とハッティはデッカードの妹ということで、ワイスピ一家の増殖スピード以上にショウ家の増殖スピードが早すぎて、ますますステイサムはワイスピに必要不可欠な人材になっているのである。 という感じで、自身のシリーズ物を何作も抱えつつ、『エクスペンダブルズ』『ワイルド・スピード』という世界的なメガヒットシリーズでも重要な登場人物を演じ、さらに小粋なサスペンスや小品アクション映画にも多数出演。つまり今のアクション映画界はステイサム抜きでは語れない状態なのである。52歳にして意気軒高なステイサム。あと20年はその活躍から目が離せないぞ。■ 『ワイルド・スピード EURO MISSION』©2013 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. 『ワイルド・スピード SKY MISSION』© 2015 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. 『ワイルド・スピード ICE BREAK』© 2017 Universal City Studios Productions LLLP. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
ワイルド・スピード/ジェットブレイク
今度の超絶カーバトルは空が舞台!新たな強敵が立ちはだかる大ヒットカーアクションシリーズ第9弾
ヴィン・ディーゼルらおなじみレギュラー陣のほか、ヘレン・ミレンや前作の敵役シャーリーズ・セロンが再登場し、新たな敵としてジョン・シナも参戦。飛行機から車で飛び降りる常識破りなカーアクションが圧巻。
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COLUMN/コラム2019.03.26
映画史上もっともリアルなエイリアン迎撃戦『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
■観客を深い没入感へと誘導するSF戦争スリラー 『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のコンセプトは明快だ。映画におけるリアルな戦闘描写が確立された時代に、エイリアンの侵略戦争を描いたらどのような展開ができるのだろう? そんな興味をとことんまで追求してみせた作品である。すべてのショットが誰かの視点ごしだったり、あるいはCNNニュースなど馴染みのメディアのフォーマットを介したディスプレイ映像であったりと、あたかも自分が戦場のオンタイムの目撃者であるかのような、没入感の高いビジュアル作りが施されている。 物語はいきなり核心から入っていく。東京湾に流星群が降り注ぎ、その2時間後に正体不明の敵が湾岸を包囲し、全世界で一斉攻撃を開始したという報道がなされる。映画はそんなエイリアンとの戦闘下において、アメリカ海兵隊による民間人救助の模様を拾い上げていく。そして同時にそこが、エイリアンの世界侵略に対する最後の防衛線となるのだ。 こうした性質上、本作はランニングタイム110分のうち、90分間ほぼオンタイムでストーリーが進行する。このような作りが、ドラマを能動的に読み解いていくのではない、自分がスクリーンと接続する乗り物にまたがり、劇中の主人公の体験を受動するかのような環境へと観る者を誘導していく。 ■『ロサンゼルス決戦』のリアリティ創出(1:歴史) まず『世界侵略:ロサンゼルス決戦』がこうしたスタイルを獲得するまでの、ハリウッド映画のリアル戦闘描写へのアクセスの道程をざっくりと記しておきたい。異論はあるかもしれないが、参考までにお付き合い願おう。 前述した「リアルな戦闘描写が確立された時代」というのは、スティーブン・スピルバーグによる第二次世界大戦映画『プライベート・ライアン』(98)を起点とする。が、それより少し前にリドリー・スコット監督が『G.I.ジェーン』(97)のリビア部隊の救出シーンにおいて「ジッター(クイック)ズーム」というカメラワークを導入し、リアルな戦闘描写の嚆矢となった。ジッターとは「ゆらぎ」や「乱れ」を指す言葉で、カメラのズーム機能を急速に前後させ、カメラ視点の定まらない様子を表現したものだ。 このカメラの動きを強調するスタイルが、ドキュメンタリーのような臨場感を示す記号のひとつとして定着していく。代表的な使用タイトルとして名作TVSFシリーズのリメイク『GALACTICA/ギャラクティカ』(03〜09)などが挙げられるが、同シリーズでは宇宙艦隊戦などの画を見せる場合にジッターズームを多用し、著しく迫真性を帯びたものへとビジュアルを昇華させている。 そして『G.I.ジェーン』の翌年に登場した『プライベート・ライアン』は、戦闘シーンをリアルに再現するスタイルを確立させ、映画に大きな革命をもたらした。40年代の記録映像のように手持ちカメラを徹底させることで、戦争という物理的実体を即物的に捉え、観客の視点とスクリーン上のアクションとを一体化させたのである。しかも同作に対抗意識を燃やしたリドリー・スコットが『ブラックホーク ダウン』(01)において90分ノンストップの戦闘シーンを展開させるなど、その模様はさらに激化していったのだ。 このようにスピルバーグのアプローチは多くの模倣を生み、戦闘描写の常套手段となった。また当時はフィルムからデジタルへと移行する過渡期にあり、デジタルのノンリニア編集は膨大な数の映像素材の接続を可能にし、またカメラのデジタル化はフィルムの限界を超え、その複雑な編集に足る映像素材を提供していったのだ。そしてCGIの進化は様々なカメラワークへの合成や加工を容易にするなど、それらの要素が絡んで一本の縄を編むかのように、映画の表現を膨らませていったのである。結果『トランスフォーマー』や『ジェイソン・ボーン』シリーズなど、アクションを主体とする作品の台頭や、『ゼロ・グラビティ』(13)『レヴェナント:蘇えりし者』(16)のように、劇中の主人公の体験を受動する「ライド・アトラクション」型映画の台頭をうながしたのである。 ■『ロサンゼルス決戦』のリアリティ創出(2:手法・VFX) 『世界侵略:ロサンゼルス決戦』も、こうしたライド・アトラクション型の系譜に連なる作品のひとつだ。そしてリアリティを目標とし、エイリアンの要素をこうした映画に適合させるために、数多くのVFX(視覚効果)が必要となった。 監督のジョナサン・リーベスマンと視覚効果スーパーバイザーのエベレット・バレル指揮のもと、VFXを担当したのはシネサイト、ハイドラックスといった大手VFXベンダー(製造元)で、特にシネサイトはエミー賞の視覚効果賞を受賞したTVミニシリーズ『ジェネレーション・キル 兵士たちのイラク戦争』(08)でクリエイトした、イラク侵攻作戦のビジュアルが起用の決め手となった。そのことからも分かるように「リアルな戦闘描写」という本作の方向性は徹底したものといえるだろう。(*1) ●シネサイトによる『ジェネレーション・キル 兵士たちのイラク戦争』VFXリールhttps://vimeo.com/163721486 またカナダのバンクーバーにあるVFXスタジオ、エンバシーVFXがエイリアンの創造に中心的な役割を果たし、最近でも『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)で活用された3DCGソフト「Houdini」を用いてエフェクトの開発に努めた。またガレージバンドと呼ばれるVFXチームでは、暗視ゴーグルやライフルスコープごしに見る映像などノイズ系エフェクトソフトを駆使し、この映画の決め手となるルックを創造している。 しかし最も困難だったのは、手持ちカメラを一貫させた本作に数多くの合成処理を施さねばならなかったことだろう。現在はライブカメラの動きを把握するカメラトラッキングソフトウェアの開発によって、手持ちカメラで撮影した規則性のない複雑なカメラワークでも、CGエフェクトを追跡し合成することができるようになった。本作でもそうした「boujou」や「PFTrack」などの3Dトラッキングソフトを用いてマッチムーブに対応しているが、作業自体は非常に煩雑きわまるものだったようだ。しかしこうした困難への果敢なチャレンジこそが、この「映画史上もっともリアルなエイリアン迎撃戦」の描写を実現させたといえるだろう(*2)。ちなみに映画において、手持ちカメラのマッチムーブが大きくクローズアップされたのは1996年に製作・公開されたデザスターパニック『ツイスター』で、同作ではCGで生成された竜巻を、手持ちカメラのような不規則なライブ映像に適合させるため、コンピュータ上において手作業での合成がおこなわれている。前段の『プライベート・ライアン』然り、革新的な表現の開発には、それに挑んだ野心的な先行作があることを忘れてはいけない(*2)。 とはいえ軍事アドバイザー監修のもとブートキャンプを敢行した、この映画独自の作劇アプローチも賞賛に値するし、要求に応えた俳優たちの優れたパフォーマンスも映画に説得力を与えている。また説得力という点では、1990年代後半から2000年代初頭にテレビ界に台頭した「リアリティ番組」も同作のコンセプト・ならびに方法論や映像づくりに影響を及ぼしていることも付け加えておきたい。■ 参考文献/(*1) Cinefex 125 - Battle: Los Angeles / Rango / Black Swan / Sucker Punch(*2)BATTLE LOS ANGELES: BEN SHEPHERD – VFX SUPERVISOR – CINESITEhttps://www.artofvfx.com/battle-los-angeles-ben-shepherd-superviseur-vfx-cinesite(*3)日本版シネフェックス12(1996年・トイズプレス)
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PROGRAM/放送作品
バイオハザードV:リトリビューション
[PG12]囚われのアリスを救出せよ!過去作の人気キャラが集結した人気SFアクションシリーズ第5弾
大ヒットゲームの映画化シリーズ第5弾。ジル・バレンタインやレインら過去に登場した人気キャラが再登場し、アリスとの一騎打ちなど夢のシーンでシリーズファンを楽しませる。最終章に向けての衝撃の展開にも注目。
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NEWS/ニュース2012.07.04
アクションスター列伝【復讐対決】結果発表!
『イントゥ・ザ・サン』(スティーヴン・セガール)相棒を殺されたCIAエージェントに扮する、スティーヴン・セガール。東京を舞台に、復讐に燃える男が、日本刀片手に暴れまくる! VS 『ワイルド・スピード MAX』(ヴィン・ディーゼル)トラック強盗団のリーダー、ドミニクに扮する、ヴィン・ディーゼル。恋人を殺した麻薬組織に復讐を誓う! 復讐に燃える男はどっちだ!?いざ、対決! 愛する者が凶悪な何者かに殺害されたなら、アナタならどうするだろう?スクリーンのアクション・ヒーローたちは言うまでもなく、泣き寝入りなどするはずがない。湧き上がる怒りに逆らうことなく、憎き仇を遠慮なくブッ飛ばす!というワケで、仏頂面と武術アクションがトレードマークのスティーヴン・セガールと、スキンヘッドにマッチョな肉体で圧倒するヴィン・ディーゼルの、両タフガイによる復讐対決の始まりだ。 『イントゥ・ザ・サン』でセガールはCIAエージェントにふんしており、本人が第二の故郷と自称している日本がバトルフィールドとなる。都知事暗殺をテロリストの仕業と疑った主人公が東京に乗り込み、極悪ヤクザと全面対決。その過程で、結婚の約束をしていた日本人女性を殺され、セガールの堪忍袋の緒がキレた!大沢たかおふんする悪役のヤクザのボスを相手に、刀を振るって大立ち回り。“ヒト、キリマスヨ”“バッキャロー!”“コロシテヤル!”といった日本語のセリフを微笑ましく響かせながらも、得意の武術を活かしつつバッサバッサと叩き斬るセガールの派手な活躍は圧巻。ついでにエンドクレジットでは自作の歌まで聞かせており、最後の最後までオレ様節は衰え知らず、なのだ。■ 一方、オレ様キャラでは一歩も引けを取らないヴィン・ディーゼルは、代表作である人気シリーズの第4作『ワイルド・スピードMAX』で勝負。彼扮する主人公で、公道レースの凄腕のドライバーにして強盗犯ドミニクは前作のラストで東京に姿を現わしていたが、ここでは原点に立ち返り、アメリカとメキシコを股にかけて奔走。最愛の女性レティを殺した麻薬王の懐にブツの運び屋として潜り込み、華麗なドライビングテクニックはもちろん、腕っぷしの強さを発揮しながら死闘に臨む。冒頭でタンクローリーを派手に爆破させ、好敵手である捜査官ブライアンとカーアクションでツバ競り合いを繰り広げつつ、大乱闘にも挑むのだから、こちらの活躍もド派手と呼ぶにふさわしい。ちなみに、現在製作中のシリーズ第6作は“実はレティは生きていた!”という、アッと驚く急展開を迎えるようだ。両者とも復讐の炎は凄まじく、派手な暴れっぷりもイイ勝負で甲乙付けがたい。が、セガールがCIAという権力の側にいるおかげで立ち回りやすいのに対して、ヴィンの場合はお尋ね者で、アメリカに足を踏み入れたら即逮捕という現実に直面している。にもかかわらず、一度は南米に逃亡しながらも復讐のためだけにアメリカに帰国する度胸の良さ。そんなエッセンスがグッとくるぶん、ヴィン優勢と見たい。以上のように、【復讐対決】を制したのは、「ワイルド・スピード MAX」のヴィン・ディーゼル! 来週7/9(月)の『アクションスター列伝』は【逃避行対決】!こちらもお見逃しなく!■ © 2005 SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT INC. All RIGHTS RESERVED.© 2008 UNIVERSAL STUDIOS