ザ・シネマでは、かつて、よる9時からTVの洋画劇場にて放送された、
懐かしの日本語吹き替え版を発掘し「厳選!吹き替えシネマ」として放送。
さらに、劇場公開時に制作された吹き替え版とは別に、
新たな声優を起用した「新録吹き替え版」を独自で制作し放送している。
-
2007年
「厳選!吹き替えシネマ」がスタート
(現在、毎週日曜深夜に放送) -
2011年3月
『ブレードランナー ファイナル・カット [日本語版]』を制作・放送
吹き替えキャスト 磯部勉(ハリソン・フォード)ほか『ブレードランナー ファイナル・カット』
日本語吹替音声追加収録版 ブルーレイ ¥5,990+税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
TM & ©2017 The Blade Runner Partnership. All Rights Reserved. -
2017年12月
『プロメテウス[ザ・シネマ新録版]』を制作・放送
吹き替えキャスト 佐古真弓(ノオミ・ラパス)ほかザ・シネマ 新録版を初収録!
吹替の帝王「プロメテウス<日本語吹替完声版>3枚組 コレクターズ・ブルーレイBOX〔初回生産限定〕」好評発売中!
発売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
© 2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. -
2019年2月
『LIFE!/ライフ[ザ・シネマ新録版]』を制作・放送
吹き替えキャスト 堀内賢雄(ベン・スティラー)ほか -
2019年7月
『マッドマックス 怒りのデス・ロード[ザ・シネマ新録版]』を制作・放送
吹き替えキャスト 宮内敦士(トム・ハーディ)ほか
ザ・シネマ新録版の歴史は、愛のメモリーだ。
文/飯森盛良(ザ・シネマ新録版プロデューサー)
「ザ・シネマ新録吹き替え版」は、今回の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で4作品目となる。2作目『プロメテウス』、3作目『LIFE!』、そして今回と、劇場公開時にタレント吹き替えが作られた作品で新たにプロ声優版を作る、という取り組みを、ここ3回連続で続けてきた。
しかし、それがザ・シネマが新録を作る映画の条件ではまったくない。実際に第1弾『ブレードランナー』は違った。あれにはプロ声優版がもともと存在した。しかし、ハリソン・フォードといえば磯部勉さん(か村井國夫さん)だが、堀勝之祐さんという大ベテランだけれどもハリソン・フォードのイメージはあまり無い声優さんが担当された、昭和61年TBS版しか、この世に存在しなかったため、磯部さんで新たに作ったのだ。
「このハリウッド・スターといえばこの声!」というイメージがすでに確立・固定しているのに、そのバージョンの吹き替えが作られなかった、そのバージョンも欲しい、というのが、ザ・シネマが新録する映画の条件ということだ。したがって、タレント吹き替えを片っ端からひっくり返していく意図はなく、また、FIXではない斬新なキャスティングにあえて挑戦してみたい、という考えもない。
さて、このようにして「ザ・シネマ新録版」をまた製作しようか、という話になったら、まず私の方で「このハリウッド・スターといえばこの声!」という主役級の方だけを指名するところから、企画が立ち上がる。これまで私の方から名指ししたのは、
・『ブレードランナー』の磯部さん
・『プロメテウス』の佐古真弓さん(ノオミ・ラパス)、宮本充さん(マイケル・ファスベンダー)、本田貴子さん(シャーリーズ・セロン)
・『LIFE!』の堀内賢雄さん(ベン・スティラー)、山路和弘さん(ショーン・ペン)
・『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の宮内敦士さん(トム・ハーディ)、本田貴子さん(シャーリーズ・セロン)、安原義人さん(ヒュー・キース・バーン)
以上の皆様だけであり、「これらの方のご出演が叶わない場合、製作自体とりやめる」という、マストのキャスティングとした(キャスティングが実現せずに流れた企画も過去にはあった、ということでもある)。
ここまでで、私の仕事は実はほとんど終わり。ここから先は一切を人手に委ねているので、汗をかくような大したことを、私は何もやっていない。
その他のキャストの方達の人選は、日々、吹き替え版を日常的に仕事で制作しているプロフェッショナルに、全面的にお任せしている。吹き替え制作の老舗大手・東北新社に制作発注しており、そこの業界第一線の演出家陣が、有名どころから若手まで、毎回完璧なキャスティングを考えてくれている。私がそこに口出しすることは基本ない。私は、「こんな吹き替えがあったら良かったなぁ」という映画ファンの声の代弁者であって、吹き替えのプロではないからだ。そこはプロに全面的に任せきっている。
同じ理由から、翻訳にも口出しすることはほぼない。役者さんの演技に口出しすることもほぼない。よほど強いこだわりがあるポイントにしか、口出ししたためしがない(つまり、たまに口出しする)。
今回の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で言うと、フュリオサ大隊長の「大隊長」はやめてほしい、ぜひとも「インペラートル・フュリオサ」にしてほしい、と、その一点だけ強くお願いしたのが、私である。どうしてそうしたのかは、別のところに書いているので、あわせてお読みいただければ幸いだ。
私は、プロデューサーと言っても熱く夢を語って外から資金を調達してくる立場ではない。私が要求し会社が決裁した年度予算を12ヶ月かけてただ粛々と消化していくだけの地味な仕事だ。制作現場で采配を振ることもない。汗さえ流さない。「こんな吹き替えがあったら良かったなぁ」とただ願っているだけの一映画ファンにすぎない。
しかし、そんな奴が吹き替えを作る立場にたまたま運良く立たせてもらえて、その熱き想いやら愛やらを素(モト)に実際にコンテンツを作ってこられたことで、我ながら自画自賛っぽいが、ザ・シネマは映画シーンに多少の貢献はできたのではないだろうか。
映画に限らずだが、愛を持たない商売人が“仏作って魂入れず”なコンテンツをマーケティング・テクニックだけで消費者に押し売るケースが、昨今は多すぎでは?と、私個人としてはいささか残念に思っている。一消費者としてもそれにガッカリさせられることがかつてより増えた気もするが、どうだろう?
なかんずく外国映画を商材として扱う商売などは、遠い異国の誰か達が心血をそそいだ創作物を、ほんの一時お預かりし、日本で売らせていただいてるだけの身分にすぎない。こちらの売らんかな都合で人様の作品を妙な具合にいじくってしまうのは、愛ある商人ならできないはずだし、愛ある消費者も決してそんなものでは喜ばないだろう。
「ザ・シネマ新録版」では、それだけはしたくなかった。我々が新録を作る条件とは何か。端的に言ってそれは、往年の広告の名コピーと同じ「愛だろ、愛っ。」、あれである。
飯森盛良(ザ・シネマ新録版プロデューサー)
2005年開局~2018年までザ・シネマにいた人。当時、吹き替えと激レア系を主として担当。たま~に現在もお手伝いする。
こだわりの吹き替え作品
7月&8月の放送ラインナップ
-
『(吹)LIFE!/ライフ[ザ・シネマ新録版]』
主演のウォルター・ミティ(ベン・スティラー)役に堀内賢雄さんを迎えた新録吹き替え版。2019年2月初放送。
放送情報はこちら -
『(吹)SING/シング』
豪華な日本語吹き替えキャストとそのクオリティの高さで吹き替えファンも納得の話題のアニメーション作品。
放送情報はこちら -
『(吹)ミッション:インポッシブル[テレビ朝日版]』ほかシリーズ5作
トム・クルーズ公認の声優・森川智之さんが吹き替えを務める「ミッション:インポッシブル」シリーズ5作を一挙放送。
放送情報はこちら -
『(吹)…YOU…』
クエンティン・タランティーノ監督がセレクトした映画8本を特集放送。本人によるお薦めコメントも本編前に放送!
放送情報はこちら
その他、ザ・シネマでは
こだわりの吹き替え作品を毎月放送中!
スカパー!で『(吹)マッドマックス 怒りのデス・ロード[ザ・シネマ新録版]』を見る!!方法
スカパー!加入月は0円!2カ月目からは、ザ・シネマ視聴料:770円(税込)/月でご視聴が可能です!(※1)
ご加入月:0円 お支払いなし(※2)視聴料・基本料はかかりません
2ヶ月目以降:ザ・シネマ視聴料770円(税込)+スカパー!基本料429円(税込)
*1:加入当月には解約できません。
*2:スカパー!基本料:429円/月(税込)がかかります。
お手続き後、約30分(※3)でご視聴できます!
ご契約手続完了(※4)→約30分後...→ザ・シネマを楽しむ
*3:手続き後視聴までの目安時間です。
*4:ご契約の前に、スカパー!有料放送役務契約約款の内容をご確認ください。
スカパー!カスタマーセンター:0120-556-365
受付時間/10:00‐20:00(年中無休)