第4作からチョウ役として登場したケイティー・ラング。この第5作ではハリーとのキスシーンがあったので、どうしてもそのあたりに質問が集中した。 「セットを閉ざして、私とダン(ダニエル・ラドクリフ)、そして必要なスタッフだけ合計10人ほどで撮ったので、リラックスして演じることができた。2ショットのほかにも、いろいろな角度から細かく撮ったわ。これが私生活でのファーストキスかって? それは秘密よ。でもダンは経験豊富な感じがしたわね(笑)」
前作ではセドリックとの淡い恋を経験したチョウ。命を落としたセドリックへの想いなど、演技のハードルは高くなったはずだ。 「チョウはずっと彼のことを引きずっていて、つねに悲しさを漂わせる演技はチャレンジだったわ。何度も泣くシーンがあったけど、自分ではうまくいったと思っている」
このあたりの自信に満ちたコメントは、第4作で「オーディションを受けるまで演技の経験はなかった」とシャイな表情で答えた姿とは大きく変化したケイティー。女優業にもずいぶん慣れてきたようで、この時のインタビューでは、つねに明るく積極的な応対が印象的だった。
「以前ほどセットにやって来るのが怖くなくなったわ。前作の時は毎日緊張の連続だったけど、今回は家族の一員になった気分で、心から撮影を楽しめたもの。監督のデイビッドも、うまく演技ができなかったら的確に指示を出してくれるタイプだったので、私も自分を向上させようと努めることができたの。プライベートでは道を歩いていても気づかれることはないし、以前の自分と変わってない。たしかに何事にも自信が出てきた気はする。でも、もっと社交的にならなくちゃね!」
第4作のプロモーションで来日した思い出も振り返ってくれた。
「渋谷に行って、女の子のファッションに驚いたわ。みんなおしゃれなの。お魚やお寿司など食べ物もヘルシーでいいわね。弟の影響でアニメの『NARUTO』にも夢中になっているわ」
シリーズ完結まで登場するケイティー。可憐な彼女が美しい女性へ変貌する過程を、目にすることになる。
取材・文/斉藤博昭
2011年7月13日発行「別冊シネコンウォーカーvol.2 角川ムックNo.39」より抜粋
『ハリー・ポッターと賢者の石』™ & © 2001 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』™ & © 2002 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』™ & © 2004 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』™ & © 2005 Warner Bros. Ent. , Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.