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COLUMN/コラム2016.04.18
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2016年5月】うず潮
大人気アクションスター、ジェイソン・ステイサムがPTSDに苦しむ脱走兵を寡黙に熱演しております。ジェイソン・ステイサムの安定感は素晴らしい。ワイルド・スピード SKY MISSIONで見せた無敵の悪役もいいですが、影のある寡黙な役柄もまた味わいがあります。 場所はロンドンの裏街、小さな段ボールハウスに心身共に落ちた状態で少女と身を寄せ合うホームレスのステイサム。そんな中、二人は街のチンピラたちに襲われチリジリに。偶然ステイサムが忍び込んだ高級マンションは、家主が当分帰ってこない部屋(Wow!)。さらにまさかのキャッシュカード更新レターを見つけて、キャッシュカードをゲット(日本なら郵便書留で本人確認なのに…)!スタイサムは汚れた身をきれいにし、その部屋で暮らし始めます。 やがて中国マフィアの用心棒の職を得たスタイサムは、高級スーツに身を包みバリバリと稼ぎまくります。さすが元ファッションモデルだけあって、スーツ姿は男が見てもマジかっこいいです(こんな着こなしをしてみたい…)。そんな折、いい仲になった修道女から、ホームレス時代に身を寄せていた少女が殺され、川に捨てられていたことを知らされます。ステイサムは中国マフィアと取引し、犯人の情報を得るかわりに、汚い仕事に手を染めていきます。 そんな中、今後もう会えないだろう娘のために、修道女に写真をとってもらうシーンがあるのですが、ちょっとほっこりクスッとするシーンです。ロンドンのオシャレなカフェで、いけてるリーマン風とか、いい人風とかポーズをとって写真に納まるステイサム。ちょっと違った一面が見れますので、是非ご注目を! (C) 2012 Hummingbird Film Investments LLC
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COLUMN/コラム2015.04.18
【ネタバレ】プレップスクールギャル・ファッション満載!アリ・マッグローのセンス炸裂の辛口青春ドラマ〜『さよならコロンバス』
1970年代前後から80年代にかけてハリウッドで脚光を浴びたモデル出身の女優たちの中で、最も成功したのはアリ・マッグローではないだろうか?まず、モデル時代の活躍ぶりが凄い。彼女はその個性的なルックス(スコッテッシュとハンガリアンの血を引く)を武器に、"ハーパース・バザール"を始め、一流ファッション誌のカバーや特集ページを次々席巻。特に、タートルネックのセーターにミニスカートという、典型的なアメリカ東部プレップスクールのライフスタイルを取り入れたコンサバな着こなしと、一転、バンダナを大胆に頭に巻き付けたボヘミアン調のスタイルは、当時のファッションシーンに強烈なインパクトを与えたものだ。彼女が仕掛けたトレンドは女優デビュー後も映画と巧く連動し、世界中に拡散して行った。それが、実際にプレップスクールを舞台にした純愛物語『ある愛の詩』(70)であり、デビュー2作目になる『さよならコロンバス』(69)なのだ。 さて、『さよならコロンバス』は小説家のフィリップ・ロスがアメリカに住むユダヤ人の生活形態や価値観を独特のユーモアと共に綴った作家デビュー作で、発刊されたのは1959年。その翌年、アメリカで最も権威のある文学賞の1つである全米図書賞に輝いた原作にハリウッドが目を付けたのは10年後、1969年のことだ。後に『クレイマー、クレイマー』(79)でアカデミー賞を獲得するスタンリー・R・ジョフィの初プロデュース作品で、監督はTV出身の新鋭、ラリー・ピアースに任される。原作の知名度もあり、読者のイメージを損なわない厳格なキャスティングが行われた結果、リチャード・ベンジャミンが演じる冷めたユダヤ人青年、ニールが恋に落ちる同じく裕福なユダヤ人ファミリーの令嬢、ブレンダ役に抜擢されたのが、モデルとして人気絶頂だったアリ・マッグローだった。映画の冒頭、プールサイドで女の子の水着チェックに余念がないニールの前に若干逆光気味に現れたブレンダが、『ちょっとサングラスを持っててくれない?』と語りかけるシーンから、彼女はニールと観客のハートを鷲掴みにしてしまう。 当時、マッグローは30歳でブレンダの設定年齢より10歳も年上だったが、それは問題ではなかった。彼女の前に役をオファーされたナタリー・ウッドは11歳も年上だったし、何よりも、マッグローはその年齢を超越した褐色の肌とモデル業で鍛え上げた身軽な身のこなしで、名門大学に通う女子大生のルックを完璧にクリアしていたのだから。ニューヨークのブロンクスで公立図書館員としてライブラリーを管理するニールは、大学を卒業して陸軍に入隊し、除隊後は大した野望もなくのんびりと暮らしている男だ。そんな掴みどころのなさが、一代で巨万の富を築いた父親や家族、また、その周辺にたむろする男達にはない魅力として映ったのか、ブレンダはニールの半ば強引なアプローチを受け容れ、2人は急接近して行く。 だが、2人は住む世界が違いすぎた。ニールが居候するブロンクスの親戚の家では、台所を預かる叔母が家族各々の好みに合わせて別々の料理を振る舞っているのに対し、ニールが招待されて席に着いたブレンダ家の食卓では、メイドがコース料理を家族全員に取り分け、それをみんなが黙々と食するのが決まりだ。料理にあまり手をつけない末娘に対し、ブレンダの母親は『世界には飢えている子供もいるのよ』と叱りつけるが、それを冷めた目で眺めるニールの表情が印象的だ。個人の好みを優先するか?それとも全員で飽食を貪るのか?この違いは、アメリカ社会に於けるユダヤ人の異なる立ち位置と価値観を暗示しているようで興味深い。つまり、ニール家は原作者フィリップ・ロスが属するアメリカ文学及びアメリカン・カルチャーを支える個人主義の象徴であり、一方、ブレンダ家はアメリカの実業界を牛耳るユダヤ人コミュニティの金満主義のシンボルと思えなくもないからだ。 そもそも、ニールとブレンダが本当に愛し合っていたのかどうかも、定かではない。結局、2人はブレンダの両親に隠れて頻繁にセックスを楽しんだ結果、決定的な意識のズレに直面し、決別することになるのだが、観客からしてみれば、それも想定内。人は未知のものに惹かれることはあっても、なかなか価値観を共有するまでには至らないことを、多くの人が経験上、知っているからだ。ユダヤ社会という特殊な世界で芽生えた一夏の恋にフォーカスしつつ、そこから人間関係の本質にまで言及している点が、フィリップ・ロスの作家として秀逸なところだ。 ニューヨーク近郊のマサチューセッツ州ケンブリッジにあるブレンダ邸の裏庭にはプールがあり、プールサイドでは頻繁にパーティが行われている。また、邸宅の周囲にはテニスコートや池があってニールとブレンダの絶好のデートコースだ。そんな背景に合わせて、マッグローはカプリパンツやボーダーのノースリーブ、短めのトレンチコート、そして、彼女が世に広めたセーターの肩掛けやスカーフの髪結び等々、トレンディな着こなしをファッション・フォトのように画面上に並べて行く。結果、原作者の意思を超越して、決して共感できないブレンダというヒロイン像が、魅惑のファッション・アイコンへと浄化されることになる。驚くのは、"ハーパース・バザール"が今年『ニュー・イングランド・スタイル』と題してボーダーのトップとパンツを穿いた『さよならコロンバス』のマッグローをそのまま掲載していること。彼女が希代のファッショニスタとして永遠の存在である証拠だ。 この後、マッグローは大学時代の旧友だったエリック・シーガルの原作『ある愛の詩』を、当時パラマウントの副社長だったロバート・エヴァンスに売り込み、映画版に主演して純愛ブームを巻き起こす一方で、エヴァンスの妻に収まりセレブライフを満喫。エヴァンスは愛妻のために『チャイナタウン』や『華麗なるギャツビー』(共に74)という魅惑の企画を用意するが、マッグローは『ゲッタウェイ』(72)の撮影中、恋に落ちたスティーヴ・マックイーンの元に走り、それらの企画はあえなく頓挫。マッグローとマックイーンは3年間、夫婦として生活を共にする。ハリウッドのウォーク・オブ・フェイムにはマッグローの手形がしっかりと刻まれているが、『さよならコロンバス』『ある愛の詩』『ゲッタウェイ』『コンボイ』(78)と、以上たった4本の出演作で刻印の栄誉に与った女優は、ハリウッド史上珍しいことらしい。ファッショニスタは効率の良さでも他を圧倒しているのだ。 今年、アメリカの演劇界最大の事件は、『ある愛の詩』で一世を風靡したマッグローと相手役のライアン・オニールが、その続編とも言うべき舞台『Love Letters』で45年ぶりに共演し、一緒に全米をツアーすること。今年77歳になるマッグローは白髪の老婦人としてPRの席に現れ、顔に深く刻まれた皺を隠そうともせず微笑む姿は、口うるさいメディアを一瞬沈黙させるほど美しかったとか。■ TM & Copyright © 2015 Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.
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COLUMN/コラム2014.10.30
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2014年11月】おふとん
フィリップ・ロスのデビュー作を1969年に映像化した珠玉の名作。青春の輝きと痛みが凝縮されたストーリーと、瑞々しく透明感に溢れた映像。夏のプールの水面のきらめき、遠い記憶の匂い、少女たちの熟れた胸とおしり、アソシエイションの主題歌、小麦色の肌と真っ白なテニスウェアのアリ・マッグロー、パステルカラーのママたちの服、ゴーギャンが大好きな少年。やっぱり69年は特別な年!オープニングのプールシーンは映画史に残る名場面。 TM & Copyright © 2014 by Paramount Pictures. All rights reserved.
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COLUMN/コラム2013.05.25
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年6月】山田
ガイ・リッチー周辺のスタッフ&キャストでおくる、1974年の痛快スポーツムービー「ロンゲスト・ヤード」のリメイク(?)もの。アメフトがサッカーに置き換わっている以外、ストーリーとしてはほぼ一緒ではあるが、キャラクターの濃さ(と分かり易さ)、スタイリッシュかつスピード感溢れる映像に選曲の良さも光り、サッカー好きはもちろん、そうでなくても大興奮!どんな時でも悪人面、主演のヴィニー・ジョーンズはというと、プレミアリーグでも活躍した元・プロサッカー選手。時々見せる愛嬌のある笑顔に、「もしかしたら普段は大人しくて優しい人なのでは?」と勝手に思っていたのですが、何やら選手時代にもかなり凶暴で恐れられていたらしく、東京へのフライト途中のケンカが原因でヴァージンアトランティック航空に搭乗禁止とか、イエローカード最速記録(キックオフして3秒後!)保持者だとか。やはりそのままのようだ。ザ・シネマではもちろん、「ロンゲスト・ヤード」1974年版、リメイクの2005年版もあわせて放送いたします! COPYRIGHT © 2013 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
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COLUMN/コラム2013.01.26
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2013年2月】飯森盛良
ゴス女子グループが黒魔術に手を染め、そのうち仲間割れして魔法バトルへ、というだけのわかりやすい娯楽作なんですが、キャストですよキャスト!これが光ってると作品全体も光りだすから、映画って本っ当にいいものですね。今でも『メンタリスト』で活躍中のロビン・タニー(左端)。本作以降90年代を代表するアイドル女優に出世してくネーブ・キャンベル(右端)。可愛い!そして何と言ってもグループのリーダー格で暗黒面に堕ちていくフェアルザ・バルク嬢!!(左から2人目) 一世一代のハマリ役で、格好良すぎ+どんピシャにオレの趣味すぎるよこの人!猛獣づらゴスロリ萌え悪魔憑き女子高生って、他にこんな人います!? 今見るとミッド90’sファッションも懐かしオシャレで、目に楽しい。 Copyright © 1996 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
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NEWS/ニュース2012.07.04
アクションスター列伝【復讐対決】結果発表!
『イントゥ・ザ・サン』(スティーヴン・セガール)相棒を殺されたCIAエージェントに扮する、スティーヴン・セガール。東京を舞台に、復讐に燃える男が、日本刀片手に暴れまくる! VS 『ワイルド・スピード MAX』(ヴィン・ディーゼル)トラック強盗団のリーダー、ドミニクに扮する、ヴィン・ディーゼル。恋人を殺した麻薬組織に復讐を誓う! 復讐に燃える男はどっちだ!?いざ、対決! 愛する者が凶悪な何者かに殺害されたなら、アナタならどうするだろう?スクリーンのアクション・ヒーローたちは言うまでもなく、泣き寝入りなどするはずがない。湧き上がる怒りに逆らうことなく、憎き仇を遠慮なくブッ飛ばす!というワケで、仏頂面と武術アクションがトレードマークのスティーヴン・セガールと、スキンヘッドにマッチョな肉体で圧倒するヴィン・ディーゼルの、両タフガイによる復讐対決の始まりだ。 『イントゥ・ザ・サン』でセガールはCIAエージェントにふんしており、本人が第二の故郷と自称している日本がバトルフィールドとなる。都知事暗殺をテロリストの仕業と疑った主人公が東京に乗り込み、極悪ヤクザと全面対決。その過程で、結婚の約束をしていた日本人女性を殺され、セガールの堪忍袋の緒がキレた!大沢たかおふんする悪役のヤクザのボスを相手に、刀を振るって大立ち回り。“ヒト、キリマスヨ”“バッキャロー!”“コロシテヤル!”といった日本語のセリフを微笑ましく響かせながらも、得意の武術を活かしつつバッサバッサと叩き斬るセガールの派手な活躍は圧巻。ついでにエンドクレジットでは自作の歌まで聞かせており、最後の最後までオレ様節は衰え知らず、なのだ。■ 一方、オレ様キャラでは一歩も引けを取らないヴィン・ディーゼルは、代表作である人気シリーズの第4作『ワイルド・スピードMAX』で勝負。彼扮する主人公で、公道レースの凄腕のドライバーにして強盗犯ドミニクは前作のラストで東京に姿を現わしていたが、ここでは原点に立ち返り、アメリカとメキシコを股にかけて奔走。最愛の女性レティを殺した麻薬王の懐にブツの運び屋として潜り込み、華麗なドライビングテクニックはもちろん、腕っぷしの強さを発揮しながら死闘に臨む。冒頭でタンクローリーを派手に爆破させ、好敵手である捜査官ブライアンとカーアクションでツバ競り合いを繰り広げつつ、大乱闘にも挑むのだから、こちらの活躍もド派手と呼ぶにふさわしい。ちなみに、現在製作中のシリーズ第6作は“実はレティは生きていた!”という、アッと驚く急展開を迎えるようだ。両者とも復讐の炎は凄まじく、派手な暴れっぷりもイイ勝負で甲乙付けがたい。が、セガールがCIAという権力の側にいるおかげで立ち回りやすいのに対して、ヴィンの場合はお尋ね者で、アメリカに足を踏み入れたら即逮捕という現実に直面している。にもかかわらず、一度は南米に逃亡しながらも復讐のためだけにアメリカに帰国する度胸の良さ。そんなエッセンスがグッとくるぶん、ヴィン優勢と見たい。以上のように、【復讐対決】を制したのは、「ワイルド・スピード MAX」のヴィン・ディーゼル! 来週7/9(月)の『アクションスター列伝』は【逃避行対決】!こちらもお見逃しなく!■ © 2005 SONY PICTURES HOME ENTERTAINMENT INC. All RIGHTS RESERVED.© 2008 UNIVERSAL STUDIOS
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COLUMN/コラム2012.06.27
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2012年7月】山田
『8人の女たち』、『まぼろし』のフランソワ・オゾン監督が、主演にシャーロット・ランプリングとリュディヴィーヌ・サニエを迎えておくる、美しき極上ミステリー。プールサイドで起こる真夏の殺人事件を描いた本作。この監督の映画は、なにが現実でどこまでが空想なのか、よく分からなくなることが多い。鑑賞後、最初からストーリーを振り返ってみて、ああだこうだと考え直し、自分なりに解釈してみるものの、いまいちピンとこず、結局また最初から見てみたくなる。自分なりの自由な解釈をもって映画を楽しむことが出来る方には特にオススメ。男性の大多数はフランス娘、リュディヴィーヌ・サニエ(当時24歳)の“裸体”についての印象しか残らないかもしれませんが。 ©2002 FIDELITE-HEADFORCE LIMITED-FRANCE2 CINEMA-GIMAGES
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COLUMN/コラム2011.12.01
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2011年12月】招きネコ
オー ドリーの魅力とファッションとかでよく語られるロマコメですが、この映画は監督ビリー・ワイルダーの遊び心仕掛け満載、オードリー、色男次男役ウィリア ム・ホールデン、堅物長男役ハンフリー・ボガードという奇跡のコラボレーションで作られた大傑作です。冒頭のお屋敷の紹介シーンから、華やかなパーティで の場違いなプラスティック売り込み術、凶器シャンパン・グラス、取り出せないオリーブを取り出す術、そして最後のキーワード雨傘まで、本筋を進ませるあら ゆるチョットとしたことがこんなに笑わせてくれるなんて、最高! COPYRIGHT © 2011 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.