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スター・トレック

スター・トレック、それは最後のフロンティア 『スター・ウォーズ』と並び称される、世界中で愛される超人気SFシリーズ『スター・トレック』。だが、日本でしっかり見ているという人は多くない。今こそガラパゴスを出よう!スター・トレック、それは映画ファン最後のフロンティアだ!

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スター・トレックの魅力〜未見の方に送る、楽しみ方〜 文/ 岸川 靖(きしかわ おさむ)

コラム

各劇場作品のみどころ

第3作『スター・トレックIII ミスター・スポックを探せ!』(1984年)

『スター・トレックIII ミスター・スポックを探せ!』(1984年)

 第2作が大ヒットし、すぐに製作されたのが本作です。従って、前作から物語は続いています。とはいえ、劇場作品なので、ここから観ても大丈夫なように第2作の内容が、冒頭で語られています。

 監督は本作がデビューとなるレナード・ニモイです。ニモイはコメディ『スリーメン&ベビー』(87)の監督として映画ファンには知られていますが、STファンにとっては、耳の尖ったバルカン人スポック役で人気の俳優でもあります。

 本作は、前作で姿を消したはずのスポックが、どう復活するかが鍵になっています。つまり、ストーリーを謎で引っ張る、ミステリアスな部分が本作の特徴です。

 また、主人公たちと敵対する宇宙人クリンゴン人のクルーグ艦長を演じているのは、本作の翌年に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)で、ドクター・エメット・L・ブラウン(ドク)を演じて人気者になったクリストファー・ロイドです。特殊メイクで、本人とわかりにくいかもしれませんが、要チェックです。

第4作『スター・トレックIV 故郷(ふるさと)への長い道』(1986年)

『スター・トレックIV 故郷(ふるさと)への長い道』(1986年)

 SFでも、難しかったり、深刻なテーマは苦手。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)のような爽快感がある作品が好き。そういう方にピッタリなのが本作です。

 危機に陥った地球を救うために、STのメンバーが23世紀の未来から20世紀にタイムトラベルするという内容です。

 タイムトラベルがテーマの作品は『ターミネーター』(84)など、傑作が多いのですが、本作も爽快感溢れる仕上がりです。

 23世紀から20世紀にやってきたエンタープライズ・クルーが巻き起こすドタバタコメディといった趣もあり、第2作『スター・トレックII カーンの逆襲』のような暗さ、深刻さ、そして残酷なシーンなど微塵もなく、同じシリーズなのかと驚くこと請け合いです。

 ラブロマンスの要素もちょっぴり入っているので、気楽に楽しめる一本といえるでしょう。なお、本作は全米公開時に興収百億円突破という大ヒットを記録しています。

 これはSFやSTファンのみならず、多くの層にアピールした結果です。

 それだけにSTは苦手……という方にこそ、観ていただきたい作品だと言えます。

第5作『スター・トレックV 新たなる未知へ』(1989年)

『スター・トレックV 新たなる未知へ』(1989年)

 STシリーズのカーク船長役を演じているウィリアム・シャトナーの監督デビュー作です。劇場版は第2作〜4作目までが、続き物的な作品だったのに対し、本作は完全な独立作品になっています。

 監督のシャトナーは、長年シリーズに出演してきただけあって、各キャラクターの特性をうまく掴んであり、キャラクター好きの方には見逃せない一本です。

 また、内容も「神は存在するのか?」という、壮大なテーマを、新キャラクターを登場させることで、コンパクトに見せることに成功しています。

 STシリーズの劇場版のなかでは、一番テレビシリーズの良さが表現出来ている一本と言えるでしょう。

第6作『スター・トレックVI 未知の世界』(1991年)

『スター・トレックVI 未知の世界』(1991年)

 第2作『スター・トレックII カーンの逆襲』をヒットさせたニコラス・メイヤー監督が、再びメガホンをとった作品です。

 今回は惑星連邦とクリンゴン帝国の和解を阻止しようとする反対勢力との戦いです。裏で糸を引く者は誰なのか、ミステリー仕立ての作品になっています。

 旧テレビシリーズメンバーとしては、最後の作品なだけに、シリーズの集大成的なものになっています。

 ゲストも豪華で、バルカン人士官役に『セックス・アンド・ザ・シティ』のサマンサ役で知られるキム・キャトラル。クリンゴン人のチャン将軍役を名優クリストファー・プラマーが演じています。また、役名はありませんが、大のST好きとして知られるクリスチャン・スレーターが、カメオ出演しています。

 旧シリーズメンバーが勢揃いするのは本作で最後。そして、23世紀では敵対していた惑星連邦とクリンゴン帝国が、どうやって和解したのかも判る作品です。

 ムダをそぎ落としたテンポの良いミステリー作品です。その秘密は脚本と監督を担当したメイヤーが、大のミステリーファンで、自身も小説「シャーロック・ホームズの素敵な挑戦」を書き、その映画化も監督しているからです。

 SFとミステリーの両方が楽しめる作品だといえるでしょう。

第7作『スター・トレックVII ジェネレーションズ』(1994年)

『『スター・トレックVII ジェネレーションズ』(1994年)

 永遠の命を得る世界をテーマにした一本です。

 この作品は、1987〜1994年にかけて全7シーズンが放映された『新スタートレック』(編成部注:TNGのこと)、完結後、初の劇場版という位置づけです。旧シリーズからもカーク船長が登場しています。

 STでは好んで使われる壮大なテーマを、どう料理しているかがポイントです。

 ちなみに、この映画製作時はまだ現在のようなCGIを、特撮のメインには使用していなかったため、宇宙船などはミニチュアです。そのため、クライマックスのあるシーンなどは迫力のあるものになっています。

 長年のファンには新旧キャラクターが登場する重要な作品として位置づけられています。

第8作『スター・トレックVIII ファースト・コンタクト』(1996年)

『スター・トレックVIII ファースト・コンタクト』(1996年)

 SFの王道、侵略テーマの一本です。生物と機械のハイブリット生命体ボーグが、地球人類を同化すべく、戦いをしかけてきます。

 この危機にエンタープライズのクルーは立ち向かい、ボーグに壊滅的なダメージを与えるものの、彼らはタイムトラベルして過去の地球を侵略しようとする……というお話しです。

 敵となるボーグはテレビシリーズ『新スタートレック』(編成部注:TNGのこと)では、人気のあった敵キャラクターで、感情を持たず、集団で行動する不気味さはシリーズ屈指の仇役といえるでしょう。

 また、タイムトラベルの要素もありますが、過去の地球は21世紀後半の核戦争後の世界という設定になっています。

 また、人類初のワープ航法に成功するキャラクターなど、ファンがニヤリとする仕掛けが満載です。

 もちろん、正攻法で押してくる正統派の侵略物でもあり、アクション、サスペンスも味わえる内容です。

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『スター・トレック(1979)』Star Trek: The Motion Picture & Copyright © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. 『スター・トレックII カーンの逆襲』Star Trek: The Wrath of Khan © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. 『スター・トレックIII ミスター・スポックを探せ!』Star Trek: The Search for Spock © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. ‘Star Trek’ is a trademark of Paramount Pictures. All rights reserved. 『スター・トレックIV 故郷(ふるさと)への長い道』Star Trek: The Voyage Home Copyright © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. Star Trek is a registered trademark of Paramount Pictures Corporation. 『スター・トレックV 新たなる未知へ』Copyright © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. Star Trek is a registered trademark of Paramount Pictures Corporation. 『スター・トレックVI 未知の世界』Star Trek: The Undiscovered Country Copyright © 2013 PARAMOUNT PICTURES. All rights reserved. Star Trek is a registered trademark of Paramount Pictures.『スター・トレックVII ジェネレーションズ』Star Trek: Generations TM & Copyright © 2013 PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. All rights reserved. Star Trek is a registered trademark of Paramount Pictures. 『スター・トレックVIII ファースト・コンタクト』TM & COPYRIGHT © 2013 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 『スター・トレックIX 叛乱』TM & COPYRIGHT © 1998 BY PARAMOUNT PICTURES ALL RIGHTS RESERVED 『スター・トレックX ネメシス』TM & COPYRIGHT © 2013 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 『スター・トレック(2009)』COPYRIGHT © 2013 PARAMOUNT PICTURES. STAR TREK AND RELATED MARKS AND LOGOS ARE TRADEMARKS OF CBS STUDIOS INC. ALL RIGHTS RESERVED.© 2013 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. STAR TREK and related marks and logos are trademarks of CBS Studios Inc. TM, ® & Copyright © 2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

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