いきなりだが、こちらの記事↓はご覧いただけただろうか。
皆様の声で編成が決定!アンケート回答から厳選した珠玉の名作が蘇る「思い出の映画特集:音楽編」を8月10日(月)放送!
ザ・シネマでは、8/10(月)に視聴者から寄せられた思い出の映画を「音楽」という切り口から特集する。みなさんの思い出の映画音楽に再び出会えるチャンスなので、ぜひご覧いただきたい。
そして、実はその前日には、夏の代名詞であるホラー映画を特集している。「思い出の映画特集」とは真逆で、「思い出したくない映画」として記憶に残るのがホラー映画の冥利である。8/9(日)はみなさんのトラウマを呼び起こす作品に出会っていただければ幸いである。ホラーが苦手な方でも楽しめるコメディテイストの作品や、ホラー映画の金字塔、深夜にぴったりの”R15+”の作品など、さまざま取り揃えているのでぜひ気になる作品をチェックしてみていただきたい。個人的には、『X エックス(2022)』は必見の1作。ミア・ゴスという最新のホラー女王の出世作をその目に焼き付けるべし。
【放送情報】8月9日(日)午前9:00〜 一挙放送
<夏のホラー映画特集> ラインナップ
『子鹿のゾンビ』8月9日(日)午前9:00~
近年流行の凶暴化おとぎばなしホラーその1。あの小鹿のバンビではないのでご安心を。
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『メリーおばさんのひつじ』8月9日(日)午前10:35~
近年流行の凶暴化おとぎばなしホラーその2。ほぼ『悪魔のいけにえ』。
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『プー あくまのくまさん』8月9日(日)昼12:35~
近年流行の凶暴化おとぎばなしホラーその3。シリーズ化までしている児童小説ホラーの原点。
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『キラーコンドーム ディレクターズカット版』8月9日(日)午後2:15~
「キラー〇〇」といえばこれ。『エイリアン』のH.R.ギーガーがデザインに参加しており、クオリティもお墨付き。
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『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』8月9日(日)夕方4:55~
世界で大流行している「ゲーム原作ホラー」の、草分け的な映画。
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『エクソシスト/ディレクターズ・カット版』8月9日(日)夜7:00~
言わずと知れたホラー映画の王様。部屋を暗くしてご覧ください。
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『エクソシスト 信じる者』8月9日(日)夜9:30~
『エクソシスト』で悪魔に取り憑かれたあの子の現在が登場!1作目の正統派続編。
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『異端者の家(R15+)』8月9日(日)深夜0:00~
ヒュー・グラントの新たな境地を楽しめる「人怖」ホラー。気鋭の女優ソフィー・サッチャーが出演。
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『MaXXXine マキシーン(R15+)』8月9日(日)深夜2:10~
『X エックス』シリーズ完結編。すべての抑圧をぶっ飛ばす、これぞ「銀幕の美女」!
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『X エックス(2022)(R15+)』8月9日(日)翌日朝4:00~
『X エックス』シリーズ1作目。古き良きホラーへのリスペクトを盛り込んだ新世代ホラー。
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『X エックス(2022)』(C)2022 Over The Hill Pictures LLC All Rights Reserved.
そして、今回はホラー映画特集に関連して、「思い出の」ではなく「トラウマのホラー映画」について語る。
平成生まれの私にとって、強烈に印象に残っているホラー映画といえば『パラノーマル・アクティビティ』。10代のころに流行し、上映中に何度も飛び上がるほど恐怖心を刻みつけられた。いま思い返すと大音量でびっくりしただけだったかもしれないが、「自宅」という日常のすぐ隣に悪魔崇拝のカルトやら怪奇現象やらが蠢いている、という設定は、心まで底冷えするくらい恐ろしかった。
大人になるにつれて『パラノーマル・アクティビティ』のようなホラーにはびくりともしなくなったのだが、それと同時期くらいから世間ではA24製のホラーが台頭し始め、人怖系・不条理系が流行り始めた。人間の恐ろしさを描くのが得意な「北欧ホラー」というジャンルも『ミッドサマー』の大ヒットを受けて急速に広まった。悪魔やオバケが真正面から襲い掛かってくる!みたいなホラー映画は、昔ほどの勢いを失ったのかもしれない。
2026年はさらにホラー映画の潮目が変わったように感じる。『オブセッション 災愛』『バックルームズ』といった、YouTubeで活躍しているクリエイターが監督したホラー映画が大ヒットした。どちらも映画史に残るヒットを記録しており、まさに次世代のホラーと呼ぶにふさわしい。そんななか満を持して7月に日本で公開された、『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』を監督したYouTuber・フィリッポウ兄弟の新作『ブリング・ハー・バック』は、ここ数年のホラー映画のなかでもトップクラスに面白かった。御多分に漏れず悪魔崇拝がベースになっているものの、馴染みのない宗教要素は必要最低限に抑えられ、日本人でも感情移入しやすくなっている。かなり残酷なシーンも多く、なかなか万人受けする内容ではないが、現代的でセンチメンタルな物語には思わず涙が出そうになった。ぜひ劇場で観てみてほしい。
私の「思い出したくないホラー映画」を少しだけ紹介したい。
意外と最近の作品なのだが、日本ではNetflixで配信されている『呪詛』という台湾のホラー映画だ。近年ではファウンドフッテージやモキュメンタリー系のホラー映画が再流行しているが、『呪詛』も同じ手法が用いられている。その仕掛けにはもはや怖いというより感心してしまった。ネタバレは極力抑えるものの、ここからは本編の内容に関係ある話をするので、自己責任で読んでいただきたい。
【呪詛 あらすじ】
主人公のルオナンはかつて、山奥の村で禁断の儀式に触れ、仲間とともに禍々しい呪いをその身に受けてしまう。周囲に不幸を撒き散らし、自らも精神を病んだ彼女は、娘のドゥオドゥオを手放さざるを得なかった。それから6年の歳月が流れ、ようやく平穏を取り戻した彼女は、娘を迎え入れ新たな暮らしを始める。だが、日常は再び怪異に侵食され、娘の身にも不可解な変調が現れる。6年前の呪いが今なお愛娘を追い詰めていると確信したルオナンは、絶望の淵で呪縛を解くために奔走するのだが……。
話としてはシンプルで、幼い娘にかけられた呪いを解くために母親が奔走するという物語だ。この映画の大部分は母親が撮影したビデオテープの映像を辿るもので、そこには娘のためにあらゆる手を尽くす母親の様子が記録されている。
過去に何があったのかを現在の母親の視点から振り返っていくのだが、母親は終始カメラ目線で「こちら」に事のあらましを訴えかける。一方で様々な手段を講じて呪いを解こうと試みる姿も映し出され、まるで親子と一緒になって謎解きをしている気分にさせられる。
そして、母親ついに過去のとある出来事が災いを引き起こしたということを突き止める。因縁の地まで足を運んだ母親は、娘を襲った怪奇現象を止めるべく、最後のビデオを回し始める。そこでビデオを観ている人間、つまりわれわれ視聴者・観客に対して次のような協力を仰ぐ。
何でも、「ホーホッシオンイー シーセンウーマ」と多くの人が唱えれば、娘にかけられた呪いが薄まるというらしい。たしかに、不特定多数の人間に宛てられたこのビデオでその協力を仰ぐというのは効果的だ。
意味の分からない文字列にしか見えないが、私も字幕と音声を頼りに頭のなかで唱えた。ホーホッシオンイー シーセンウーマ。ホーホッシオンイー シーセンウーマ。ホーホッシオンイー シーセンウーマ。この呪文の一文字一文字が点滅するかのように繰り返し表示され、段々と意識に刷り込まれる感覚を覚えはじめる。
そして、何度も唱えているとだんだん口当たりよく感じるようになる。
ご一緒にどうぞ。
ホーホッシオンイー シーセンウーマ。
ホーホッシオンイー シーセンウーマ。
・・・
暗唱できるくらいまで唱えさせられたところで、この呪文の成り立ちが母親の口から語られる。さっきまで自分も無心で唱えていた呪文の意味が明かされると、さーっと血の気が引くような感覚に襲われ、母親がなぜビデオテープを通して多くの人に協力を求めたのか、その本当の意味を理解してしまう。そして、この映画は、実際に台湾で起きた凄惨かつ不可解な事件を元にしているらしい。それを知り、さらに恐ろしい疑問が頭をよぎる。唱えてしまった呪文が、現実の呪術だとしたら。
呪文の本当の意味と効果は、私の口からは言えません。
みなさんにも唱えさせてしまってごめんなさい。
どうしても気になる方は映画『呪詛』を観てみてください。
■ ザ・シネマ 番組サイト
子鹿のゾンビ
これが本当のバンビの物語?ホラー界の巨匠スティーヴン・キングにも影響を与えた原作の世界観を追及した結果、ムキムキな巨体と鋭利なツノや牙を凶器にし、巨大化したモンスター・ゾンビとなって現れた。
メリーおばさんのひつじ
深い深い森の奥で暮らすメリーおばさんと、その息子。しかし、息子には恐るべき秘密があった―。
プー あくまのくまさん
はちみつはもう飽きた!プーとの再会を楽しみにしていたロビン。しかし、そこで待っていたのは―
キラーコンドーム ディレクターズカット版
クリーチャー・デザインは何と巨匠H.R.ギーガー!人間の股間を狙う怪物を描くカルトすぎる怪作!
ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ
ヒットホラー作品を輩出する製作会社ブラムハウスが世界的人気ホラーゲームを映画化。機械仕掛けのマスコットが巻き起こす恐怖を、アニマトロニクスの名門ジム・ヘンソン・クリーチャーショップが具現化。
エクソシスト/ディレクターズ・カット版
オカルトブームを生んだ1973年の傑作ホラーに、当時カットされた15分の未公開シーンを追加したディレクターズ・カット版。悪魔に憑かれた少女リーガンのスパイダーウォークなど、伝説の場面の数々が見られる。
エクソシスト 信じる者
1973年作『エクソシスト』から50年後を舞台に描き、同作で悪魔に憑依された娘の母を演じたエレン・バースティンが同じ役で出演している。視覚効果や特殊メイクを駆使したショック描写はインパクト満点。
異端者の家
話題作を続々と世に送り出すA24が新たに仕掛ける異端の脱出サイコ・スリラー。予想のつかないスリリングな展開が批評家から絶賛され、同スタジオの『ミッドサマー』を超える世界興収を樹立した。
MaXXXine マキシーン
『X エックス』で描かれたテキサスでの凄惨な猟奇的殺人事件の現場から、ただ一人逃げのびた主人公マキシーンの6年後からはじまる、最高に痛快で、爽快なスターダム・スリラー・エンターテイメント!
X エックス(2022)
『サスペリア』の新鋭女優ミア・ゴスが、気鋭の映画スタジオ「A24」のホラー映画で初主演。ポルノ映画全盛期の1970年代の空気感を、『悪魔のいけにえ』など当時のホラー映画へのオマージュと共に描いている。