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COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念!コラム:なかざわひでゆきさん】ファンと共に成長してきた『ロッキー』シリーズ40年の歩みを振り返れ!
記念すべき第1作目『ロッキー』(’76)の誕生から、既に43年の歳月が経つ。売れない無名の3流ボクサー、ロッキー・バルボアが、苦悩と葛藤の末に悲願の成功を手に掴む。まさしくサクセス・ストーリーの王道と呼ぶべき本作が、なぜ今もなお世代を超えて熱烈に愛され、数々の続編やスピンオフが製作されるほどの人気を獲得しているのか。それは本作が根本的に、いつの時代も色褪せることのない「持たざる者たちへの応援歌」だからに他ならないのではないかと思う。 物語の冒頭、ボクサーとしてそれなりの才能がありながらも実力を伸ばせず、ヤクザな高利貸しの用心棒として生計を立てる自分を「ゴロツキ」と自嘲するロッキー。なぜなら、恵まれない環境に育った自分自身を、その程度の価値しかない人間と思い込んでいるからだ。それはなにもロッキーだけに限ったことではない。恋人エイドリアンも親友ポーリーも、さらに言えばコーチのミッキーもそうだ。貧しいスラム街の惨めな生活に慣れてしまった彼らは、どうせ財産もコネも学歴もない凡人の自分に明るい未来など望めないと諦めている。
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COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念コラム:長谷川町蔵さん】「やれるまでやる」スタローンはそう教えてくれた。
小学校のころ入っていたブラスバンド部で、『ロッキー』のテーマを練習させられたことがある。担当は太鼓だった。なぜトランペットを選ばなかったのか覚えていないけど、ビル・コンティによる勇壮な曲調に釣られてテンションを上げまくって、ドカドカと叩きまくった記憶がある。 当時はまだ『ロッキー2』までしか公開されていなかった頃だから、トレンドに相当敏感な選曲ではある。でも『ロッキー』のテーマは小学生に人気があったし、演奏映えがするから楽譜が全国に出回っていたのだろう。『ロッキー』が教育的観点から支持されていた可能性もあるかもしれない。たとえ倒れても立ち上がるロッキーのネバー・ギブアップ精神は、部活を運営する側にとっても都合がいいからだ。 やれるまでやる。部活の顧問でもないのにシルベスター・スタローン=ロッキー・バルボアはこうした教えを40年以上にわたって僕らに説き続けてきた。 そもそも生まれつき顔の左側が麻痺して表情や発音が万全とは言い難い人物が、俳優を志すだろうか? 身長が170センチ代半ばにもかかわらずヘビー級ボクサー役を自ら演じて世に出ようとするだろうか? でもスタローンはやってみせた。製作会社からスター俳優を起用すればヒット間違いなしと勧められても、主演に拘って低予算で『ロッキー』を作り上げたのだ。 同作の大成功によってスター俳優になったスタローンは、『ロッキー2』『ロッキー3』『ロッキー4/炎の友情』とリングで戦い続け、製作費と興行収入は膨れあがっていった。その一方で作品の評価が下降線を描いていったのも事実だ。 「俺と戦った時のお前は“虎の眼”をしていた」 『ロッキー3』でアポロがロッキーに語るこうしたセリフは、スタローンによる自分への問いかけだったかもしれない。かくして完結篇として構想された『ロッキー5/最後のドラマ』でスタローンはロッキーにフィラデルフィアの街角で若手ボクサーとストリート・ファイトをさせた。原点回帰だ。だがこの決着は観客に支持されないまま、シリーズは幕を閉じることになる。普通の人間ならここで諦めるところだろう。 しかしスタローンは諦めなかった。26年後の『ロッキー・ザ・ファイナル』で老齢にさしかかったロッキーに第一作と同じような練習やファイトをさせることによって、別の原点回帰を行なわせたのだ。結果、同作は執念が生んだ偉大なる完結編として絶賛された。 これで終わり。誰もがそう思って久しかった頃、スピンオフ作『クリード チャンプを継ぐ男』への出演がスタローンの魂に再び火を付けた。『ロッキー3』のラストでは描かれなかったロッキーとアポロふたりだけの試合の結果を重要なモチーフに掲げた同作の成功は、彼に正統な評価を得られなかった過去作のリベンジを行うアイデアをもたらしたのだ。 かくしてスタローンが脚本家に復帰した『クリード 炎の宿敵』は、『ロッキー4/炎の友情』の後日談をベースにしながら、『ロッキー2』における妻の出産や『ロッキー3』における持久戦に弱いライバルの存在など、過去作のモチーフを積極的にリサイクル。加えて『クリード』では影が薄かったロッキー・ジュニアまで再登場、『ロッキー・ザ・ファイナル』で十分に書き込めなかった父子の物語にケリをつけている。この傑作によって、ロッキーシリーズの全作品は映画ファンに肯定されるものになった。 スタローンがインタビューで「『クリード 炎の宿敵』の続編が製作されてもロッキーは登場しないだろう」で語っているのは、<やれるまでやる>を貫いてやり遂げた自分に達成感を感じているからにちがいない……いや、またやる気になっても、それはそれでオッケーなんだけど。 特集の記事はコチラ番組を視聴するにはこちら © 1985 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved© 1990 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved
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NEWS/ニュース2019.04.23
竹原慎二さん特番放送へのコメント到着!動画あり! 「ロッキーから勇気や希望をもらうんじゃないですかね」 番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 ザ・シネマにてGW最終日5/6(火・休)放送! 竹原慎二さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼント!
洋画専門CS放送ザ・シネマとBS4K放送ザ・シネマ4Kは、令和元年のゴールデンウィーク最終日に、 「ロッキー」シリーズ全6作品とCSベーシック初放送の『クリード チャンプを継ぐ男』を一挙放送いたします。放送にあわせ元ボクサー・竹原慎二さんのインタビュー特別番組の放送が決定! この度、特別番組の放送を記念し竹原慎二さんにインタビューを行いました。 山あり谷ありロッキーさながらの人生を過ごしてきた、竹原さんが語る自身の半生と、『ロッキー』への熱い想いがこもったインタビューとなりました。 そして竹原さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼントキャンペーンも実施します。 「ロッキー」シリーズと『クリード チャンプを継ぐ男』の一挙放送とあわせてお楽しみください! ■元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二、「『ロッキー』は勇気や希望をもらえる作品」 ★ 竹原慎二さんインタビュー!特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 40年以上もの間、多くの人に勇気と希望を与えてきたシルヴェスター・スタローン主演の映画「ロッキー」シリーズ。ザ・シネマとザ・シネマ4Kでは、その「ロッキー」シリーズ全6作と、ロッキーのライバルであり親友だったアポロの息子アドニス・クリードを主人公にした新章「クリード」シリーズの第一弾『クリード チャンプを継ぐ男』(CSベーシック初放送)を5月6日に一挙放送する。この放送にあわせて、元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二さんが自身の半生について大いに語った特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」も放送される。少年時代から、ボクシングとの出会いで人生を変えて世界王者になった竹原氏。人生を変えた父の言葉。上京。世界戦への挑戦。また、近年は癌との過酷な戦いなど……。数々の困難にも、不屈の精神で立ち向かってきた竹原氏は、まさにリアル・ロッキーとも言うべき存在だ。竹原氏自身はその言葉に「単に不良だったとか出来損ないだった、という点が一緒だというだけでしょ」と笑ってみせるが、それでも氏の言葉は多くの人の心を揺さぶるハズだ。 ★竹原慎二さんコメント 「ロッキー」シリーズは、幼少時からビデオや映画館などで観てきたという竹原氏。 <竹原さん> 「現役の時も、試合前に自分を奮い立たせるために『ロッキー』を観ていました。本当に感動や夢、すべてをくれる映画。僕の場合は高校にも行けなくて。夢も希望もなかったんですけど、そういう僕みたいな奴らが『ロッキー』や「あしたのジョー」なんかを観て、夢を抱いていたんです。ボクサーになれば、この現状を変えられるかもしれないと。今の子はどうか分からないですが、僕らの頃は、ほとんどのボクサーが『ロッキー』を観て感動していたと思いますよ」。 しかし今回の企画に挑むにあたり、改めて「ロッキー」シリーズを鑑賞し直してみたところ、その印象に変化があったという。 ■『クリード チャンプを継ぐ男』&「ロッキー」シリーズ特別番組情報 『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択放送日:5月6日(月・休) 20:45~/5月18日(土) 20:45~元ボクシング世界王者・竹原慎二氏。リアル・ロッキーが「ロッキー」シリーズと自身の半生を語り尽くす! 番組情報はコチラ 番組を視聴するにはこちら ■「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 放送記念プレゼントキャンペーン! ★竹原慎二さん格言付き直筆サイン入り色紙を3名様にプレゼント! ザ・シネマのWEBサイトプレゼントページより応募ください。※ザ・シネマの会員「ザ・シネマメンバーズ」へ会員登録(無料)が必要です。応募期間:2019年4月23日(火)~2019年5月31日(金) プレゼント応募先ページはコチラ 番組を視聴するにはこちら
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COLUMN/コラム2017.10.05
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2017年10月】飯森盛良
実は昔っからロマコメがキュンキュンに一番好きという42歳中年ヘテロ妻子ありオヤジです。そういう男子もいるのだ。趣味で見る映画では野郎キャストはどうでもいい。ただヒロインを消費したいだけなんだ。アグリー?あと、バッドエンドなんてお仕事以外では見たかないねえ、嫌な気分は最近のニュースだけで沢山さ。ハッピーエンドだけ見ていたい。アグリー?アグリーな人にだけ全力でオススメしたいのが、近年稀に見るベストだと感じた本作。僕の座右の銘は「いつも心にトレンディを」。イカしたリア充都会暮らし、軽妙洒脱な会話、当然のごとくハッピーエンド。この感じだけで人生を満たしたいんだ僕は!そして一番はヒロインのイモージェン・プーツの愛らしさ。恋に落ちて僕は君をこう呼ぶことにした、「芋ぷぅ」と。■ © 2013 AWOD Productions, LLC. All Rights Reserved