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放送作品情報

ルーム

ROOM 2015年 アイルランド カナダ / 118分 サスペンス ドラマ

衝撃の監禁事件──だが真の試練は事件後に待ち受けていた。被害者母子の過酷な戦いを描く感動ドラマ
放送日時
2018年10月01日(月) 13:00 - 15:15
2018年10月01日(月) 21:00 - 23:15
2018年10月06日(土) 08:45 - 11:00
2018年10月16日(火) 23:15 - 深夜 01:30
2018年11月10日(土) 11:00 - 13:15
2018年11月13日(火) 10:30 - 13:00
解説

オーストラリアで実際に起きた監禁事件から着想を得たベストセラー小説を映画化。監禁部屋での異常な生活と事件後の社会復帰に苦闘する被害者女性をブリー・ラーソンが熱演し、アカデミー主演女優賞を受賞。

ストーリー

天窓しかない狭い納屋で母ジョイと暮らすジャックは、部屋の外に別の世界があることを知らされず、一度も外に出たことがなかった。実はジョイは7年前に“オールド・ニック”に誘拐されて彼の子供を妊娠し、ずっとこの部屋に監禁されたまま息子を育ててきたのだった。ジャックが5歳を迎えたある日、ジョイは息子に真実を告げる。事態を呑み込めずパニックに陥るジャックを何とか説得し、ジョイは決死の脱出計画を実行へと移す。

出演

ブリー・ラーソン
ジェイコブ・トレンブレイ
ジョーン・アレン
ショーン・ブリジャース
ほか

字幕/吹替
字幕
掲載制限
なし
カラー/白黒
カラー
画面サイズ
ワイド画面
HD
※【ザ・シネマHD】にご加入の方は、
HD画質でご覧頂けます。

オススメキーワード

  • 鑑賞日 2018/10/9

    監禁

    こんな暗い薄汚い部屋で、子供を閉じ込めて、パジャマ姿で、心の病なのかなと思いました。息子ジャックの色々な思いが語られていき、二人がオールド・ニックに閉じ込められていることに気づきました。生まれてから「ルーム」を出たことのないジャックの言葉、世界や宇宙に対する考え、テレビの中の世界、本物、などが印象的でした。やがてジャックの勇敢な行動のおかげで、外の世界へ逃げました。7年も閉じ込められていて、生きて助かってよかったのですが、7年という時の流れは予想以上に大きかったこと、このブランクを埋めていく様子が後半に描かれています。  17歳で誘拐されたジョイが救助された後、テレビの取材に応じる様子は痛ましかった。インタビューをする女性、ぶん殴ってやりたいような質問を浴びせてきて、失意のどん底に突き落とされる感じでした。上辺ばっかりで、相手を思いやる気持ちのない人間もいるから、映画描写に必要な存在と思おうとしても、腹が立って仕方がない。ジョイのお父さん役にウィリアム・H・メイシーが出てきますが、ジョイと犯人の間に生まれた子供ジャックをまともに見ることができない様子、受け入れがたい事実、悲劇でした。ジャックが「ルーム」に戻りたがること、「ルーム」が広いと信じていることも、も悲しかった。そして、犯罪現場としての「ルーム」を見て、シュリンクしたの(縮んだの)と聞くシーン、印象的です。子供の見てる世界はママと一緒なら輝いてるのかな。  ジョイのママ役に、『ボーン・レガシー』のパメラ・ランディだったジョアン・アレンが出てます。ジョイとの喧嘩、ジャックの散髪シーン、どれも良かった。ジャック役のジェイコブ・トンブレイ君も、語り・演技がとても良かったです。ジョイ役のブリー・ラーソンは今回初めて見る女優さん、アカデミー主演女優賞受賞してました。

  • 鑑賞日 2018/9/23

    ジェイコブの演技がさすが。、

    もともと話題で「いつか見たい」と思っていた作品。 「ワンダー」でジェイコブ・トレンブレイくんを知って、 「ルームの子なのか!見てみたい!」と思い見てみた。 期待をしていたら、大抵「んー?」ってなることが多いけど、ジェイコブくんの演技が本当に良かった。 この映画の全てが彼の肩にあったと言っていい気がする。 それくらい、彼の自然な演技がすごく良かった。 もちろんジョイ役のブリーも、しっかり子どもを守ろうとする母親と、被害者という立ち位置をすごくよく表現していて、息子とのシーンでは涙腺を刺激される。 最後の最後の「ルーム」でのシーン、 「おはよう」って言っていた物たちに「バイバイ」って言っていくのは、なんかグッとくるものがあった。

  • 鑑賞日 2018/8/11

    脱出キメて初めて見る空がすごい。鳥肌が立つ。脱出してからも人生はずっと続くし、むしろそちらはそちらで別のルールを押し付けられて息苦しい。こういう拉致とかセカンドレイプみたいなことってあまり他人事のように思えず食い入るように見てしまった

  • 鑑賞日 2018/8/9

    ヒューマンドラマ

    初めて体験する外の世界。自分の運命を受け入れられない母親。戸惑う祖父母。それぞれの演技に引き込まれた。

  • 鑑賞日 2018/7/29

    監禁生活からの脱出はあくまでこの映画の半分。けれど残りの半分が、とても広がっていく不思議。 母親のジョイ(ブリー・ラーソン)と5歳の誕生日を迎えたジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)は、天窓しかない狭い部屋で暮らしている。 日曜日の夜、二人が「オールド・ニック」と呼ぶ男がやってきて、服や食料を置いていく。 ある日、隠れていたジャックが押し入れから出てきてしまったことをきっかけに、ジョイと「オールド・ニック」は諍いを起こす。そして、生まれてから一歩も外へ出たことがないジャックに、ジョイは真実を語る。 10代だったジョイはある日誘拐され、納屋に監禁される。ジャックが生まれてからもそれは続き、7年も閉じ込められていたのだ。さらに外には広い世界があると聞いたジャックは混乱する。 ママは『モンテ・クリスト伯』からヒントを得て、死んだフリをして運び出させることを思いつく…。 子役のやけにませた「演技してます!」っていう演技には鼻白んでしまうものですが、ジャックを演じたジェイコブくんにはそれがない。何ともナチュラル。 女の子と見紛うほど可愛くて、ずっと見ていられそう。 長期にわたる監禁生活の母子は大丈夫だっただろうか。脱出後の生活は、平坦ではなかった。むしろこちらの方がこの映画の主題となっているように思えます。 家族の心配をよそに、マスコミの報道はエスカレートする。テレビ番組では「ジャックくんの父親のことはどう説明しますか」「死にたいと思いませんでしたか」「子どもだけでも自由にして、他の人に養育を委ねようとしなかったのはなぜ?」と、心無い詰問を繰り出される。やがてジョイの精神はかき乱されていく。このあたりのブリー・ラーソンの演技が凄まじく、描写も秀逸。 いい映画の条件っていろいろあると思いますが、私の中では「時間を忘れさせてくれること」。まさに長さを感じない映画でした。

  • 鑑賞日 2018/7/28

    美しい映像で紡がれる少年の成長譚

    レビューを書くに当たり切り口に悩んだ。それだけ多面的な問題提起が為されているからだろう。 冒頭から監禁部屋の閉塞感が半端ではなく自然にジャック目線となり息苦しさを覚え脱出に成功した時に漸く一息吐ける。部屋から出た世界はやはり閉塞感が漂い部屋の外にも無責任な自由は無いことを知る。人との繋がりの中で徐々に社会に適応し最後に部屋の小ささを確認して母子は新たな一歩を歩み始め、無垢から世界が始まって行くことを示唆し物語は終わる。 ここは素直に少年の成長譚と受け取りたい。その過程でセカンド・レイプに心を病んだ母の庇護者となっていく。先達を務める女性警官とレオが良い味を出している。ファンタジーに堕さないラストシーンも良い。

  • 鑑賞日 2018/5/19

    期待以上...

    静かに流れる音楽と母と息子、2人の成長が良く描かれていた。 脱出シーンでのシューゲイザーの様な音楽、ラストシーンでのスローな音楽。特にラストでの家具に別れを告げるシーンは涙無しでは見れなかった...

  • 鑑賞日 2018/5/11

    サスペンス?

    この映画はサスペンスの範疇に入っているが、どちらかと言うとシリアスな親子関係の映画である。

  • 鑑賞日 2018/5/8

    最初、間の伸びた親子の会話。こっちがそろそろ飽き飽きしてきた頃にいきなり話が転がり始めます。 子供を育てているんじゃなくて、こっちがきっと、支えられているし、教えられているなあと。無垢さに救われてる。 あれだけ大切にしていた髪をお母さんのためにってバッサリ切って、「ばあばだいすき」って言うシーン。友達とサッカーするシーン。それからラストの、部屋にさよならするシーン。 言葉にできないものがあるなあと思います。 ジェイコブ・トレンブレイくんのファンになりそう。

  • 鑑賞日 2018/4/6

    人の心は複雑です

    長い時間の監禁生活から一気に解放されて、普通はあーよかったね、これで幸せな人生歩めるんだねって思うものだと、僕自身も疑わずに思ってましたが、この作品をみると一概にそういうこともいえないのかもなあと感じますね。ジャックくんの気持ちもなんとなくわかりますね。現実世界のほうが摩訶不思議ですもんね。

  • 鑑賞日 2018/4/4

    ようやく視聴

    公開時に観に行くつもりが見れずに、ようやく視聴。 ジャックのビジュアルがすごい。少女のようでありながら、少年。演技力も高く、他の出演作品が気になった。 生まれた時から監禁された世界しか知らないジャックと、ママの成長。母親は17から世間と断絶し、戻ってきてからその内に残されていた幼さが露わになる。祖母の再婚相手のレオンの距離感のはかりかたが上手で、いい役だった。

  • 鑑賞日 2018/3/25

    5年だとアレくらいの髪の長さになるのか

    生まれて5年間もの間監禁された少年という衝撃の設定 脱出までが一時間、その後が一時間 前半はジャックを育てるという強い意志を持った母の物語 後半は壊された人生をなんとか普通に生きようともがく女性の話 これはフィクションだけど、現実にありそうで怖い

  • 鑑賞日 2018/3/13

    出てからの物語

    だってことはわかってはいたのだけれど。 話の牽引力が弱くなって、まぁ驚きも気づきも俺にはなかったなぁ。

  • 鑑賞日 2018/2/26

    心にしみる名作

    全身に染み渡る映画。 ジャック、ジョイの心情が痛いほど伝わってきた。 ルームから出た後の、周りの人々の心情も。 ジャックの素直な気持ちにどれだけ救われただろうか。悲しい物語だが、そう感じさせない子供の天真爛漫な一言一言が心にしみた。 名作だと思う。

  • 鑑賞日 2018/2/23

    感動的だけれど、これはアリなのだろうか?

    小さな"部屋"で暮らす母と子どもが、その閉ざされた世界からの脱出を試みる。 詳細を知らずに見た方がいい映画だと思うけれど、幸せとは何なのか、とても考えさせられるような作品だった。「トゥルーマン・ショー」や「わたしを離さないで」のその後を描いた作品、と言えば分かりやすいだろうか。前半は、虚構の世界、人工の世界で嘘を信じさせられて生きている子どもの姿を丁寧に描いている。後半は、子どもが苦しみながらも新しい世界を柔軟に受け入れるのに対し、母は自分の生きることのできなかった"正しい"人生を夢想し病んでしまう姿を対照的に描いて、子どもの柔軟な心を礼賛するような内容になっている。 脱出してハッピーエンドとしなかったのは素晴らしいのだけれど、ここまで気色の悪い設定を使って人を感動させることが果たして正しい映画作りなのかどうかは判断が難しいところ。

  • 鑑賞日 2018/2/9

    単調ではあったがリアルでもある。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    主演女優は演技が上手いがオーラがない。子役がかわいい

  • 鑑賞日 2018/1/30

    子供が外の世界を始めて見るシーンは、やはり感動した。 全体を通して、悲しい作品である。後半母親が子供に強くしかるシーンなどは、非常に切ない。 部屋に関しては、母親と子の認識が異なっており、母親にとってはつらい記憶がつきまとう場所だが子供にとっては生まれ育った親しみのある場所なのである。そのような場所が無くなってしまったことを知ったラストシーンは、つらい過去を乗り越えていくという意味の他にどこかもの悲しさも漂わせていてなんとも複雑な感情に与えてくれる名シーンだと感じた。

  • 鑑賞日 2016/4/13

    ジャックの世界は広がり続ける

    部屋を出るジャックにハラハラドキドキ 部屋しか知らないジャックが柔軟に世界を感じている姿に(涙) 世界を感じ部屋の狭さを実感、そして部屋との別れ ジャック『でもママだよ』(涙) ジェイコブ・トレンブレイが素晴らしいよ〜

  • 鑑賞日 2018/1/6

    非常に厳しいストーリーで、冒頭から胸がつまる。 異常な状態ではあるが親子の暖かい家庭。 運動不足にならないように体操したり、子供にきつい言動をしてしまった時にはハグしてやったり、男から子供を必死で守ろうとする姿に母親の愛情を感じさせる。 脱出劇の後、親子が再会するシーンの表情がすごい。 閉じ込められていた部屋からは脱出しても、新たな世界と適応するため、二人の戦いは終らない。 両親は離婚しており、父親は犯人に生ませられた子供を直視できない。 インタビューできつい質問を受け、主人公は精神的に追いつめられる。 母親とも罵倒し合い、息子にもきつくあたり、監禁していた間の方が愛情があったかのように思える皮肉。 その中で、初めは心を閉ざして母親にしか話さなかった子供がたくましく適応していく姿が救いとなる。 母親の再婚相手の方が余計なこだわりがないためか、子供が母親以外に心を開く初めての他人になるのが面白い。 二人は監禁されていた部屋に再び戻り、過去に決別するが、子供がそこに残されていた家具に別れをつげる。 凄惨な現場でも、それでも二人には大切な思い出の場所でもあるという事がひしひしと伝わる。

  • 鑑賞日 2017/11/29

    7年間も拉致監禁され途中で犯人の子供も産んでしまったという悲惨な事件の話だが、あっさり子供が脱出し母親も警察に保護される。 というのは映画のプロローグで、脱出後が本編になるという構成の作品。 小さい男の子のお母さんなら色々と共感出来る部分はあるかもしれないけれど、監禁された狭い部屋でやたらワメくロン毛の子供がウザくて、どうにも気持ちが悪くなってしまった。 犯罪被害者対策を扱ったものは珍しいので意義のある作品というは分かるが、後半はどうにも集中できなかった。ブリー・ラーソンがオスカー受賞の名演だったかというと、よく分からないっす。

  • 鑑賞日 2017/11/3

    『ショート ターム』に続きブリー ラーソンの出演作を鑑賞。 インパクトのある設定だけど、実際に起きた事件が下地になってるってところが恐ろしい。 息子を守る責任感、失われた時間への葛藤と戦う難しい役を見事に演じ切ったブリー ラーソンのオスカー受賞は当然だと思う。

  • 鑑賞日 2017/10/31

    深いストーリー

    あらすじなどを知らずに観た。主人公のジャックが母親と脱出して終わりなのかと思っていたので、その続きが本編であることに驚いた。ジャックがとにかく可愛らしく、美しい。髪を切らなかった一つの理由は刃物を取り上げられていたからなのではないだろうかと思った。物語の世界のみ育ったジャックの偏った思考にリアリティを感じる。子供目線で語られるモノローグがどれも子供らしく愛らしい。外に出てからは画面も子供の目の高さや視点を意識したシーンが多くあり、ジャックの心理が読み取れる。ジャックが徐々に外の世界に慣れていく様子や、祖母に大好きだと言うシーンは大変心動かされる。最部屋に別れを告げるシーンが冒頭と対になっており、母親のセリフは音がなく、唇の動きだけでみせる演出も大変良かった。親子の絆というだけでは収まらない、深い物語だったと思う。

  • 鑑賞日 2017/8/26

     生まれたときから母親と一緒に密室に閉じ込められて育った来た5歳の男の子の物語。5年間というもの彼にとっての世界のすべてはその小さな部屋のみという、非常に特殊な状況から物語が始まる。非常にかわいそうな状況ではあるが、その男の子にとってはそれが最初から当たり前のこと。そして何とか機転を利かせてそこから脱出したとすれば、あまりに環境は一変、すごく幸せなだけではない様々な問題に直面しないといけなくなる。状況セッティングもそのあとの展開も、非常に面白かった。

  • 鑑賞日 2017/8/14

    男の子が素晴らしい

    この映画でブリー・ラーソンがアカデミー賞の主演女優賞を得たということだが、それよりも彼女の息子役のジェイコブ・トレインブレイの自然な演技に恐れ入る。 映画は脚本がとてもうまくできている。最初、室内(ルーム)で物語が展開し、その理由は実は母親が誘拐されて7年間も監禁状態にあるということが明かされる。息子は5歳なので、監禁後、犯人の子供を産んだということだ。息子は生まれてからずっと部屋の中で過ごし、彼にとってのリアルは母親であり、部屋の家具だったりする。彼が、部屋の家具それぞれに「おはよう」と言って回るシーンは印象的。 息子が5歳になったとき、母は彼が病気だということにして、病院に連れて行ってもらおうと画策するが、犯人は薬で済まそうとする。そこで、母は彼が死んだことにして、彼を絨毯でグルグル巻きにして、犯人に捨て去れることにして、外に出す。トラックの荷台で、絨毯から抜け出した少年が見る青空、そしてそれを初めて見る少年の表情のアップ。ここでの少年の表情が素晴らしい。彼が初めて見る青空に、驚き、感動する。それがきちんと表情に出ている。犯人に少年が生きていることが分かり、少年は捕まってしまうので、また振出しに戻るのかと思いきや、少年は警察に保護され、母親も救出される。ここまでで約1時間。この後はどう展開するのかと思っていたら、母親と少年が普通の生活に戻るまでの葛藤が描かれていく。 息子は比較的早く新しい環境になじむが、母親は監禁されていた時期をあっさり消すことが出来ずに苦しむ。周りとの環境もぎくしゃくしていく。周りも苦しんでいるのだが、それを知りつつも立ち直れない。それはそうだろう。7年もの間、暴力的な犯人の支配下に置かれ、人格を否定されてきたのだから、そこから抜け出すには相当な時間がかかる。途中で意を決して、テレビのインタビューに応えるが、かえって症状を悪化させる。インタビュアーは気を使っているようでいて、「なぜ、子供だけでも助けようとしなかったのか」などという母親に切りつけるような質問もする。こういった質問は許されるのか。 それでも、息子の回復が彼女の回復を後押ししたのだろう。息子が自分の長い髪を切って(それまで切らなかったのは髪に強い精神があると母親に言われてきたからだ)その髪を母親に届けてくれと頼む。それが大きな力になる。 ラストシーンは、親子がかつて過ごしたルームをもう一度訪問するシーン。すでにルームは色んなものが撤去され、少年にとって思い出のものはなくなっている。それでも、彼は残った家具一つ一つに「グッドバイ」とあいさつする。一番最後はいつも見上げていた天窓だ。ここで、前半の家具との挨拶がリピートされ、映画は終わる。 なかなかに面白かった。

  • 鑑賞日 2017/7/13

    評価が高い訳

    この作品は監禁それ自体には深く触れない。狭い部屋の生活の様子を丁寧に写したと同様に家に戻ってからの乱れる気持ちもじっくり時間をかける。 子供だけでも逃がそうとしなかっのは自分のエゴだったなではないかと指摘され動揺する。 娘を拐った犯人の血を引く孫を受け入れられない。 ルームに戻りたいと思う息子。 変わり果てたと感じるルームで終わる。観客も同じ思いを抱くだろう。

  • 鑑賞日 2017/6/26

    insideとoutside ものには2つの面があるの。 ジャックにとっては部屋が世界の全てだった。部屋にはいつもお母さんがいて、それだけであったかくて幸せ。 あの部屋のあのベッドに、幸せだったあの頃のあの場所に帰りたい。 初めて世界を見た時のジャックの表情が忘れられない。 ジャック役のジェイコブ君がひたすら美しかった。 吹替はおすすめしない。

  • 鑑賞日

    【メモ】 こどもの可愛さだけで大分点数あげたい 17の時に男に誘拐され7年監禁されていた母。その母の元に産まれた息子。 前半は監禁された小さな部屋での親子の様子。外の世界を知らない息子に優しい嘘をつき続けながら賢明に幸せを与えようとしている母親の姿がキツい。 だが本当にキツいのが監禁からの脱出後を描いた後半で、 ・なかなか他の人間に慣れない息子 ・(明言されていないが明らかに)自分の娘がレイプされた結果である孫のことを直視できない祖父 ・当時付き合っていた友だちには不幸が訪れず、自分にだけ不幸が訪れたという現実をこれでもかと突きつけられる主人公 ・母が苦しんでいることは分かるけれども、その理由を理解することはできない幼い息子 ・メディア露出の結果、「息子さんを犯人に預けて、どこか病院の前に置いてもらうこともできたはず。自分とともに監禁状態においておくのは正しい選択肢だったと思うか」という容赦ない追求を受ける姿 ・葛藤の末の自殺未遂 キツ過ぎて何度も泣いた。世の中「本当は女の子は誘拐されることを望んでいた可哀想な子だった!」みたいなファンタジーが撒き散らされている中、(性)犯罪が如何に犠牲者のその後の人生をぶち壊すのかを妥協なく描いている。犯人の方に何の赦しもない構成になっているのは本当に良かった。 でも救いのない話ではない。本当に息子が強く良い子で、母のことを何度も救っているのだが、あの監禁下で育った息子は99%その母親で出来ているといっても過言ではないので、結局彼女は自身の強さに救われたとも言えるんじゃなかろうか。 しかしただの「母は強し」とかいう母性神話にもなっていない、バランスのとれた映画

  • 鑑賞日 2017/5/27

    すごい題材。

    いかにも、戦争と平和と堕落と疑問を経た現代らしい、今までの”勧善懲悪”や”ハッピーエンド”に疑問を投げかける作品だと思います。(同じ意味で、プリンス・チャーミングを全否定した「アナ雪」や、無知で清純な妻を全否定した「ゴーン・ガール」にも通じる) つまり、少女のうちに犯罪者に拉致監禁されてその子供を産んでそのまま育てた、という衝撃的な事件とそのインパクトは、もはや製作者と見る側との”暗黙の了解”の領域にある、ということですね。男の残酷さを提示する場面なんてちょっとしかない。そこはもう暗黙の了解だから。 ブリー・ラーソン演じる熱く賢い母親も素晴らしいけど、ジェイコブ・トレンブレイくんの演じる少年の情緒が素晴らしいですね。彼の感情表現がここまで良くなかったら成り立たない作品です。 お祖父ちゃんを演じるウィリアム・H・メイシー、「ファーゴ」の時からだいぶ老けましたね(笑)

  • 鑑賞日 2017/5/13

    救出されてから始まる重いドラマ

    ●本年3月以降、『エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方(2015)』(助演)、『キングコング 髑髏島(どくろとう)の巨神(2017)』(主演)、『フリー・ファイヤー(2016)』(共演)と、矢継ぎ早に出演作が公開され、絶好調のブリー・ラーソン(1989生れ)が、AA、GG他の「主演女優賞」を受賞し、ブレークした記念すべき作品。 ●2016/4に次ぎ、劇場2回目の鑑賞。 ●今回は、なごや人権啓発センター他の主催による「ちょっと素敵な映画会」で、750席の会場がほぼ満席の盛況。 日本語字幕+日本語吹替え+日本語シーンボイスガイド版。 【マイレビュー:◆◆◆ネタバレ注意】 ●マッチング:消化良好。 ●レビユー内容は、初回と同様:(以下に再掲): ❶拉致され、7年間も納屋の天窓しかない小部屋に監禁されている、ヒロインのママ(ブリー・ラーソン)。彼女には、誘拐犯との間に生まれた5歳の息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)がいる。部屋には、バス、トイレ、洗面台、調理器、ベッド、照明、エアコン、TV、本等、生活のための最低限の設備はあるが、2人は1歩も外に出ることが許されず、食料と衣料は誘拐犯が持ってくる。 ➋本作は3つのパートに分けられる。 ①「閉じ込められた部屋の中」で、ママとジャックが生存するための工夫。運動、ゲーム、読書、料理等。 ②「外の世界」への脱出計画と実行。 ③救出されてから、「外の世界」に順応するための大きな問題とその解決。 ➌通常の映画は、②がメインだが、本作で一番重点の置かれているのは③。 ❹ママとジャックが救出され、じいじ(ウィリアム・H・メイシー)とばあば(ジョアン・アレン)は安堵し喜ぶ。 ❺ママは、7年の間に、ばあばがじいじと離婚して、今は新しいパートナーのレオ(トム・マッカムス)と暮らしていることを知らされて、心境は複雑。 ❻ジャックの父親が誘拐犯であることを、じいじはどうしても受け入れられない。一方、ばあばは、この事実を容認し、ジャックに愛情注ぐ。 ❼経済的事情により、ママはTVのインタビューに応じる。そこでの2つの質問にママは傷つき悩む。 ⓐ「ジャックが大きくなった時、父親のことをどう説明するか?」、ママはこれまで、「愛情のない者は父親ではない」と思い込むことにより、この問題を逃げてきたが、改めて問われると迷いが出る。じいじがジャックを受け入れられない理由もこれなのだから。 ⓑ「ジャックを部屋で育てずに、施設に預けることを考えなかったのか?、ジャックにとって何が幸せだったのか?」ジャックを無事に育てることが、ベストと考え、実行してきたママにとって、これは思いもよらなかった質問だ。ここでもママは悩む。「自分の決断はジャックにとってベストだったのだろうか?」 ❽ジャックも新しい生活に馴染めない。ママが進めるゲームにも興味を示さない。 ❾ママはノーローゼになり、薬を飲みすぎて入院してしまう。 ❿ジャックはレオと友達になり、レオの飼っていた犬とも友達関係になる。そして、近所の子供とも友達になる。 ⓫ジャックの協力により、やがてママは退院し、ジャックと共に新しい世界に歩みだす。2人の前には、これからも幾つもの問題が待ち構えているだろう。でも2人は、それ等をきっと乗り越えることが出来る。じいじがジャックを受け入れられるようになる日も遠くはない。そう信じられる希望のあるエンディングだ。 ⓬俳優では、25歳のブリー・ラーソンと、8歳ジェイコブ・トレンブレイが評判通りの演技で申し分なし。 ⓭出番は少ないが、ジャックの元に駆け付けた女性巡査(アマンダ・ブルジェル)の冷静で知的な判断が見事だった。これまで、ママ以外の人と話したことのないジャックから、必要な情報を上手に聞き出し、ママが監禁されている場所の当たりをつける。まさに女シャーロック・ホームズだ(笑)。 ⓮オールド・ニック(誘拐犯)が来る時には、ジャックは洋服ダンスに追いやられる。このことから、ママと誘拐犯の肉体関係はずっと続いていたと考えられる。それは誘拐犯の強要によるもので、ママが拒否してもレイプされただろう。 ⓯監禁中、ママは「髪にはパワーが宿っている」と言って、ジャックの散髪をしなかった。「髪にパワーが宿っている」ことは、旧約聖書の「サムソンとデリラ」のサムソンが有名だが、映画では、髪を切らない理由は示されない。推定するに、散髪が容易でなかったのか?、長髪のジャックが可愛かったのか?、あるいは両方の理由だったのか?。何れにせよ、ジャックはそれを信じていた。だから、救出後も髪を切らせなかった。そのジャックが、入院しているママを助けるために自ら髪を切る。凄い一大決心だ。自分よりママを優先する。ジャックにとって、ママはかけがえのない人なのだ。ジャックのけなげな思いは、ジャックの髪の毛を受け取ったママにもきちんと伝わった。これがママが再出発する原動力となった。本作中一番好きなエピソードだ。

  • 鑑賞日 2016/3/21

    これは紛れもない事実

    本作の題材となっているニュースを初めて聞かされた時、ほんとにこんなことが現実で起きたのかと耳を疑ってしまったほどショッキングなものだった。しかし、これは紛れもない事実だというのだから何ともやり切れない。 7年もの間、小さな部屋(納屋)に閉じ込められたまま犯人の性の慰み者にされ続けた女性。その間に男の子を身ごもり出産しながらも、それでも二人で懸命に生きようとする姿がとにかく胸を打つ。 ストーリーはその男の子から見た目線で描かれているのがせめてもの救い。その部屋こそが彼が生きる世界のすべてであって、そこには何の疑いも無い。この演出は「ライフ・イズ・ビューティフル」なんかと共通してるけど、確かにこの方が分かりやすい。 主演のブリー・ラーソンはほぼ全編すっぴんで登場するというまさに体当たりの演技だけに、オスカーを手にしたのは当然と言えば当然。ただ、やはりこの手の作品の肝は、子役に掛かってる気もしてしまう。そしてその子役の演技力たるや、ありきたりのな言い方だけど、涙無しには観られない。

  • 鑑賞日 2017/4/26

    むごい

    むごい話ですね。本当に、子供の純真さと順応の早さに心が救わた。

  • 鑑賞日 2017/4/16

    子どもの将来が気になる

    この作品で監督が一番取り上げたかったのは、人間の把握している世界は体験と想像力の産物だということだろう。生まれつき一部屋の空間しか知らなければ人はそれを世界として生きていけるのだ。さらに示されるのは人間の適応能力のたくましさ。本作は、これらの人間の可能性の豊かさに焦点が当てられているサバイバーの話なので、必然的に加害者への言及は最小限に抑えられている。父親はないものとして育てるという母の決意は揺るぎなきように見えるが、子ども自身はどう感じるだろう?それを考えるとあまり明るい気持ちにはなれなくなった。

  • 鑑賞日 2016/4/12

    見事な結末

    日本人にとっても、近年明らかになった、あの監禁事件を思い起こしてしまうが、米国では少年少女の誘拐失踪事件が桁違いにあり、米国人にとっては他人事ではない映画といえる。 納屋(ルーム)に監禁された母親ジョイと息子ジャックの監禁された生活と脱出、ジョイの実家での心のリハビリの生活が、手際よく描かれる。 この描写の手際よさは、際立っており、前半だけでも一本の映画にできそうな重さが十分あるのだが、本作は、各シークエンスを最小の表現で、あっさりと見せる。それでいて、情報量の不足は無く、観客の感情を揺さぶるのに十分である。 時々、ジャックのモノローグが流れるのだが、観客への状況説明と展開上の良いアクセントとなっており、また、伏線ともなっている。 彼は、ルームで朝起きると、トイレや、洗面台や、椅子1、椅子2などに、おはようと言う。それが、彼らの孤立を際立たせ。部屋の中が唯一の世界であるとの彼の思い(生まれてから彼は母親から、テレビで見るものは夢だと教えられていた)を観客に伝える。そして、ジャックが5歳になって、ジョイはジャックを外に出す決意をし、テレビで見るものは現実だと教え込む。 ジョイが決心する説明も的確で、脱出のシークエンスもリアルで、きわめてサスペンスフルである。 さらに、二人がジョイの実家で生活する後半も見事である。ジョイの実父の、ジャック(彼にとっては孫)に対する複雑な感情。ジョイの義父とジャックとのぎこちない交流。ジャックを5年間監禁させたことに対するジョイの自責。 犯罪被害者の心情に焦点を合わせて、作為に走ることなく、静謐なタッチで描かれる。 これで、母親ジョイ役のブリー・ラーソンはアカデミー主演女優賞を獲得したが、息子ジャック役のジェイコブ・トレンブレイも主演男優賞ものの演技である。 果たして、この映画はどんな結末をつけるのだろうかと思っていたら、これもまた見事な結末を用意しており、そこでジャックが言うセリフが、母子の監禁生活の「ケリ」をきっちりつけてくれるのである。

  • 鑑賞日 2017/4/14

    誘拐されて高校生が、七年間部屋に閉じ込められる話

    子役が素晴らしく上手。

  • 鑑賞日 2016/4/21

    演技力が半端ない

    ママ ブリー・ラーソンと、息子ジャックのジェイコブ・トレンブレイのほぼ、二人芝居。演技力が半端ない。 自分だったらの感情移入は、想像を遥かに超えるので出来ません。 こんな事件は、絶対に起こらないで欲しい。

  • 鑑賞日 2017/4/11

    主演女優賞

    お母さんの主演女優賞も良かったが、子役がなかなか堪らん感じを醸し出してましたなー。 見始め、重々し過ぎてちょっと後悔しましたが、終わってみれば、なかなか良かったですー。

  • 鑑賞日 2017/4/10

    一見幸せそうな親子だが徐々に違和感が出てくるオープニングである。トイレやベッド、浴槽もすべてその部屋の中にあり、運動も外ではなく部屋の中で行っているからだ。 七年前に誘拐された母親ジョイは部屋の中で息子ジャックを出産し、それからこの狭い部屋で監禁され続けていた。 前半はその異常な生活とそこからの脱出劇のサスペンス。 それで終わりではなく後半において外の世界に出た後の生活をしっかりと描いている。七年の年月で変化してしまったものはあまりにも大きく、マスコミの存在や、ジャックに今までの生活を忘れさせ、普通の生活を求めるあまり、ジョイは自殺を試みるほどに追い詰められてしまう。一方で最初は母親以外の人と喋ることもできなかったジャックだが、友達が出来たり、祖母に愛していると言うことも出来るほど世界を受け入れており、それらの行動が結果、母を支えていくことになる。 ラストシーンではジャックは部屋に戻ろうと言い出し、取り壊される寸前の部屋に赴く。その部屋での出来事を受け入れたうえで、一つ一つの家具に別れを告げ、親子二人は改めて外の世界に踏み出していく。

  • 鑑賞日 2017/4/5

    子供を取り巻く大人たちの心情がとてもリアルで見てて辛かった。それに比べ子供は強いなと思った。

  • 鑑賞日 2017/3/26

    7年間監禁されてただただ苦しくて悲しい話し。 子供のジャックが可哀想だった。

  • 鑑賞日 2017/1/7

    感動の作品

    今年一番泣けた作品。しかし泣けたのは物語の中間、そこは人それぞれかな?。この物語は親子が小さい部屋、ROOM(ルーム)に閉じ込められている。全く外の世界から隔離された世界。母親が17の時に誘拐され、その男の間に出来た子と6年?もの間監禁されていた。子供は外の世界を知らない。母親が知らせないようにしている。恐ろしく残酷な世界(理由)から。しかしこの物語は中間でこの部屋、ROOMから脱出してしまう。けどこの物語の本質はその後。 自分が最も感動したところは、脱出してから、外の世界を知らなかった子供が少しづつ外に慣れきたが、最後の最後で子供がありえないことを言う。そこはあえて言いませんが、その言葉を聞けば必ず納得するはずです。あの部屋は母と自分(子供視点)だけの世界。あの世界は自分の世界の全て。自分はそう解釈しました。

  • 鑑賞日 2017/3/22

    奇抜な物語に驚き

    7年間の監禁生活、平和な日常を取り戻すための必死の努力、奇抜な題材に驚き、役者の演技に感服した作品である。

  • 鑑賞日 2017/3/17

    外の世界の方が過酷

     ブリー・ラーソン:母親と、ジェイコブ・トレンブレイ:息子との母子関係がよくよく描かれていた。  "部屋"にいる時は、体を鍛えたり、歯をきちんと磨かせたりして、何とか生き延びようとする。監禁男にも何とか殺されないよう、気を遣って。子供の為に、男と寝ることで子供を守っている所が痛々しいが、母親の強さかもしれない。  そして、脱出して、外の"現実の"世界の方が、監禁されていた世界よりも過酷だった所が、この物語の素晴らしい所だろう。  マスコミに傷つけられ、犯人の子供を産んだことで親に疎んじられて精神が崩壊していく。皮肉にも監禁された部屋という、閉じられた空間の方が安全であったという。当然と言えば当然かもしれない。  そして、息子のジャックの生きる力によって母親は救われ、何とか現実世界でも生きていく。そのジェイコブトレンブレイの存在がいじらしく、逞しく、その表現が素晴らしかった。    

  • 鑑賞日 2017/3/4

    子役の子が素晴らしすぎる

    実際に父親に監禁された女性の話をモチーフに作られた実話系の話。監禁生活からの脱出は終わりでなく始まり。 監禁されていた失われた時間を取り戻そうと生きる母親と子どもの姿に胸が痛くなった。

  • 鑑賞日 2017/3/5

    人間の順応性の怖さ

    原作の基になったフリッツル事件は世界的に有名な事件ですよね。 今作は監禁された娘が、息子とともに父親の目を盗んで脱出するサスペンス映画だと思っていました。確かに前半はそういう展開ではあるものの、脱出するシークエンスより部屋の中での日常生活の描写が丹念に描かれています。脱出をメインとした単なるサスペンス映画であれば前半の部分で終幕でしょう。しかしこの映画の最も重要なのは部屋を脱出してからの中盤以降ではないでしょうか。 母親の長年監禁されていた肉体的・精神的ストレスは計り知れません。部屋の中では「まとも」に見えますが、息子を守る、息子を何とか「普通」に育てたいという一心、そこにすがることで正気を保っていたのだと思います。 しかし監禁という異空間から外界の社会に戻ることが出来て、やはりそのダメージが表面化してきて、社会復帰するための闘いが始まるわけです。 監禁という「枠」に押し込められ、そこで生きるためにその「枠」型押しされ変形してしまった精神を元に戻すことは非常に困難でしょうし、完全には元には戻ることは出来ないでしょう。 そして息子のジャック。彼は生まれて一度も部屋から出たことがなく、彼にとっては部屋が生きる世界の全てであったわけです。テレビという情報源があるにしても、リアルな人間はママ一人。ある意味オールド・ニックはモンスターであるわけですし。生まれながらに「枠」の中だった人間は「枠」の形に型作られていくわけで。 保護されたパトカーの中での警官とのやり取りや、時折漏らす「部屋に戻りたい」という言葉にそれが現れています。ジャックにとって監禁されていた「部屋」は良くも悪くも生家であり故郷なのですから。 それにしてもジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイという少年、凄いですよね。ママを演じたブリー・ラーソンはアカデミー賞を獲ってて、勿論納得の演技ではあるんですが、正直彼女が主演女優賞なら少年ながら彼が主演男優賞をとるべき!というくらいの素晴らしいというか凄い演技です。アカデミー賞、こんなに小さな子供が獲ったっていいですよね? ラストではジャックとママが久しぶりに「部屋」を訪ねますが、ジャックは違和感を感じています。「縮んだの?」と聞いているように肉体的にも成長したのでしょうし、精神的にも部屋の「枠」から外れて成長し、「部屋」の呪縛から解き放たれたことを意味しているのでしょうね。 未来を感じさせるラストではあるものの、きっと彼らの困難は終わってはいないでしょうしこれからもずっと続いていくでしょう。 生きていくために異常な状況や環境に対応しようとする人間の順応性は恐ろしいものです。それを壊れる、病むと言うのかもしれませんが。順応した結果起こる悲劇と苦しみがこの作品からにじみ出ていてると思いませんか。

  • 鑑賞日

    見応えある。親子の絆。

    なんと言えばよいのかな。泣けました。 ほんとうに前半と後半では違うストーリーでまた後半は息子がママを助けてる感じがして。親子の絆は強い。

  • 鑑賞日 2017/2/28

    もう部屋には戻らない

    断髪は浪漫。 子役の男の子が素晴らしい! 最後、5年間一緒に暮らしてきた部屋の住人ひとりひとりにサヨナラするシーンが良かった。 息子にサヨナラするよう促された母が、こちらには聞き取れない小さな台詞を呟くのも良い。 なんとも言えない余韻があった。

  • 鑑賞日 2017/2/26

    映画っていいものだって改めて思える映画

    何と言っても子役のジェイコブ・トレンブレイの自然な演技が素晴らしい。演技といっても5歳になって初めて外の世界を知るという時の演技なんて相当難度が高い。驚愕、喜び、新鮮、不安、拒否、順応の気持ちが交錯する演技を、リアル、ナチョラルに演じている。どういう演技プラン、演技指導をしているのだろう。大げさになりそうな演出をしていないし、うまく省略してミスリードしない抑制の効いた演出だ。 印象に残るシーンは多い。トラックの荷台でけなげに母親の言うとおりの脱出を試みるシーン、青空を見て目を見開くシーン、女性警官がうまく供述を引き出すシーン、力が宿っている髪を切って 母親に贈るシーン、過去に別れを告げるラストシーン。 映画っていいものだって改めて思える映画でした。 2016年第88回アカデミー賞主演女優賞、キネ旬2016 10位、SCREEN映画評論家が選んだ2016年度公開映画BEST10 9位、

  • 鑑賞日 2017/2/24

    独房に入れられて、後半は世間に出た時の葛藤を描く

  • 鑑賞日 2017/2/25

    あーーーーーーーー、怖かった。5歳児の、しかも環境のせいとは言えど、車のシーンでは観てられなさからイライラして早くして!!って何回も思った。あー。リアル。

  • 鑑賞日 2017/2/20

    現実的感覚

    特殊な状況のファミリー。 密閉空間で育まれた母子愛。 「クリミナルマインド」等で取り上げられた題材。 ハイスクール時代に拉致されて。 救出されないままに脱出を企てる。 母親の外観や感性、その後の対応や保護など違和感が残る。 母一人での出産・育児、ストレス解消や病気への対応は難しかっただろう。 映画的条件を考慮するとこの辺りが限度か。 自分にとって生きている世界そのものだった場所の確認。 母子その後における世界の取り込みと精神の成長が知りたい。

  • 鑑賞日 2017/2/20

    リアルで秀逸

    何が秀逸って、もちろん息子ジェイコブの芝居もそうだし、ブリー・ラーソンの芝居もそう。 ただそれより、脚本と演出で。 物凄く、限られた空間、出演者の中で、 まだこんな傑作が生みだす事が出来るんだ、と。 もちろんこの映画における「映画的良さ」はリアリティである。 観客が母親や息子に感情移入出来る為の土台や風景を作る上で、物凄く繊細且つ緻密にセリフやカメラアングルなど、作り込まれている。 音楽一つとってもそうだし。 素晴らしい映画である。

  • 鑑賞日 2017/2/19

    ジャックにもアカデミー賞をあげたかった

    WOWOWで再鑑賞。  ルームからの脱出がメインと思いきや、前半と後半と全く違う作劇なのが本作の肝。  どちらかというと、後半の社会との適合や、自分とのたたかいの方が観ていてつらい。子どもが迎合性が強いのに比べて、母親の方が社会適合に悩む姿が身につまされる。  それにしても、ジャックにもアカデミー賞をあげたかったとまた思った。

  • 鑑賞日 2017/2/12

    子役の子めっちゃ可愛いし上手。

  • 鑑賞日 2017/2/4

    こちらも飛行機の中で。気になっていた作品でした。前半の部屋に閉じ込められていた独特の世界観と脱出のハラハラする感じと、後半の普通の生活ができるようになってからのふたりの苦悩や虚無な感じがよく表れていました。精神的に追い詰められていくママと部屋の外の世界を知っていくJack。脱出してからの方が観ていていろいろ辛かったけれど子供のすごさ、親子の絆がすごく伝わってきました。

  • 鑑賞日 2017/2/3

    部屋しか知らない子供の見る世界が印象的。 助かってからの親子の葛藤や苦悩が助かる前に比べても辛そうだと感じる。 でもその苦悩を二人で助け合って乗り越えるところは感動する。

  • 鑑賞日 2017/2/1

    良い人しか出ない後半の方がキツい

    7年前に男に誘拐され監禁された部屋で子供を身籠ったジョイ。やがて子供が5歳になった時、部屋からの脱出を果たすが…。 アカデミー賞主演女優賞受賞作。緊迫感のある前半と空虚な後半、部屋を出たはずなのに精神的に追い詰められる2人の演技が良い。ポスターのセンスも秀逸。

  • 鑑賞日 2017/1/24

    小さな世界

     この作品は全く知らなかったのですが、スマホのドウガハイシンサービスで知りました。少し衝撃的な内容だと思ったので鑑賞。  監禁された女の子?の話でしたが、普通なら監禁されるところから脱出するところまでをスリリングに描いて終わり、という話だと思いますが、この作品は監禁されるよりも脱出と脱出した後の生活を描いたもの。そこがすごくよかったと思いました。  監禁された人よりも子供の方に重点を置いて描いているところもよかったと思います。よかったというのは違う表現かもしれませんが。  何年か前、新潟でも同じような事件が発覚してから、何回か同じような事件のニュースを聞きましたが、もしかして世界中でこのように監禁されている人がたくさんいるかも、と少しぞっとしました。  この作品では住んでいた小さな部屋をルームと呼び、それがタイトルになっているようですね。子役の子、最初は女の子でしょ?というくらいかわいくてびっくりしました。ま、髪を切っても女の子みたいでしたが。彼の演技は素晴らしかったですね。

  • 鑑賞日 2017/1/23

    脱出系映画だと思ったらそうでもない。ドラマになっていておもしろかった。よい映画。

  • 鑑賞日 2017/1/23

    子どもの順応性の高さ、純粋さにいろいろ考えさせられた。最後のシーンが印象的だった。「部屋にバイバイ」をするのは、過去を直視し、別れを告げ、前に進んでいくために2人にとって大事なシーンだと感じたが、自然にそれをやった子どもってすごいなーって思った。きっと大人だけだったら怖くてできなかったのではないかなー。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    ルーム

    2016年18本目の映画鑑賞。 7年間もひとつの部屋に監禁されているジョイと、 その間に生まれ、 部屋の中しか知らない5歳のジャックが辿る予測不能の運命が描かれてます。 映画は前半のインサイドと後半のアウトサイドの2部構成になってます。 チラシを見る限り、サスペンス映画だとは思ってませんでした。 チラシの背景をよく見ると、 外に見えて部屋の中になってます。 なるほど。 どうやってこの部屋から脱出するのか? 想像を超える方法での脱出でした。 ジャックの数少ない言葉で、 監禁された場所を見つけるのは凄い。 脱出してハッピーエンドだと思っていたら、 前半よりも大変な展開でした。 ウイリアム・H・メイシーをもっと見たかった。 とにかく涙が止まらない映画です。

  • 鑑賞日 2017/1/9

    予備知識は無かったので・・・。

     核戦争後の世界かと思った。  30分過ぎて、恐ろしい秘密が明かされる。こんな映画は見た事が無かったし、説明ゼロで始まる脚本も恐い。 この映画に起承転結はいらない。  生きていく、生きていかねばならない未来がある。    加害者の顛末とか、ウィリアム・H・メイシーのその後の描写を無くした潔さがいい。

  • 鑑賞日 2017/1/9

    なるほど…

    途中で幸せが訪れるかとおもったら、何が幸せか分からなくなった。ネタバレになるから大くは書かないが、とにかく惹きつけられる作品。 前半は進撃の巨人実写版より進撃の巨人でした 笑

  • 鑑賞日 2016/10/11

    暴力の経験を生き延びていくということ

    予告編見て最近はやりのダークファンタジーものと勝手に思いこんでたのですが、恐ろしくリアリティのある力作でした。長年にわたる監禁・レイプというショッキングな題材を扱いながらもセンセーショナルに走らず、人は最悪の暴力の経験をいかに生き延びるのか、という問題に正面から取り組んでいる。被害者本人ではなく、その子どもの視点を採用することによって、思いがけずも新鮮な力を吹き込むことに成功しています。 まずはっとさせられるのは、同じ状況を生きていても、監禁被害者である母親とそこで生まれた子どもでは、受け止め方が違うのですよね。当たり前ながら。この小さな部屋の中が世界のすべてである子どもは、外に出ることを渇望する母親の気持ちを受け止められず、反発さえしてしまう。これは辛い……。 でも逆に言えば、こんなひどい状況にあっても机や椅子を友だちとし、空想の世界に遊ぶことができる子どもの生きる力ってすごい。何年も監禁されて彼女がなお希望を失わずに生き延びることができたのは、この子がいてくれたおかげだったのでしょう。 しかし、ようやく「ルーム」からの脱出を果たして、子どもが自分の世界を広げ始める一方、人生を取り戻すことができると思った母親には、本当の意味で深刻な危機が訪れます。高校生の時に奪われた家庭は、もはやかつてのように無条件の庇護をあたえてくれない。さらにTVレポーターにはあまりに残酷な問いかけをされて、ついに彼女の心は壊れてしまいます。このシーンはほんとうにショッキングで、善意の人間が少しも悪意のないままに、最悪の暴力をようやく生き延びた人に対して、生きる力を奪うような残酷な仕打ちをしてしまう。これまでほとんど映画で描かれることのなかった真実だと思います。 それでも、人は互いを支えにして生き延びることができる。すさまじい暴力を受けた現場をラストシーンで彼女がふたたび訪れることになり、観てるこちらもハラハラしてしまいましたが、「ルーム」にさよならを告げて広い世界に歩き出す息子の存在があれば、きっと大丈夫と思えます。 残念なことに日本では監禁・レイプが男性向け性的ファンタジーとして消費されがちだけど、暴力の経験を生き延びていくとはどういうことなのかを、真っすぐに勇気をもって描くこの映画のメッセージ、広がっていくといいなと思います。

  • 鑑賞日 2016/12/26

    だいぶ遅れてようやく鑑賞しました‼︎ とても考えらせられる映画で感動しました。

  • 鑑賞日 2016/12/24

    心痛い

    心が痛い映画でした。 ただ終始目が離せない。 子役の子が可愛くて、演技が上手で、感情移入してしまいました。髪の毛が短くなって、男の子になってました。笑

  • 鑑賞日 2016/4/9

    room

    部屋の生活は子育てそのものだったと思う。息子と向き合うときだけママは人間らしくなれたからだと思う。子育てって子供の為に時間を費やす事に尽きるような気がする。テーマパークに連れてったり習い事をさせたりということではなくて。一緒に何かを作ったり考えたり本を読んだりすることが大切で、大事なもの(心)が育まれていくと思う。 でも親になったらそんな時間があったらテレビ観たいゲームしたい自分の自由が欲しい!!スマホ覗いてる!実際、子どもと遊んだりするって面倒くさいし楽しいとは程遠いよね。でもそこが自分を成長させてくれるし子育ての醍醐味だとあたしはおもうねん。 偉そうに教育論者でもない、へんてこりん子育てのオカンのあたしがいうのも変ですが・・・・・ 要するに、部屋の中は子育てそのもの! 外の世界はジャックにとって自分自身で歩き出す社会性を身につけていく一歩。ママは自己嫌悪と空白の時間の埋め合わせに苦悩・・・急に母から娘に戻っちゃうから大変よね~~。 でもそこからいろんな人に助けられて人生を生きていくっていうことかもしれないね。母として娘として苦しむシーンは涙がいっぱいになったよ。 感動とスリルで素晴らしい作品だった! ジャックの目を見開き輝く様々の物を吸収していく表情が見事! 優しさが染み入るシーンもあり最高だ!!

  • 鑑賞日 2016/12/13

    足りないところを支え合う

    ひと部屋の小さな世界ではお母さんが、広大な外の世界ではジャックが、相手を一生懸命支える。初めての飛び出した世界で、ジャックがひとつひとつ真理をみつけていく過程に、笑えるし、泣ける。親だって、かっこつけられないときもあるけど、それだってさらけ出せばいいじゃないか。ちなみに、お母さんの再婚相手がとても人間として素晴らしい男性で、「見守る」ことの大切さをひしひしと感じた。

  • 鑑賞日 2016/12/4

    子供の偉大な力

    監禁から脱出してエンディングだと予想していたが、物語中盤で早々に脱出が成功してしまい、予想は大きく裏切られた。そうか、これは被害者のその後を描くお話なのか。 被害者は助かった直後は幸せを噛みしめるが、徐々に壊れていく。そこをつなぎ止めたのが、彼女の子供。子供は母親に依存するだけの存在ではなく、母親を支える存在でもあるのだ。母親が自殺しかけたことを謝るシーンで、子供が「うん。でももうしちゃダメだよ」ってさり気なく当たり前のように語ったのがすごく印象的だった。 脱出後、世界を初めて知った子供のセリフ「世界はバターみたいに引き延ばされて薄っぺらい」には、ちょっとハッとさせられた。逆にママとずっと一緒の狭い部屋は、子供にとっては良い意味で濃密な空間なんだと。生まれてからずっと監禁されてきた子供ならではのセリフだが、自分の世界に対する認識が揺らぐような気がした。

  • 鑑賞日 2016/11/14

    意外性

    予告や前情報から、サスペンスではなく脱出後の親子の姿を描くヒューマンドラマだとは知っていたものの、例えば目が見えなかった人が見えた時の苦悩を描く映画のように、生まれてから小さな世界しか知らなかった子供が新しい世界に適応出来ずに母子で苦闘していく話なのかと思っていたが、予想外の展開でした。 広い世界を知った子供は、戸惑いながらも順調に社会に適応していく。子供を持つ親なら誰しもわかる、子供のスポンジ能力というか、適応能力の凄さ。 逃亡劇を見た時に、さすがに普通に社会に生きてる子供だって、あんな年中さんの年齢で親の言う事全て覚えて実行するなんて出来ない気まぐれで不安定な生き物だというのに、外の世界を見た事もない子にあんなミッションが遂行できるのは無理がある(車に乗った事もなければ5歳児に死体のふりなんて無茶)と突っ込みたくなったが、これが9歳とか11歳とかの設定だったら物心もついていて逃亡後の社会に適応するハードルはぐんと高くなってしまったはず。 となると、5歳児という年齢は自分の幼少期を考えても、覚えてるようで覚えていない幼児と知性のギリギリのラインで、5歳くらいだからこそ、環境に適応しやすかったのだろうなと思いました。 ましてこの子にとっては新しい世界は怖くもあるけど、それは普通の子供が社会に触れていく過程となんら変わらず、ちょっと時期が遅いだけ。 今まで彼にとっての部屋での生活は、時々クローゼットに隠れる程度の不安だけで、あとは虐待による恐怖を経験したわけでもなく、母の愛情をたっぷり受けて育ってきているので、母と分離させられた事以外、彼にとって社会はそう怖すぎるものではなかったのでしょうね。 逆に、適応できなかったのが母親だというところが意外でした。 先述したとおり、てっきり適応できない子供と、普通の社会で生きた事のある母の、いわばヘレンケラー的な話になっていくのかと思いきや、PTSDを起こしたのは普通の生き方をしてきた母の方。 成程、そりゃあそうだよな⋯と思いました。外の世界に戻れば、いやがおうにも我が子がレイプ犯の子供である事実をつきつけられ、好奇の目にさらされ、まして親はおそらく自分のせいで家庭崩壊している中、不安定な自分を抱えながら不安定な子供と共に社会で生きてく現実と向き合わないとならない。 これは考えてみればぬくぬくと母のお腹のような部屋で生きてきた5歳児に比べたら親が不適応を起こすのは当然だなあと。 当然だとわかっていても、辛いはずの監禁部屋にいた時に息子に向けることが出来ていたはずの愛情が、そこから出た途端に向けることが出来なくなって自分のことしか考えられなくなっていく母親の様子は、同じ親として苦しさもわかってなかなかヤキモキしてしまいました。 実の父親のふがいなさも感じましたが、母親のパートナーがかなり素敵なキャラで魅力的でした。 幸せを掴みかけてなお、部屋に帰りたくなる心情は、誘拐犯に情を覚えるようになる心理にも似ていて、切ない感じがしましたが、ラストの5歳児とは思えない聡明さに救われます。 色んな事を考えさせられる作品ですが、しかしながら、やっぱり子供を育てた経験としては、普通に考えて普通の5歳児じゃああはいかないのでは⋯と現実的な視点も持ってしまうところは否めませんでした。 ママがいない洗面所で、ふと「ばぁば大好き」と言ったシーンに暖かい涙が滲みました。

  • 鑑賞日 2016/11/10

    ジャックが可愛くて

    重いテーマの映画で、現実を考えると辛い。でもジャックがとにかく可愛くて健気だった。成長が楽しみです。

  • 鑑賞日 2016/11/5

    世界は広い

    実話を元にしたと言われる原作を映画化した作品。 監禁という凄まじい環境に置かれた親子の話ではあるものの、 被害者の子供の、無垢であり、勇敢であり、 目の前に広がる世界をどんどん吸収していく姿に、 そして子供なりに人を愛し、過去を乗り越えてていく姿に、 淡々と展開するにもかかわらず、大きく心が揺さぶられる。 わかっているのか、わかっていないのか、 たどたどしい子供のナレーションで、映画は進行する。 狭い部屋にはバスがあり、洗面台で料理する。 卵の殻でおもちゃを作ったり、 運動不足にならないよう走り回ったり、 親子は楽しげだけど、 ところどころに生活の過酷さが見え隠れする。 ママはときどき空っぽになる。 監禁されている天窓ひとつだけの部屋(納屋)を 脱出するシーンも感動的で、 やっとこの親子に幸せが訪れると思うのだけど、 実は、この映画はここからなのである。 ともかく、5歳の子供が、最初は困らせる方だったのが、 やがてなんどもママを助ける方になる。 この子供の無垢な力の偉大さよ! 「さよなら」という言葉がこんなに暖かいなんてね。 主演のブリー・ラーソンはアカデミー主演女優賞受賞。 でもなんといっても、息子役のジェイコブ・トレンブレイ! 上手だったね〜。 子供の、 世界を捉えていく姿の なんて素晴らしいことか! じわ〜〜っとくる、なかなか素晴らしい映画です。

  • 鑑賞日 2016/11/5

    意外と早く脱出して後の物語は大丈夫なのかと思ったけど、むしろその後が本編。近隣住民の歓迎、無神経なテレビ、孫を直視できない祖父、、。セカンドレイプという言葉は好きではないけど、被害者は直接的な被害とその後も被害者であり続けるということが淡々と描かれている。ドクターがオールドニックに似ていたのは監督のユーモアなのか。

  • 鑑賞日 2016/11/3

    ビデオの日!! とにかく演技がよかった。 怒りや苛立ちで自分を見失いそうになることもあるけどそれでも頑張る。 ジャックの純粋さにも感動です。

  • 鑑賞日 2016/10/30

    あまりにも純なジャックに涙

    生まれてこの方5年も、ジャックは『ルーム』と言う空間で時間を費やした為、それが彼のワールドと知らされていた。しかし、母親がジャックの5歳の誕生日に新世界の魅力を説き、脱出劇へと向かう。間一髪で、外の新世界に身を置いたジャックは適合するのにほんの一呼吸を要するのだった。このほんの一呼吸の間に、悪魔の手から逃げ出し、母親とも再会を果たし、紆余曲折しながらも新世界を歩み始めるのだった。そして、ある日あの忌まわしい『ルーム』へ行き、中に入ると、あんなに広く感じた空間がシュリンクした様に見えるのだった。 あの小部屋をどう捉えるかは観客に委ねられている。拉致された人から観ると北朝鮮、人さらいにあって監禁された部屋、母親の羊水に包まれたお腹と言う具合に視かた次第でいかようにも解釈できる。それは視る者の心理状態次第。 このジャックですが、あまりに純、あまりにピュア、あまりに透き通った子供心と、これがこの作品の生命線でしょう。天窓からの空と、トラックの荷台からの空、どれ程の衝撃だったかを鑑みると、彼を抱きしめたくなったのは、私だけではないはず・・・・・・・。

  • 鑑賞日

    残酷だけど

    母と子の絆。 母の強さと弱さ。 子供の勇気や感動。 不思議な気持ちと感動で一杯になった。

  • 鑑賞日 2016/10/23

    ジャックの成長が微笑ましい

    あらすじは以下の通り。 ママと5歳の誕生日を迎えたジャックは、天窓しかない狭い部屋で暮らしている。夜、二人がオールド・ニックと呼ぶ男がやってきて、服や食料を置いていく。ジャックはママの言いつけで洋服ダンスの中にいる。ママは「息子にもっと栄養を」と抗議するが、半年前から失業して金がないとオールド・ニックは逆ギレする。さらに真夜中にジャックがタンスから出てきたことで、ママとオールド・ニックは争う。翌朝、部屋の電気が切られ寒さに震えるなか、生まれてから一歩も外へ出たことがないジャックに、ママは真実を語る。ママの名前はジョイで、この納屋に7年も閉じ込められていた。さらに外には広い世界があると聞いたジャックは混乱する。電気が回復した部屋で考えを巡らせたジャックは、オールド・ニックをやっつけようとママに持ち掛ける。しかし、ドアのカギの暗証番号はオールド・ニックしか知らない。ママは『モンテ・クリスト伯』からヒントを得て、死んだフリをして運び出させることを思いつく。ママはジャックをカーペットにくるんで段取りを練習させるが、恐怖から癇癪を起こすジャック。ママは、“ハンモックのある家と、ばあばとじいじがいる世界”をきっと気に入ると励ます。しかし、「ママは?」と尋ねられると、2度と息子に会えないかもしれないと知り、言葉に詰まる。そして、オールド・ニックがやってくる。脱出劇は失敗しかけるが、ジャックの記憶力と出会った人たちの機転で、思わぬ展開を迎える。翌朝、ママとジャックは病院で目覚める。ママの父親と母親が駆けつけるが、二人が離婚したことを知ってママはショックを受ける。数日の入院後、二人はばあばと新しいパートナーのレオが暮らす家へ行く。しかし意外な出来事が次々とママに襲い掛かる。一方、新しい世界を楽しみ始めたジャックは、傷ついたママのためにあることを決意し……。 5年間も納屋に監禁されていたけど、外の世界を知らないジャックにはそれしか知らないわけだったから、当人にはそこまで辛い経験ではなかったのかもしれないけど、大人にとっては想像を絶する辛さだと思う。 いざ外の世界に出たとしても7年間も監禁されたママのように現実世界についていけず、自殺しようとしてしまうのもわかる気がする。 その点、子供のジャックは最初こそママ以外の人とはまともに口も聞けなかったけど、スポンジのように物事を吸収して友達まで作るぐらいになって最後は「へや」を見て縮んだねというぐらい身体も心も大きくなった。 ジャックにはママを支えるような大きな人間になってもらいたいと切実に思う。子供ののびしろはすごいなと思わせてくれる良い映画だった。 ジャック役の子役が大人顔負けの演技をしていた。

  • 鑑賞日 2016/10/17

    戦慄

    なんとなく是枝監督の誰も知らない思い出したな。

  • 鑑賞日 2016/10/13

    ノーマークでした

    チョット消化不良でした。

  • 鑑賞日 2016/10/10

    天窓のある部屋。

    母親と5歳の誕生日を迎える長い髪のジャック、まるで女の子のよう。 不思議なのは、それだけかと思うと、部屋の様子もおかしい。異様な部屋に見えてくる。 実は7年間も監禁されていた女の部屋だった、と序盤で明かされる。 5歳の子供はこの部屋で出産されたことになり、言葉を教え、テレビのみで外界の模様 を伝えたことになる。驚愕の事実に慄然とさせられる。 ここでサイコ・サスペンスになるのが常道だが、本作はジャックの視点が最重要なもの となり、別次元のスリルを味あわせることになった。この構成が感動を呼び、 本作を際立たせることとなった。ちっぽけな天窓でしか外界を想像できなかった 5歳のジャックが、オールド・ニックのクルマの荷台から、生まれて初めて世界を見る のだ。この感動の場面があまりに素晴らしく、作品の重心が中盤のジャックに偏る 思わぬ結果となった。 バッサリ、オールド・ニックの犯罪を切ったことで、母と息子の再生のドラマが輝く。 ジャックがオールド・ニックの子供には違いがない。この事実が、再生の最大の障害 となった。この悲劇の構図を正視したドラマ作りは称賛に価する。重苦しい犯罪の 被害者だが、生命のあふれる世界に躍り出た感動は、何ものにも代えがたい。

  • 鑑賞日 2016/10/9

    いろいろ考えされられるなぁ

    監禁された女性、その外界から閉ざされた部屋(ルーム)で生まれ、育った子供。話の流れからすると、この子は5歳、彼女が監禁されて7年ということになる。外界との繋がりは天窓とTV。子供にとって、見たことのない世界が映し出される映像は宇宙と同じ。誘拐犯からの週に一度の差し入れと肉体関係。これだけでものすごく悲惨な事件で、脱出劇なのかと思いきや、どちらかと言うと、脱出した後の方がメインのような気がします。 映画を見ている側からすると、確かに悲惨な、人権を踏みにじった犯罪ですが、ジャック(子供)にはママとずっと一緒の、外界から守られた場所「ルーム」は素敵なところ。 「外の世界はルームより広い、薄っぺらく伸ばしてるので時間が早く、せかせかしている」というセリフに普段の生活は正しくそんな時間を過ごしているなぁと。 一室で二人きりの時間は濃密でゆっくりと誰にも何にも邪魔されない貴重な時間か。なるほどな。 だからと言って、許される犯罪ではありません。今も日本のどこかでこんな犯罪に巻き込まれている人がいるのですから。フィクションだから考えられる感想です。

  • 鑑賞日 2016/10/9

    Good morning,Everyone!!

    ジャックが初めて「世界」に触れるシーンは、まるで生命の誕生を思わせるようで、とても印象的、且つ感動的です。というワケで、「部屋」からの脱出作戦が成功し、メデタシでおしまい、かと思いきや、その先が割とキモでありました。子供はホント柔軟で、無限の可能性を秘めているんだなぁ、としみじみ思った次第です。冒頭とラスト付近で語られるジャックのモノローグがまた良いんですよね~。(16/10/09鑑賞)

  • 鑑賞日 2016/10/9

    思ったより重かった…。

  • 鑑賞日 2016/9/24

    天井から見える青空

     実際の監禁事件をヒントにして書かれた小説の映画化。いわゆる監禁事件の猟奇性とかサスペンス性よりも、監禁によって心を傷つけられ、歪められた母と幼い息子が社会復帰にいたるまでに重きを置いて描いているところがユニークなドラマだ。特に生まれた時から狭い部屋が唯一の世界であったジャックが語るモノローグが痛い。映画の前半は狭い部屋での二人の侘びしくも切ない生活を詳細に描き、少年が育った「ルーム」を自らの世界として受け入れている様子が描かれる。外の世界は平面的なテレビで窺い知るだけ。 救出されてからの後半はこの受けた心の傷故になかなか世間を、世界を受け入れられない、とまどう様子が描かれていく。救出されてもなおあの部屋に戻りたいというまるで子宮回帰のようなジャックの言葉が傷の深さを改めて強調することになる。生まれてから部屋から一歩も外に出たことのない少年からすれば、まさにそういう心理になるのだろう。ジャックにとっては一番安心できる場所だったに違いない。映画は彼と母二人の救出されてからの苦しみに重点を置いている。  非難がましいテレビのインタビューに傷ついた母親は自殺未遂を起こしてしまうくらい壊れる寸前でいる。監禁から解放されればそれで終わりとならないこの手の犯罪の罪深さが改めて強調される。 映画は感情的になりすぎず少年の目線で静かなタッチで描いていて引き込まれる。このようなテーマを邦画で取り上げると大抵は感動物語に仕上げようとしてしまい嘘臭いドラマになってしまうことがよくあるけど、この映画はその危険からうまく逃れていると思った。邦画も見慣らってもらいたいものだ。

  • 鑑賞日 2016/9/23

    視点の置き方が上手い

    見るまでは近未来の話かと思っていた。 少女のような少年と母親、二人が小さな部屋の中で生活している。 予告が上手かった、少年の見上げる空は・・・本物なのか、 どんな理由でこの部屋で暮らしているのか、サスペンス的な序盤と、後半に向かう山場、更に二人を待ち受ける外の世界。 難しく成りがちな内容も、ハラハラさせ次を期待させる展開は上手い、実話なのかと思わせる設定等、二人の演技も含めてよくできてます。

  • 鑑賞日 2016/9/21

    犯罪による被害を幼い少年の眼で捉えると、かくも興味深い話になる。 監禁されていた部屋も、彼にとっては宇宙だった。幼い子供の言動や感性、母子の関係を極めて旨く描いている。

  • 鑑賞日 2016/9/18

    デビットが一番大人だな

    小さい狭い世界で生きていたデビットが一番広く物事をみてるきがした。しなくていい経験をしたデビットだけど、デビットなら色々スポンジのように吸収出来るように大人達が配慮して欲しい

  • 鑑賞日 2016/9/17

    ジャックを演じた子役の演技にはただただ脱帽だ

    監禁された部屋から子供が退室するシーンに思わずハラハラしながらやがてよるとあって目が離せなかったヒューマンドラマねありながら強烈なサスペンス映画でもあれはでもある機械版にして(^^)(^^)(^^)みました。子供の演技で持ってるといっても過言ではないかもしれないですね。

  • 鑑賞日 2016/9/16

    キャスティング 10 演技 10 キャラクター 10 台詞 9 脚本 8 演出 9 音楽 6 だって好きなんだもん加算点 15

  • 鑑賞日 2016/4/14

    スリリングな脱出シーン

    大きな「世界」にはじめて触れた子供の驚きと喜びと戸惑いや、年端もいかぬ我が子に自らの生命の安全を託す他ない母の不安と恐怖と苦悩、そして、素性の知れない犯人のおぞましさとその予測不能な行動など、登場人物の様々な思いが重層的に響きあうスリリングな脱出シーンが秀逸で、単なる緊迫感やカタルシスといったものを超えた得も言われぬ深い余情を醸し出していた。 ただ、残念だったのはこの映画の肝たる脱出後のドラマ展開で、ジイジとの諍いやマスコミの喧騒や母の自殺未遂といった障壁はあるものの、その掘り下げが浅いためか葛藤や苦悩といったものが心に迫ってこず、バアバはお金持ちだし、そのパートナーもイイ人だし、可愛いワンちゃんはいるし、意外にアッサリと友達も出来るし、とすべてが丸く収まる微温的な顛末に何だか拍子抜けの感が無きにしも非ずのこの点数とした。  せめて、加害者が富裕層で被害者が貧困層であるだの、世間のいわれなき中傷により深くさらされ続けるだの、その結果として母子や家族の絆が以前より弱まるだの、病院や司法のバックアップ体制に不備があるだの、主人公が重度のPTSDに苛まれ続けるだの、といったヒネリがもう少しあればさらに映画を楽しめたのかもしれない。 ついでながら、子供が五歳という年齢設定が絶妙で、それより小さければ脱出の役には立てないだろうし、それより大きければスンナリと事が運びすぎる気がする。

  • 鑑賞日 2016/5/31

    初めて「本物」の空を見上げ、それを受け入れるまでに時間がかかってしまうジャックの表情!これを見れただけでもう心が揺さぶられた。良い顔してた!初めて触れる「本物」だらけの宇宙空間に急に放り出され、処理が追い付かずに戸惑っているはずなのに、母との約束・ミッションを果たすその勇気に拍手を送りたくなった! (最近「この一瞬を見れただけでこの映画を見てよかった、素晴らしい!」と感じることが多くなってきたな。映画の良さを見つける方法が一つ増えてうれしかったりする。) 部屋の家具たちへの挨拶に始まり、挨拶で幕を閉じる演出が素敵。部屋の内側から外側に出て、ジャックの成長が見られたが、今後その出生の秘密を知るとき彼はどういう反応をするのだろうか。 レオさまのポスターが貼られていたのにニヤリ。 ""I love you, grandma.""に感動。 おばあちゃんのパートナーも素敵。誰か手伝ってくれる人いないかなあーとジャックの興味を引き付けるなど、彼のユーモアや温厚で柔軟な性格で、ジャックの警戒を徐々にといて距離が近づく様子が良かった。

  • 鑑賞日 2016/7/10

    「おはよう」と「さよなら」

    7年間誘拐された女性から生まれて5年、とある部屋から1度も1歩も出たことがなく「外」を知らない子供。初めて目にする「外」は眩しくてぼやけ、今までの彼の世界が崩れ気が狂いそうになるだろう。物語はそこで終わらず彼の世界構築に触れる。子供ゆえの無知が幸いしたのか、それは驚くほどにスムーズに進み、5年間彼を支えた母親の方が、知っているからこそ置いて行かれたようで、日常を取り戻すのに時間がかかる。凄い映画だ。涙が止まらない。

  • 鑑賞日

    新たなスターの誕生!!

    子役の子の演技が素晴らしくて、どんどん引き込まれていった。ジャックにとっては、あの部屋もママと2人で過ごした大切な思い出の部屋。あの部屋を、「狭くなった?」とママに聞くところで外の世界を知った事がわかって泣いた。 お母さんの再婚相手がいい人で、本当の父親がジャックを直視できないのがやけにリアルだった。

  • 鑑賞日 2016/7/7

    重いテーマを可愛いナレーションが包む

    ジョイが部屋から救い出された 後に待っていたのは喜びだけではなかった 7年間の監禁生活で深い心の傷を負っている彼女に対して世間の心ない言葉が彼女の傷を抉る 「ジャックの自由の為に子供を手放す事は考えなかったの?」 せめて子供だけでも救う道を選ぶべきではなかったか? この言葉のナイフによって 自分を責め精神を病むジョイは 最悪な状態でジャックによって発見される セカンドレイプ 一度目は相手から 二度目は世間から この図式が破られることは不可能なのか? この壁にぶち当たる主人公達を 見るたびに胸が張り裂けそうになる 何故被害者を加害者のような 目で見るのか? 先の台詞をジョイに浴びせる インタビュアーの顔に 唾を吐いてやりたい衝動にかられる 思いやりを持って問いかける事はできないのだろうか? 病院に担ぎ込まれたジョイが 身も心も疲れ果てた末に 自ら愛をもって慈しみ育てた 息子の思いやりのあるものによって 救われることになる 自分は親として落第だと 息子に向かい呟くシーンでは 信じられない言葉で慰めるジャックの 賢さに驚く それは親としてではなく人間として ジョイを救済する言葉だった 息子から 子を持つ全ての母親に捧げる言葉のように も受け取れる 監禁された7年間の重みを 美しい音楽とジャックの可愛い声のナレーションでふわっと包み緩和されている とりわけジャックが広い世界を知る過程が 本当に微笑ましく思わず笑みがこぼれる おばあちゃんの恋人の飼っている犬に初めて会ったとき ハンバーガーを口一杯に頬張ったとき おばあちゃんに髪の毛を洗って貰ったときに芽生えた柔らかい気持ち そのひとつひとつを観客が自分の子供のようにスクリーンのジャックを 見つめる眼差しは皆同じだったろう 普通の母親と子供が特殊な生活環境を自らの知恵と工夫で乗り越え 馬鹿な世間の中傷を受けながらも これから普通の生活を送るため あの部屋へ再び訪れる 「さよなら」を言いに そこから ふたりの明日がはじまる

  • 鑑賞日 2016/7/2

    観念的

    人の知らない納屋に監禁された母子が決死の脱走計画を成功させると部屋の外に広がる世界に対峙して、母親は7年という時間の経過がもたらす変化に驚愕し、息子は初めて知る世界の中で他者を発見し、改めて母を発見し、そうして恐らくは自分自身を発見していく。 いわゆる普通の映画の普通のハッピーエンドのその後で何が起こるのかまで描いている映画である。 美術が極めて洗練されており、ストーリーの前半が展開する「ルーム」が実に良くできていた。空間的な狭さと圧迫感が心理的な表現としても機能していて観ているこちらにはその場の息苦しい空気や、時に心地よい生活感が伝わってくるのである。 非常に観念的で構築性の高い作品であり、ともすれば登場人物があまりにも配置の中に収まり過ぎているようにも感じられたが、出演者の演技が素晴らしく、感情表現のリアリティが一人一人の人物に図式を超えた存在感を与えていた。 特に、主演の母子が凄い。劇場で観て公開はない映画だと思う。

  • 鑑賞日 2016/6/29

    子役の引力!

    子役がとにかくすごい。初めて“世界”を目にする胸の高鳴り、瑞々しい感情の動きがスクリーンを飛び越えてぐっと伝わってくる。 母親の葛藤も、ジャックの存在を認めたくない祖父の苦しみも理解できるが、罪のない子どもが辛い思いをするシーンにはやはり胸が痛む。それでもジャックは少しずつ新しい体験を積み重ねて日々成長していき、その姿はたまらなく愛おしい。 そんなジャックにとって、当事者ではなく(と言ったら言い過ぎか)、少し距離があるからこそ冷静に見守れるレオの存在は大きい。見ている側にとってもレオとジャックのちょっとぎこちなく優しい関わりは救いになった。(あと犬もね。)

  • 鑑賞日 2016/6/27

    完成度が高い

    モーニングで始まり、バイで映画が終わる。前半の1時間がルームでの母と息子の心理描写。後半はルームから脱出した後の精神の揺らぎが描かれる。前半、子供が実世界を想像する姿とそれを教える母の姿緊張感の中で描かれる。緊張感の中にホッとした表情の中の緊張した前半から、後半は全くの逆。ブリー・ラーソンの好演が目立つ。ジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイは健気さが漂っていた。後半の途中までは、救出されたが故の悲劇になるのではと心配したが、希望を持てるラストに安堵した。

  • 鑑賞日 2016/6/21

    親子の再生

    小さな部屋に監禁された母(ジョイ)とその中で生まれ育った男の子(ジャック)の話だが、助かるまでの話ではなく解放されてからのその後も描かれている。 日本でも最近逮捕者の出た誘拐事件があっただけに、決して遠い世界の出来事ではない。 本当に大変なのは被害者の失った時間を取り戻すという事を痛感させられる。 ジャックの顔を見られなかった祖父に対し、祖母の再婚相手(?)のレオがいい役割を果たしている。 救出されたジョイへのTVインタビューで「なぜ子供を孤児院に入れるようにしなかったのか?」という無神経な質問をする場面があった。 その質問に彼女は答えられなかったのだが、長く伸びても「幸運の髪」として切らなかったジャックが倒れたジョイの為に切って幸運を分け与えたという行動が答えなのだろうと思った。 ラストのジャックが過去と決別する場面は最初のシーンとの対比であり、なかなか巧い演出だと思う。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    はらはら

    『ROOM』観ました…なんていうか、はー。最初からこうだと思って育つと、そうなのか、と思った。脱出シーンは私の心臓がもたないかと思った…。 かえって失ったものを考えてしまう母親の方が辛いよね…。この先どうなるんだろうと思わずにはいられん。 以上、鑑賞直後のツイートでした。 日本語乱れててすみません。

  • 鑑賞日 2016/6/12

    ぬけがらの日

    “世界”にはじめて触れるジャック。 その瞳の輝きに、しなやかで確かな成長に救われる。 一方で、ジャックを視線を合わせていないときの、“ママ”でないときの彼女の表情。 闇を深く深く覗き込んだような瞳。 “世界”に戻れても、“ぬけがらの日”は続く。 「ママもさよならを言って」 何気ないジャックの言葉が、ママの背中を押してくれる。 声にならない「さよなら」とともに、“部屋”の呪縛から解き放たれることを切に祈る。 おまけですが、 ジャックを保護した黒人の女性警察官の判断力、分析力、職務意識の高さに感心。 全て防ぎ、全てを救うことはできないけれど、“世界”にはあんなふうに日々戦ってくれている人もいる。

  • 鑑賞日 2016/4/19

    呪縛からの旅たち

    ショートターム』の保護施設職員役が印象的だったブリ-・ラーソン嬢、本作でアカデミー賞主演女優賞も大いに納得の好演だが、ここではジャック=ジェイコブ・トレンブレイ君がこれまた素晴らしい。監禁された「部屋」で生まれそこで育った少年。毎朝家具や調度品のひとつひとつにおはようの挨拶をするファーストシーンが不思議な印象を残すが、ラストに深くつながる重要なシーンだ。  世間から隔離されたその小部屋から少年が脱出するシーンは本作のハイライトといえよう。監禁状態での母子の生活とそこからの脱出。閉ざされた空間での異様な緊張感とスリルに満ちた脱出劇。映画の高揚感が頂点に達してゆく。  だがこの映画の真骨頂は、監禁から逃れたこの母子に社会復帰に向けてどんな日々が待っているのかを描く終盤にあるのだと思う。映画全体から見れば短いパートだが、監禁からの解放がハッピーエンドなのではなく、それからの厳しい苦難の道、その先に本当のハッピーエンドがあるのだと作者は言っているようだ。  毎朝おはようの挨拶をしたその部屋の家具や調度品のひとつひとつに、サヨナラの挨拶をする少年。この母子がその「部屋」の呪縛から本当に旅立ってゆくラストに涙が止まらない。ジャック少年を演じたジェイコブ・トレンブレイ君にも、史上最年少のアカデミー賞主演男優賞があったらよかったのにと、本当にそう思う。

  • 鑑賞日 2016/6/14

    鬼気迫るサスペンス映画

    かなり骨身に染みる映画だった。実際に起きた事件を映画化したものだが、なるほどアカデミー賞にノミネートされる理由も頷ける。小さな納屋に閉じ込められ、そこで生きる母子の物語。前半部と後半部で物語の舞台が大きく異なるのが最大の特徴か。 前半部、「ルーム」で生きる二人はどことなくピリピリしている。小さな納屋の中の世界と母親と、週一で訪れる男しか知らないジャックは、世界を知らないがための無理難題をジョイに持ちかける。それに対しジョイは叱責するものの、男に誕生日プレゼントを買ってきてもらったり、そのために売春婦のような扱いを受け入れたりと、とにかく必死だ。 そんな折、脱出できるかもしれないとの希望を『モンテクリスト伯』の物語から着想を得て実践を試み、ジャックの勇気もあり、危機一髪のところを通行人に助けられ、ついに数年に及んだ監禁生活に終止符が打たれる。 脱出後にジョイがジャックを思いきり抱きしめる場面で思わず大号泣。とはいえその後は「拉致監禁被害者のその後の生活」にフォーカスし、サスペンスから一気に社会派ジャンルへと移行するという大胆な構成に打って出ている。それまでジャックのことを一番に気にかけていたジョイも、他のことを気にかけなければならない環境に置かれ、監禁生活とは別に精神的に参ってきてしまう。 ジャックもまたそんなジョイのことを心配するが、二人だけの世界と違って、本当の世界は「ひとりひとりの人生がある」ということを知り、世界を知るに従って友達も出来、「ひとりひとりの人生がある」ことを実践していくジャックは見ていて本当にたくましい。ラスト、ジャックから「あの部屋に行きたい」と切り出し、そこでの生活に思いを馳せてひとつひとつの家具に別れを告げるシーンは、「人間が成長する」ということのひとつの真理を見ているようで、とてもじんわり切ない気持ちになった。 世界は広く未知だらけで、だから怖いが楽しくもある――そんな風に『ルーム』という映画を観ることができた。

  • 鑑賞日 2016/6/12

    やっと観ました。17歳の時に誘拐され7年間小さなガレージに監禁され、2年目に子供が生まれ5歳になったときガレージを脱出する。異常な監禁と脱出のドラマかと思っていた。ところが家族のもとに帰ってからの親子、家族の複雑な心理的葛藤劇が息がつまるほど生々しく、一人一人の変化して行くさまがひりひり痛くなるよう迫真のドラマだった。とにかくとにかく凄いのが5歳の子供役のブリー・ラーソンが天才という言葉ではかたずけられないほどの圧倒的な演技力だガレージをだ出してからの殺到する外界の情報を一手に受け変化をとげる子供と内にこもって行く母親の絶妙な葛藤が見物だった。彼がラストシーンで閉じ込められたガレージを再訪し残され家具や洗面台の別れの挨拶し母親にも挨拶をうながし、声にもならない声でGood Byeと口元が動く演出見事でした。

  • 鑑賞日

    被害者の視点で描く母子ものヒューマン・ドラマ

     原題""Room""で、エマ・ドナヒューの同名小説が原作。  17歳のときに誘拐された娘が7年間監禁され、産んだ子供が5歳のときに「部屋」から脱出し、立ち直るまでの物語。  映画は5歳の誕生日を迎える幼児と母親の会話から始まる。やがて二人がその部屋に監禁されていて、天井の窓から見える空とテレビだけが外界と繋がっていることがわかる。女の子のように髪を伸ばした幼児はジャックと呼ばれる男の子で、部屋の中だけが彼の全宇宙で、テレビに映る世界を現実のものとは思っていない。  当初は貧しくも幸せそうに見えた母子の悲惨な状況が少しずつ分かってきて、母が息子に外の世界のことを教え、息子の脱出を企てる話へと繋がっていくシナリオと演出はよくできている。  母親を演じるのは本作でアカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンだが、ジャックを演じるジェイコブ・トレンブレイが可愛い。  母は監禁男にジャックが熱を出して死んだと思わせ、絨毯に巻いて埋葬するように頼む。ピックアップトラックで運搬中、ジャックはトラックから逃げて公園にいた男に助けられる。  ここからは母子二人が立ち直っていく物語で、離婚していた父母、興味本位の市民とマスコミといった、受け入れがたい外の現実に、母は自殺を図る。一方の息子は祖母と義祖父のやさしさの中で殻から抜け出し、母とともにかつての「部屋」を訪れ、過去から訣別という象徴的なシーンで終わる。  だからどうだというものが本作に特にあるわけでもないが、クライム・サスペンスというよりは被害者に焦点を当てた母子もののヒューマン・ドラマとして楽しめる。

  • 鑑賞日 2016/6/11

    子どもの成長ってすごい。たくましいな。眩しいな。『世界』に戻ってからの母の苦悩は計り知れない。世界は広いのだ

  • 鑑賞日 2016/5/31

    むしろ主演男優賞でしょう

     ブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した作品と言うことで観たのだけれど、観終わった後の感想では、むしろその息子ジャックを演じた少年の主演男優賞だったではないですか。終始一貫、ジャックの目から見た世界であり、ほんとうに7年間監禁したうえで、外の世界を見せたかのような、恐るべき表現力だった。強いて言えば、あれは演技ではないという理由で受賞させなかったのだろうが、代わりにママが受賞したということなのだろう。  エマ・ドナヒューの原作「部屋」(講談社刊)は未読だが、すべて5歳のジャックの言葉で書かれているそうだ。それを原作者本人が映画として成立するように脚色した。脚色賞にノミネートされたのも当然と言える素晴らしいものだ。生まれてからずっと、ルームの中しか知らないジャックが、「おはよう、椅子! おはよう、鏡!・・・」と、つぎつぎとルームの家具・調度品に朝のあいさつをしていくルーティンが悲しいが、外の世界に出た後、「ルームにもう一度帰りたい」と言うのも、なお悲しい。でも、「またここに戻るか」という問いには、はっきりと「ノー」と言い、かつて「おはよう」と言っていたひとつひとつのものに「さよなら」をするというエンディングは、私たちに映画的至福の時をもたらしてくれた。作品賞だって上げたいくらいだった。  それともうひとつ、印象深いシーンがあった。女の子のように長い髪のままだったジャックは、「この髪の毛には力が宿っている」と信じていたが、ママを助けるために髪を切る決心をするのだった。レニー・アブラハムソン監督によれば、「このシーンは原作にはなく、映画として物語る上で作った、とても重要な役割を果たしているシーンだ」と語っている。(TV Bros.誌2016.4.9) ばぁばの震える手で髪が切られるわずかな時間に、ジャックと母、そしてその母の思いがあっという間に通じ合い、胸が揺さぶられるような素晴らしいシーンになっていたのだ。

  • 鑑賞日 2016/6/4

    今年、一番泣いたかも、

    これは泣いた。 中盤くらいから、涙がとめどなく流れて、目玉が流れだすかと思った。 最初にこの映画の話を聞いた時、てっきり僕は監禁状態の親子の脱出劇だと思ってた。実際、脱出劇も描かれてて、そこが僕の最初の涙ポイントでもあったんだけど、そこは物語のスタート地点だった。 この映画が描くのは、むしろ監禁状態を脱してからの母子の物語。「解放されて良かったね!」で終わりじゃなくて、そこから先に待っている、また違った辛い現実が描かれることになる。 考えてみれば、そりゃそうなんだよね。 7年間も狭い部屋で監禁状態。子供の方はその部屋で生まれて、5歳まで外の世界を知らないんだから、当然、知らない世界への戸惑いがないとおかしい。この子役の子の演技が本当に凄かった。まさに天才子役。 お母さんの方だって、17歳で誘拐されて、そこから監禁されてたんだから、まともな精神状態に簡単に戻れる筈がない。 そこら辺の葛藤が本当に丁寧に描かれてていて、最後まで泣きっぱなし。現時点で今年観た映画の中で一番泣いたかな。 メチャメチャ良い映画でした!

  • 鑑賞日 2016/5/25

    秀逸な肩すかし

    ◎ きっと撮影したくなるアクション・シーン、観客が観たくなるスリルとサスペンスにあふれたシーンが、この映画には出てこない。17歳のヒロインが男に拉致される場面、便器のふたで男を殴って逃亡を企てるも失敗する場面、間一髪彼女が救出される場面、逃亡する男が逮捕される場面、どれもない。いや、ハリウッド映画だから警察の手を逃れた男が母子で暮らす家を最後に襲ってくるという筋書きだって考えられたはずだ。もちろんそうはならない。わずか5歳の男の子がトラックの荷台から逃げ出すシーンがあるのみである。 ◎ ハリウッド映画を観慣れた観客をどんどん裏切り、肩透かしを食わす脚本が秀逸である。主演女優賞だけでなく、アカデミー作品賞もこの映画でよかったのではないか。

  • 鑑賞日 2016/5/25

    迫力あるサスペンスだと思ったら

    その後の生活を描いた作品 完全なる飼育的なそっち方面の期待やパニックルームのような迫力ある展開を期待したのだがハードではなくソフトな後日談がメインで期待はずれ!

  • 鑑賞日 2016/4/9

    少年とセットの演技賞

    この主演女優は観たことがある人だと思ったら、数年前、心を病んだ子供たちを保護する施設を舞台にした映画「ショート・ターム」で主演だった人でした。この「ルーム」での芝居にケチを付ける気はありませんし、監禁から解かれたあとの彼女が、マスコミに追われる中で自分を見失った時、もう一度あの部屋が見たいと言い出した少年の言葉によって、ようやく自分を取り戻すに至る彼女の心の変遷を、見事に芝居として画面に焼き付けた彼女を称えるに吝かではありませんが、彼女が主演賞を獲得できるとすれば、子役の男の子とセットであることが必須条件かと思うのであり、子役の男の子と切り離して彼女だけに演技賞を贈ったアカデミー協会の判断には、個人的に異を唱えたいと思います。 それにしても、同じ日に観た「BvS」の百分の1くらいの製作費しか掛かっていないと思える映画が、印象としては百倍以上のものをもたらすのであり、映画はただ金を掛ければ良いという訳ではないことを、如実に証明しています。エンドクレジットを観たら、この「ルーム」はアイルランドとカナダの合作映画。米国資本は加わっていないのでしょうか。いないのだとすると、これが米アカデミー賞の主要賞の一角を占めたことは、「百円の恋」の主演女優に賞を贈った某賞に匹敵するかに思えます。

  • 鑑賞日 2016/5/29

    るーむ

    本日2本目! 久しぶりに連続で観たから疲れちゃった。 とてもいい映画でした。 なんというか、心にくるというか。 上手く言えないんだけど。 わたし、お父さんの気持ち分かるな。 娘の子供だけど、父親は憎いだろうし。 直視できないの、とてもリアルだった。 たくさんたくさん泣いたけど、なんというか、最後はとても晴れやかになる終わり方でした。 最初のおはようからの対比が良かった。 あとジャックがめちゃくちゃ可愛い。 髪切ったら天使か!?ってなりました。 無理してでも観に行って良かった。 人の強さと、脆さを感じられる映画でした。

  • 鑑賞日 2016/5/27

    見逃さなくてよかった。なかなか都合がつかず、上映終了日の最終回ぎりぎり。 天窓しかない小さな納屋の密室。日本の納屋とはイメージが違い、シェルターのような強固な造り。 こんな空間に7年間も閉じ込められたら気が狂う。何とか人間性を保てたのは、5年間小さなわが子がいてくれたから。幼いわが子には母親である自分しか頼る者がいない。初めは自覚というより本能的なものだったろう。本来なら自らが遊びたい盛りの世代。 子どもには、母親がいるその小さな世界が全て。 スリリングな脱出劇。急に外の世界に投げ出され、新しい情報に溺れそうな中断片的にやっと発した子どもからの情報をつなぎ合わせ、犯罪現場を割り出す婦警がかっこいい。無事解放されて終わりではない。ここから物語が動き出す。 犯罪に巻き込まれたトラウマにつぶされる母親。その両親にもトラウマはあり、父親には孫の生物学的な父が犯人である現実が受け入れられない。世間もその事実を好奇の目で見る者と、祖母のように事実より子どもそのものの存在を暖かく受け入れ応援する者に分かれるのだろう。 自分は後者でありたいと思うが、そんな気にさせてくれるのは子役によるのか。この子がとても無垢でかわいい。 母親はいきなり母になって、自分の7年間の空白を埋めるのに苦労するが、子どもと何でも挑戦していこうと現実に即した意識を確立していく。 私が知るよくある「コレクター」物ではなく、とてもリアルで前向きな作品で素晴らしかった。 最近、母親としての本能、自覚が欠如している者による、子どもの虐待や殺人事件の報道を見る機会が多くなった。 どんなにどうしようもない親でも、その子どもにとっては親であることに変わりはないという事実を忘れてはいけないと思う。 普通に日常生活を平凡に過ごしている身にとっても、怖いけど、何でもやってみなければ、と改めて思わせてくれた映画だった。

  • 鑑賞日 2016/5/27

    部屋に囚われている前半は「コレクター」を、そして後半の未知なる世界にやって来たジャック視点ではヘルツォークの「カスパー・ハウザーの謎」が思い起こされた。 ブリー・ラーソンとジェイコブ君の母子の演技が素晴らしく、知らず知らずのうちに、あるシーンではママの心境に、また別のシーンではジャックは何を思うのかと考えながら、この母子の心の変化を追いかけながら見入ってしまった。

  • 鑑賞日 2016/4/16

    美しく綺麗な作品ではあるが、もう少し人間臭い要素が欲しい!

    長年監禁されてきて、子どもはその監禁部屋で生まれ、外の世界を知らない。。そんな母子が苦心の上に部屋を脱出するものの、外の世界の喧騒にも悩まされる苦悩と葛藤を描いたドラマ。主演のブリー・ラーソンが本作で、今年(2016年)のアカデミー賞主演女優賞に輝いた作品。監督は「FRANK フランク」のレニー・アブラハムソン。 予告編から、監禁生活という異常な状態からへの脱出劇という緊迫したサスペンスをも織交ぜた形の人間ドラマ(イメージにあったのは「ゴーン・ガール」)かと思いましたが、むしろ、そうした不自由な状態から解放されていく母子の心理描写を中心に描いている作品となっています。本作でいいなと思うのは、各シークエンス毎に登場するドラマ空間が、そのまま母子の心理的な想い(感情)という部分と連動していくところ。監禁生活では、外の世界に出られない我が子に不自由をさせまいと、狭い空間がまるで全世界のように毎日の楽しさを、母親が苦心して生み出していく。その中で、子ども・ジャックも精一杯背伸びをしながら成長していく様が、実に微笑ましい。状況は異常かつ過酷ですが、逆にいつも母親の苦心して紡ぎだす世界の中で、ジャックはその愛情に包まれて生きていたのです。そこから病院、母親の実家と脱出していく。監禁生活ではジャックのために苦心した母親も、十代から監禁されたというまだ子どもといっても年齢。解放されたことで、今度は彼女の心が塞いでいく。逆に外の世界を知らなかったジャックは、いろんな世界に触れながら、やっと人との関わりを学び成長していく。。そうした様々な”場(空間)”を経ながら、母子の関係が変わっていく描写も面白いところです。 ただ、何でしょう、いい意味で非常にアーティスティック、悪い意味で全体が美しくまとまりすぎているような気がしてなりません。特に、ジャックは監禁生活まではいいものの、外の世界を知らなかったということの発狂さは相当なものだと思うのですが、監禁生活後はむしろ母親に焦点が移りすぎていて、ジャックの描き方が少々不足気味になっているように思えます。監禁、外の世界、犯人、マスコミ等々、いろいろドラマの核となりうる要素は多いのに、それらの出来事と母子に少し距離を置かせているのが、イマイチなところだと思います。彼らが如何に苦悩して、再生していくのかに、もう少し心揺さぶられるような人間臭い要素が欲しかった。「FRANK フランク」でもまとまりあるドラマ作りには定評があるアブラハムソン監督ですが、心の琴線に触れる作品作りをして欲しいと感じてしまった作品でした。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    すべての瞬間が素晴らしい

    これはもう……どの瞬間どの隅っこを切り取っても、一切ムダなものがない。感嘆以外ない…!! 5歳の小さな目に写る「世界」のすべてと、そして強烈に「母性」を意識する作品だった。エンドロールのブリー・ラーソンのクレジット名にグッとくる。 人間の強さと弱さ、血の繋がりが意味するもの、ほんとに色んなことをまざまざと見せつける、でも責められるべきは誰でもない、ただひたすら「生きる」ことを問うた映画だなぁと。既に今年一番かも知れない…もう一度観たい。

  • 鑑賞日 2016/5/23

    犯人とレポーターに、怒りを覚えた

     脱出するまでが描かれるかと思ったが、救出されてからの家族の再生が大きなテーマとなっていた。  ちょっと違う経験をした人間、周りと少し違う境遇にある人間が、いかに生きにくい現代社会であるかということを、問うているようだ。  ジャックを演じた子役ジェイコブ・トレンブレイが抜群に巧く、思わず応援したくなり、手助けしたくなった。  しかし、不幸な7年間を送った母子には、薄っぺらな同情や興味本位の態度は、必要ないどころか、迷惑以外の何物でもないことが、マスコミの態度で描かれる。  誘拐犯の蛮行がさらりと描かれている分返って空恐ろしく、あの女性レポーターの眼にも、同様の怖さを感じた。  昨今日本でも似たような誘拐、監禁のニュースを聞くにつけ、現代の病理の深さを感じる。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    「内側」と「外側」

    冒頭映し出されるのは、狭いアパートのような一室で母と子の間で交わされるありふれた日常の姿。母は若いが化粧っ気もなく生活に疲れているような雰囲気、子供は髪が長く一見すると女の子のようにも見えるがジャックという名前から男の子だという事が分かる。 息子の5歳の誕生日だというのにプレゼントはおろかケーキにはロウソクすら灯らない…。不自然な暮らし振りから実はその親子はオールド・ニックという男によってある「部屋」に監禁・幽閉されている事が判明する。その男の失業をきっかけに自分達の生命の危機を察知した母ジョイは息子ジャックに脱出計画を授け、遂に実行に移す時が来るー。 脚本としても参加しているエマ・ドナヒューの原作小説『部屋』も「内側」と「外側」の2部構成になっている事から、今作も前半と後半ではこの2人の親子の前に現れる「世界」が180度一変する様が描かれている。 息子ジャックにとってはテレビや空想でしか触れる事の出来なかった外の「世界」。母ジョイにとって7年間の空白で突きつけられた厳しい現実という「世界」。どちらも2人にとっては同じリアルな「世界」に他ならない。 母と子の愛と絆の物語ー。 扱っている題材が題材なだけに簡単にこう結論付けるのには抵抗を感じるが、静かな語り口や母と子の1つ1つのエピソード、周りの大人達の関係性などジワジワとそしてズキズキと深く胸に突き刺さり感情を揺さぶられる傑作。 〈印象に残ったシーン〉 ・「部屋」の中の無機物全てに挨拶をするジャックの孤独感 ・母と自分以外で初めて出会う生命への興味→しかしその直後母が…。 ・自分の所為だと認識し母の首筋の青アザを優しくさする健気さ ・ジャックが外の世界に初めて触れ、初めて目にする青空の色彩の鮮やかさ ・病院の窓から見える眼下の光景に世界の広さと恐怖を実感する場面 ・誘拐犯の子供である孫を直視出来ない祖父の苦悩(ウィリアム・H・メイシーが祖父役の為『君が生きた証』を連想) ・新しい祖父レオのジャックへの心遣いと心優しさぶり、そして飼い犬の何とも言えない可愛さ ・母へパワーを届ける為のジャックの決意とそれを手助けした祖母の優しさ ・冒頭の「部屋」の無機物達に別れの挨拶を告げ本当の意味での再生に向け親子が手を取り合い歩いて行く後ろ姿のラストカット

  • 鑑賞日 2016/5/23

    リアルな力作

    2016年5月23日に鑑賞。パナヴィジョン。ソニー・デジタル・シネマ4K。フィルムネイション・エンタテインメント=アイリッシュ・フィルム・ボード=テレフィルム・カナダ。 結果的に「予告編」を全く見なかった(上映されなかった)ことが、すばらしい効果を生んだ。予告編には「ルーム」の外観が写っているが、予告編を見ていない私は「ルーム」がビルの最上階かと予想しながらサスペンスを感じ観賞することができた。 本作の成功の要因は子役ジャックの天才的な巧さである。子役がいなければ、ブリー・ラーソンへアカデミー主演女優賞をもたらさなかったであろう。ブリー・ラーソンも好演している。 本作の肝は「誘拐され7年後に解放された女性」だけではなく、「監禁されたルームで生まれた5歳の少年」を登場させたことである。女性だけのドラマであれば、ここまで深い問題を提示出来ない。「5歳の少年」の存在がこの映画の白眉である。そして子役の天才的な演技である!すばらしい。 そして重要なのは「後味を悪くしない」という観客への配慮である。少年には友人が出来、4人の家族は笑顔を見せ、母子は外出し「世界」へ溶け込む努力を開始し、ルームという「小さな世界」への決別を計ることが出来たのである。 少年がレゴで組み立てていたのは(同じく少年の描いた絵には)「あの小屋=ルーム」であり、少年がラスト近くでレゴで作った「小屋=ルーム」を自分で取り壊したことで、少年と母のルームの呪縛からの解放を暗示させていた。 少年が母と再び訪れたルームの中のイスなどの「物」を「皆はどこに行ったの?」と擬人化し自分と対等な「生き物」として「会話」して暮らしていたことを示している。「イス1号さん、流し台さん、洋服たんすさん、植木鉢さん・・・さようなら」と過去と決別するラストがすばらしい。「縮んだの?」「ママもバイバイして」泣かせる。 物語の開巻がママ=ジョイが、17歳で男オールド・ニック(45歳くらいか。演じる俳優は1968年生まれの47歳)に誘拐監禁されてから7年後という設定が効いている。そして今日が息子ジャックの5歳の誕生日である。「天国の僕が天窓から降りて来てママに宿った」 少年の髪が腰くらいまで長い。なぜだ?(脱出した時に女性警官が髪が長いのを不審がる)監禁されているので「ハサミ」を男が渡さない。部屋の中で2人でストレッチをしている。洗濯物を室内に干している。部屋には窓がない。あるのは天窓だけである。 男が来るとジャックはクローゼットの中で眠る。ママが男にジャックを見せないようにしているのだ。ジャックに男の記憶を残さないためだ。救出されてからもママはジャックがスマホで遊ぶのを止めさせる。スマホで犯人の男の写真を見せないためだ。少年はクローゼットの扉の隙間から男の顔をのぞき見る。髭顔でメガネをかけている。病院で医者の風貌が男と同じ髭顔にメガネなのでジャックが怖がる。男「いくつになった?4歳か?どんながきなんだよ」という言葉からも、ママが男にジャックを見せていないのが分かる。 ジャックの遊び友達は、ジャックの頭の中にいる犬のラッキーと、卵の殻に紐を通した「タマゴ蛇」と、トイレット・ペーパーの紙芯で作った迷路である。ジャックは男が贈ったラジコン車を壊してごみ箱へ捨てた。 ママがジャックに物語るのは「モンテクリスト伯」。ジャックが読んでいるのは「不思議の国のアリス」。ママはジャックが5歳になったので「外の世界」があることを教える。ママ「アリスは初めからそいこいたのではない」「穴から落ちたのよ。17歳で学校の帰りに男が犬が病気だからと誘拐された。7年間、監禁されている」 ママがチーズを焦がしたのを男が「お前の不注意だ」と電気を切った。ママはやっと逃げるチャンスが来たと、ジャックの額をお湯で濡らし「風邪の高熱」を装って、男にジャックを病院へ連れて行かせ、ジャックがポケットに入れたメモを医者に渡す作戦を実行する。男はもっと効く抗生物質を明日買って来ると部屋を出る。 「モンテ・クリスト伯」を真似てジャックに死んだふりをさせる。夜中にジャックの容体が悪化し死んでしまい絨毯に死体を包んだ。男には絶対にジャックの顔を見ないように約束させる。男は死体をここに置いておくわけにはいかないので、トラックに絨毯に包まれたジャックの死体を積んで捨てに行く。ジャックは転がって絨毯から出る練習をし車が止まった時に車から飛び降りて助けを求める。ジャックはポケットにママの名ジョイ・ニューサムと書いた紙を入れ、口の中にママの抜けた虫歯を入れる。 男が絨毯をかついで部屋の外に出る。室内にも暗証番号ロックが取りつけられている。ここで初めてカメラが部屋の外へ出る。男の家の裏庭に作られた平屋の小屋だった!予告編を見なかったのが良かった! 3回目に停車した時にジャックは車から飛び降りるが、男が気づいて連れ戻そうとする。犬を引いた通行人にジャックが「紙」を渡そうとするが、男に「紙」を取られてしまう。ジャックが騒いで通行人が通報しようとしたので、男は車で去った。パトカーに保護されたジャックは女性警官にママの名を尋ねられるが、紙を失くし覚えていない。 ママとジャックは祖母ナンシーとそのパートナーのレオの家に引き取られる。祖父ロバートとは離婚している。ロバートが夕食の食卓でジャックを見ることが出来ない。実にシビアな展開である。敢えて描きたくない事実も描いているのがリアルですばらしい。同じく、ナンシーとママが言い合いをする場面もリアルである。ママ「私をどんな目で見てるの」ナンシー「人生を破壊されたのはあなただけじゃないわ」ママ「人にやさしくしなさいって言うから、あいつの犬を助けたのよ」 ジャックが初めての階段に戸惑うのも頷ける。ジャック「髪にパワーがある」から切らないと言う。これがラストで自殺未遂のママにジャックが切った髪の束を送る伏線となる。「ママは一人で天国へポイしようとした。抜け殻だ」「ママに髪を送り、僕のパワーを分ける。ママに効く」 TV出演をしたママへの女性インタビュアーの質問が実にシビアである。ママ「神様は私を置き去りにした。ジャックが生まれて精神的に変わった。この子を守ることに決めた」インタビュアー「成長したら父親のことをジャックに話す?」ママ「話さない。父親とは子供を愛する人のことよ。ジャックの親は私一人よ」インタビュアー「生物学的な父親は?」インタビュアー「ジャックを自由にするために、犯人に病院の前に置いてもらうことを考えなかったのか?」「私が育てると決めた」「それが最良の方法だったの?」この問いは実にシビアだ。それによってママは自殺未遂を起こす。 退院したママ「髪束を貰った時、良くなると思ったわ。またあなたに助けられたわ」

  • 鑑賞日 2016/5/19

    ほぼ心理劇

     エマ・ドナヒューの小説の映画化作品。17歳の時にオールド・ニックに拉致されたジョイは施錠された狭い納屋の部屋に7年間監禁されていた。そこで生まれた息子のジャックは5歳になっていた。ジャックにとってその部屋こそが世界のすべてでテレビで見る世界はリアルではなかった。ジャックの誕生日の件でオールド・ニックと言い争いになったのをきっかけにジョイはジャックをこの部屋から脱出させる計画を立てる。お湯を顔に当て熱が出ている振りを装わせ病院へ連れていかせようとしたが、オールド・ニックは市販薬を手に入れようとしたため失敗。そこでジャックに死んだふりをさせ、カーペットでくるみ捨てさせにいかせ、その途中で逃げるよう教え込む。そしてジャックは運搬途中のピックアップトラックから逃走に成功。助けた通りすがりの人からの通報できた警察が事件と判断し監禁場所を特定しジョイも助け出す。ジョイの両親は離婚していたが、通知を受け喜びを隠せなかった。しかし父親はジャックが監禁犯の子供でもあるため素直に受け入れることができなかった。母親の再婚相手はジャックの面倒を見たことから次第に社会に溶け込んでいくジャックだったが、7年間の喪失を実感したジョイが精神的に不安定になってしまった。それでも母親とその再婚相手、そしてジャックの思いが次第に伝わり親子の生活を始める決意をするのだった。  監禁からの脱出劇かと思いきやそうではありませんでした。もちろんジャックが脱出するエピソードは優秀な女性警官の機転によりテンポよく母親のジョイまで救出にいたり、割と手に汗握る感じでしたが、それよりは実家に戻った後のジョイとジャックが適応するまでのエピソードが重く、この作品の主題でした。子供にとって5年間見続けた部屋こそが世界だったのに、テレビでしか見たことのない世界。ジョイとオールド・ニックしかあったことがなかった人間たち、テレビでしか見たことのない風景、食べたことのない食べ物、オールド・ニック以外の男性。すべてが新しい世界なのに子供って素晴らしい、荒れる母親を支えたり、同年代の子供と友達になったりしていく。一方、ジョイは楽しかった高校時代から喪失した7年間を取り戻すことができないことに気付くと、精神的に不安定になってしまう。両親は離婚していたし、父親はジャックを直視できない。それでも母親や息子に支えられ立ち直っていく。そういった重いテーマを割とさらっと見せてくれました。父親との和解までは至りませんでしたし、この先どうやって生計を立てていくのかはわかりませんでしたが、7年間をうまく切り抜けたジョイなら何とかやっていくんでしょうね。それにしてもオールド・ニックは7年間飽きもせずジョイを閉じ込め毎週遊びに来るってどういう人だったんでしょうね。ほぼ心理劇だったわけですが、ジャック君がお利口さんでよかったね。

  • 鑑賞日 2016/5/2

    女は弱しされど母は強し

    だけど、子はもっと強し

  • 鑑賞日 2016/4/14

    想像してたよりも

    想像してたより重い話でした。あまり下調べせずに見たので(笑) 一つの部屋での親子の生活で始まり、外の世界が全く映らないので、あとあとになってそういうことだったのかと。 リアルな生活感など知らず知らずにその世界に入り込んでしまってました。こういう入り込み方いいですね。 そのせいか、部屋から外へ出た時の感動もありました。 女の警察官の方、優秀すぎてありがとう(笑) 部屋から出るまでは、ハラハラしまくりでしたが、 部屋から出た後も親子の苦悩もリアルでした。 5歳?まで全く外の世界を知らずに生きてきた子にとって、外の世界に急に触れることって、とても大変なことだろうなと思います。母にしても。 最後もう一度部屋を見に行くシーンで、子どもが「縮こまっちゃったの?」っていうところが印象的でした。世界って広い。

  • 鑑賞日 2016/5/21

    観て良かった

    アカデミー主演女優賞作品。確かに上手い。けれど、息子役はもっといい。子役は特だから?いや、そういうことではない巧さがある。 ストーリーは厳しいものだ。いい映画だが、また観たいかと問われると、Yesではない。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    縮んだ部屋

    7年間にわたって監禁されていた母子が母親の機転によって無事に脱出に成功するものの、元居た場所に戻ってから味わうことになる予期せぬ苦しみや家族の崩壊と再生、それらを克明な心理描写によって描いたヒューマンドラマ。 死んだふりをして絨毯にくるまり、ピックアップトラックの荷台に積まれた男の子が車のスピードが落ちたタイミングで、地面に飛び降りる場面のサスペンスタッチは見事であった。生きていることに気付いた犯人が運転席から降り、走り出す男の子を捕まえようとするが、大型犬を散歩している男性とぶつかり慌ててその場を立ち去る・・・。この直後、男の子を保護した黒人女性警官の機敏な対応と初動捜査はまさに警官の鑑。誘拐事件の多いアメリカの国民が見たら日本人より臨場感があったであろう。 ラスト、長年監禁されていた”ルーム”にやってきた男の子が中に入ってあまりの変容ぶりに思わず口にした”縮んだの?”というセリフが印象的。外界を知らずに育ちルームが世界の全てだった彼の確かな成長と変化を伺わせるインパクトのあるセリフだ。

  • 鑑賞日 2016/5/9

    ブリー・ラーソンの素晴らしい演技、それに勝るような子役の可愛さ

    監禁から脱出、緊張感溢れる前半、でも本当のドラマは後半にありました。 アカデミー賞受賞のブリー・ラーソンの素晴らしい演技に感心し、母親の気持ちに深く共鳴。 事件のトラウマからなかなか立ち直れない母親を助ける家族の優しさ、そして何より息子(素晴らしい演技、その可愛いらしさったら❗️)のありのままの母親を受け入れる言葉に深く感動しました。 ささやかな、でも確かな希望が差し込むラスト、親子の再生のドラマ。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    この世界で生きる。

    このタイトルには何かあるなと思っていたけど、やはり二重の意味が あったことを後半で理解する。誘拐・監禁され7年間の生活をしてきた 「部屋」と希望を胸に脱出してきた世界の「部屋」。ニュースで監禁事件 が解決し被害者が無事保護されたとの一報には安堵の空気が流れるが、 果たしてそれで終わるはずがないという後の世界をリアルに描き出す。 母親や親族にとっては辛く思い出したくない過去であっても、息子に とっては母親と二人だけで過ごした濃密な7年間の過去。監禁犯の男を いずれ知ることになる未来、自分の出自を呪う事もあるに違いないが、 しかし彼には教えられた世界と傍にいる母親の笑顔が総てなのである。 なんて健気な息子だと子供の視点で描かれる親子の確執の層に涙する。 個人的に実父が娘が産んだ子供を直視できない場面が印象に残ったが、 今作には耐え難い問題が数多く描かれる。そのどれもがいつ自分にも 降りかかるか分からない恐ろしさを備えていることから目が離せない。 被害者はこんな風に事件後を生きているのかもしれないということに、 どうかそっとしておいて下さい。の言葉を胸に命じなければならない と思った。身内と比べて部外者になる義父が苦しむ妻や義娘と距離を 置きながら義孫を連れ歩く姿は優しく救いになる。いつかあの部屋で 過ごした日々の想い出とトラウマから解放されて幸福になれるように。 特異な環境での難演を見事にこなした二人には心から拍手を贈りたい。 (子供時代の7年間には想い出がいっぱい。子供の心はどこまでも純粋)

  • 鑑賞日 2016/5/14

    子供の成長が地味に感じ取れる

    納屋に閉じ込められた親子ジョイとジャックの二人きりの生活が続く中、「モンテ・クリスト伯」をモチーフにし死体のふりで脱出を試みる考えは鋭い洞察力といっていいほど面白い。女性と子供、しかも閉じ込められ満足に栄養をもらえていない体で男に歯向かうのは無理だと判断した上での直観的な行動に理がかなっているようにも思える。 本番はこの脱出劇が終わった後に待っている。この監禁事件に群がるマスコミたちに追われる日々の中で、当分は静かに暮らしたいと願う親子。 着目したい点は監禁されていたのは子供だけではない点だ。ジャックは物心がついた時から納屋からの景色しか知らない、部屋が全てだと信じきっている子供。一方、母親のジョイも何年もの間監禁され深い傷をおっている。二人を客観視するとどうしても子供に感情を揺れ動かされるが、本作が秀逸なのは母親の目線にも立った描写を細かく描けているところにある。そしてここから派生して子供の成長を地味に描けているのも素晴らしい。 子供の素直で正直な気持ちと自身の知らない世界が入り込みすぎて困惑している感情を最大限に引き出す演出。心身ともに限界を感じた母親を見た子供の感情に変化を感じ、その様子が地味な成長へと繋がっているのが垣間見れるのは面白い。

  • 鑑賞日 2016/5/9

    孫とのイメージが重なるジェイコブ・トレンブレイの天使のような眼差しと無垢な演技に涙した「ルーム」

    ●ベッチー的映画三昧日記 つい最近、我が国でも似たような事件があったので話題性は高い「ルーム」。 7年間一部屋に拉致監禁され、その間に一児の母になった女性が子どもの成長を期に、息子と共に生き延びようと絶望的状況から外界への脱出を挑んでいくサスペンス溢れるヒューマン映画だ。 私は当初、本作は拉致監禁生活からの母子脱出劇と思っていた。でもそれは大間違い、もっと深~いお話だった。 映画は大きく分けて「ルーム」の中の二人の世界の話1時間と「ルーム」を出た二人と外の世界との話1時間のふたつのパート計2時間で構成されている。 まず、「ルーム」の中の二人の世界 背中まで伸びた長い髪の男の子、ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)はママ(ブリー・ラーソン)と一緒に「ルーム(部屋)」で暮らしていた。朝起きるとポットの植物やタンスや蛇口など身の回り物たちにあいさつをする。それから体操をしたり、TVを見て、ケーキを焼いたり、ママとの楽しい時間が過ぎていく。彼の想像力の中では無限の世界だったが、小さな天窓以外に扉も窓もないわずか10平方㍍ばかりの「ルーム」が、ふたりの全世界だった。 ジャックが5歳になったとき、ママは何も知らないジャックに打ち明ける。「ママの名前はジョイ、この「ルーム」の外には本当の世界がある」と。部屋の中だけが本物でTVに映るものはすべて偽物だと教わってきたジャックは混乱する。しかしジェイはジャックを説き伏せて、病気で死んだふりをさせて外へ脱出させようとする。何回も移動するトラックからの脱出を練習させ、いよいよ実行に日を迎える。一度は失敗しかけるが、奇跡的な展開でジェイも無事保護される。二人は晴れて自由の身となり、すべてが解決して幸せになれると思っていたが…。 次に「ルーム」を出た外の世界の二人 翌朝、ジェイとジャックは病院で目覚める。ジェイの父親(ウィリアム・H・メイシー)と母親(ジョアン・アレン)が駆けつけるが、二人が離婚したことを知ってジェイは自分のせいだとショックを受ける。数日の入院後、ジェイとジャックはばあばと新しいパートナーのレオ(トム・マッカムス)が暮らす家へ行く。しかし外の世界に順応しはじめ明るくなっていくジャックに対して、7年間の空白が埋められずに、マスコミや世間の好奇の目にさらされ、心を病んでいくジェイ。 新しい世界を楽しみ始めたジャックは、傷ついたママ、ジェイのために自分ができるあることを決意する。それは彼自身を守るパワーが宿ると信じて伸ばしてきた長い長髪を切ってママにあげることだった……。 前半と後半では、母子の関係が全く逆転してしまう構成が見事だ。母親は外の世界を懇願して、「ルーム」の外へ出るのを拒む子を外へ放つ。あんなに待ち焦がれていた外の世界だったのに色々な出来事に傷ついていく母親に比べて、外の世界を恐れていた子どもは日に日に順応して、明日に向かって大きく育っていく。 子どもの存在によって自分の立ち位置を再度確認し、歩みだす母子の姿で物語は終わる。 母親役のブリー・ラーソンは本作で今年2月アカデミー主演女優賞に輝いた。 しかし、私が一番印象に残ったのは、生まれてから5歳まで、わずか10平方㍍の部屋以外、外の世界を知らずに育ったジャックを演じたジェイコブ・トレンブレイの、天使のような眼差しと無垢な演技だ。自分の孫とほぼ同年齢なので余計に感情移入してしまったが、彼の演技なくして本作は成立しなかっただろう。  彼の発する言葉が孫と重なり、自分に向けられているように感じて涙腺はゆるみっぱなしだった。困ったじいじでした。

  • 鑑賞日 2016/5/11

    こどもがまぶしい

    子が賢くうつくしい。 設定につっこみどころはあったものの、細かいことを気にしなければ、はじめてコンタクトレンズをつけたような感覚。

  • 鑑賞日 2016/5/10

    主役2人の演技力

    主役の母子の演技がとても素晴らしい。 ""ルーム""を出る前、出た後の心の動きや機微がよく表現されていて途中からすっかり引き込まれてしまった。 理不尽な思いは誰にでもあると思うが、この映画のような理不尽が自分に起きたら受け入れられるだろうか。 彼女の心が少しずつでも癒されていっていいるのを見て、最後少しホッとした。 ジャック役の彼はとても綺麗な顔立ちで今後が楽しみです。

  • 鑑賞日 2016/5/9

    レニーアブラハムソンは2作目である(私が見たのは)。 さて今回のアカデミー賞は大分眉唾物では無いのだろうかと思うが、この作品も同様。まず人間心理を重点的に描きたいのなら、もっと背景や人物のセリフを遅まきにして撮るべきだった。しかしブリーラーソンの演技は早過ぎる。これではこちらに余韻が残らない。この早まきが、さいごの無意味な沈黙を残したのだ(人間観察を主体とする映画では必ずしもないため)。 とはいえ、それさえ無ければ、スジヌケは良い。まあ今頃の日本映画にはそもそもそんな基本的なこともしらずに偉そうに演じたり監督したりしている愚か者が多いので、点数は高くなった。わたしの評価も甘くなった。

  • 鑑賞日 2016/5/6

    予定調和な展開

    はっきりいって子供が可愛いだけの作品に見えた。 内容は衝撃的で女優も演技はうまいのだが とりわけ新鮮な内容もなく、予告編で想像していた 内容から大きく出る作品ではなかった。

  • 鑑賞日 2016/5/7

    お医者さん??

    監禁場所の部屋から脱出した時に運ばれた病院のお医者さん(ひげの男性)が元々の犯人ではないかと、勘ぐってしまった。深読み過ぎた。

  • 鑑賞日

    解消されない理不尽さ

    この映画は、7年間も監禁されていた女性の物語だ。17歳で犯人の男に騙され、監禁され、犯される。そして孕んだ子を出産し、その子が5歳になったのを機に監禁生活から脱出しようとする。この顛末が5歳の子供=ジャックの視線を通して語られる。 実家に帰り、ママの若い頃の写真を眺める場面。ママはここで友達と一緒に笑顔で写っている写真を見ながら、友達の現在を想像して言う。「どうして私だけが・・・」 とても重い言葉である。映画は犯人の誘拐から監禁、そしてジャックが生まれてから養っていたその動機を描かない。描かれるのは、それで人生を壊された人々だけだ。懸命に社会復帰を目指すママとジャックを見ているうちに、ふつふつと湧いてくる理不尽への怒り。これは解消されることなく全編を覆う。ジャックは理不尽の蚊帳の外にいるからだ。 監禁部屋はジャックにとって世界だった。そこで生まれ、育ったことに何の疑問もない。ジャックにとって、世界から隔離された部屋こそ、世界のすべてなのだ。好奇心はママの作り話で満足したし、怒りが生まれる余地はない。怒りがないので、脱出後、人生を壊された人々の再生の支えとなれた。健気なママへの愛情と、広い世界を知り、順応していく様は再生の原動力となる。ジャックが監禁部屋を「狭い世界」と認識する為に、部屋を再び訪れることは、ママにとっても7年間と決別するきっかけとなる。 一見、素敵な話だが、そこに理不尽への怒りを納得させる力はない。 ジャックの視線を借りることで、美談となったが、そこには5歳でしか成り立たない刹那的な薄っぺらさがある。ママが受けたテレビのインタビューは、成長し思春期を迎えたジャックにこそ必要なものだ。「父親は誰?」 ママとジャックの真の受難は、映画の“その後”にある。この映画の後味の良さは、理不尽への怒りを放置したから生まれたものだが、辟易するほど苦々しいイーストウッドの『ミスティック・リバー』の方が健全な映画と思える。健全とは、理不尽への怒りに、当事者として向き合ったかどうか。その意味においてである。

  • 鑑賞日 2016/5/5

    部屋の中と外

    忘れないうちにレビューを書きたいと思ったけど、全然まとまっていません。 監禁されている部屋で出産して、7年間もその子と暮らす女性。彼女が理性を保って、生きてこられたのは、息子の存在があったからということはとても理解できる。部屋の外に出てからもそれは変わらない。 ただ、誘拐されるまでの間、両親に愛され、優しく強く成長していたから、過酷な環境でもきちんと息子を育てることができたのも真実(フィクションだけど)だということだ。彼女らが強いられた暮らしは、あってはならないことだけれど、誰も自分の生まれる場所も両親も選ぶことができないのは変わりない。 どんな人にも自分のルームがあって、そこを少しでも良くしたいと思うことが向上心と言えるんだろう。でも、自分一人(家族だけ)ではどうにもならないこともある。ルームから出るしか助かる道がないとしても、曲がりなりにも今、そこで生きていられるなら、変えることは大きな勇気がいる。ルームを出れば、そこがどんなに素晴らしい世界でも自分を変えなければならなくなる。でも、永遠に続く世界なんてどこにもない。 ルームを出たジョイは昔と同じパパとママが待っていてくれると思っていた。それが希望だった。それなのに外の世界は何もかも変わっていた。そういうことは、彼女の身に限らず誰にでも起こることだ。でも、それを一人で乗り越えるのは大変なこと。家族は悩みの種にもなるし、救いにもなる。

  • 鑑賞日 2016/5/4

    その後

    事件は解決しても、その後がどうなるか?に焦点をあてたといいう点で、興味深い。というより、その後が解決されなければ、本当の意味での事件解決ではないのでは?ということを、「ルーム」を通して考えさせられた。

  • 鑑賞日 2016/5/1

    観ているときも、観終わってからも辛い

    つい最近、日本でも少女の監禁事件があったばかりですし、過去にも似たような事件がありました。 この作品で描かれたような事件は、決してあり得ないこととは言い切れません。 だからこそ、観ているときも、観終わった後も、辛い気持ちでした。 最終的に、息子ジャックは「へや」と決別できたかのように見えますが、 母ジョイもジャックも、トラウマから解放されるまでには、まだ長い時間が必要でしょう。 ジャックはいずれ、自分の父親について知る時が来るでしょう。 じぃじも、ばぁばも、世間の人たちも、この親子を色眼鏡で見る気持ちを完全になくすことは難しいでしょう。 被害者に何の落ち度もなかったのに。 この映画の後に、長い長い物語が続いていくのです。 そう思うと、この犯罪の卑劣さ、被害者に及ぼす影響の深刻さを思わずにはいられません。 この作品でオスカーを受賞したジョイ役のブリー・ラーソンは、ほぼスッピンでの真に迫った演技が素晴らしかったです。 脱出の手順をジャックに説明し、実践するさまはスリリングでした。 そしてジャック役の子役、ジェイコブ君の演技が本当に素晴らしかったです。 演技とは思えない自然なふるまいは、まさに天才子役、といった感じでした。 母も子も、困難な状況に置かれた役柄をまるでドキュメンタリーであるかのように自然に演じていて、 観る側はすっかりスクリーンに釘付けになってしまいました。 二人の演技が素晴らしかったからこそ良い作品になったのですが、 それゆえに、フィクションだと思っても真実味がありすぎて、この作品は私にはキツかったです。

  • 鑑賞日 2016/4/23

    サスペンスを纏った哲学映画

    ある部屋に7年間閉じ込められていた女性とそこで生まれ育った子供の脱出劇とその後の生活 サスペンスかのような予告編からの期待を大きく裏切り、ヒューマンドラマであったという。 ヒトの成長とか親子関係とか世界との対峙をものすごく哲学的に捉えた映画だと思う。 テーマ、作品としての完成度、演技力、どれをとっても申し分無しだと思う。 生きることに対する勇気を与えてくれるえいがなのでは。

  • 鑑賞日 2016/4/19

    誘拐監禁のサスペンスものだと勘違いしていて、それにしては予告編でネタバレし過ぎだろって思っていたんだけどぜんぜん違った。ルームを出た後の親子の苦しい現実と愛くの物語でした。 なにより主役の子の演技がとんでもなく素晴らしい。金切り声、母親以外とのコミュニケーション、知らない「世界」触れた表情……。 「世界」への反発や受容をもう少し丁寧に描いてほしいとか、あの時縛られたり埋められたらどうすんのとか思うところもあるけどとてもよい映画でしたー。

  • 鑑賞日 2016/5/2

    開放感溢れる作品。

    「[ザ・キューブ] ファイナル・トラップ」、「[リミット]」、「アブダクティ」、「しんぼる」。これらの作品、全て雰囲気が大嫌いなのです。僕自身軽い閉所恐怖症だと思っているので、密室劇というジャンルが本当に苦手。(特に、「アブダクティ」や「しんぼる」のような、散々閉じ込めた挙句、よくわからない着地をする映画ね!)しかし、この作品は、密室から脱出する映画でしょ?と聞かれたら、首を縦にふるしかありませんが、この映画は、広く世界を見つめている作品というのを理解してほしい。初めて”へや”から脱出するシーンは、お互いに信じ合っている親子に感動させられ、ジャックが最初に空を見るシーンには涙してしまいました。生まれて、ずっとそこにいれば、そこはどこでも自分の世界。たったひとつの小さな小屋なのに、大きなひとつの人生を見つめているような気分になりました。とても開放感のある、清々しい映画になっています。ぜひ、これは少し小さめの劇場でご覧下さい。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    意図的なあっさり脱出。

     監禁中に酷い暴力やキツいこと、  酷い事がそこまでない事に加え、  監禁されている部屋から割とすぐ簡単に出られちゃうので、  ルームから出た少年と母の再会のカタルシスが弱い!  監禁している男も少年が死んだと聞いて姿も見ようとせず  割とあっさり逃がすので、  物語序盤からあんまり話にノレなかった。  もうちょっと疑わないと  男が少し馬鹿なやつに見えてしまうのでは?  普通の感動的な物語を描きたいなら、  監禁キツいよ描写をこれでもかと見せることで、  観客に対して、監禁酷い!二人とも早く逃げて!  というように感情移入させて、  感動の再会でエンディング!  という展開にすると思うのですが、本作はそうではない。  前述したように割とすぐあっさりと、  監禁がキツいシーンもそこまではなく中盤手前くらいで  脱出して親子の再会。  そしてそれ以降は脱出した後、  二人が失った時間によって起こる様々な出来事。  トラウマ、社会の目、他の人との違い。  むしろこの映画は脱出した後の事を描いてる。  つまり割とすぐ簡単に監禁部屋から脱出できるのは  意図的な演出。  ただ自分は疲労もあったのか、  もしくは上映直前にコーヒーを少し服にこぼしたからか、  序盤であまり興味を持てなかったからか。  後半以降はそんなに寝ていないはずなのですが、  奥さんの話を聞いてみると  後半あんまり話が頭に入ってませんでした。  ただ天窓の本物の葉っぱを信じれなかった少年が、  脱出後、横たわっている時に本物の葉っぱに触れる。  このシーンは台詞に頼らず、映画的に見せていて良かった。  ただブリー・ラーソンがアカデミー賞最優秀主演女優賞に  値する演技たったかと言うと個人的には疑問符が…。  ジェイコブ・トレンブレイもそこまで良かったかというと…。  撮影はキャロル、リリーのすべて、レ・ミゼラブル、  英国王のスピーチと同じくダニー・コーエンなのですが、  惹かれる絵がなかった。 コピー  はじめまして、世界。

  • 鑑賞日 2016/5/1

    ""世界""

    家の中で飼われている猫でさえ、外の世界があることは知っている。しかし、ジャックは5歳になるまで、この“部屋”が世界の全てだと思っていた。原作はフィクションだが、着想を得た実際の事件はあり、このような拉致監禁事件は世界中で後を絶たない。人の自由を何年も奪う犯人は許し難いが、映画の目的はその罪を追求することではない。外には想像を超える広い世界があることを知った少年と、貴重な青春期を奪われた女性の社会復帰の困難が描かれていく。 生まれてからずっ5年間、この部屋が世界の全てだと思い込んで育ったジャックに、外の世界を信じさせることは容易ではない。ましてや我儘盛りの男の子、説得への積み重ねの描写が丹念だ。ブリー・ラーソンの演技はアカデミー賞受賞納得の素晴らしいものであるが、ジャックを演じたジェイコブ君の芝居も賞賛すべきものがある。外の世界を信じられない様子が、実にリアルなのだ。 脱出方法についてはうまく行き過ぎの気もするが、かなりハラハラさせられた。初めて“部屋”の外に出た衝撃と恐怖の様子が身に迫る。監禁者であるニックがジャックと接触することを拒み、母親がヒステリックに抵抗する描写が伏線として効いている。助けられることが分かっていても、母子が無事再会するシーンには泣かされた。 助かって終わりではなく、それ以降が本題でもある。外の世界は素晴らしいけれど広過ぎて怖いし、知らない人ばかり。解放されたのにママが精神的に追い詰められていく様子に、7年間の監禁が如何に人生を台無しにしてしまうかを思い知らされる。本当の生活に、対応できない母子の描写が辛い。誘拐された当時のまま保存されていた彼女の部屋の綺麗さが切ない。孫をまともに見られない祖父と、温かく、時に厳しく手を差し伸べる祖母の対比が明確。監禁によって人生を壊されたのは、本人たちだけではなかった。祖母に自分の気持ちを伝えるジャックとのやりとりに、また涙。 終盤のジャックの申し出には驚かされた。それで大丈夫なのかと心配したが、それこそが過去との決別であり、本当の人生を歩み出す為の、決意の儀式だったのだ。静かだが、深い感動に包まれるエンディングであった。

  • 鑑賞日 2016/5/1

    粗筋はわかってたものの予想より重かった。親子の感動ものと思ったら大間違いで、むしろ脱出後のママとその親の辛さが苦しい。子役の可愛さでカバーできるような甘い話ではなかったけど、あの子のおかげでこれからの生活は上手くいくと思えるのが救い。キャストは皆よかった。

  • 鑑賞日 2016/4/29

    普通に生きることが

    5歳までの時間と、17歳から24歳までの時間とが空白になるということがどういうことかは、なかなか想像しがたいですが、ジョイの7年間は、映画に描ききれないほど厳しいものだったはずです。 脱出劇は、添え物で、問題はその後。雄弁に語られる訳では無く、また語り尽くせるものでもないと思いますが、淡々とした進行の中で、奥に潜む心理の重さは相当なものと思いました。 この女優さん最近何かで見たと思ったら、ショートタームですね。つい先日レンタルで見たばかりでした。派手に動かずしかし出ずっぱりで立派な演技を見せてくれる、素晴らしい女優さんだと思います。

  • 鑑賞日 2016/4/28

    アメリカ映画は厳しい

    日本ならば脱出したとこでめでたしめでたしだが、この映画はそれは序曲、脱出への執念、黒人婦人警官の頭脳明晰な判断、それ以前に子供の的確な判断、語るべきところは多々あり。母にも息子にも残るトラウマ、母は重症。息子はルームへの再訪を願う。マスコミの執拗な取材・攻撃も印象に残る。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    とにかく良い

    普通の『世界』から狭く自由のない『へや』で7年間囚われ続けてきたヒロインの事を思うと、胸が痛くなり見ているこちらにも閉塞感が伝わってきた。 誘拐、監禁、本当に許すまじ犯罪。 ママにとって7年振りの『世界』。息子のジャックにとって生まれて初めての『世界』。テレビの中の人は本物。壁の向こうは宇宙ではなく普通に世界が広がっている。アニメの中の犬は存在しない。 様々な真実を知り驚愕しつつも受け入れる。 7年ぶりにようやく解放され、普通の生活に戻れるのかと思いきやここにも辛い現実が。 ここでも、彼女(ママ)の心の支えになるのが小さなジャック。かれが頼りがいのある紳士に見えてくるのが不思議。 ばぁばやそのパートナーのレオの大人の対応も素敵。 最後に『へや』に別れを告げるシーンが印象的でした。 辛い事もたくさんあるけど、『世界』はやっぱり素敵だなぁ。

  • 鑑賞日 2016/4/28

    非常に重いテーマなのに不思議な清涼感。多分日本映画ならこうは描かないだろう。ハリウッドでも。 もう少し若い頃ならママの気持ちで見たろうが、今の自分はバァバの心情で見た。いざとなると女は強いね

  • 鑑賞日 2016/4/13

    (映)状況の変化がめまぐるしい。彼女に降りかかる状況がむごく悲劇的なのに対して、彼女がひとつひとつ対応していく様子は淡々と展開していく。そうするだろうな、そうなるだろうな、という想像を超えない周囲の反応が残酷だったり、こんな事が出来るんだな、という距離の取り方がとても優しかったりして、救われたり悲しかったりする。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    こころ

    こころにささる また観なくては。

  • 鑑賞日 2016/4/24

    己の全て2

    7年間監禁された女性と5年間生まれてから監禁されていることも分からないで生きてきた子供の行く末は!? まさか主演というかアカデミー主演女優賞のブリー・ラーソンがあの「ショート・ターム」の女優さんとは(゜Д゜||)とってもビックリでした。ポスターでは気づかず、知らない新人の女優さんが取ったのだと思っていたら。「ショート・ターム」でなかなかの熱演で気になっていた女優さんだったので(なのに名前は覚えてないとは( ̄▽ ̄;))、こんなに早く第一線に躍り出るとは思ってもいませんでした(*’ω’ノノ゛☆パチパチ 予告では想像してなかった後半。「ショート・ターム」で魅せてくれた複雑な心境だったり病状だったりの時と同じような安定した演技。若いのに素晴らしいですd(>_< )演技派の女優さんがまた一人巣立ち始めた。 息子、ジャック役のジェイコブ・トレンブレイくんも素晴らしい☆彡根が深い事件だったのでこれからの心のケアが大事になってくるだろう、母と共に。父親、ロバート(ウィリアム・H・メイシー)の反応を見てもほんとうに根が深いし、やるせないし、苦しい。助かってよかったけれどこれからがほんとうに大変だなと感じた。 あのインタビューのラスト、ジョイを痛め付けるには十分すぎるひどい問いかけだった。ひとりの少女が犯罪に巻込まれたことによって狂わされていく人生。実際にあることだけに、その罪は深い。

  • 鑑賞日 2016/4/18

    突然取らされた有給の月曜に鑑賞。 高校生のころから部屋に監禁されている母親と、そこで生を受け育った少年の、成長と絆の話。 「監禁された部屋で育てられた少年と母親」というストーリーもさることながら、この映画の凄いトコは少年の見ている世界を、そのまま映し出しているところにある。 少年にとっての全世界である部屋、そこから出た時の衝撃でオーバーフローする視界・考え、新しい世界での大人たちの目・付き合い方、再び見る部屋の小ささ、、、 子供のころ、初めて遊園地や野球場に行った時に世界が広がったような、そんな感じを思い出せた。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    あの部屋は何か意味があったのか

    ブリー・ラーソンがアカデミー主演女優賞を受賞した話題作で、何者かに誘拐されて七年間ある部屋に監禁された女性とその中で産まれた五歳の息子のお話しで、息子は天井の天窓にしか窓がない部屋の中の世界しか知らずに、テレビの世界は作り物と信じて生活していたけど、ある時母親が意を決して息子を外に連れ出させて助けを呼ばせる作戦を実行に移し成功するけど、外の世界に戻ってから母子に変化が表れる、というお話しは、息子の視点から描かれて、母子が解放されてマスコミに追われてどうとか、犯人の裁判で証人として出廷するとか言う話は抜きにして、純粋に小さな部屋が唯一の世界だった少年がどう現実を受けとめてどう向き合うのか、ということに焦点を絞って描いているところが面白く、部屋の中では絶対的な息子の保護者だった母親が、現実に戻ると十代で誘拐されて七年間空白の時間が経っていた哀れな若い女性に過ぎなかったことが浮き彫りになるのも意味深く、子供にとって世界とは何なのか、あの部屋は母子にとって何か意味があったのか、などいろいろと考えてしまいますね。

  • 鑑賞日 2016/4/18

    おとぎ話のようなつぶやき

     何やら薄暗い部屋で5歳の誕生日を迎えたジャックという男の子。おとぎ話の主人公のようなつぶやきで私たちを映画の世界に誘ってくれます。母親と一緒に何年も「部屋」に閉じ込められているというのに、最初は悲惨さを感じさせません。それは彼の言葉があまりに純粋だからです。そして、母子の暮らしぶりが異常な状況下にありながら絶望的ではないからです。  映画の中では描かれていませんが、誘拐されて監禁されて外にも出られず閉ざされた「部屋」の中で5歳になるまで子育てを続けるなんてママはどんなにか大変なことだったでしょう。でも、もしかしたら、彼女が希望を失わなかったのは彼の存在があったからなのかもしれません。  やがて、ママは脱出を決意し、話は「部屋」のインサイドからアウトサイドへと移ります。  彼女はジャックに巌窟王モンテクリフト伯の話をして、どうやって逃げるのか息子に言い聞かせ、彼を逃がすことに成功します。ここで、「部屋」しか知らないジャックが初めて触れる外の世界への反応が瑞々しく描かれています。  監禁を扱ったこれまでの映画は、サスペンス、ホラー系のものが多かったような気がしますが、それらの映画とは視点が異なっているところが新鮮であり衝撃的でもあります。  映画の後半はアウトサイドでの暮らしが描かれます。ここからママが抱えていた心の闇を私たちは知ることになります。7年前とは違う家庭環境、興味本位のマスコミ、外の世界で待ち受けていたものへの戸惑いと不安。17歳という輝ける少女時代に自由を奪われたことへの怒りや悲しみが溢れ出します。一方、息子の方は束縛から解放されたのに「いつ「部屋」に帰るの。」とまるでそこが帰るべき家であるかのように母に尋ねたりします。この辺りが何とも痛ましく感じます。そして、二人はそこを見に行きます。男の子と「部屋」との儀式のようなお別れがラスト・シーンで実に良いシーンとなっています。  つらい事件をスキャンダラスに描くことなく、子どもの目を通して語ることでより内面の苦悩を際立たせ、しかし、前向きさも残し、色々なことを考えさせてくれる映画でした。 余談ですが、ジャック少年が「部屋」から抜けだしトラックの荷台から空を見上げる眼差しは「6才のボクが大人になるまで。」でメイソン少年が空を見上げるのと同じように見えました。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    リアルワールドへようこそ

    ブリー・ラーソン、アカデミー賞主演女優賞おめでとう! 私の中では「ドン・ジョン」で存在感を見せつけられ、「ショート・ターム」で確固たる地位を築いたと思っています。 しかし、賞レースとは無縁と思っていたので、賞の受賞は嬉しい限りです。 さて、映画の方ですが、何者かに、どこかの納屋に監禁された親子の物語。 ジャックの出生を巡り、親子の関係とは何なのか、そんなものを考えさせられました。 ルームという納屋。 本当に小さなルームである。 私がそこに監禁されたら、気が狂うと思います。 そんなところに7年間も監禁されたジョイの絶望感は、想像に絶します。 そのルームで産まれたジャック。 ジャックがルームの外に出て、初めて見たものは青空。 ルームがリアルワールドだったジャックにとって、青空はどのよう見えたのだろうか。 ジャックがこの世界に誕生して、初めて見たものと言って良いと思います。 ルームから出た後は、親子関係に迫っている。 父親は誰なのか。 父親について、割り切れないじいじ。 女性だからかもしれませんが、じいじとばあばの考え方の違いが鮮明でした。 マスコミのデリカシーのない質問について、「親は私」と言うジョイに、本作のテーマが見えたような気がします。 ラストにジャックがルームに戻りたがっていました。 私からしたら狭い空間でしかありませんが、ジャックにとっては母と二人きりの特別な空間だったんだと思います。 広いと思っていたルームが、狭いことに気づく。 そして、思い出に別れを告げる姿に、未来へ歩いていくように思いました。 前半は非リアルの世界での厳しい生活。 後半はリアルな日常での厳しい現実。 そんな中でも支えあい、親子の絆を深め、前に進んでいく姿に感動でした。

  • 鑑賞日 2016/4/21

    だから何だろうと

    子役の演技は素晴らしいし、失われた7年間ではからずも母となってしまった女性の苦悩もわかる。ただそれで何なのかと。それ以上のものを感じられなかった。 それとオールド・ニックがジャックを簡単に逃しすぎでは? 追うスピードがゆっくりすぎるし、なんとしても隠そうとする意思が見えない。

  • 鑑賞日 2016/4/18

    救い

    脱出までのサスペンスかと思ったら、脱出してからの方が長かった。重苦しい内容だったけど、子役の子の愛らしさに救われた気がします。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    脱出してからが難しい解放劇

    一組の母子の置かれた、一見普通に見えるが、実際は監禁部屋であるという異常な環境での日常風景が冒頭から映し出され、母親のジョイが計画し、満を持して部屋からの脱出作戦を実行する5歳の娘・ジャック。 スリリングな脱出劇が前段のハイライトであるが、全体としてはさほど重要なシーンではなく、割とあっさり成功し、犯人も捕らえられる。 後段になってドラマは、初めて外部の世界に出されたジャックに、閉ざされていない空間での苦難が押し寄せる事になる。おびえや好奇心などがごちゃまぜになった本来純真であるジャックの心の内を思うと胸が熱くなる。柔軟な子供にとっても心の解放はたやすい事ではないと思われるが、乗り越えられるようにと、祈りにも似たメッセージが感じられた。

  • 鑑賞日 2016/4/19

    母と子の絆

    母と子の絆はどんな時、どんな状況になっても 切るような事にはならない。 そしてそれこそがどんな世界でも通用する 一番強い力なんだと思わせてくれる 監禁され、外界と遮断された世界か解放されることになった母と子の物語。 新しい世界に簡単には適合できない子供と それに苛立ちを隠せず、そんな弱い自分を 責めてしまう母。 前に住んでいた狭い"世界"ではありえなかった であろうことは起こり、二人とも喘ぎ、戸惑い どうしたらいいのかわからない。 それでも、絆がすべてを受け入れさせてくれる。

  • 鑑賞日 2016/4/18

    監禁された部屋で生まれ育った子供はどのような成長をするのか。母親と常に一緒とはいうものの、それ以外の人間と全く接する機会がないままで大きくなる子供が、いきなり見知らぬ多数と接するようになった場合に、果たしてうまくなじめるものなのだろうか。本編も監禁された部屋からいかに脱出するかがメインではなく、その後の母子の苦しみ、葛藤により焦点が当てられているところも作品の魅力と質を高めている一因であろう。妙に熱く語ったり、感動メロドラマのような形にせず、シリアスではるのだけどユーモラスなところも交えて、淡々とした話の進め方が、観る者により静かな感動をじわじわと与えてくれる。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    誰しもに訪れるかもしれない試練

    『ルーム』は、予告編などから受ける印象をことごとく裏切っていく。 誘拐され、狭い部屋に監禁される日々を過ごすジョイと、その部屋で生まれ、その部屋しか知らない少年ジャックだが、二人の不幸は、部屋を出たあとこそに待っている。 数年の監禁生活から自由の身になったジョイには、その間に起こった変化への戸惑いと、何よりも好奇な世間のまなざしが試練を与えていくし、あの部屋がすべてだったジャックにとって、世界はあまりにも刺激に満ち過ぎ、あの部屋が恋しくさえ思える倒錯をもたらせる。 親子の試練は理不尽で残酷で、ゆえに答えがないようにも思えるが、だからこそ二人が見い出す希望に胸打たれる。 監禁という非日常な部屋で苦しむのではなく、日常である平凡な世界の中で苦しむことで、この親子の不安や葛藤は、誰にも訪れる可能性を秘めた物語であることに気付かされるのだ。

  • 鑑賞日 2016/4/18

    B.ラーソンとJ.トレンブレイの演技が評判通り

    B.ラーソンとJ.トレンブレイの演技が評判通りだし、監禁、脱出、適応の3パートがしっかりと構成されていて見応えのある作品になっている。”ルーム”での誰にも邪魔されない母と子の小さな世界が、監禁されているにもかかわらず純粋なユートピアに見えてしまうほど活き活きと描かれている。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    感想

    素晴らしい。 怖さとか苦しさとか緊張感とか単純なつくりなのに素晴らしい空気感だった。 ブリーラーソンとトランブレイの演技が素晴らしい。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    人生を感じさせる映画

    母親役のブリー・ラーソンがアカデミー賞で主演女優賞を受賞したが、実際作品を観てみると、主役は子供のジャックだ。男に監禁された17歳の少女が、その男の赤ん坊を妊娠して出産し、子育てをしている。その子供ジャックの視点で話は進んでいく。 ジャックは監禁されたルームで生まれ育って、外の世界を知らない。ルームが彼の世界の全て。限られたオモチャ、絵本、家具でジャックは想像力を逞しくし、自分なりに世界を広げている。そのジャックの豊かな想像力で観客も狭いはずのルームが不思議と広く見えてくる。これは映像の魔術とも言える。 そう本作は、映像が素晴らしい。特にジャックが初めて外の世界に触れるシーンは感動的だ。音楽も非常に効果的。ジャックが感じる外の空気、風、空、光、土、草、匂いなどが観客にも感じるような映像。初めて外の世界に触れた時の遠い遠い記憶が蘇えってくるようなシーンだ。 ジャックは監禁されたルームしか知らないから(監禁されたという意識もないだろう)、ルームの世界で満足している。狭いルームでも想像力でいくらでも楽しめる。本来子供というのはそういうものだろう。世の大人は「子供に遊ぶための公園を!」と訴えるが、子供はコンクリートの道端でも遊びを見つけることができる。今の大人は子供に多くを与え過ぎて、子供の想像力(創造力)を奪っているのではないかと、本作のジャックを見ていて思った。 外の世界に出られたジャックは再びあのルームに母親と訪れる。広い外の世界を知ったジャックの目にはルームが狭くてつまらないものに見える。(これがまた観客もジャックと同じ感覚になるような上手い映像だ)ジャックはルームにさよならを告げ、母親と去っていく。それはまるで人生そのもの。生きていくということはルームの扉を開けて新しいルームへ進んでいくようなことではないか? 本作は監禁事件という特殊な話から、最後には普遍的で大きなテーマを感じさせる映画である。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    理不尽なる不快さ

    異様な犯罪の被害者を描いて、いか様ににすれば多くの観客の快き受けを得られるか、それを細心にかつ大胆に追求するかのようなドラマのお作り。それは称賛されるべきではあるのだが、個人的には映画の滋味としては今ひとつもの足りぬような気がした。帰還した母子に残るトラウマは狭き監禁場所だけでなく邪悪な犯人の残像そのものには残らぬものか。彼等を迎えた祖父のW・H・メイシーが体現する理不尽なる不快さ(これに少しでも触れたのは良しとするが)はほんの一景限りで片付けられた。マスコミに攻め立てられる母親が精神的に参って入院する件りの不透明さも気にかかる。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    2人の時間と世界と

    かつて自分がいた世界を知る母親、いま自分がいる世界しか知らない息子。 そして、取り戻せない時間に対して対峙し苦悩する母親と、今とこれからの時間に警戒心を抱きながら新しく接しようとしている息子。 2人それぞれの世界への向き合う姿勢の違いが、後半の物語に厚みを持たせています。 ラストの”あの部屋”へのお別れの言葉も、2人それぞれの思いを上手く伝えていています。 観終わった後も、なんとも言葉に出来ない感情になります。

  • 鑑賞日 2016/4/13

    人間関係

    ジョイの肌の質感リアルで生活の疲労や不摂生がでている。 天窓の最初、茶色い、何がついているの?と思っていると、劇中で「葉っぱ」だったとわかる。観客の気持ちわかっているね、と感心する。 婦人警官のジャックへの聞き取り術スゴイ。。。。まさにプロフェッショナルだ。 「スピードが遅くなった3回目で逃げ出した」というジャックのことばから、3ブロック内の範囲に監禁されていたと推測する。窓はあったか?という質問から「天窓」。ジョイの「ルーム」という表現から納屋だ。あわせて「赤いトラック」という発見者の証言からジョイが未だ監禁され続けている場所を見つけ出し、ジョイも救出された、のだから。 救出された直後、病室に駆け付けた両親に抱きついたジョイは10代のか弱い女の子のようにみえた。ジャックとふたりきりの時は全能の母のようにふるまっていたけれど、20代前半くらいの年頃なはずだもの。ジョイの若さと不安定さに気が付いた。 父親はジャックをまともに見ることができない。それだけでなく、ことばにしてしまう。翌朝、遠くにある自分のうちに帰っていく。自分がこういう人でないことを祈る。 母親はジョイに辛くあたられ、つい「自分だけ生活が破壊されたと思わないで」と言い返してしまう。母親は状況から逃げ出さずにずっと寄り添って、ジャックと打ち解けていく。後々、ジャックはおばあちゃんが大好きになる。 収入のためテレビのインダビュー番組に出演した。インタビューアーの女性は常識人の体で、「ジャックに父親のことを話しますか」「息子を外に逃がそうとは思いませんでしたか」。 せっかく、紺のきちんとしたワンピース、血色よく美しいお化粧で、見違えるほどきれいになったのに。気持ちはズタズタ。ジョイの変身は「さすが女優だ」、見惚れる。 ジャックはジョイに「もうしないでね」。母思いのなんて素晴らしいことば、台詞だろうか。それでも、ジャックは時々「ルーム」に帰りたくなる。卵ヘビ、イス、シンク、クローゼット。どんな状況でもママと二人だけの思い出だからかな。

  • 鑑賞日 2016/4/17

    インディペンデントの揺らぎの良さ

    ヒッチコックやスピルバーグのように隙のない構成演出ではない。そこがいい。主演二人の演技に依っていると思われがちだが、それを浮き出させるための演出なのだ。だから後半の時間配分や主人公以外の人間描写のバランスが悪いのは意図的とすら感じる。

  • 鑑賞日

    金メダル

    なんも言えね~・・・。 劣悪な環境?親?正義?神?はー?でもこの子には、ちゃんとハローグッバイを言わせる。と38スペシャルを撃ちまくるジーナ•ローランズを思い出した。 80年代の売りは[自分の子供ではないのに命を懸ける女]の男前振り。 2016年は[父親も私、と命を懸ける母親]の女前振り。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    ジェイコブ君は可愛いだけじゃない!

    かなりハードなお話。どんな展開になるのか、恐る恐る見てましたが、基本的に子供の目線で語られるので、暴力的で不快な描写はほぼ無く、監禁されてる納屋での、親子の濃密な生活が展開します。子供の方にガッツリ感情移入したので、脱出時のとんでもない緊張感や興奮が、感覚がリンクしたかのように強烈な体験として感じ取れて、鳥肌もんでした!!もの凄い臨場感です。逃亡に成功するってのは、予告編でも言ってるので、ネタばれじゃないですよね?後半は、逆に母親の方に同期しました。予想外でどうしようもない感情も、なんか凄く理解できる。いろんな事が胸に突き刺さりまくりです!めちゃめちゃ良いです!

  • 鑑賞日 2016/4/15

    寛容な母性と狭小な父性

     観始めてすぐに、最近起きた女子中学生が誘拐され2年間も監禁されていた事件を思い出した。被害者は多感な年頃でもあり、深く傷ついているだろうし、ご両親はどれほど心配されたことだろうか。犯人は、社会的にどれだけ制裁され、重い刑罰を受けても構わないが、被害者やご家族は、そっとしてあげて欲しいと心から願う。  本作の親子は7年もの長い間、監禁生活を強いられた。誘拐当時、母親はまだ17歳の高校生。5歳になる息子のジャックは、監禁されている部屋で生まれたので、部屋の中だけが彼の世界で外の世界は知らない。母親がしっかりとしつけており、5歳にしてはものわかりも良く、性格も素直だ。朝起きると、部屋の家具や調度品に、いちいち挨拶する姿も愛らしい。髪の毛は伸ばしっぱなしなので、見た目は女の子のようだ。  この親子がなぜ監禁されているのか、始めの内はわからないのだが、徐々に明らかにされる。犯人は週に一度、食料を届けに来るのだが、一見、教養のありそうなごく一般人だ。変質者に見えないことに、多少ショックを受けるが、もっとショックなのは、ジャックの父親は犯人であることだ。そして、殺したいほど憎いだろう男との子供なのに、愛情をたっぷり注ぐ母親の母性の強さに感心させられる。  親子は知恵と勇気を振り絞って、脱出を試み、かろうじて成功する。生まれて初めて外界を見たジャックの驚いた表情が実に良く、この脱出シーンは、スリルにあふれている。  親子は母親の両親と再会を果たし、家に帰るのだが、厳しい現実が待ち受けている。両親は既に離婚しており、母親は別の男と再婚している。父親はかわいい孫であるはずのジャックを見ようともしない。犯人との子供であることが許せないのだろうが、寛容な母性に対して、狭小な父性が対照的だ。  ジャックは子供だけに適応力もあり、現実になじんで行くが、母親は現実に耐え切れず、徐々に精神を病んで行く。そんな母親の立ち直りのきっかけを与えるのもジャックだ。  部屋から出た後の悲喜こもごもとジャックの成長ぶりに、見応えがあった。

  • 鑑賞日 2016/4/16

    顔の見慣れた俳優が少なく、カナダで作られたというのが派手なヒット作と違って素朴でよかった。

  • 鑑賞日 2016/4/12

    主演女優と子役が記憶に残る。

    題材として閉塞感の漲る物ですが観る側に余り感じさせないのは主演女優と子役の演技力なのか。難しい役を見事にこなしている。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    息子の社会適応力が早すぎる

    息子の社会適応が早すぎる。「野性の少年」のような描き方がないと、教育はどうするのかとか、些末な点が気になってしまった。祖父のウィリアム・H・メイシーのその後も知りたかったし…。

  • 鑑賞日 2016/4/14

    話の内容はあらすじで紹介されている以上でも以下でもない。 ただ、この映画に特筆すべき魅力があるとすれば子役の演技だろう。 それがこの映画の世間の高評価の多くの部分を担っていると思う。 観ている間、どうやったらこの子供にこのような演技をさせる事ができたのだろう?と思って観ていた。 子役の演技を観るためだけでも観る価値のある映画だと思う。 その分、それ以外の面白さを期待すると「ハズレ」と思うかもしれない。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    親の視点と子供の視点を交互投影

    母子が7年間も監禁され、脱出を企み何とか成功する。一般世界に戻るとやや浦島太郎状況で、俗世間に馴染めないでいる。しかし、母親が子供の姿を見ている内に、再起する切っ掛けを掴むハッピー・エンド物語。 子供は生を受けてから母親と二人きりで外界を知らず5歳まで成長するが、清廉な心を持続して観てていたたまれなくなる。逆に顔の表情も純真で、顔の肌もきれい過ぎるのが、玉に瑕にも思える。そして、親の視点と子供の視点が絶妙に入れ替わるから、余計に身につまされるのでしょう。 ところで、よく先人は言ったもので、『親の姿を見て、子は育つ』と言うフレーズがあるが、時には子供の姿から親も教えられる事が有る。それは、親子の絆は深いモノで、普遍的な事と言うのでしょうね。恥ずかしいけれど、ジャックを思わず抱きしめたくなる気持ちにさせられました。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    家族

    部屋に囲まれ出れてよかたが自由がほしい 子供が可愛い

  • 鑑賞日 2016/4/13

    立てつけが大きすぎる普通の母子物語

    カナダ・トロントで7年間監禁されているジョイ(ブリー・ラーソン)。 監禁場所は犯人の裏庭にある納屋で、そこで犯人の子どもを産み、いま5歳になった。 子どもの名前はジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。 犯人は週1回日曜日に監禁場所を訪れ、ジョイに肉体関係を持っていた。 入口のドアには内外からナンバーロックがされており、天窓がひとつあるきり。 行く末に希望がなかったジョイであるが、ジャックの5歳の誕生日を契機に、ジョイその納屋からの脱出を試みる・・・というハナシは、まぁ、ありきたりの監禁映画のような感じがしないでもない。 たしかに、監禁されたまた子供を産むという羽目になった映画は観たことはないんだけれど。 というわけで、前半、ジョイの知略でジャックが逃げ出すまでは、それほど面白くない。 演出的には、監禁場所の狭さを感じさせるカメラワークや、犯人がそこへやってくる際にジャックはさらに狭いクローゼットに押しやられるという描写はあるものの、これまでの映画と比べと面白いかと言えば面白くないといったレベル。 この映画が面白くなるのは、ジャックの逃走劇が一息ついて、ジョイとジャックが世間に曝されてから。 それまでの狭い監禁場所のエピソードでは、その狭さを活かしてふたりのクローズアップを中心に画面構成してきたが、この後段でも、そのクローズアップ中心はそれほど変化しない。 凡庸な映画だと、救出されたのちに「世界の狭さ/広さ」を意識して、救出されたのちは引いた画で構成するところだろうが、この映画では、ジョイとジャックに寄り添うがごとくクローズアップの画面がしばしば登場する。 ジョイにとっては旧懐の世界でその広がりはあるのかもしれないが、ジャックにとっては未知なる空間、劇中の言葉を借りれば「宇宙空間」にほかならない。 この映画の見どころは、多分にここいらあたりだろう。 監禁されたまま生まれてからの5年間を過ごしたジャックが目の当たりにする世界は、あのルーム以上に母親を苦しめている世界だとジャックが認識するわけである。 この苦しみから母親を救う。 映画は後半、庇護者と被庇護者の関係が入れ替わる。 ここがこの映画の肝要なのだと思う。 さすれば、これは「普通の」母と息子の物語。 それも、息子から観た物語。 おお、おぉ。 と感銘するところなんだけど、どうにも立てつけが大きすぎて、この「普通さ加減」を描くのには過剰な感じがして、どうにも落ち着きが悪い。 母親役のブリー・ラーソンも息子役のジェイコブ・トレンブレイも熱演なのだけれど、それゆえか、どうにも普通さ加減から遠のいていった感じがしてしまいました。

  • 鑑賞日 2016/4/15

    小さな世界から

      生まれて5歳になるまで小さな部屋の中で母と暮らしてきた子供が、初めて外の世界へ出た時の心情を演技とは思えないほど自然に表現するジェイコブ・トレンブレイが素晴らしい。最後にその場所に来て、こんなに狭い部屋だったのかと気づくシーンに胸を突かれ思いがしました。  最近似た事件があったばかりなので、複雑な気持ちで観ていました。

  • 鑑賞日 2016/4/13

    エマ・ドナヒューによる小説「部屋」を、レニー・アブラハムソン監督が映画化。脚本もドナヒュー本人の手による。ドナヒューは原作出版の際、すでに映画化を念頭に置いていて自ら草稿を書いていたという。 「部屋」の中で暮らす母子。息子は5歳になった。彼らは男に監禁されていて、週に一度食料と生活品が渡されるのだった。息子は生まれてからこの「部屋」でしか生活していない。彼にとってはこの「部屋」こそが世界の全てだった。母親は意を決して男をだまし、息子を「部屋」から脱出させる。初めて「部屋」以外の世界を見た彼はどうなるのか。母子の運命は―。 「部屋」の世界、生活を見せる前半と、脱出以降の顛末を描く後半に映画は大きく分かれる。脱出そのもののシークエンスは意外なほどあっさりで、そこのサスペンスには重きを置いていない。「部屋」しか知らなかった少年がどのように「世界」を知り、受け入れていくのか。明らかにPTSDとなった母親と、周囲の好奇の目。突然現れた家族との関係。ここを描くことがテーマだろう。 個人的には、いい映画だとは思ったけれど、意外と感動できなかった。描き方が少し淡々としすぎている気がした。救出後の母子は(当たり前かもしれないが)優遇されていて、メディア等の追い詰めもそこまで厳しくは描かれない。「ばあば」とパートナーのレオは好人物で、ジャックが成長する助けとなる。ラストで再び母子は「部屋」を訪れるが、その時のジャックの台詞が彼の成長を示す重要なものだろう。しかし、PTSDを克服したとしてもそんな場所に普通に足を運べるものだろうか(母親が)。その辺のあっさりとしすぎた点に「あれ?そんなもん?」という肩すかし感を感じる。もっと大事件が起きているはずなのに…というか。見る人が見れば大号泣できる映画なんだとは思いますが、僕にはちょっと物足りなかった。 母親役のブリー・ラーソンは本作でアカデミー主演女優賞を受賞する熱演を見せているが、それ以上にジャック役のジェイコブ・トレンブリー君がすさまじい演技を見せています。末恐ろしい。

  • 鑑賞日 2016/4/13

    監禁生活を送った母子の物語。 前評判の高さから、かなり期待して見に行ったが、期待以上にすごい映画で感動した。 前半が部屋の中、後半が部屋の外。 後半、危機を脱出した後に訪れる試練、ここからは涙無くしては見られない。 子供が初めて世界を見る時の、その目の輝きが素晴らしい。

  • 鑑賞日 2016/4/13

    ❶拉致され、7年間も納屋の天窓しかない小部屋に監禁されている、ヒロインのママ(ブリー・ラーソン)。 彼女には、誘拐犯との間に生まれた5歳の息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)がいる。 部屋には、バス、トイレ、洗面台、調理器、ベッド、照明、エアコン、TV、本等、生活のための最低限の設備はあるが、2人は1歩も外に出ることが許されず、食料と衣料は誘拐犯が持ってくる。 ➋本作は3つのパートに分けられる ①「閉じ込められた部屋の中」で、ママとジャックが生存するための工夫。 運動、ゲーム、読書、料理等。 ②「外の世界」への脱出計画と実行。 ③救出されてから、「外の世界」に順応するための大きな問題とその解決。 ➌通常の映画は、②がメインだが、本作で一番重点の置かれているのは③。 ❹ママとジャックが救出され、じいじ(ウィリアム・H・メイシー)とばあば(ジョアン・アレン)は安堵し喜ぶ。 ❺ママは、7年の間に、ばあばがじいじと離婚して、今は新しいパートナーのレオ(トム・マッカムス)と暮らしていることを知らされて、心境は複雑。 ❻ジャックの父親が誘拐犯であることを、じいじはどうしても受け入れられない。 一方、ばあばは、この事実を容認し、ジャックに愛情注ぐ。 ❼経済的事情により、ママはTVのインタビューに応じる。そこでの2つの質問にママは傷つき悩む。 ⓐ「ジャックが大きくなった時、父親のことをどう説明するか?」、 ママはこれまで、「愛情のない者は父親ではない」と思い込むことにより、この問題を逃げてきたが、改めて問われると迷いが出る。じいじがジャックを受け入れられない理由もこれなのだから。 ⓑ「ジャックを部屋で育てずに、施設に預けることを考えなかったのか?、ジャックにとって何が幸せだったのか?」 ジャックを無事に育てることが、ベストと考え、実行してきたママにとって、これは思いもよらなかった質問だ。 ここでもママは悩む。「自分の決断はジャックにとってベストだったのだろうか?」 ❽ジャックも新しい生活に馴染めない。ママが進めるゲームにも興味を示さない。 ❾ママはノーローゼになり、薬を飲みすぎて入院してしまう。 ❿ジャックはレオと友達になり、レオの飼っていた犬とも友達関係になる。そして、近所の子供とも友達になる。 ⓫ジャックの協力により、やがてママは退院し、ジャックと共に新しい世界に歩みだす。 2人の前には、これからも幾つもの問題が待ち構えているだろう。 でも2人は、それ等をきっと乗り越えることが出来る。 じいじがジャックを受け入れられるようになる日も遠くはない。 そう信じられる希望のあるエンディングだ。 ⓬俳優では、25歳のブリー・ラーソンと、8歳ジェイコブ・トレンブレイが評判通りの演技で申し分なし。 ⓭出番は少ないが、ジャックの元に駆け付けた女性巡査(アマンダ・ブルジェル)の冷静で知的な判断が見事だった。これまで、ママ以外の人と話したことのないジャックから、必要な情報を上手に聞き出し、ママが監禁されている場所の当たりをつける。まさに女シャーロック・ホームズだ(笑)。 ⓮オールド・ニック(誘拐犯)が来る時には、ジャックは洋服ダンスに追いやられる。このことから、ママと誘拐犯の肉体関係はずっと続いていたと考えられる。それは誘拐犯の強要によるもので、ママが拒否してもレイプされただろう。 ⓯監禁中、ママは「髪にはパワーが宿っている」と言って、ジャックの散髪をしなかった。 「髪にパワーが宿っている」ことは、旧約聖書の「サムソンとデリラ」のサムソンが有名だが、映画では、髪を切らない理由は示されない。推定するに、散髪が容易でなかったのか?、長髪のジャックが可愛かったのか?、あるいは両方の理由だったのか?。 何れにせよ、ジャックはそれを信じていた。だから、救出後も髪を切らせなかった。 そのジャックが、入院しているママを助けるために自ら髪を切る。凄い一大決心だ。自分よりママを優先する。 ジャックにとって、ママはかけがえのない人なのだ。 ジャックのけなげな思いは、ジャックの髪の毛を受け取ったママにもきちんと伝わった。 これがママが再出発する原動力となった。 本作中一番好きなエピソードだ。

  • 鑑賞日 2016/4/12

     これは、エマ・ドナヒューのベストセラー小説「部屋」を映画化したもの。  映画は5歳になるジャックとその母親の目覚めのシーンから始まる。仲睦まじい母子の日常だが、何か様子が変だ。  部屋は薄暗いワンルーム、窓は天窓しかなく、2人は外へ出る事は勿論、外を見る事も出来ない……そう、2人は監禁されているのだ。  ある男に7年前に誘拐され、監禁された部屋で母親から生まれたジャックにとって、「世界」とは、その部屋とテレビで観る映像だけが、その全てだった……  これは異色の映画です。  普通、こうして異常者により監禁された人間を描くなら、その異常な状況とそこからの脱出を軸に、その事件の全貌を描こうとするのでしょうけど、この映画は、そうしたクライム・サスペンスの構成をとりません。  勿論、部屋からの脱出はサスペンスフルに描かれるのですが、それはあくまでジャックにとって通過儀礼のひとつでしかなく、この事件の背景や監禁犯には殆ど関心を払わないのです。  この映画の真の価値は、狭い一部屋に監禁されていたジャックが、初めて触れた「世界」――その余りの大きさと広がりに脅えつつも、それを新たに自分の「世界」として受け入れて行くジャックを通じて人の認識する「世界」と言うものをあらためて問いかける部分にあるのです。  ジャックの母親役のブリー・ラーソンは、実際に引き籠もり生活を送って荒廃する精神状況を作り出して撮影に臨んだそうで、見事な役作りにはアカデミー賞の主演女優賞を始めとする高い評価にも納得。  ジャック役のジェイコブ・トレンブレイも見事な演技ですが、残念なのは5歳児を演じるにはちょっと大きい、と言うか年齢が上の印象。確かに、この役を演じるのは5歳児には厳しいとは言え、それであればジャックの設定年齢を引き上げるとか、無理のない設定にして欲しかったように思いました。  異常犯罪のおぞましい現場とは言え、そこで育ったジャックにとっては、そこが生まれ故郷。ラスト、“部屋”をもう1度見たい、と言うジャックの心境にも納得ですし、より大きな「世界」を知った、成長したジャックの目に映るそれは……大人が子供の頃に遊んだ路地や広場を見ると、「こんなに狭かったっけ」と意外に思うのと同じ印象でしょう。  そんな、誰しもが共感出来る感覚で人間の認識の広がりを感じさせ、人が成長して行く事の不思議さと素晴らしさを描く、この映画。これは大したものだと思います。

  • 鑑賞日 2016/4/11

    確かに、素晴らしい作品だった。 様々なことを考えさせられる。 人の心、社会というものの複雑さを思い知らされる。 そして、子供が持つ生きる力の強さと偉大さを。 ジョイの悲痛とジャックの戸惑いと発見の世界。 それを表現した二人の演技は、本当に素晴らしい。 ジョイに科せられた人生は、あまりにも残酷だ。 それでも、ジャックの存在が救いになる。 それは観客にとってもそうで、とても巧くできている。 印象的なシーンと台詞がいくつもあった。 ラストシーンもいい。 子は母の物ではない。 それでも、子と母の間には絶対的な絆が存在するのだ。 しかし、男ってどうしようもない。 オールド・ニック、ロバート、警官・・・。 つまり、レオのような人は少ない、ということも思ってしまった。 〈パンフレット〉★★☆ A4正方形、24p、カラー、720円 カルチュア・パブリッシャーズ、ギャガ(株)/発行、(株)東宝ステラ/編集、平塚寿江(東宝ステラ)/デザイン イントロダクション ストーリー インタビュー&プロフィール/ブリー・ラーソン、レニー・アブラハムソン監督、エマ・ドナヒュー原作・脚本 コメント&プロフィール/ジェイコブ・トレンブレイ、ジョーン・アレン キャストプロフィール2名 レビュー/吉本ばなな、高橋諭治 グラビア プロダクションノート スタッフ コラム/大日向雅美

  • 鑑賞日 2016/4/12

    再生の物語

    親の傷を子供が救う話 リアルなストーリーと リアルな演技 余韻が深い秀作

  • 鑑賞日 2016/4/11

    演出の勝利

    やはりキャスト2人の演技があってこそこの作品が成り立っているような気がしました。 アカデミー賞主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンは,体当たりで素晴らしい演技を見せてくれたが,ジェイコブ・トレンブレイも彼女の演技をより素晴らしくさせていたと思えました。 この結果から考えるに2人の演技力が素晴らしかっただけでなく,最高の演技を引き出したレニー・エイブラハムソン監督の演出力もアカデミー賞ノミネートはリドリー・スコット(オデッセイ)を落としての候補でサプライズ候補と言われてしまったのですが,私としてはしっかりと評価されたところが良かったと思いますね。

  • 鑑賞日 2016/4/11

    絶望も希望もありました

    命懸けの脱出の後、束縛の無い自由な世界で向けられる好奇の視線や容赦の無い問いかけに、ルームに囚われていた時以上に息苦しさを感じているかのような母親の姿がよく描かれていました。 息子である男の子の髪の毛の長さが、囚われた時間の長さとそこに宿ったパワーの象徴として上手く表現されていました。 ルームを訪れ、きちんと一つ一つのモノにサヨナラを言うシーンは、何かを乗り越え希望に向かって歩き出そうとする男の子の成長が感じられる感動の場面でした。

  • 鑑賞日 2016/4/11

    評判通りの作品でした。

    あまり予備知識なしに見たのですが、長年の監禁生活7年から脱出する時はサスペンスでしたが、後半は苦悩と葛藤の生活です。最後には少しは取り戻せたのでしょうか?

  • 鑑賞日 2016/4/11

    ボロボロ泣いた。日本だと題材に近い事件が起きたばっかりなのでどうしても想像しちゃう……。でも純粋に生の意味を見つめて歩き出そうと思える良い映画。生きるということは、昨日までの自分と訣別し続けることなのかなあって思えれば、絶望を乗り越えられる気がする。役者陣の演技もすばらしく、つらい物語の中でも天使すぎる子役が癒し。

  • 鑑賞日 2016/4/11

    作品紹介(映画.com)より

    アイルランド出身の作家エマ・ドナヒューのベストセラー小説「部屋」を映画化。監禁された女性と、そこで生まれ育った息子が、長らく断絶されていた外界へと脱出し、社会へ適応していく過程で生じる葛藤や苦悩を描いたドラマ。第88回アカデミー賞で作品賞ほか4部門にノミネートされ、息子とともに生きようとする母を熱演した「ショート・ターム」のブリー・ラーソンが、主演女優賞を初ノミネートで受賞した。監督は「FRANK フランク」のレニー・アブラハムソン。7年前から施錠された部屋に監禁されているジョイと、彼女がそこで出産し、外の世界を知らずに育った5歳の息子ジャック。部屋しか知らない息子に外の世界を教えるため、自らの奪われた人生を取り戻すため、ジョイは全てをかけて脱出するが……。 ルーム Room 2015年/アイルランド,カナダ 配給:ギャガ

  • 鑑賞日 2016/4/11

    こんな有名になる前に出会いたかった小品

    この前の千葉大生の監禁事件はじめ、新潟の監禁事件、最悪の自体を招いた綾瀬の女子高生コンクリ殺人と、現代日本でも他人事とは言えないストーリーだ。 本筋はオーストリアであったケースに似ている。 私はこのセンセーショナルなストーリーや、メンタル的なジレンマ部分よりも、 むしろ秋から冬へ移り変わる郊外のセンチメンタルな風景に魅せられた。 まるで、ぽっかり空いた虚ろさのような。 それを埋めるのも、また人の温かさ。 アカデミー賞や、サスペンス的なCMで大きく取り上げられてしまったけれど、 ミニシアター系で人知れず上映されていたら、もっと心に刻まれていたかもしれない。 それならそれで気付かずに出会わなかったかもしれないですが(笑)。 とりあえず、晩秋に相応しい静かな小作品です。 (新人賞、助演女優賞、撮影賞候補)

  • 鑑賞日 2016/4/10

    カンガルーの袋

    #0339 TOHOシネマズ新宿「ルーム」。男に監禁された7年間に出産と育児を経験した女性の事件を題材に原作者のエマ・ドナヒューが自ら脚本を書き「Frank フランク」のレニー・アブラハムスンが監督した作品。女優賞を総なめしたブリー・ラーソンよりもカンガルーの袋のように母に守られた納屋から出る不安と期待を体現した子役のジェイコブ・トレンブレイが素晴しい。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    世界は広いんだよ

    へやの中或いはおうちの中のシーンが多く、狭さを感じてしんどかったんですけど、 その分、ジャックが初めて広い空を見上げるシーンでは、観てる側も開放された気がして、世界の広さを感じました。 いろんな事に対して、自由に接する、試しにやってみるって心をもちたいと、改めて思いました。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    それぞれの葛藤を深く

    想像を絶する状況に置かれた母と子のサバイバル劇をさまざまな視点から描きます。""へや""から一歩も出たことのない5歳のジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)にやや重きが置かれつつ、誰にも極端に肩入れせず劇伴も少ないのでドキュメンタリーっぽいと感じました。 日本でも特異な長期間の監禁事件が過去にはありました。被害者が発見された当初はセンセーショナルに取り上げられますが、被害者(大抵は女性)にはその後の人生があり、そこに思いを致したいと思わされます。 異常な7年間を表現するための遠くを見ようとするとぼやけたり、露出オーバーで白とびしたようなカメラワークが斬新。 ブリー・ラーソンはジャックを守り育てることに全身全霊を捧げた前半と、7年間の段差に混乱し苦しむ後半の演技が素晴らしく、オスカー受賞に納得の熱演。ジャックの印象に残る場面は多々ありますがサムソンのように「パワーの源」と信じる髪を切りママに渡してほしいことをばぁばに伝えるところに胸打たれました。 現実に戻ってきたふたりを受け止めるばぁば(ジョーン・アレン)とその彼氏の温かさが救いに。 字幕では""へや""と表現されるあの空間は最初から最後まで映画の原題通り""room""であって the がつきません。その意味がラストシーンに込められていたように感じました。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    ジャックの美しさ儚さが全てだったような

    原作を読んだ上での感想です。 この作品を観る人のほとんどが前情報を知っているはず。誘拐されて閉じ込められた親子というその情報。 はじめはなんか少しずれてるけど狭い一室での出来事を映し出しているのかなという感じなのに、少しが大きくずれてく。天窓に向かって叫んでみたり、5歳の息子がおっぱい飲んでたり、夫らしき男が来ると洋服ダンスに閉じ込められてたり、と。 原作よりも大まかです。脱出プランを立ててからの救出までのあっという間な感じは同じだけど、映像で観るのと活字で見るのとでは全然違った。涙が止まらなかった。 原作ではジャックはなかなか外の世界に馴染もうとしないのに、わりとすぐに階段を降りたりすることができたりしてて、何よりも素直な印象。髪の毛が長くお嬢さんだったジャックが愛するママのために切り落とした姿は凛々しく、きちんと男の子だった。 美しく儚げで愛らしいジャックあってこその映画でした。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    スカイライト

     このような監禁事件は、洋の東西を問わず繰り返し起きている。自由を奪われ世の中から断絶された歳月の残酷さと、救出後の暮らしの過酷さは想像を絶する。しかし世間は、被害者を好奇の目で見るだけで、「なぜ逃げなかったのか」「犯人をどう思うか」などの愚問を発するばかりだ。  この映画は、被害者の母子が生き延び脱出に至るまでに通い合わせた心の内を丁寧に見つめた上に、救出後の家族やマスコミとの葛藤をリアルに描き、人間にとって「希望」と「理解」がどれほど大切なものなのかを訴える。  帰還を待ちわびていたはずのジイジは、娘と共に戻ってきた孫を正視することができない。孫の父親は、十七歳の愛する娘を拉致した上に凌辱した男だ。抱きしめたいのに愛せない。その絶望の胸の内は悲しいほどよくわかる。  一方、娘の失踪中に離婚したバアバが共に暮らしている新しい男は、その孫と自然体で向き合うことができる。孫は、医師に「子どもはプラスチックのように、新しい環境にすぐ慣れるものだ」と言われて、「僕はプラスチックじゃない。本物だ」と反発するが、この新しいジイジは、まるでプラスチックのように柔軟な心で現実を受け止め、孫に希望を見出す。娘は自分の不在の間に「ヨロシクやっていた」と母を責めたが、彼は、見かけほど軽い男ではない。  テレビキャスターの下衆な質問に対して「この子に父親はいない。この子の親は私だけ」と言い切る母親は強い。この孫の支えがあったから娘が戻ってきたと理解するバアバは、もっと強く優しい。孫が「ママにパワーを」と決断し、長い髪をバアバに切ってもらうシーンは、涙なしには見られない。  小さな部屋と家具に小さな天窓。孫にとっては、それが世界のすべてだった。彼がこれから生きる世界は空のように無限に広いことを納得するためには、もう一度、その部屋と窓を見る必要があった。本物の広い世界には、支えあう人々と希望がある。この母子の未来を確信させるようなラストが心に沁みた。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    想像以上に良いかも。

    子ども役が、素晴らしい。各シーン子どものセリフ全てにこの映画のメッセージが詰まってた。

  • 鑑賞日 2016/4/10

    涙がとまらない

    監禁生活から脱出するために息子に死んだふりをさせどうやって逃げるかを何度も何度も練習する二人。外の世界は現実だと教えても最初は拒否し理解しない、したくない息子に傷つき自分の殻に篭ったりするお母さん、カーペットに巻かれるのが辛くってママなんて大嫌いっていう息子のシーンなど涙がとまらない。脱出シーンもハラハラしてなんとか助かりますようにと祈る気持ちで観た。助かってほっとしても人生はまだ終りじゃない。その後の世の中に慣れるまでの二人と周りの家族の姿が痛々しい。少年の素晴らしい演技に脱帽する。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    親子の脱皮

    数年間監禁された親子が突然解き放たれるという設定からすると重い映画のようだけど、この映画のテーマはそうじゃないよな。狭い空間=自分の殻に閉じこもっていたエゴの解放を瑞々しく描いている。序盤はまるで女の子のように見えた主人公が変わっていく姿、そして現実に戸惑いながらも子供を守り通し、自らも社会に適合した母親の姿が心に残る。親子共々の成長を美しく映した、素晴らしい映画。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    愛が希望を生み出す

    7年間監禁された少女と『部屋』しか知らないその息子 2人の日常と解放、その先を描く。 メインキャストは数える程 舞台もほぼ2ヵ所 これ程ミニマムな要素で驚くほど感動的な物語を語りきる。 作品には様々な美点がある。 まず、奇抜な設定から普遍的なメッセージに帰着させる脚本とそれを支える演出の巧みさ 『部屋』の内側で展開される母子の生活、その描写の温かさに安心したのも束の間、『オールド・ニック』の存在が文字通り2人の生活を侵食し、支配する。全体に漂う不安感を些細な演出や台詞で見事に表現している。 ママが立てた『計画』をジャックが実践するシークエンスの緊張感たるや凄まじいものがある。これも確かな演出あってのものであろう。 『部屋』から解放されてからのジョイとジャックの対照的な、『世界』との関わり方の描き方も実に巧みだ。2人にとって『部屋』とはどういう意味を持つのか…自然と考えさせられる。 次に、戦略的な撮影 作品中絶妙なタイミングでジャックの視点が挿入される。これによって、あくまで語り手は5歳の少年ジャックであるということを観客に意識させると同時に、観客はジャックが『世界』に邂逅していく過程を追うことができ、彼の視点を通しておそらく自らも無意識のうちに行ってきた、自らの『世界』を広げていくという感覚を追体験することができるようになっている。 そして言うまでもなくこの作品で最も光っているのは、役者の演技である。 見事オスカーを手にしたブリ―ラーソンの全身全霊をかけた演技は勿論素晴らしいが、それをも凌ぐのがジャック役のジェイコブトレンブレイだ。彼の演技はもはや奇跡的と言うべき領域に入っている。登場時から『部屋』を脱出し、『世界』を知っていく過程…『世界』に触れ、知り、受け入れていくその繊細な演技に舌を巻くばかりだ。徐々に喋り方や所作が男の子っぽくなっていく様子など細かく見れば見る程彼の素晴らしさがわかる。 終盤の布団の上でママとジャックが喋るシーン。 『ダメなママよね』『でも僕のママはママだよ』 このジャックの素朴な台詞に、数年ぶりに劇場で涙を流した。 本当に良い映画を観ました。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    シンプル イズ ベスト

    誘拐・監禁されて犯人の子を産んだ女性と、5歳になる当の息子。狭苦しい部屋の中での生活、脱出、解放された彼らの前に立ちはだかる新たな壁との対峙という簡潔な3幕構成で、特異な題材にもかかわらず普遍的な人生、成長、愛情の真理を描きだす。エゲツない描写をさけて想像にまかせる作り方が見やすいし、円環を閉じるような結末も、これしかない!という思いにさせる。部屋に刃物を持ちこませないために伸び放題になっている少年の髪とか、栄養不足のため抜ける母の歯といった伏線の活かし方もすばらしい。予告編がネタバレと聞いており観ないようにしていたので、脱出場面には身体がおかしくなりそうなくらい心臓バクバク。

  • 鑑賞日

     1監禁幽閉、2脱出、3救出後の世界の3幕からなる映画だ。通常脱出成功で大団円となるところだが、本作は救出後の第3幕に意味がある。幽閉された状況での母子の濃密な世界と救出後の情報と煩雑な人間関係に溢れた世界  我らが棲んでいるのは果して解放された世界なのか?不穏な問いかけが浮び上がる。鮮烈な問題提起だ。サスペンス映画を組込んだメタシネマの趣もある。決してスムーズな語り口とは言えないが、上出来のエンタテインメントとして楽しめる。母子の演技は圧巻だ!

  • 鑑賞日

    どんな環境、空間、世界に放り込まれようとも、母子の愛と絆は揺るがないし、親離れ、子離れの時期は訪れる。原作小説の勝利かも知れぬが、そんな親子の摂理をまったく遠く離れたイメージのある監禁と絡めて描く視点に感嘆。そして5歳児の息子にとって究極の〝はじめてのおつかい〟ともいえる脱出劇でとことんハラハラ、外界に出てからの試練のドラマでとめどなく涙ボロボロと、どちらでもアゲる振り幅上等な監督の手腕にただただ唸る。B・ラーソンも見事だが、やっぱり子役も凄い。

  • 鑑賞日

    幼い子どもの目には狭い部屋も無限大の世界に見えることを示すキャメラにまず感嘆。脱出シーンのスリルも素晴らしいのだが、ほんとうに驚かされるのはそのあとだ。特別な絆で結ばれた母と子の特異な経験。言葉少なにつづられるすべての場面、すべてのショットに胸が締めつけられるような思いがする。「ショート・ターム」でもトラウマを抱えた女性を好演したB・ラーソンが、自身の演技はもちろんのこと、子役の演技を引き出すことにも貢献。完璧に表現される5歳児のリアルに瞠目。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    面白い映画といえば何度も見たくなる映画であることが多いが、すごい映画といえば、何度も見たくなるものと、そう何度も見返すことのできない映画があると私は思っている。 そして、この映画は私にとってはすごい映画の後者にあてはまる映画だった。 私が女だからなのかもしれないが、ジョイ(ママ)を見ているだけでなんだか苦しくなった。部屋に閉じ込められているときも、やっとの思いで外の世界に出た後も。 多くを語るとこの映画の面白さが削られてしまいそうな気がするのでやめておくが、ジョイの痛みが見ている側にこれでもかと伝わってくるからこそ、息子のジャックに、ジョイと見ている観客も救われる映画だと思う。 ジャックがいたからジョイは生きていられたし、これからも生きていけるのだろう。(前評判どおり、この親子を演じた二人は本当に素晴らしかった。ジョイ演じるブリー・ラーソンはアカデミー主演女優賞納得の演技だったし、ジャック演じるジェイコブくんはレオ様がいなければ主演男優賞をあげたいくらい) しかし、やはり私はジョイを見ていると辛くて、この映画がフィクションだとわかっているのに、どうかこれからの人生をジャックと生きることで、ジョイの心と体の痛みが少しでも緩和されていってほしいと願わずにはいられなかった。 心にくるものが強すぎて、何度も見返すことはできないかもしれないけれど、忘れられない映画。そんな映画だった。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    気分盛り上がる映画だった

    2016年4月9日、TOHOシネマズ日劇にて鑑賞。 17歳の時に誘拐された少女が7年間も誘拐犯の男に監禁されていて5歳の息子が居るという閉塞感たっぷりの序盤から物語は始まる。 息子も生まれてから髪の毛をカットしていないので長髪。少女かと間違えるほど。 その部屋にあるのは、こじんまりとした生活用品と天窓ぐらい。 さて、そこからどうやって脱出劇が始まるのか、というサスペンス的なドラマで盛り上がる。 なかなかの佳作であり、やはり、こうした閉塞感を体感するのは映画館がベターだと思う。 今年必見の映画のひとつ。

  • 鑑賞日 2016/4/9

    母親と息子の強固な関係性

    前評判にたがわぬ傑作。母親役のブリー・ラーソンはもちろんのこと、息子役の少年が実にいい。 前半は狭い「部屋」で登場人物は親子+監禁する男だけにもかかわらず、この限定的な空間をいっぱいに使い、画的にも全く淡泊にならないような見せ方の工夫が施されている。少年視点で進んでいく物語は、直接的に描かれることはないが、犯人がいかに酷い人間かということを仄めかせる演出は抜群。 その「部屋」での繊細かつ丁寧な描写の積み重ねがあるからこそ、少年が一人外に出て毛布から転がり青空を見上げるときに感情がこみ上げてくる。やっと一筋の希望が見えてきたというとりあえずの安堵と、やっと「世界」を見ることができた少年の純粋な驚きが胸に迫ってくる。その後のサスペンスフルな演出も見事。警察の推理力から監禁場所が発覚するくだりも実に丁寧。 その後も少年と母親という二人だけの関係に様々な人間が入ってくることによって生じる感情を本当に丁寧に掬っていく。特に強固だと思われていた関係性を、父親やテレビ番組のインタビュアーという第三者的な視点を挿入することで、揺さぶりや疑念を抱かせることにより深い深い母親と子供の物語に昇華させることに成功している。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    その部屋はやがて小さな部屋になる。

    予告編を見たときから引っかかっていたのは、監禁部屋から脱出するために死んだ振りをするというそのやり方。私の経験上、いやいや、映画経験上、犯人が死体を運ぶときに行うのは、解体すること。そんな恐ろしいリスクを息子に負わせることが果たしてできるものなのか。 しかし、見て納得。17歳で誘拐されて母になった娘の作戦は一種の閃きであって、脱出は必然ではなく偶然とも言えるもの。また監禁部屋脱出がテーマのサスペンス映画とは違って本作のテーマは、生まれ育った場所がどんなところでも、その人(子)にとってはそこがホームであり、そしてやがて出ていく場所でもあるという人生そのものだ。 それにしても、犯人は当然憎むべき存在だが、被害者を追い詰めるマスコミは、いわば二次悪で、その背後の野次馬的試聴者(つまり我々)は三次悪だ。 被害者であるはずの娘が犯人の子供を連れて、やっと帰ってきたにも関わらず、その子供を正視できない父親(じぃじ)に人間の弱さ脆さが集約されている。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    素晴らしい作品です

    素晴らしかったです。 3回泣きました。 自分って映画を観て、こんなに泣けるんだと気付かされた作品です。 何と言ってもブリー・ラーソンとジェイコブ・トランブレイの演技が素晴らしかったです。 ジェイコブくんの初めて外の世界を見た時の目が忘れられません。 子供の頃、大人の人ってほんとにデカくて怖かった感覚とか、大人になって幼稚園のグランドとかを見ると「こんなに小さかったっけ」となったりする感覚があると思うんだけれどそれをセリフで説明するのではなく映像で表現しているカメラワークが素晴らしかったです。 予告編を観て、脱出のところがメインかなと思ったのですがそうではなく、脱出してからの母親と息子が社会に適応していく様を感情とともに丁寧に描いていてよかったです。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    精神の束縛からの解放

    監禁から解放された後、親子は山あり谷ありを繰り返しつつも、心の傷を少しずつ癒していく。最後のシーンで親子は監禁されていた部屋を訪れ、精神の束縛からの完全なる決別を宣言する。見つめる前途には希望が見えている。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    救いの無い現実に差す確かな光

    光と闇が交差する儚くも美しい映画。 決して救いは無い。 でも、世界には全てが含まれいて、誰もがそこで生きて行かなければならないという現実を受け入れる勇気を得る事ができる作品だ。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    ツラい

    見終わった後しばらく何も考えられなくなったのは久しぶり。 「ツラい」 助かる前も、助かった後も、その一言に尽きる。息もできなくなる、という表現が間違ってないぐらい息苦しくなり、悲しいからとか泣けるとかそんな簡単な表現で済まされないけど次から次に涙が出てくる。ただただ止まらない。 母親と息子が明るくしあわせに穏やかに暮らせますように。 日本で似たような誘拐監禁事件があったばかりで同じようなことを願わずにはいられない。なんというシンクロ。

  • 鑑賞日 2016/4/8

    子どもがんばった。

    子どもの映画、しかも母子の~なんていうのは実は苦手。しかしまあいろんなタイミング的になぜかやる気まんまん初日の初回鑑賞。これから観る人も多数いると思うので、まあ予想通りお子が好演だったとだけ言っておきましょう。お母さん視点だとお母さんももちろんだろうけど、おばあとかもけっこうね。うん、好演。

  • 鑑賞日 2016/3/31

    サムソンの髪の毛

     事前情報なしにこの映画を観たなら、倹しい暮らしのようではあるが、普通の母子だと思って見始めただろう。そして、何か異様であることを徐々に感じて、事実が明かされた時に驚愕しただろう。しかし、この映画を観るほとんどの観客は、観る前から、この母子が監禁されていることを知っている。それでも尚、この小さな空間の特異さには震撼させられるだろう。  母親ジョイにとっては忌まわしい部屋だが、5才になったばかりの息子ジャックにとっては、その部屋だけが「世界」の全てだ。ジャックが生き生きと楽しそうにしている様子に、子どものたくましさを感じさせられた。  こんな境遇で、まだ19才の時に産んだ息子を愛し、一人で育てることができるものなのか。母親もとてもたくましい。  さんざん暴力を振るわれてきた男から、逃げる決意をすることは、どれほど勇気がいることか。部屋の外に一度も出たことのない、まだ5才の幼い息子に、苛酷なミッションを命じなければならなかった母親は、どんなに辛かったことだろう。初めて母親と離れて、外に出なければならなかったジャックは、どんなに恐ろしかったことだろう。二人の極度の緊張と恐怖がストレートに伝わってきて胸をえぐられた。  やっと自由になれても、急に広がった「世界」にすぐには馴染めない。その厳しい現実を描いているのが作品の魅力である。ジョイの実の父親は全く頼りにならないが、母親とその再婚相手がジャックを愛おしんでくれることに救われた。  とにかく主演の二人が素晴らしい。ストーリーがスリリングで、飽きさせない。心理描写が細やかで、すっか作品の世界に引き込まれた。  旧約聖書に登場するサムソンは、髪を切ると力を失うが、ジャックは真に強いからこそ、自ら髪を切ると決め、髪を切ってさらに強くなった。母親思いの健気なジャックの成長に泣かされる。人間の強さ、支え合うことの喜びを教えてくれた作品だ。  

  • 鑑賞日

    映画ファンのみならず必見の作品

    待ちに待ってた「ルーム」。アカデミー賞レースの頃から大注目のタイトルだっただけに一日千秋の想いで待ってましたよ〜。 ストーリー的にはみなさん知っていると思いますが、拉致されて犯人宅の納屋「ルーム」に7年間監禁されていた女性と、犯人に犯されて生まれた5歳になる子どもの脱出劇。 天窓から見える小さく切り取られたような空。「ルーム」の中で生まれ「ルーム」の中で育ったので、リアルとテレビの境界線のわからない子ども。初めて見る空に目を丸くする。音楽も騒音まで含めて「音」も効果的に使っている。 脱出するところまではハラハラドキドキだけど、予告編では触れていなかった脱出後の方が重たいかもしれない。7年間という時間は拉致被害者の家族にとっても同じだけ流れていて、7年前の父と母ではない。マスコミからの好奇の目や配慮のない質問。幸せなはずの外の世界でふたりの心はさらに傷つけられていく。ふたりに幸せは訪れるのか? アカデミー主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンは時に力強い、時に悩み傷つく女性を演じて素晴らしい演技。「ショート・ターム」の時から注目していた女優さん。今後も楽しみです。また子ども役のジェイコブ・トレンブレイくんはまさに天才子役! すぐにイケメン俳優に化けるの必至! 大注目です。 日本でもつい最近2年間監禁されていた女子中学生が保護されましたが、この映画でも問題提起されているように、脱出した後が、人生を取り戻すまでが本当の闘い。周囲が騒がずに、失った月日を取り戻させてあげるまで、温かい援助が必要だと感じました。 映画ファンのみならず、必見の作品です。

  • 鑑賞日 2016/3/21

    びっくり、です

    ジャパンプレミアで鑑賞。 びっくり。 劣悪な環境で、最初はネグレスト?って思ったけど、違う。 この親子は閉じ込められている。 お母さんは17歳で誘拐されて7年間、この『へや』に閉じ込められていた。そこでレイプされてできた女の子みたいな男の子とふたりで暮らしている。 脱出成功して終わるのか?と思ったら、さにあらず。このインサイドが終わると外の世界のアウトサイドが待っていた。という2部構成の様相。 今まではママとふたりだった少年が、解放され、いきなり外の世界に出て葛藤し、なかなか周囲に心を開けずにいる。そしてママは偏見や好奇の目、そして、周りになかなか心を開いてくれない息子に、精神を崩壊させていく。 そこからの母子の再生の過程がこの作品の見せ場です。 極限状態の中で、親が、子が… 必死に生きようとするその姿がスリリングで素晴らしいし、美しい。 この作品でアカデミー賞主演女優賞を取ったブリー・ラーソンが、ほぼノーメイクで挑んんだのも、意気込みを感じます。