PROGRAM

放送作品情報

群盗荒野を裂く

EL CHUCHO QUIEN SABE? 1966年 イタリア / 118分 西部劇

“サパタ・ウエスタン”の原点にして最高峰!豪華スター競演で描く社会派マカロニ・ウエスタン
放送日時
2019年10月31日(木) 深夜 03:30 - 06:00
2019年12月15日(日) 10:00 - 12:15
2019年12月18日(水) 10:00 - 12:15
解説

メキシコ革命を背景に描くマカロニ西部劇“サパタ・ウエスタン”の基本型を築いた名作。『荒野の用心棒』のジャン・マリア・ヴォロンテやボンドガールを2度務めたマルティーヌ・ベズウィックなどキャストも豪華。

ストーリー

1910年代のメキシコ。革命軍と政府軍の戦いが激化する中、チュンチョ率いる盗賊団は、政府軍の武器弾薬を略奪しては革命軍のエリアス将軍に売り渡していた。彼らがある列車を襲撃したところ、乗客の米国人青年ビルも一味に加担し、その後も彼らの仲間に加わる。チュンチョたちは強奪した銃を売るため、革命軍によって開放されたサンミゲルに入り、市民から歓迎を受ける。だが実は、仲間に加わったビルはある目的を秘めていた。

出演

ジャン・マリア・ヴォロンテ
マルティーヌ・ベズウィック
クラウス・キンスキー
ルー・カステル
ほか

字幕/吹替
字幕
掲載制限
なし
カラー/白黒
カラー
画面サイズ
ワイド画面
HD
※【ザ・シネマHD】にご加入の方は、
HD画質でご覧頂けます。

オススメキーワード

  • 鑑賞日 2016/9/4

    ヒーローは悪党

     マカロニ・ウエスタンでは、メキシコ革命期を舞台にしたものがいくつかありますが、これもそのひとつ。時代設定が、20世紀に入ってからということで、列車は当然のこと、自転車、自動車、そして武器も重機関銃、飛行機がが登場するなんてものもあります。本作もそんな時代を舞台とした作品ですが、主人公はヒーローではなく悪党、愛すべき悪党と言った方がよいのかもしれません。ヒーローがいて、アンチ・ヒーローがいる西部劇ではありません。「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」で悪役としての強烈な印象が定着してしまったせいでしょうか、何でもありのマカロニの世界でいくらなんでもジャン・マリア・ボロンテをヒーローにすることはできなかったのかもしれません。しかし、盗賊のボスとは言え、貧しい者の味方という点では、民衆から見れば彼はヒーローと言えなくもありません。  単純で粗野で乱暴、でも革命軍のリーダーを崇拝する男チュンチョが、大切なことは何か、稼いだ金を何に使うべきか最後に気がつくという話です。彼の対極にあるのが金で暗殺を請け負うアメリカ人です。ヒーロー以外でイタリア製西部劇で描かれるアメリカ人はどこか金のために動くようなキャラ設定が多いような気がします。  体裁はマカロニ・ウエスタンですが、設定しだいでは現代のギャング映画にもなりえるような作品です。当時、社会派監督と呼ばれていたダミアーノ・ダミアーニ監督と後に社会派と呼ばれる映画を選ぶようになるジャン・マリア・ボロンテの出会いという点では貴重な作品かもしれません。ですが、ダミアーニ監督のボロンテ出演作品はこれだけで、以降マカロニ・ウエスタンも「ミスター・ノーボディ2」1本のみ。やはり、二人ともマカロニ・ウエスタンにこだわる生き方はしていません。この作品も「第三世界に介入するアメリカへの政治批判を描いた」(goo wikipediaより)とする評価もあるぐらいなので、正統派(?)マカロニ・ウエスタンとは言えないのかもしれません。それでも、カートリッジ式の機関銃のような小道具、エンニオ・モリコーネ、ルイス・エンリケ・バカロフの音楽、クラウス・キンスキーの怪演ぶりなどマカロニっぽい楽しみも随所に散りばめられています。生き方の違う二人の男の友情にも似た微妙な空気も何とも言えません。そして、最後にチュンチョが決め台詞を吐いて、列車の間をスクリーンのあちら側に駆けていくラスト・シーンは脳裏に焼き付きます。

  • 鑑賞日

    傑作社会派マカロニウエスタン

    社会派監督ダミアーノ・ダミアーニの反体制的視点と格調。メキシコの盗賊団の中で行動する謎のアメリカ人をめぐるサスペンスとしての面白さ。そして、マカロニ・ウェスタンらしい豪放さ。 エンニオ・モリコーネとルイス・エンリケス・バカロフによるラテン風味の音楽が素晴らしいです! 映画館でもらったチラシの紹介文によると… 「動乱のメキシコ。アメリカ人ビルの乗り込んだ列車を、エル・チュンチョ率いる盗賊団が襲撃する。反撃するメキシコ政府軍。しかしビルは盗賊団を助ける動きに出る…。社会派監督ダミアーノ・ダミアーニが、メキシコ革命を背景に男同士の信頼と裏切り、搾取する者とされる者、アメリカとメキシコの歴史的関係などを描き、単純なマカロニ・ウェスタンとは一線を画す傑作となった。ジャン・マリア・ヴォロンテ、クラウス・キンスキー、ルー・カステル豪華俳優陣も見もの。」 1910年。メキシコ革命下のメキシコ。レジスタンスが処刑される光景を冷ややかに見つめる、アメリカ人の男ビル(ルー・カステル)の姿があった。ビルは駅の切符売り場に並ぶメキシコ人たちを公然と無視して、窓口で「終点まで」とキップを買う。 蒸気機関車には大量の武器と弾薬が積み込まれ、メキシコ政府軍の護衛が大勢乗りこんでいる。ビルも一般のメキシコ人に交じって席に座り、列車は出発した。 しばらく行くと線路の上に人影のようなものが見える。それは跪いた姿勢で杭に鎖で縛られた政府軍の将校(大尉)の姿だった。列車を止め、政府軍の兵士が救出に向かうが、それを丘の上から狙い撃ちしてくる盗賊団の一団がいた。リーダーはエル・チュンチョ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)。チュンチョは「武器・弾薬を渡せば命は助けてやる」と言う。彼らは政府軍の武器弾薬を奪っては革命軍に売渡している山賊だった。 列車に乗り込んでいた政府軍の最高位の中尉は、縛られている大尉を見捨てて進むことができず苦悩するが、その間に次々と兵士たちは撃ち殺され、このままでは皆殺しの危機に陥った! 物語の導入部ですが、最初からハラハラドキドキのドラマチックな展開で引き込まれます。そうこうしているうちに、謎のアメリカ人ビルは盗賊団を助けるような行動をとり、武器・弾薬をせしめた彼らと行動を共にすることになる…。 盗賊団リーダーのエル・チュンチョ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)は、豪放で乱暴だが、人のいいところがある厚情家。ビルを信用して仲間に加える。この2人の間に生まれる友情や信頼、そして因縁…。それらが映画を通して脈々と描かれます。 そして、最後にビルの正体が明らかになり、アッと驚く結末を迎える!この絶妙のエンディングは、アメリカが介入する他国との問題を示唆していてようにも思え、深いです! クラウス・キンスキーはチュンチョの腹違いの弟役で、信心深く純情なキャラクター。いつものキンスキーとは一味もふた味も違います!これも見どころです! 物語の展開を楽しむという意味でも大変面白く、見終わったあとに深い感慨が残る作品だと思います お薦めお薦めお薦めです ぜひご覧ください

  • 鑑賞日 2015/6/18

    人間味のある人物像

     中学生の頃、東銀座・東劇の3階にあった3本立て名画座の傑作座で観た、いや、もしかしたら新宿ローヤルだったかも知れぬ「群盗荒野を裂く」は、10数年前にもTVで観ましたが、タイトルや劇中に登場する新聞はイタリア語なのに、科白は一部スペイン語のほかほとんどが英語だったことを忘れていました。  メキシコ革命軍に加担しながら、基本的にはアメリカ的な拝金主義に侵されたジャン・マリア・ヴォロンテは、村人を裏切って武器商売を優先し、殺意を翻して米国人から大金を受け取るような、悪辣なところのある人物としても描かれますが、そんな悪辣さを吹き飛ばすような、人間味のある人物像であり、自分のせいで村が全滅になったと聞くとあっさり処刑を受け入れ、米国人への態度も一変させるような豹変ぶりが魅力です。  先日、韓国映画の「群盗」を観た時に、この映画のことを思い出したので、観たかったのですが、筋立てには似ているところはないものの、貧しく無学で野蛮な農民たちを“こいつらも俺たちと同じ人間だ”と言い、“この金でダイナマイトを買うんだ!”と言い放つヴォロンテの精神は、ハ・ジウォンに引き継がれてます。  ダミアーニの映画は、これと「警視の告白」しか観ていませんが、どちらも強烈な印象を残す映画には違いないです。ほかのダミアーニ作品も観たくなりましたが、DVDになっているのでしょうか?

  • 鑑賞日 2015/6/15

    クールアメリカン

    軍用列車の武器を強奪し、活動資金にするメキシコゲリラ軍の末端組織のリーダーのチュンチョ。彼らの襲撃にわざと捕えられ、ゲリラの一味に加わるアメリカ青年ビル。 粗野だが情に篤く他人をあまり疑わないチュンチョに対して、信じられるのは金だけで、他人の思惑など全く考えないビル。 民族性の差もあるのだろうが、二人の性格の差が面白く、微妙なバランスを保ちながら展開するストーリーは西部劇としてよりも人間ドラマとして秀逸で、シナリオの完成度の高さが知れる。 そこそこのハッピーエンドと思いきや、意表を突いたような驚きのラストまでいろいろな味わい方の出来るマカロニウエスタンの傑作である。

  • 鑑賞日 2014/3/25

    題名はすごいが、荒野は荒野のまま。

    メキシコ革命のドサクサに武器を売りつける群盗が暗躍していた。その一味にアメリカ人の男が潜入し、 頭目とつるんで行動することになった。この男の謎と、群盗のアクションで興味をつなぐ手法。 結局、革命派に武器を売ることになったが、町を見捨てた罪にも問われる。さて、主人公たちはどうなるのだろうか…。 出来栄えは当時のマカロニ・ウェスタンでは水準といったところだろうが、今の眼で見るとかなりツライ。 ラストで見せる変わり身の早さが、マカロニっぽいところだろうか。

  • 鑑賞日 2014/1/1

    ほこりと汗

     ほこりと汗にまみれたマカロニウェスタン。主役の盗賊団のボス、チュンチョを演じたジャン・マリア・ボロンテが髭面で常に汗でこびりついたホコリにまみれているのでそういう印象になる。背広にネクタイ姿でさっぱりとした容姿のビル(ルー・カステル)とは好対照。彼が童顔ながら群盗の仲間に入り込むということで何か企んでいるなと匂わせる。  案の定ビルは革命派の指導者を暗殺することが目的の賞金稼ぎ。ボロンテは荒野の用心棒などと同様結局は最後に騙されていたことがわかるという役どころだ。短絡的で衝動的な性格もいつもの彼の演技だが、今回はラストに男をみせる。列車の間を画面奥に向かって駆け去っていく様はさながら「幕末太陽伝」のフランキーを思わせる。革命も友情も信じられない孤立無縁な自由人という意味では共通しているのではないか。  当時シネマスコープで封切られたらしいが、映画は仲間の裏切りやら軍との対決を描いてはいるものの途中までがやや平板な印象がぬぐえない。後半でビルの裏切りが発覚するあたりからやっとドラマに動きが見られたといった感じ。

  • 鑑賞日 2013/10/8

    面白い

    ジャン・マリア・ヴォロンテがイイ!