8月27日(土)21:00~
再放送:8月28日(日)21:00~
「トワイライト」シリーズで爆発的な人気をつかんだロバート・パティンソンも、この時は新人俳優。どぎまぎしながらインタビューに応じる姿が初々しかった。
「ほとんど“無”の状態だった僕が、こんな大作に出演し、イギリスの名優たちと共演できたことは最高の気分だったよ。特に、アラン・リックマンは以前からファンだったので、一緒にいること自体、不思議な感覚だった。演技の90%はリアクションだから、間接的に僕の演技もうまくなっている気がしたな」
興奮を隠さないロバートだったが、実は「ハリー・ポッター」シリーズにはそれほど興味がなかったことも告白。そんな正直さに、かえって好感度もアップした。
「これまで原作を読んでなかったから、出演が決まってから4巻目だけは読んだんだ(笑)。映画の3作も、今回の撮影直前に初めて観たよ。壮大なスケールは予想していたけれど、実際にセットへ行ったら思わず『うわーっ』と声が出てしまった。だってハリーとドラゴンが対決するシーンのために、600人を収容できるスタジアムのセットが出来上がっていたんだから!」
彼が演じるセドリックは、魔法学校対抗試合に出る選手で重要なキャラクター。ハリーとの迫真の対決も見ものだった。
「クライマックスに近いシーンでは、ものすごくテンションが上がった。僕とダニエルの2人だけのシーンは、お互いハイになって、体中にアドレナリンが流れている感覚を味わったよ。言葉を交わすことなく、殴り合ったり、追いかけまわしたりと、ハードな演技が要求されたんだ」
代表選手の役とはいえ、素顔のロバートは、特にスポーツが得意というタイプではなかったらしい。
「オーディションでは得意ということにしておいたけど、実際は走るのがちょっと速いくらい(笑)。実は体を自在に動かすのは不得意なんだ。小さいころ、バレエを習っていたけど、ダンスシーンは苦労したし、水中シーンのために僕らは専用に作られた水槽でかなりトレーニングを積んだよ」
この時に挙げた憧れの俳優は、「パトリシア・アークエットとマイケル・ピット」だったが、いまやロバートは彼らを超えるビッグスターとなった。
取材・文/斉藤博昭
2011年7月13日発行「別冊シネコンウォーカーvol.2 角川ムックNo.39」より抜粋
ロバート・パティンソン
1986年生まれ、イギリス出身。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』などに出演後、『トワイライト』シリーズでエドワード・カレンを演じ、共演した女優クリステン・スチュワートと共に世界中から注目を浴びるように。
『ハリー・ポッターと賢者の石』™ & © 2001 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』™ & © 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』™ & © 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』™ & © 2005 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.