(吹)マッドマックス 怒りのデス・ロード

[ザ・シネマ新録版]

【特別年史】マッドマックス宣伝の40年間

1979年にシリーズ1作目が公開されて今年で40年。​
熱狂的人気を誇る「マッドマックス」シリーズを​
日本のメディアがどのように宣伝展開してきたか、​​
その軌跡を【特別年史】としてお届けする。​​
(文/白石知聖)

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「怒りのデス・ロード」、奇跡のブレイクが残したもの

 1985年6月、世界最速で日本公開された「マッドマックス サンダードーム」。その国内配収は8億円弱と言われており、「マッドマックス2」よりも成績は下回る事になってしまった。作品の完成度はさておき、シリーズの売りであるカーアクションの比率が大幅に減った事は、少なからず興行成績に影響を与えただろう。
 そこから30年という長い長い時間が経過した2015年。まさかのマッドマックス・シリーズ最新作「怒りのデス・ロード」(以下「MMFR」)の公開が決定した。監督はもちろんジョージ・ミラー。主演はメル・ギブソンに代わってトム・ハーディ。最初に企画が公表されたのが2001年頃。そこから10数年に渡って製作陣は為替やロケ地の悪天候など、外的要因に翻弄され続けたが、難産の末、ゴールに辿り着いた。
 しかし2015年、日本国内の映画興行事情は、30年前とは違って、邦高洋低時代を迎えており、海外作品の客入りが昔ほどには見込めないという状況。シリーズの知名度も未知数。そんな中で、配給のワーナーは、過去のプロモ手法も踏襲しつつ、あの手この手の日本国内プロモーションを開始した。

①日本版主題歌の作成
人気アーティスト MAN WITH A MISSIONによる英詩主題歌が作られ、エンドロールに挿入された。
②マッドマックス生誕祭の開催
従来ファンを集め、デジタル上映用の素材を新たに作成した「マッドマックス2」をワーナー試写室で上映。
③日本語吹替版のキャスティング
シリーズ初の吹替版劇場公開。キャストにはマックス役にEXILEのAKIRA。イモータン・ジョー役に竹内力。いわゆるタレント吹替となった。
④ジャパンプレミア
公開2週間前にジョージ・ミラー監督を日本に招聘し、大々的な来日イベントを開催。

⑤マッドマックス 轟音上映
ファンイベント参加のために来日していたマッドマックス1、2に出演した俳優たち6名が劇場ステージに登壇。そこにジョージ・ミラー監督がサプライズで合流するという同窓会イベントを実施。
⑥上記、轟音上映の会場である新宿ピカデリーのロビーに「MMFR」仕様に改造されたインターセプター・レプリカを展示。
⑦特集番組
めざましテレビに、過去に製作がキャンセルされてしまったアニメ版「マッドマックス」のメインスタッフだった前田真宏が出演し、コンセプトアートの数々を披露。
⑧前売り特典
ステッカーが前売り券に付属。
⑨インターネット上の展開
Webサイト、ネット配信番組、SNSのハッシュタグを用いた作品アピール等、過去作にない販促展開。

 結果「MMFR」は興収18億円のスマッシュヒットを達成した。30年ぶりの続編というレアケース。そこで配給は従来ファンから、新規客の獲得まで、全方位やれるだけの事はやったといえる。勿論、圧倒的な作品力が多くのリピート動員に繋がった部分もあるだろう。
 こうしてマッドマックス・シリーズ劇場公開に関わる宣伝史を俯瞰すると、他のシリーズ作品とは一味違ったプロモ展開がなされてきた事が分かる。そしてその歴史に、「MMFR」劇場公開から4年後、2019年になって、まさか新しいページが追加される事になった。
 洋画専門チャンネル ザ・シネマによる「MMFR」新録吹替版が制作される事になった。これによりの吹替キャスト、翻訳、演出、すべてが大幅に刷新されたバージョンが誕生する事に。併せてザ・シネマはWebページを作成し、プレゼント企画、イベント上映など様々なキャンペーンを打ち出した。公式のパッケージソフト発売時でもこのような力の入った事はなかなか行われない。このザ・シネマによる一連のプロモ企画も、マッドマックス宣伝史の中で、語られるべきだろう。

 今回の新録吹替版は、公開時に字幕版・吹替版共々に意訳で処理された箇所、オミットされた劇中スラング等、様々な部分に手が加えられており、ヘビーユーザーにも新しい発見を届けるものになっていると断言できる。
 また、こうして別吹替が作られた事で、プロモの事情が絡んだ劇場公開吹替版にも、ひとつのバージョンとしての存在意義が付与される事になるだろう。
 今回の新録吹替版。1作目の公開から40年、マッドマックス・シリーズのアニバーサリーイヤーならではのイベントとして、大いに歓迎したい。

白石知聖​
個人ブランド「マクラウド」代表。マッドマックスに関連するゲストを日本へ招待しファンとの交流を実現させる「マッドマックス・コンベンション」主催。

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