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放送作品情報

穴 (1960)

LE TROU 1960年 フランス / 132分 サスペンス

地道に進められていく脱獄計画の行方に息を呑む…実際の事件を基にした傑作フレンチ・ノワール

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解説

『現金に手を出すな』のジャック・ベッケル監督の遺作。脱獄事件の実行犯が実体験を基にした小説を原作とし、事件に関わった元囚人ジャン・ケロディが脱獄メンバーを熱演。脱獄計画のディテールを緊張感満点に描く。

ストーリー

サンテ監獄で単調な毎日を繰り返す囚人ローランは、同じ監房に収容されたヴォスラン、マニュ、ジェオと共に、身の回りの道具を使って地下に穴を掘る脱獄計画を練っていた。そんなある日、ガスパールという若い囚人が入房し、ローランたちは彼を信じるべきかどうか悩んだ末、やむなく仲間に加えることに。5人はそれぞれ役割を分担し、3人が看守の目をごまかす間に、残りの2人が毎晩一定の時間だけ穴を掘り進めていく。

監督・脚本

ジャック・ベッケル

出演

ジャン=ケロディ
フィリップ・ルロワ
ミシェル・コンスタンタン
マルク・ミシェル
ほか

字幕/吹替
字幕
掲載制限
なし
カラー/白黒
白黒
画面サイズ
ワイド画面
HD
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オススメキーワード

  • 鑑賞日 2019/10/4

    見応えあり

    出演者の中に本人もいたのですね。どういう気持ちだったのだろう!

  • 鑑賞日 2019/10/4

    名作『モンパルナスの灯』の次作にして遺作になった、ジャック・ベッケル監督の実録脱獄もの。 穴を掘る、というよりはコンクリートの床や壁を手作業で削り地下水道へ脱出するという話。結末も終盤になると見えてしまう。 だが、何といってもこの作品の素晴らしい点は個性豊かな囚人達を演じた5人の俳優達の名演である。優れた監督や脚本、撮影等があっても、やはり映画は俳優達があってのものだ。 こんな正に映画らしい映画を観てしまうと、最近のマーベルや素人俳優だらけの邦画など、同じ映画という括りに入れて欲しくないという思いになる。 少し不満なのは、やはりハッピーエンドを見たかったという点。実録ものなので仕方ないが、観ているうち主人公達に心底共感してしまった。

  • 鑑賞日 2019/8/25

    脱獄は「穴掘り」に限る。孤島からの脱出に比べ緊迫感が続く。そのため見ている方も看守の巡回の度にハラハラ。それに、ヨーロッパは地下水道が充実しているからいいよね。 この手の作品は何れも名作揃いが多いと思う。本作はその中でも秀逸。 ところで、wikiによると、リーダーのロラン役で出演しているジャン・ケロディもこの事件の脱獄囚であるとは知らなかった。

  • 鑑賞日 2019/7/28

    囚人たちの群像ドラマ

     脱獄映画の傑作として名高いそうだが、自分は今回初めて見る。先日「パピヨン」を見たこともあってその流れで見ることに。「パピヨン」はもちろんアメリカ映画だが舞台はフランス領ギアナでパピヨンもフランス人という設定だった。本作も舞台はフランス国内の刑務所で、やはりパピヨン同様実話を元にしている。  同じ脱獄映画だけれど趣きは大分違う。脱獄犯個人の人間ドラマに集中していた「パピヨン」と違って、こちらは5人の囚人たちそれぞれの思惑や心理描写などに重きを置いた群像ドラマになっている。さらに言えば脱獄の様子を実にきめ細かく描写している点である。この辺はイーストウッドが脱獄犯を演じた「アルカトラズからの脱出」を思い出させる。というか監督のドン・シーゲルは脱獄映画の古典とも言える本作から脱獄映画のツボをインスパイアされていたかもしれない。  看守の見回りを確認する歯ブラシという小道具や穴を掘り続けるという地道な作業の様子など常に緊張を孕んだ脱獄への“楽しい工作時間”の様子などよく似ている。  4人だった監房に一人の異分子が加わる。他所から移されたガスパールは人の良さそうな好青年。それまで4人だけで進めていた脱獄計画を完全なものにするには異分子は何かと邪魔になるだろう。だから4人は最初いい顔をしない。それでも持ち前の人の好さでガスパールは彼らに溶け込んでいく。  彼と所長の間で交わされるやりとりが意味ありげ。というかいかにも寛大そうな所長が曲者だ。映画のラストの暗転を思えば、すべてはこの所長の思惑通りに進んだのではないかと思えてくる。  ガスパールは別にスパイというわけでもなかったろうが、脱獄を明日に控え妻が告訴を取り下げたことで心に動揺が走る。おそらく所長はそれを見逃していない。  あと一歩のところでご破算となってしまうラストの暗転はいかにもフレンチ・ノワールらしい終わり方だ。  脱獄の詳細な描写もさることながら、囚人たちの心理ドラマとしても見ごたえがあった。

  • 鑑賞日

    サスペンスフル

    本来ならば看守に見つからないよう静寂の中で行われるべき脱獄だけに、コンクリートの破壊音が大音量で鳴り響くシーンでは思わず固唾を呑んで画面に見入ってしまった。 脱獄するために囚人たちがただただ穴を掘るというシンプルこの上ないプロットを、様々な技巧を凝らしてして紡ぎ出し、観る者をサスペンスフルな終幕へといざなうJ・ベッケルの老練な語り口に惹かれる異色の脱獄映画だった。

  • 鑑賞日 2019/3/24

    ジャック・ベッケル監督の脱獄もの

    ジャック・ベッケル監督の遺作にして脱獄ものの傑作! 観ている間、けっこうハラハラさせられた。特に、脱獄用の穴を掘る音がデカ過ぎる!こんなに大きな音で穴掘っていたら絶対に聞こえてしまうだろう…(笑) ロベール・ブレッソン監督『抵抗~死刑囚の手記より』、C・イーストウッド主演『アルカトラズからの脱出』、フランク・ダラボン監督『ショーシャンクの空に』など脱獄ものは数あれど、このベッケル監督の『穴』も本当に面白かった。 ただ、脱獄ものの中で異質な感じを受けるのはラストの解釈を観客に委ねたあたりから来るのだろうが、詳しくは記載しない。 冒頭「パリのサンテ刑務所で起きた実話を、友人のジャック・ベッケル監督が映画にしてくれた」と語る男は当時者のひとりであろうか…。まずは「実話であること」を最初に述べている。 物語は、その刑務所の4人部屋に1人の未決囚が入れられて5人部屋となる。彼らは刑務所の中でも模範囚と思われていたようだが、皆で協力しながら脱獄用の床はがし、床の穴開け、地下室の格子切断、地下道を通っての抜け道探し&穴掘り……とドンドン進めていく作業を目の当たりにするのと、リアリティある映像によって、どうしても脱獄しようとしている囚人の側になって映画に見入ってしまう。 いやぁ~、こんなに面白い映画を観てしまうと、ますます映画をやめられず、「もっと観なければ…」と思ってしまう。 ついでに、「早く定年退職して、ゆっくり映画を観たい…」と思うが、会社定年はまだ先なのと、世間で「定年延長の兆しが出ている」のは止めていただきたい(笑)

  • 鑑賞日 1995/12/31

    これが遺作とは・・。53才、早すぎるベッケルの他界。

     脱獄ものでは、1,2を競う傑作。  「肉体の冠」(意味不明の邦題)、他秀作が多いベッケル。 「モンパルナスの灯」のやるせなさも記憶に残る。    やはり、フランス映画の巨匠だ。

  • 鑑賞日 2017/1/26

    ラストは?

    穴を掘り続ける作業のリアルさにあの音に ドキドキハラハラ。 という手に汗握る脱獄ものと思いきや、あのラスト。 心理映画だったのかと思うほど。 しかし、「哀れだな」という言葉はガスパールは所長に利用されただけなのか? 良く分からなかったので他のレビューを見たら 「情けない」という訳もあったようで、 そうするとまた意味も違ってとれるし、 どう解釈すれば良いのかわからなくなってくる。 まぁ、わからないところもさらに気になって面白いとも言える。

  • 鑑賞日 2015/9/2

    リアリティの神は細部に宿る。実話は強し。

    1947年、パリのサンテ刑務所で実際に起きた脱獄事件がモチーフで、当事者が小説にして、映画化となった。 冒頭、原作者と思しき人間が、友人であるベッケル監督が映画にしてくれた、とコメントする。 どちらも、いい友人を持っているということか。 4人房に一人の新顔が他の房から回されてくる。 すでに脱獄の計画が進んでいて、この新顔を仲間に入れるか、否かが、最初のサスペンスになる。 5人が一枚岩として結束するのか、多少の温度差を抱えたまま実行するのか、 大胆な計画なだけにスリリングな展開になる。 脚本はベッケル監督と原作者の共同執筆なので、リアルな描写は当たり前だが、興味津々で脱獄の手口に見入る。 これが面白い。鏡を小さく割り、歯ブラシの柄につけて潜望鏡のように室外の看守の動きを見る。 ベッドの金具を外して、バール代わりに床下のコンクリートを割る。 医務室から薬品のビンをガメ、上下に合わせ砂を入れて時計の出来上り。 リアリティの神は細部に宿る。実話は強いね。 サンテ、アルカトラズ、ショーシャンクと系譜は続き、観客を楽しませてくれる。

  • 鑑賞日

    ジャック・ベッケル監督の遺作にして傑作

    原作は実際に刑務所に収監され脱獄を企てた経験を持つジョゼ・ジョヴァンニ。 刑務所からの脱獄にかける5人の男たちをシンプルにストイックに描いた作品ですが、その緊迫感と意表をつかれるラストに驚愕しました。 重罪人だけが収容されるパリ郊外のラ・サンテ刑務所の一室。4人の男たちが脱獄の計画をたてていた。そこに、妻殺し未遂で告発された、若い新顔ガスパールが投獄されて来る。男たちは当惑した。ガスパールは信用できる人物なのか。彼に脱獄計画を打ち明けるべきなのか…。4人は悩んだ末、ガスパールに計画を打ち明ける。5人は力を合わせて脱獄用の穴を掘り続けた…。 硬いコンクリートに鉄材を打ちつけて穴をあける作業に没頭する男たち、初めは不可能に思えた作業も男たちの執念で少しづつ成果が表れます。カメラは、穴を掘る作業を延々と長回しで撮り続けます。音楽はなく、ただ鉄材とコンクリートがぶつかる大きな音が響き続けます。看守に聞こえるのではないかと心配になり、観ているこちらも冷や汗ダラダラの凄い緊迫感です。 作業の合間の会話から、5人の男たちのキャラクターが浮かび上がり、心の交流も描かれます。同じ作業(それも脱獄)をするもの同士の親密感や信頼感が伝わってくるエピソードが紡がれます。新顔のガスパールは育ちのよい人好きのするタイプで、古株の男たちもだんだん彼に心を許していくのですが…。 <ネタばれ注意> ついに穴も貫通し、脱獄の用意が整ったその夜、ガスパールは刑務所長に呼び出されます。所長は育ちのよいガスパールに入所時から好印象を持っていたようでした。彼は、ガスパールの妻が告訴を取り下げ、数日したらガスパールは釈放になると知らせます。 さぁ、あなたがガスパールならどうしますか? そしてガスパールはどうするでしょうか??? 最後に4人の男の1人がガスパールに言う「情けない奴だ」という言葉が、この作品の白眉であり、男の世界を垣間見たような気がしました。4人の男のうち、3回の脱獄経験を持つ、脱獄のベテラン、ロランを演じているのは、原作者のジョバンニが獄中で実際に一緒に脱獄の計画を練った仲間なのだそうです。 この作品はジャック・ベッケル監督の遺作になってしまいました。ベッケル監督はルノワールに愛され、トリュフォーやゴダールたちヌーヴェル・ヴァーグの監督たちに敬愛された、数少ないフランス人監督のひとりでした。惜しくも53歳の若さで病死されたそうです。 また『穴』の素晴らしいカメラワークは名匠ギスラン・クロケによるものです。ギスラン・クロケはポランスキーの『テス』でアカデミー撮影賞を受賞しました。その他に、 アラン・レネ『夜と霧』 ルイ・マル『鬼火』 ブレッソン『バルタザールどこへ行く』『少女ムシェット』 ジャック・ドゥミ『ロシュフォールの恋人たち』『ロバと王女』 ウディ・アレン『ウッディ・アレンの 愛と死』 などを手掛けています。

  • 鑑賞日 2014/5/25

    クラシカル・ケイパームービー

    名前は聞いていたが見るのは初めて。 古い映画ではあるけれどスリルフルなケイパームービーでした。 楽しく見られた要因としては 外国の監獄なので設備や仕組みの古い新しいは わたしのような日本人の観客にはわからないのも 好都合だったかも知れない。 眉毛の男のひとり語りからスタートするが この短い助走的なシークエンスが物語の締めくくりに 重要な落ちと、余韻を生みます。 憎いねぇって感じです。 古きよき時代の監獄はこういうストーリーを生み出せる 脇の甘さというか、人力でなんとかなりそうなところが ある。 かのアルカトラズのヤツとかね。 いい味わいの、秀作でした。

  • 鑑賞日 2014/4/19

    マンホールの蓋を開けた時に見えたパリの街並みが美しかった。

  • 鑑賞日 2014/4/9

    緻密な脱獄描写

    #373「穴」1960年製作のジャック・ベッケル監督作品。元ギャングで後に映画監督となったジョゼ・ジョヴァンニの刑務所体験を描いた原作を映画化したもので同房の5人の男の脱獄計画の緻密な描写と光と影の映像が光る。潜望鏡で外の様子を伺うシーンは韓国映画「7番房の奇跡」が真似している。

  • 鑑賞日 2013/12/25

    脱獄モノの原点

    どっかの掲示板で「脱獄モノが死ぬほど好きだが、これは死ぬほどつまんなかった」という書き込みを目にしたが、それは最近で言うと『パシフィック・リム』は面白いけど『ゴジラ』は否定する、と言っているのと同じことだ。そんな輩はどうか一生そのままでいてください。

  • 鑑賞日 1992/6/22

    ベッケル&ジョヴァンニ

    1992年6月22日に鑑賞。大阪・梅田シネマ・ヴェリテにて。前売1100円。リバイバル上映・シネカノン=シネセゾン配給。 ジャック・ベッケル、ジョゼ・ジョヴァンニの佳作である。

  • 鑑賞日 2013/4/7

    脱出ものは永遠ですなあ

    ロベール・ブレッソンの「抵抗」という名作がありますが、あの映画のテイストを生かしつつ、もう少し身近に描いた作品でした。 脱出ものというと「大脱走」とか「ショーシャンクの空に」などがパッと思い浮かびますが、やっぱり脱出する逃走するという行為そのものが物語として面白そうな感じなんですよ。 だからここに出てくるお話も、本当にあった話というだけで面白み倍増です。 かといって「パピヨン」のような悲壮感もなく、こちらは集団行動で地道に穴を掘る。掘って掘って掘りまくる。という作業にフォーカスしてるところがユニークですね。 集団行動のリスクは裏切りですね。 この映画も最後の最後にドキドキ感を持ってきてリアルに表現しています。 脱走にはやはりロベール・ブレッソンが示す「抵抗」という観念がありますよね。抵抗感。 この映画でも差し入れを看守がズタズタにしてしまう理不尽なシーンに時間をかけることで、脱走者を正当化しようとしてますね。 エンターテイメントとして楽しめる映画でしたね。

  • 鑑賞日 2013/3/19

    長回しってここまで雄弁なのか。びっくりだ。隣の部屋とか看守にバレるなんてことはもうどうでもよくなる。 そういう意味では、後半長回しが減ったのはちょっと残念かもしれない。下水道のトンネル堀りももっと長回ししてくれてもよかったのに。 (でも、そうなるとちょっとくどいのかな。看守に聞こえる心配がない場所だから、あそこでの長回しはいい緊迫感を生まないのかもしれないな。) ラストもいい。思わず声を上げた。ほんとうまいな、あの潜望鏡の使い方。