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放送作品情報

わたしを離さないで

NEVER LET ME GO 2010年 イギリス アメリカ / 105分 ドラマ

過酷な運命を背負い、それでも生きる男女3人──ノーベル賞作家カズオ・イシグロの名作小説を映画化
解説

ノーベル賞作家カズオ・イシグロの名作小説を、キャリー・マリガンら若手演技派スターの競演で映画化。特殊な環境で育った男女3人の関係を通じて厳しい真実が浮き彫りとなり、命の意味について深く考えさせられる。

ストーリー

キャシー、ルース、トミーの3人は、外界と隔絶された寄宿学校ヘールシャムで幼い頃から一緒に育った仲間。キャシーは内気で周囲に馴染めないトミーと親密になっていくが、いつの間にかルースがトミーに近づき恋人関係になったことにショックを受ける。そんな中、生徒たちは自らが臓器提供者となる運命にあることを告げられる。18歳になったキャシーら3人は、“提供”の開始を待つための施設”コテージ”へと移る。

出演

キャリー・マリガン
アンドリュー・ガーフィールド
キーラ・ナイトレイ
シャーロット・ランプリング
ほか

字幕/吹替
字幕
掲載制限
なし
カラー/白黒
カラー
画面サイズ
ワイド画面
HD
※【ザ・シネマHD】にご加入の方は、
HD画質でご覧頂けます。

オススメキーワード

  • 鑑賞日 2019/1/17

    映画から見るか?原作から見るか?

    ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの原作を先に読んでいたせいか、限られた時間という枠内に映画として制作する事はとても難しい作業だったろうと思いながら見ていた。 かと言って批判するわけではなくクローンの子供達が生活をするヘールシャムの質感や空気感そして主人公キャシーの友人であるルーシーのオリジナルの母親を探しにいくシーンなど小説を読んだ時に思い描いた景色に近い事に共感を得たが、主人公など人物の行動設定、例えば原作の中で描かれるセックスシーンなど踏み込んだ演出ではなかった気がした。 よく「映画から見るか?原作から見るか?」というフレーズがあるが間違いなく原作から見た方が良いだろう。

  • 鑑賞日 2016/1/6

    カズオ・イシグロ作品の映画化。帰りのLH710機内にて視聴。

  • 鑑賞日 2018/11/5

    観客を離さないで、と商業映画の神は語る。

    ミステリアスな作品である。小説の作者は読者に知らせたくない情報は隠して 物語を展開する。実写フィルムはそういうわけにはいかない。外界から隔絶した 全寮制のヘールシャム全景を入れて、物語を始めなければならない。 小説と映画を考えるのに、大きな示唆がある作品だ。 まず、小説をそのままシナリオ化すると妙な映画になるのは自明だ。 小説はキャシー視点で、ルースとトムが語られ、彼女の心象風景として内部に 蓄積される。映画ではキャシー、ルース、トムと三角関係で描かれる。観客は 通常の若者物語の三角関係ととらえる。 ズバリSF的な設定なのだが、それを感じさせない三人の純粋な言動が中心となる。 三人はクローンとして生まれ、将来は臓器提供などで身を引き裂かれる運命にある。 しかしここでは超越した神の視点はない。ローアングルで若者たち(もどき)の 生態が描かれる。彼らは日々人間に近づく、保護官たちも彼らの待遇改善を 目的として、絵画や詩などの創作物を提出させ、内面を観察する。 若者たちの間では噂が広まる。男女のカップルの愛が真実の物であれば「提供」を 先延ばし出来るというものだった。なんと切ない希望ではないか、まるで人権を 認められていない人間のようだ…。 商業映画では、便利この上のない神に視点が導入され、物語を解説する。 ズバリ全体のディストピア世界を示せばいいのだが、原作にはそういう安手の 手法は廃され、キャシーの内面に積み重なった人間のような心理の世界を 築き上げて、ディストピア世界を逆照射する。キャシー一人に収束させ、全体を 描く、極めて野心的な構図で、読者にはたっぷりとキャシーの内面と同調させる。 原作に忠実な本作だけに、雰囲気に頼る描写が目立ったような気がした。

  • 鑑賞日 2018/11/11

    羊のような子供達

    臓器提供のために生まれたクローン人間であることを知らないまま?その目的達成のために国家レベルで管理される施設で育つ3人の男女の1978年から1994年の成長と関係を描く。前半3人ともまだ10代半ばでいじめられっ子の少年を力付けるヒロインとの淡い恋心と交流のエピソードからヒロインと友達でありながらヒロインに嫉妬する少女によって少年は奪われるが、3人の仲は続き施設を卒業した後も共同生活を続ける。そこでヒロインは二人の大人の関係に悩みつつ、自ら二人と分かれる選択をする。ここまででクローン人間たちの従順さまるで家畜のように自らの決められた運命を受け入れる姿の異様さを感じる。例えば新任の教師が彼らの運命を皆に告げたとしても表面上はリアクションもない。せいぜいヒロインと友人が自らのオリジナルに対する興味の描写があるが、だからといってオリジナルとの関係性を深く考えている様子もない。ただオリジナルの人間たちと似たような生活を過ごしながらお沙汰を待つだけなのだ。ただヒロインと少年が恋仲に戻ることで献体の猶予の噂を信じて窓口と言われたマダムに猶予を申請する姿が生きることに渇望する人間性の回復を見るようだった。しかし本作は残酷にもクローンはあくまでクローンとして管理される対象として存在するのでだった。特に少年が描いた絵に真実の愛=魂が込められていることを証明できれば猶予されると信じた2人が、同席していた校長の言葉で希望を絶たれる姿が痛々しい。 我が国もかなり高度な管理社会だが、こうはなりたくないし、このような存在を作り出す罪も犯したくないものだ。

  • 鑑賞日 2018/9/30

    静謐

    人間に臓器を提供するために生まれたクローン人間。彼らは一般社会とは隔絶した生活を送っており、成人したら、自分の臓器を数回にわたり提供し、死んでいく。死に向かって少しずつ歩んでいくのは人間も同じだが、クローンたちは死のタイミングを確実に推し量れてしまう。そのことは当然のことながら、とてもつらいものだ。そうしたつらい現実を受け止めながら、主人公は恋をして、そして恋人を失う。 映像は美しく、そして物語は淡々と進む。その静かな物語がかえってこちらの心を鷲掴みする。

  • 鑑賞日 2018/10/3

    カズオ・イシグロ原作によるSF恋愛もの。 冒頭から寄宿舎学校の青春ものの雰囲気。ところが新任女教師の授業で、生徒全員が臓器提供目的のクローン人間だと判明するとガラリと雰囲気が変わる。 若いけれど、母親のような表情を終始見せる主役のキャリー・マリガンがいい。もしキーラ・ナイトレイと役を交代していたら味気のない作品になっていたかも。 臓器を提供される側の方を登場もさせなかったのも上手い演出。地味ながら忘れられない傑作である。

  • 鑑賞日 2018/9/19

    No.2316

    美しく切なく残酷で、佇まいのいい映画。好きな人のことをそっと思い出させてくれる。

  • 鑑賞日 2018/7/15

    静かに切なさとやるせなさと無情さを噛みしめる

    原作者のカズオ・イシグロがノーベル文学賞を獲ったことで注目が集まりWOWOWでも再放送。なんか題名に聞き覚えがあるなと思ったら2016年にTBSで綾瀬はるかが主演でドラマ化されていたんですね。これを地上波の連ドラ放送しちゃうのは随分とチャレンジングなことしたんだなと思いますが。2014年には舞台化もされていたそうで、カズオ・イシグロはそれぞれの改変・アレンジについては積極的に容認する姿勢をとってたみたいで懐が深い人ですね。 しかし鑑賞にあたってはカズオ・イシグロ原作ということよりも、ちょっと変わった環境での3人の男女の青春恋愛模様のドラマだけども、実はSFという捻りが気になっての選択だったんですが、なるほど舞台設定が非常に面白い作品でした。 不治の病を克服するための臓器移植の提供者としてクローン人間が“生産”される近未来的な世界。しかし時代設定は一昔前の1980~1990年代であり、実際に描かれるのは更にひと世代前を感じさせるノスタルジックな雰囲気という、不思議な時代感覚が漂います。過去・現代・未来を内包したような世界観により、寓話性と普遍性が際立っており、観る時代を問わないような作品になっているのではないでしょうか。 イギリスの作品ですが、どこか北欧系も感じさせましたよね。BGMも非常に抑えめで、どこか寒々しく風景の映像が印象的で、ドラマチックというよりかは淡々と事象を積み重ねていって心象や心情があぶり出していくような演出、閉塞感や終末感を感じさせるところなんかがそう感じさせるのかも。 主人公達クローンは自分達が臓器提供をするために生み出された存在で、大人になれば臓器の提供が始まって死ぬことを知っています。彼らは自由を求めて抵抗したり、反発することもありません。人間のために生まれ、文字通り体を搾取されその一生を終える存在。 これって家畜と同じなのでは? しかも幼少期から自分達の役割を教え込んで刷り込み、かつ元となったオリジナルは下賤な人間で、そのコピーである自分達は卑しい存在なのだとコンプレックスを持たせられていたりと、あまりにも酷い仕打ち。 一見、品質の良い臓器を提供できるように徹底されていた施設のように見えていたヘールシャムが、終盤に実はクローンにも魂があることを証明しようとしていて心ある団体だったことが分かります。しかし要するに臓器提供までの間は有意義に過ごさせたいということで、結局はクローンが臓器提供のために存在すること自体に異を唱えているわけではないのがまた残酷です。 本当の愛を育んだカップルに対しては数年の提供猶予が与えられるという噂にすがって意気揚々と、そして必死に、わずかな希望にすがってマダムとエミリー元校長のところへ向かうキャシーとトミーが哀れでしょうがありません。 クローン達も喜んで臓器を提供して死を迎えるわけではなく、本音は寿命を全うして自分のための人生を生きたいと思っています。だからこそどう考えてもあり得なさそうな噂に望みを託してしまうわけで。マダム宅からの帰路で、トミーが車外に出て号泣する姿からは彼らの声なき声が噴出していました。 そんな運命に身を任し、翻弄されるキャシー、ルース、トミーの3人の奇妙な友情、三角関係、反発といったものがやるせなさとじれったさを持って描かれるのが非常にリアル。この煮え切らなさ、分かってるのに見て見ぬふりをして自分の本当の気持ちを押し殺し、状況に流されてしまってズルズルと時間が過ぎてしまうのは誰の身にも覚えがあるはず。そして押し付けられた役割とそれを受け入れざると得ないクローン達の状況にもリンクしています。 またキャシーを演じるキャリー・マリガンのルックスがマッチしてるんですよねぇ。可愛いけど憂いがあってどこか諦観してるような雰囲気が絶妙です。ルース役のキーラ・ナイトレイも傲慢でクセのあるところがピッタリ。トミー役のアンドリュー・ガーフィールドもピュアだけどちょっと足りない感じは彼の十八番というか真骨頂。主役級の人気若手俳優が実にいい仕事をしていました。 エミリー校長には近年鉄の女がハマりまくってる名女優シャーロット・ランプリング、昨年「シェイプ・オブ・ウォーター」で名演技を披露して注目を浴びたサリー・ホーキンスと、ビッグネームが脇を固めていて実は豪華な顔合わせであるのも見応えがあります。 秀逸な舞台設定と確かな演技力を誇る俳優陣、そして普遍的な人間関係と恋愛模様のフィルターを通して提示されるテーマ性を淡々と描き出す本作は、間違いなく傑作の一遍の一つではあります。しかしその切ないストーリー、地味さ、陰鬱とはしていないものの救いの無さは観終わった後まちがいなく無言の空間を生み出すでしょう。

  • 鑑賞日 2018/7/11

    洗脳なんだよな

    カズオイシグロ の同名SF小説の映画化 ユアンマクレガーの『アイランド 』もこんな話だった。 人類は、こんな事はしないと思うけど ま〜アジアの某国とかは常識通用しないからな…😅 ク○○○というより、洗脳だよな。 こんな話が現実にあるなら、こうなるのかもなと思わせる。

  • 鑑賞日

    運命を受け入れる姿が痛々しい…

    本作を初めて観た時は、あまりの衝撃的かつ残酷な内容に二度目の鑑賞はないと思ってました。 しかし記憶力がよくない方なので、物語の内容を忘れてしまったことで再鑑賞したのですが…。二度目なだけに詳細までの深い部分を理解することが出来ました。 本作の登場人物たちは、臓器を提供する目的で生を受けたクローン人間です。 彼らが寄宿学校から成人になるまでの生活ぶりは、感情を持つ普通の人間と全く同じものです。趣味に夢中になったり、スポーツを楽しんだり、恋愛だってします。それぞれに個性も持ってます。 控えめながらも真っ直ぐな性格の持ち主のキャッシー(キャリー・マリガン)、小悪魔的な魅力を持つルース(キーラ・ナイトレイ)、お人好しのトミー(アンドリュー・ガーフィルド)たちの三角関係をみると、彼らが後に背負う過酷な運命から想像できないほどに生を謳歌してるように見えました。心を持った普通の人間なのです。 彼らが臓器提供の時期を遅らす猶予期間を模索したりして延命について手を尽くすシーンがありました。そこでは感情を顕にするわけでなく、自身の運命を悟っていてる姿が痛々しかったです。それを受け入れてるからこそ、この映画は残酷なのです。 しかし本作の世界に住む臓器提供を受ける側の人々は、クローン人間をどう見てたのでしょうか?彼ら三人の臓器提供がスタートしてから、寄宿学校の校長(シャーロット・ランプリング)と再会するシーンがありました。彼女が放った台詞が医学を間違った方向に進歩させてはいけない警鐘になってた気がします。 臓器提供させられた上で迎えた死を「終了」と表現するところが、私には恐ろしく感じました。 本作は命を冒涜してはいけないという確固たるメッセージ性を持つ秀作だと思います。 それを静かな演出に徹していたところが、悲しみが心の中に沁みていくようでしんみりさせられました。 久しぶりに観て、本当に良かったと思います。

  • 鑑賞日 2018/5/4

    純文学的に静かなディストピア

    人に奉仕するためだけに生きる人。昔の奴隷制の非人間的な倫理観を技術的にクリアしたと仮定した世界をここに作ってみせる。その技術に警鐘をならすともとれるし、人の生そのものを問うともとれる、また愛の無力と絶望を描いてみせる。 様々な思いを抱かせる深い作品だった。

  • 鑑賞日 2015/2/19

    ウワサはウワサ

    キャリー・マリガン主演による、SFラブストーリー。 臓器提供者を育てる施設、ヘールシャム学校、そこでいっしょに育った、キャッシー、トミー、ルース、の三人(クローン)の関係を描く。 かぎりなく、非人道的な物語、クローンは人間を憎まないのか? クローンは反乱をおこさないのか?、不明。

  • 鑑賞日

    なぜ逃げないの?

    新任教師から君たちは臓器提供をするために生まれてきたという真実を告げられた時、なぜ生徒たちはまったく動揺しなかったのか不思議、というか不自然である(トミーは風で落ちた書類を拾い上げる冷静さ?さえあった)。また、青年になっていつでも逃げれる環境にいながら、SF映画「アイランド」のように、なぜ逃げないのかという疑問も残った。 最後、結局猶予申請は噂に過ぎなかったという事実を突きつけられ絶望してしまうが、観ている我々にとっても悲しすぎる展開だ。 個人的には、猶予申請が認められるか、クローン人間による臓器提供自体が反対派による圧力で禁止になるとかで、ハッピーエンドにしてほしかった。最後に3人で行った廃船のある浜辺て、ルースがトミーをキャシーに返して二人が猶予申請して生き延びられたなら、臓器提供をベースにしてはいるが、その実、友情と初恋成就の物語になったはずなのだが。 ハッピーエンドにしたくても、ノーベル賞受賞者の原作を変えるのは恐れ多くてできなかったかとも思ったが、この映画が製作された時はまだノーベル賞は受賞していなかった。

  • 鑑賞日 2018/1/24

    カズオイシグロものとは知らずに

    事前情報ゼロだったため、途中まではなんだか緩い学園ものだとみていたが、中盤からびっくり。こりゃブレードランナーとかの類のテーマじゃんか。映像や登場人物の美しさや、セリフやシーケンスの丁寧なつくり込みが全くそれらのSFものとは一線を画すが、とてもいいセンス。原作は未読だが映像ならではの佳作なのではなかろうか。

  • 鑑賞日 2018/1/19

    ラブロマンス枠ではない気が…

    大変重たいテーマをそのままのイメージで描いていた。 エピソードをいくつも省いたかたちでこじんまりまとまっていた感じ。 日本のドラマの方が尺があった分、深く描いていたように思う。

  • 鑑賞日 2018/1/1

    話はとても前衛的

    クローンに同情しろとか倫理観についての話ではなく、生きるとは、そして死ぬとは一体どういうことなのか、どんな意味があるのか、そういうテーマに重きを置いた話に感じました。 他の監督で観たかったな。ていうか、監督によってかなりテイストが違ってくるストーリーだと思いました。 インパクトはそんなになかったし、かなり薄味な印象。話が深くかなり攻めてる内容なだけに残念でした。

  • 鑑賞日 2017/12/24

    尊厳よりも“呪縛”を感じてしまう

    今年、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏の原作ということで観てみたら、臓器提供となる「つらい定め」を描いた人達の物語は、残酷な運命を持った人間の過酷なものであった。 映像が穏やか、尚且つ綺麗なので、辛さが際立つ感じ。 ある手術室のような場所で、女性が男性を見ている場面から始まる。 話は遡り、「ヘールシャム 1978年」。私=キャシー・Hという中学生ぐらいの少女。キャシーは、トミーなる男子を好きな様子。しかし、ルースという少女にトミーを奪われてしまう。 この時の校長は、シャーロット・ランプリング。 ある女性教師が生徒に向かって、「あなたたちは、臓器提供のための“生”なのよ!」と話した途端にクビになる。この話、衝撃的すぎる! そして時を経て、「コテージ 1985年」、キャシー(キャリー・マリガン)は1人者。トミー(アンドリュー・ガーフィールド)とルース(キーラ・ナイトレイ)は恋人どうしのまま。 そんな3人が暮らすコテージで、トミーとルースはセックスをしており、その声を聞かされるキャシー。 ルースが「あるところに、私の“オリジナル”が居るみたいなの…」という発言をしたあたりから、あの傑作アニメーション『新世紀エヴァンゲリオン』っぽくなってくる。更に、「私は誰かの“コピー”…」なる発言も、やはりエヴァンゲリオンっぽい。(水槽にたくさん浮かんだ綾波レイを思い出させる。。。) そして、「(“コピー”どうしが)恋人の関係ならば、“提供は猶予”されるかも知れない…」という「まことしやかな噂」が流れる。 更に時を経て、3人はバラバラに離れた関係となるが、………と続く物語。 「人間の尊厳とは?」を問うテーマだと自分は感じたが、美しい景色の中での残酷なストーリーは「尊厳よりも“呪縛”を感じてしまう」ので、観ていて哀しい感じがした。

  • 鑑賞日 2017/12/10

    悲しき運命(さだめ)

    ノーベル文学賞の表彰に合わせて観てみた。 寄宿舎の話かと思いきや、何だかおかしいぞ、と思わせるシチュエーションが小出しになり、彼らの悲しき運命(さだめ)が明らかに。

  • 鑑賞日 2017/12/10

    SFでしょう

    ノーベル文学賞が発表されて知りました。どのようにしてみようかなと重っいる時にWOWOWで放送があることを知り待ちました。ようやく見ました。原作は積ん読なので内容は知りませんが、いろんなところで読んでいたので生体臓器移植の話というのは知っていました。しかし、これはそれを焦点にした物語ではなく、施設で育った2人の友情と愛のお話でした。これを重点に見れば切なくて過酷な恋愛物語と言うことがわかるでしょう。

  • 鑑賞日 2017/11/29

    こんな酷いことが

    予備知識なしで見初めて途中でビックリした。臓器提供のためだけに生まれ育てられている子供たち。切なく辛い内容で静かに進んでいく話に憤りを感じる。

  • 鑑賞日 2017/11/14

    大英帝国的階層社会の極北

    1950年代前半に画期的な医療技術が発達し、1967年には人間の平均寿命は100歳を越えた・・・と字幕が出る。 舞台は、1970年代後半の英国。 緑に囲まれた寄宿学校でヘールシャムで生活する生徒たち。 キャシー、トミー、ルースもそのうちの3人。 しかし、生徒たちには秘密があった・・・ というところから始まる物語で、彼らの秘密は映画前半で早々に明らかになる。 画期来な医療技術とは臓器移植のことで、彼らはその臓器提供を目的として生まれた子供たち。 それも、クローン技術によって生まれたもの。 とはいえ、成長の速度は通常の人間と変わらないので、移植に適する年齢になるまでに十数年かかる。 そんな彼らは人間なのか、どうか・・・というのが主題。 レプリカントが人間かどうか以上に、人間であるのは間違いない。 が、人間とみてしまうと、死を前提にした臓器提供装置とすることはできない。 いやぁ、どうにもこうにも、人間に格差をつけて社会を構成しようとしていた大英帝国的階層社会、それが極限まで行きついた世界のようで、居心地はすこぶる悪い。 最後、主役のキャシーは言う。 臓器の提供を受けて生きながらえる人々と、提供するわたしたちとどこが違うのか。 わたしたちの命は短い。 でも、提供を受けて浮きながら得た人々も、その一生を短いと嘆くだろう、と。 雰囲気のある撮影もよく、キャリー・マリガン(キャシー役)、アンドリュー・ガーフィールド(トミー役)、キーラ・ナイトレイ(ルース役)、シャーロット・ランプリング(ヘールシャム学長役)と役者陣もいいが、アレックス・ガーランドの脚本はどことなく底が浅いが感じがする。

  • 鑑賞日 2017/11/13

    奪われる者の矜持

    限りある命の儚さ、切なさを、SF仕立てで描いたこの作品、さすがにノーベル賞作家の代表作だけのことはあります。 “もっと闘えよ!”と言いたくなりますが、闘ってないのはわたしも同じです。それでも、矜持だけは持っていたい….と強く思います。 キャリー・マリガンが素晴らしい。

  • 鑑賞日 2017/10/28

    ブラック・ファンタジー

    象徴的寓話。パラレル現代。 他者の為に生かされ育てられ死んでゆく。家畜としての人生。 とはいえ似たような状況は現世界に存在する。 流石ノーベル賞かも。 提供一度目二度目三度目。 研究材料。どん詰まりの人生における救い。 観る者にストレスを感じさせる試み。 深みが無いのは残念。 人物設定に現れる作者の狙い。 あざとい作品だが考えさせられる部分は多い。

  • 鑑賞日 2011/3/30

    観ていて切ない。やり切れない。

    ●舞台は1978年から1994年までのイギリス。冒頭のナレーションで「医学の進歩により1967年、人類の平均寿命は100歳を超えた」と出る。これは史実と異なる。原作未読で予備知識がないが、多分SFで、未来ではなく過去のもう一つの世界、パラレルワールドの設定だと思われる。医学の進歩とはクローン人間のことで、臓器移植のため多数のクローン人間を作り、外界から完全に隔絶した寄宿学校で純粋培養の教育を施し、成人に達した時からオリジナル人間達に「提供(Donation)」するシステム。1度の「提供」で死亡=「終了(Completion)」するドナーもいれば、別の臓器で2度、3度と繰り返されるドナーもいるが、殆どは3度以内に「終了」する。それが長寿の代償なのだ。本作はこのクローン人間3人が主人公で幼年時から20代で「終了」するまでの彼らの恋、希望、失望等が描かれるる。我々の立場で疑問に思うことは、クローン人間たちが誰もこのシステムに疑問を待たず、反抗したり、逃亡したりしないこと。多分幼年時からの純粋培養教育の成果(?)なのだろうが・・・・ ●観ていて切ない。やり切れない。主役3人(キャリー・マリガン24歳、アンドリュー・ガーフィールド26歳、キーラ・ナイトレイ24歳)と彼等の幼年時代の子役たちの好演が光るだけに余計に辛い。冷たい印象のシャーロット・ランプリング63歳も適役。 ▲関連作品:『アイランド(05)』、『エコール(04)』、『闇の子供たち(08)』等。

  • 鑑賞日

    運命を受け入れる勇気

    人は、過酷な運命を強いられた時、どうするだろう?その運命を好転するために、立ち向かい道を切り開くことの「勇気」は必要だが、時にその運命を受け入れる「勇気」も必要だ。しかしその「受け入れ方」によって、その人の「強さ」の度合いがある。 寄宿学校で学ぶキャシー、ルース、トミー。一見典型的なイギリスの寄宿学校に見える『ヘイルシャム』だが、すぐに大きな違和感に見舞われる。周囲と完全に隔離され、子供たちには徹底的な健康管理が行われている。その違和感の正体、それは---ここに集められた子供たちは、臓器移植を目的に作られたクローンだということ---。この子供たちは成人になるとすぐに数回の臓器移植が行われ、ほとんどが30歳に達する前に”終了”を迎える。この”死”ではない”終了”という言葉にすでに彼女たちの立場が明確に表現されている。彼女たちは外の世界にとっては医療の”道具”に過ぎないのだ。 物語が進むと彼女たちの「オリジナル」は、教養のある富裕層ではなく、娼婦などの社会の底辺に生きている者たちだということも分かってくる。本編では触れられてはいないが、私が想像するに、おそらく教養ある富裕層たちは、クローン技術に対して非を唱える人が大勢いるであろう。金の為にDNAを提供するのは下層階級の者たちだ。しかし実際に臓器提供を受けられるのは富裕層たちなのだ。未だに階級意識の強いイギリスならではの皮肉な状況となっているだろう。外の世界の富裕層たちにとって、『ヘイルシャム』の子供たちは下層階級に生きる人間「以下」の存在なのだ。それを如実に現しているのが、ここの子供たちが待ちわびている「買物の日」。ダンボール箱に詰められてくるオモチャなどを、オモチャのコインで買うのだが、どう見てもそのオモチャは、外の世界で捨てられたであろうただのガラクタなのだ・・・。トミーはその中から1本のカセットテープを買い、キャシーにプレゼントする。そのラブソングには「わたしを離さないで・・・」のフレーズが・・・。 3人は成長するにつれ、ごくごく普通の若者のように恋や友情に悩む。嫉妬心と、置いていかれる孤独感によって、キャシーからトミーを奪ったルースは、そのことを後悔し、2人に最後の望みを託して”終了”して行く。彼女の開かれた目が映すのは「諦念」・・・。 ルースから「本当に愛し合っていることが証明できれば、数年の猶予が与えられる」という情報を得て、愛を証明するためにヘイルシャムの校長を訪ねるキャシーとトミー。一縷の望みのために必死に絵を描くトミー。解っているのだろうか、それは「猶予」であって「免除」ではないことを?たった3~4年でも愛する人と暮らしたいと思う若い2人の心に、私は涙を禁じえなかった。無常にも希望は絶たれる。はじめから猶予などなかったのだ。激しい慟哭を残してトミーも”終了”して行く、愛するキャシーに見守られながら・・・。彼の最後の微笑みに浮かぶのは「甘受」・・・。 それではキャシーは・・・? キャシーには他の2人にはない「強さ」がある。自分の「立場」を一番理解しているとも言えよう。彼女は自分の意思で行動できる「力(パワー)」もある。彼女の強さを証明しているエピソードが2つある。まず、ゴミ箱から拾ったポルノ雑誌を見るシーン。最初は思春期の少女の好奇心からなのかと思ったが、後にその写真の中に自分の「オリジナル」がいないかどうか探していたことが分かる。「そんな物見るな」というトミーに彼女は「一緒に見よう」と答えるのである。自分の「オリジナル」がヌードモデルだったとしたら、普通なら人には隠しておきたいと思うものだ。それが好きな男の子だったらなおさらだ。しかし彼女はトミーに「一緒に見よう」と言うのだ。自分の全てを共有しようとする絶対的な信頼があるということだ。もう1つは、彼女が「介護人」としての仕事を自ら進んで行うこと。「介護人」とは、提供者の精神的な支えとなり、”終了”を見守ること。普通は「介護人」とは名ばかりで、自分が提供者になる前の数ヶ月を何もしないで暮らすのだという。しかし彼女は進んで何人もの提供者の”終了”を見守って来た、その姿は後の自分自身であることを承知の上で・・・。 彼女のこれらの強さはどこから来るのか?それはラストシーンで明らかにされる。本気で人を好きになったこと、そして『ヘイルシャム』の思い出・・・。 『ヘイルシャム』で校長が子供たちに絵を描かせたのは、「愛」を証明するためではなく、子供たちの「魂」を証明するためのものだった。それは外の世界に彼女たちの存在意義を示すためではなく(哀しいかな彼女たちの存在意義は認められなかった)、自分自身の存在意義を気付かせるためだったと私は思う。 最初から死に行くために生まれた子供たち、本来なら愛も魂もアイデンティティも必要無い。健康な臓器さえあればいいのだ。しかしヘイルシャムの子供たちは、未来を悲観して自殺したりしない、運命を受け入れる。ほとんどがルースやトミーのような「諦念」と「甘受」だろうが、キャシーは運命を受け入れること自体に、アンデンティティを見出したのである。 本作は残酷でとてつもなく哀しい物語だ。全編を支配する静謐で荘厳な雰囲気は、キャシーの心情そのものだ。色味を抑えた美しい映像とも相まって、観る者に深い感銘を与える。3人が揃って最後に出かけた海辺の情景。砂浜に横たわる廃船、大海原に出ることなく朽ちていく船が3人の姿と重なり、傍観者である私には、ただただ泣くことしか出来なかった・・・。

  • 鑑賞日 2011/6/4

    私は幸せよ…

    君から… あなたからたくさんの想いを貰ったから。 その想いが私の心を満たしている。 こんなに嬉しい事はない。 喜びも 悲しみも 全て皆から貰ったのよ。 定められた人生。 定められた命。 私たちに自由を選択する事は出来ないけれど それでも私たちなりに学び、愛し、生きてきた。 それは私たちには不必要なのかもしれないけれど、限りある命を精一杯生きるために必要なことなの。 きっとそれは他人にはわからない。 私たちの命を必要とする人にはわからないはず…私たちはただの“スペア”だから。 でも私たちにだって“心”はあるの。 ささやかでも心が… 涙で霞む地平線の彼方で… きっと君もあなたも待っていてくれるはず。 私がそこへ行くのを待っていてくれるはず。 言葉を交わさなくても私にはわかる。 それは私の心に呼びかけてくる二人の心の波動。 遥かな空の下で… きっと3人一緒にいられる日が来る。 それがわかっているから、私は幸せなの……… とても悲しい物語です。 同時に とても愛に溢れた物語でもあると感じました。 定められた命を生きる若者達の物語。 SF設定としては“ある人たちの延命の為に生み出されたスペアパーツとしての命”の生の物語。 その先に待っている“終わり” そこへ至るまでの葛藤や愛。 それはとても悲しいけれど、彼らの営みの中で交わされる想いは、とても温かい。 そこには“部品”ではない“オリジナル”の想いがある… ささやかな幸せを追い求める姿は切なくて… その刹那さと切なさと悲しみと温かさに触れて…感動できる作品です。

  • 鑑賞日 2017/5/27

    従順な家畜たち

     原作が「日の名残り」のカズオ・イシフロというのがちょっと意外。老執事と召使の淡い交流を描いた作品とはうってかわってSF仕立てになっている。ただ設定こそSFであるもののそこに男女の決して成就することのない愛が描かれているという点では同じなのかもしれない。  臓器提供のために育成される少年少女たちというなんともトンデモな設定なので、その時点で拒否反応を起こしてしまう人も多かろう。SFチックに描かれたマイケル・ベイ監督の「アイランド」もやはり臓器提供のためのクローンたちが描かれていたけどあくまでSFらしい未来像として描かれていたので違和感はなかった。それと比べて現代の普通の世界に投げ込まれた臓器提供用のコピーたちという設定に違和感を感じてしまうのも当たり前であろう。  「アイランド」ではクローンたちは反乱を起こすけれどここでのコピーたちは羊のように従順である。いずれ臓器を提供することになり、役割を「終了」することを当たり前のように受け入れている。そこがどうにもしっくりこない。当然逃げ出すものもあろうし、それを防ぐ手立ても当然なされているはずであろう。原作はどうなのか知らないが映画ではその辺の描写が薄く、逃げようと思えばいつでも逃げ出せるように見えてしまう。それでも運命に従順に従う様子を見ているとまるで難病もの、余命宣告ものの映画を見ている気になってくる。違うのは彼らはいたって健康であるという違いだけだ(でもその違いが大きいのだが)。  こんな残酷な世界が許されていいわけがないと誰しも思う。オリジナルと寸分違わず恋もすれば過ちも犯すコピーたちを見ていると人間とは何か、その尊厳はどこまで守られるべきなのかなどと考えさせられる。いささかしっくりこない部分もあったけどロマネク監督はコピーたちの切ない人生をしっとりと描きあげていて共感を呼び起こさせる。

  • 鑑賞日 2017/5/15

    救いようのない映画

    悔しいね… 彼らを救ってあげられたらよかったのに 胸が苦しくてたまらない。

  • 鑑賞日 2017/2/19

    本当はあるかもしれない世界

  • 鑑賞日 2017/1/20

    キャリーとキーナ

    ◎ カズオ・イシグロの原作小説を以前読もうとしたのだけれど、ちょうどテレビドラマが放映されていたらしくて図書館の本がすべて貸し出されていた。彼の作品を全部読んでいるわけではないが、映画化された『日の名残り』でも、最新作の『忘れられた巨人』でも静謐な雰囲気がなんとも魅力的だ。きっと『わたしを離さないで』の原作も同様なのだろうとこの映画化作品を観て感じた。さっそく借りてきて読んでみよう。 ◎ キャリー・マリガンとキーナ・ナイトレイは5年前の『プライドと偏見』でも共演した。5人姉妹のうちキーナが主演格の次女で、キャリーがいつもキャーキャー騒いでいる4女役だった。今回は主演助演が逆になり、ともに全く違うタイプの女性を演じている。2人のイメージをとてもよく表している子ども役ともどもに好演である。

  • 鑑賞日 2016/7/10

    せつなさはそのままに

    小説を読んでたから気になっていた。映画サイズに収まらなかった感じがするけどラストは泣ける。

  • 鑑賞日 2016/1/16

    とても誠実な、いい映画でした。

    キャリー・マリガンいいですね! 人間味と暖かさがある。こういうテーマのドラマには絶対必要な、生身の人間の、手を触れると温かい感じ。 命ってなんだろう?どっちにしても限られた時間なんでしょう? がんで余命わずかと知ったわたしの友達が、「テレビのスイッチを消すようなものだ」と言ってたことがある。 もしそうだとしたら、自分という番組が60分番組で1年間続くのと、1回だけの90分番組なのと、どっちが「いい」んだろう? カズオ・イシグロ自身が作品について語る番組を見たことがあって、彼の思いの真摯さに胸を打たれました。 突き詰めて突き詰めて、それでも割り切れない何かを受け手に提供するんだ。単純にどこかいいところへ連れて行ってくれるような作品を、彼は作らない。その思いを受け止めて、映画はしずかにていねいに進んでいきます。

  • 鑑賞日 2011/7/15

    救いはどこに

    非現実的な状況を描いているようにも思えるが、貧困国では小児の臓器売買など現実に行われている事が伝えられているが、悲しい境遇を共有している人々、とりわけ子供にとっては、受け入れる以外の選択肢が考えられない事が辛い。 彼らなりの解決策は明らかに充分なものとは言えないが、考えられる精一杯のものであると傍目にも解かるだけに、その先を思うと暗然とした気分になる。

  • 鑑賞日 2015/8/2

    儚くて救いようのない悲しい物語だった。 彼らみんな純粋で、臓器提供する未来が決まっていても一生懸命に生きる姿が心に刺さる。 ルースの""終了""のシーンがあまりにもあっけないのと、同じくトミーの最後の笑顔から手術に入るシーンが悲しい。人間をものとして扱っている冷たさみたいなのが残る。 色合いも美しいし、何より役者がみんな綺麗。よくそっくりな子役たちを見つけてきたなあと思う。

  • 鑑賞日 2015/5/11

    立場を変えるといろいろと当てはまる

    頭が、心がいっぱいだ。 最初に見た映画があまりにもいい感じだったので、1日で3本も見てしまった。 この映画は、どう表現すればいいのだろう。 哲学的というと大げさなのか? とにかく、どう受け止めていいのかわからない映画だった。 Kazuo Ishiguroのベストセラー小説を映画化したという。 こういうときは迷わず小説を読んでみる私。逸読了できるかわからないが、Kindleで購入してしまった。 生まれたときから、自分は臓器提供用の人間として育てられているとある年齢になるとわかってしまう人たちの物語。 もちろん、このコピー人間にも、心があり、育っていく。一般のアクション映画だとすると、この状況をどうにか打破しようとして主人公が型破りの作戦で突破するのだろうが、そうではなく、力なき主人公たちが自分の人生を受け入れてそのまま、臓器提供人間としての人生を全うする(映画では、死とは言わず、終了(たぶん、映画の発音的にはComplete)話。 ここで、象徴的なのは、どんな人間にだって死は訪れるのだけれど、彼らは自分の人生を選択することができないということ。終わりが決まっていること。 うーん、クローン技術などが取りざたされているけれど、心ある生命という意味でクローンを生み出してしまった場合、ものすごく問題だなぁ。 これ、考えてみれば、食生活まで下ろせば、もっと考えられなくなるというか思考停止状態になるわけで、もし、日常的に食べている牛や豚、鳥が言葉を発したならどうやって食べる側であるこちらは受け止めればいいのか?ということになる。 また、国の状態や、日本の中でももしかしたら、生まれ育ちの中で、臓器提供ということではなく、自分の人生をコントロールできない(選択して生きることができない)人もいるかもしれず、臓器提供という大げさな形でなくても、この主人公と同じ意味の人生を歩んでいる人たちはいると考えられる。 そういう意味では、臓器提供のために生まれてきて人間というあまりにも突飛な状態だからこそ、この子たちの置かれている状態がわかりやすいというか、ただ受け入れるだけというか……。 うーん、繰り返すけど、どのように自分の中で消化していいのかわからない……。

  • 鑑賞日 2015/4/4

    原作を読んで

    素晴らしく面白かったので、映画も手に取りました。 文学を映画にしたものにしては、うまくまとめられている印象でした。思い描いていた風景と私はぴったり合ったので、よかったです。原作だとじわじわ来る表現が、映画だとリアルに残酷に表現されているように思いましたが、映画なのでその方が効果的なのだと思います。 お話自体も、やはりよかったです。 終盤、キャシーがマダムから「Poor creature」という言葉を投げかけられますが、字幕では「かわいそうに」となっていました。これは翻訳した方は悩んでしょうね。creatureという言葉が胆だったように思います。

  • 鑑賞日

    しばらくレバ刺し食べれないわ

    え、なんでなんで? なんで逃げないの? と思っているうちに終わった。原作ではそのへんが丁寧に描かれているようなので、また読んでみたい。 曇って透明なイギリスの空気、カーキの、アンティークの色合い、古いシックなモノたち、映像がとても美しく、細部の小物や建築がぐっとくるものばかり。 それが何よりよかった。内容については・・辛くてまだ消化できてない。 原作者のカズオイシグロは、クローンを人間のメタファーとして描いたと言う。 人間は老い、必ず死ぬ運命なのに逆らわずに生きていくのは何故か、そういう事が真のテーマだと。それを知ってこの映画の見方がまるっきり変わった。 彼らは、私達なのだ。

  • 鑑賞日

    臓器提供

    2010年イギリス映画。キャリー・マリガン主演の社会派ドラマ。「臓器提供」の問題が解決すれば人類の平均寿命が100歳になっても不思議じゃない。。物語は「臓器移植」するためだけに生まれてきた若者たちの切ない悲劇。。

  • 鑑賞日 2014/11/17

    原作に比べると、メインの三人に話を絞ったおかげですっきりしているけれどやや物足りない印象も受ける。トミーが車を降りて慟哭するシーンは泣ける。キャリー・マリガンの顔は『道』のジュリエッタ・マシーナっぽい。

  • 鑑賞日 2013/11/1

    選んで生まれてはこれないが…

    『華麗なるギャツビー』に続き2作連続、キャリー・マリガン。 クローン技術により、臓器提供の為にだけに生まれた子供たち。 子供の頃からか、外とは、一切遮断されて、その為だけに、育てられる。 臓器提供だけの為に生まれた命、その為だけに生かされている、って。 わたしは誰のコピーは? 待機、猶予… クローン技術によって生まれ、その為だけの施設(寄宿舎)で健康状態を管理されながら、18歳まで過ごす。 その後は待機の為のコテージで、その時がくるまでを待つ。 その時がきたら、臓器を提供して、何度目かの提供で終了。 わたしがそんな立場だったら、どんなに辛いだろう。 色々、考えさせられる映画でした。倫理観や死生観… それは人間が冒してはならない領域なんぢゃないだろうか? そんなことまでし100歳まで生きたいのか? お金があれば、命まで、買えるようなことは、あってはならないだろう。 キャリー・マリガン×アンドリュー・ガーフィールド×キーラ・ナイトレイと旬な3人とシャーロット・ランプリング。 カズオ・イシグロの小説の映画化

  • 鑑賞日

    悲しい

    残酷。ただ待って、その時が来ても避けられない… 想像しただけで辛い。

  • 鑑賞日 2014/5/15

    わたしを離さないで 鑑賞。ドライブですっかり好きになったキャリーマリガン、ソーシャルネットワーク&アメイジングスパイダーマンのアンドリューガーフィールド。主演二人が凄く良い。 重いテーマを、静かに丁寧に描いていて、派手な作品ではないけど、色々考えさせられる作品でした。

  • 鑑賞日 2011/4/3

    残酷さが静かに浮き彫りに

    観る前にカズオ・イシグロの原作を読みましたが、評価が高いのは原作のテイストを損なわすに映像化している点と、映像化されることによってこのお話しの別の側面が見えてきたからでした。主役三人の心情とその哀しき運命がしっかりと描かれていたし、SF調とかヒロイックな感じにならなかったことで、その残酷さが静かに浮き彫りになっているような感じがしました。

  • 鑑賞日 2014/1/30

    燃やし尽くす命

    どれだけ長く生きるかではなく、どれだけ命を燃やし尽くすか。世紀末のSFXムービーなんかよりずっと静かに、はるかに背筋の凍る世界を描いているようでいて、最後の最後にふと気づかされた。パラレルワールドのおとぎ話じゃない、これは現実の、今の世界に生きる私たちに贈られたメッセージであり、ラブストーリーだった。

  • 鑑賞日 2013/12/29

    キーラ・ナイトレイを嫌いになる映画。

  • 鑑賞日

    暗いストーリー

    原題:NEVER LET ME GO キーラ・ナイトレイが出演してたので、それだけで観る気になった。 ストーリーが気になった:30%、キーラ・ネイトレイ出演:70%。 こんな感じで観賞になりましたw ヒューマンドラマは分かっていたけど、一体どんな内容なのかも 知らないまま観てみたら、暗い話でした( ´・ω・)y─┛~~~oΟ◯ 暗いけれど、ストーリーに説得力があり、無邪気に寄宿学校で 暮らす幼い子供達に、先生が将来の事を告げた時、切なくなりました。 歳が経てば恋もする。恋をしても長生きは出来ない・・・。切ないです。 私は退屈せず観ましたが、あまり評価良くないのですね。

  • 鑑賞日 2013/8/20

    多元宇宙のディストピア

    ディストピアだが未来の話ではない。時代設定は1970年代から90年代、われわれの住む世界に似ているが、どこか少し違う世界。1970年以前に何かわれわれの世界とは異なる出来事が起きたことによる「歴史改変SF」かもしれない。クローン技術の発達により、クローンをドナーとした移植医療が一般化した世界。もし未来の話ならES細胞などによる再生医療で代用可能だ。倫理面の葛藤も少なくて済む。同じテーマをあつかった『アイランド』は存在論的・倫理的な問題はそこそこに、わりと大雑把なSFアクションであったように思う。一方『わたしを離さないで』は『アイランド』的なハラハラ・ドキドキを求める向きには退屈かもしれない。この映画はドナーたちの微妙な感情のひだを描写する。世間から隔離されたよるべなき魂の軌跡をフイルムに焼き付ける。かつてこれほど無垢で素朴な三角関係を描いたSF映画をぼくは他に知らない。キャシー・Hを演じるキャリー・マリガンの感情を抑えた憂いのある表情が憐れみを誘う。感情を強く揺さぶる作品。

  • 鑑賞日 2011/4/6

    どんより曇り空

     『ブレードランナー』がちらつく。人間によって人工的に作り出された命に期限付きの人間そのものの存在の苦悩を通して、人生の四季を凝縮して描くという点で。ただし、レプリカントは逃亡と反逆を通して寿命の延長と過去の記憶の補充を求めたが、本作での主人公達も2人が“提供”時期の順延を求め、それが叶わないと知ると1人が叫びこそ挙げるものの、逃げもせず、隠れもせず、行使される“提供”の順番に従って消滅していく。晴れ間の見えないどんよりと曇った空模様が象徴的にスクリーンを覆い尽くしている。

  • 鑑賞日 2013/6/30

    離さないでほしいのに運命は定められていて

    主役のキャリー・マリガンが自分と同い年で、しかもSHAMEのシシー役ってウィキみるまで気づかなかった。。丁寧に描かれた静謐な映画です。閉じ込められた空間、壊れたアンティークドール、好きな人からもらったカセットテープ・・・から流れる映画タイトルの「Never Let Me Go」。少し大人になってもこのカセットを聞くところがすごくいい。どうも原作がそもそも良い小説らしくて、読もうかなあと思いました。好きな人と親友がひそかに手をつなぐシーンの胸の苦しさったら。その親友を演じるキーラ・ナイトレイの眼力も素晴らしい。美しくて冷たい感じ、それがまた寂れた風景と重なって、風に揺れるワンピースの映像がすごく印象に残りました。この映画を観たきっかけは、岩井俊二の推薦文が目にとまったから。岩井さんの映画評は、ゲド戦記をベタ褒めしたあたりからまったく信用してないけど、やっぱみちゃったよねえ。だまされたと思ってみたら、すごく良い映画だから得しました。せっかく一番好きな人と結ばれたのにあらかじめ人生が決められていて、愛が本物で深いのに死に猶予なんてなくて。大切な人をもっと大切にしたくなる、そんな作品です。

  • 鑑賞日 2011/7/30

    SF映画だった!

    恋愛映画かと思って観たら、SF映画だった。映画は見ないと本当に分からない。臓器移植のドナーとなるために育てられた子供が、提供をして何度目かで完了(死亡)するという怖くなるSF。ドナーとなる子供は、下層階級の捨てられた子?で、腕の輪で完全管理されているという設定(この辺が少しわかりにくかった)。キーラ・ナイトレイは、髪を長くして別人のようだった。実に不思議なテイストの話。

  • 鑑賞日 2011/4/11

    キャリー・マリガン

    この年の私のベストワンです。泣けて泣けてどうしようもなかった映画です。カズオイシグロの小説の映画化。それにしても新鮮な視点ですね。

  • 鑑賞日 2013/6/11

    独特

    あり得ない話なのにどこかであり得るような気もする怖ろしい話なのに、暗いだけではない話に仕上がっているのは美しい映像と主演のキャリー・マリガンのせいだと思う。 映像、音楽、キャスト、すべてがこのストーリーをホラーではないものにした。

  • 鑑賞日 2013/5/2

    命を救うべく犠牲になる命

    そんなに期待しないで見たら、終盤のトミーが“終了”するシーンで涙腺が……。誰かを救うために、また1人の命が犠牲になって行く。犠牲になっていくのも人間で、救われるのも人間。上手いこと出来てる話だし、愛やら友情やらの絡め方も良い。でもキーラ・ナイトレイがドレスを着てないのに慣れません!っていうかパッツン前髪似合いません!

  • 鑑賞日 2012/1/1

    キャリー・マリガン!!!!

    わたしを離さないで (Never Let Me Go) 2010年 イギリス  救われない彼らの人生に観た後も心にくる。 スタッフキャスト  監督:マーク・ロマネク  原作:カズオ・イシグロ  脚本:アレックス・ガーランド  音楽:レイチェル・ポートマン  出演:キャリー・マリガン    アンドリュー・ガーフィールド    キーラ・ナイトレイ    シャーロット・ランプリング あらすじ  他人に臓器を提供するために、  誰かのクローンとして生まれてきた存在、提供者。  提供者のキャシー、ルース、トミーの  三人は小さい頃から、  外の世界と隔絶された世界で生きてきた。  幼少期から仲良く過ごしていた三人だったが、  ルースとトミーが恋仲になった事から、  三人の関係は崩れ、キャシーは二人の元を去った。  提供が近づき彼等は再開を果たすが、  時は彼らに、逃れられない運命の現実を教える。 感想  主要キャストの4人全て他の作品で観てた。  最近映画見過ぎでこういう事が増えてきた!!  キャリー・マリガン…プライドと偏見  アンドリュー・ガーフィールド…            ソーシャル・ネットワーク  キーラ・ナイトレイ…つぐない、        プライドと偏見、ある公爵夫人の生涯  シャーロット・ランプリング…ある公爵夫人の生涯  キャリー・マリガンが抜群に良かった。  あの表情…素晴らしい。  彼女の演技によって高評価になった。  キャリー・マリガンは俺の嫁。  次はキャリー・マリガン主演の『17歳の肖像』観る。  かわいいだけじゃなくて演技力も兼ね備えている。  さすがに21世紀のオードリー・ヘップバーン  と言われるだけの事はある  ブッカ―賞受賞作品の映画化という事で  ストーリーに期待してましたが少し期待外れ。  十分良いけど。  ただ原作もっと良いんだろうなぁーと強く感じた。  小説一冊を2時間前後の映像作品にする訳ですから  難しい部分があるだろうなー。  自分が好きな話だと思うので、  原作しっかり読みたいけどなー…時間が…。  これもつぐないによって…てのが。  今回は嫉妬からか…女性の嫉妬怖い。  臓器提供の目的で創られたって話だけど、  想像した感じの話の持って行き方じゃなかった。  特別面白くないけど、8点という感じ。  やりきれない気持ち?  んーーーーなんなんだろうなー…。  って気持ちに観終わってなったが、  その感情が不愉快な訳では決してない。  特殊な存在の三人の若者の、切ない恋模様と  彼らの過酷な運命の対比が何とも言えない…。 コピー  この命は、誰かのために。この心は、わたしのために。

  • 鑑賞日 2011/3/27

    限られた人生を如何に生きるのか

     これは、英国文学者、カズオ・イシグロの同名小説を、「ストーカー」のマーク・ロマネク監督が映画化したヒューマンドラマ。  映画の舞台は1970年代半ばから2000年くらいにかけてのイギリスだけど、そこは現実のイギリスではありません。  1950年代に人クローン技術が完成し、臓器移植用クローン人間の「生産」が認められている社会なのです。  物語の語り手であるキャシーは、この臓器移植用クローン人間であり、移植までの期間を医療機関で介護人として働いています。映画は、彼女がひとりの青年を移植手術室に送り出すところから始まり、過去の回想シーンになって現在に戻り、最後に短い後日談を添えるというマヅルカ形式になっています。  美しい自然に囲まれた寄宿学校ヘールシャムで暮らすキャシー。彼女たちは、臓器移植を目的に「作られた」子供たちだった。  彼女は同い年のトミーに好意を持つが、親友のルースが彼と恋人同士になったことで、キャシーはふたりとの間に少し距離を置くことになった。  18歳になると子供たちはヘールシャムを卒業して、農村部のコテージで共同生活を始める。彼らはここで寄宿学校時代にはなかった自由を満喫するが、それは、移植手術の為に臓器を抜かれ、死んで行くまでのつかの間のものでしかなかった。  キャシーはルースと衝突したのをきっかけに介護人に志願し、ひとりコテージを離れる。それから10年後。キャシーはルースやトミーと再会するのだが・・・  この映画に似た物語はいくつかあって、映画でも「アイランド」などの例があります。  「アイランド」では、こうした体制を覆すべく、クローン人間の反乱が描かれますが、この映画では、そうした部分はありません。  クローン人間たちも、普通の人間同様、身の回りの事に一喜一憂し、この社会を「そういうものだ」と受け入れています。  でも、現実はそんなもので、それが日常になってしまえば、世の中の矛盾や非人道行為を一々質そうとはしないのが人間なのかもしれません。  そうして描かれて行くのは、限られた命をどのように生きるのか、と言うこと。  キャシーはやがて気づいて行きます。  クローン人間として政府に「作られた」身体。それは、何時かは奪い取られ、命まで取られてしまうのだけど、決して奪われないものがある、と言うこと。  それは、人として生きて来た記憶。  命ある限り、その記憶と、記憶の積み上げの上にある自分、それこそが「魂」であり、それは誰にも奪われないものなのです。  そうして観る人も気づきます。  自分たちもまた同じであると言うことに。  死は避けられない運命であり、いつか来る「死」が訪れた際、最後に残るのは自分自身の「魂」であり、それはその人の人生そのものだと言うことです。  限られた人生をどう生きるのか・・・これは静かだけれども重いテーマを持つ映画でした。

  • 鑑賞日

    不気味な世界

    「どうしようもない運命」を受け入れるスペアたちも不気味だし、それを「当然のこと」と割り切っているオリジナルも不気味だ。スペアはあくまでスペアであり、彼らに未来は存在しない。受け入れがたい未来に、感情むき出しで暴れることもなく、それぞれに「終了」を迎える。年齢にそぐわず、憂いを帯びた表情が印象的だ。 生まれながらにして決められた道に立たされる。 命を捧げるというあまりに残酷な荷物を背負って。 これは現実なのか、どうなのか。

  • 鑑賞日 2012/7/15

    静かでエモーショナルなSF。設定は甘目なので女性かと思ったら原作も監督は男性で少し驚いた。舞台が近未来じゃなくて現代のパラレルワールドというのは感心した。

     

  • 鑑賞日 2011/4/9

    最近売り出し中の若手男女優2人(C・マリガン、A・ガーフィールド)を主演に据えるのは珍しくはないが、助演に今やトップクラスの女優であるK・ナイトレイを配するとは大胆。SF的なテーマでありながら近未来ではなく、1970年ー90年代の設定にしているところも面白い。高齢化社会を支える一種のモルモットにされた若者達の持って行き場のない怒りと悲しみを3人のそれぞれの性格に合わせて描き出していく。役柄と設定によるものかもしれないが、K・ナイトレイにいつもの輝きがなかったのが気に掛かる。

  • 鑑賞日 2012/2/4

    受け容れること

    オレの好きなカズオ・イシグロの小説を映画化した作品。 原作も読んでます。 この何とも言えない不気味さ、気持ちの悪さ。 物語は架空の過去を舞台にしていて、予想しにくいグロい設定を見せる。 これは原作にかなり忠実な内容。 役者の演技のぎこちなさはあるけど、 運命というものの過酷さ、どうしようもなさをうまく表現した作品だと思う。

  • 鑑賞日 2013/2/8

    美しい映像と美術

    映像は物悲しくも美しく、世界観や美術も作品の雰囲気を作り上げている。 キーラ・ナイトレイに訪れる運命があまりに切なく、助演として見事。 病室に取り残される姿に胸が痛む。

  • 鑑賞日 2013/1/31

    切なく絡む3つの糸

    「臓器移植」に対しドナーとして産み落とされ、短い生涯を終えるという話は近年多くみられる。私がほかに見たのは『アイランド』だっただろうか。この作品は近未来が舞台だが、今作はパラレルワールドの印象を受ける。 今作は閉鎖された寄宿舎で育つ3人の男女の淡く切ない恋を中心に添えて社会の悪を静かに問う作品である。誰にも救われず嘆かれながら命を落とすだけの短い一生を終える彼女たちだが、これほど人間性を讃えた作品はないだろう。普通の恋愛を望み、できるならば少しでも長く一緒にいたいという切ない望みさえ打ち捨てられる。彼女たちの心情がわびしい風景と相まってさらに切なく見せる。 だが、疑問に思うのはキャシーたちの住む内界と外界の境界線が薄く引かれ、一見するとわからないことだ。もう少し濃く出すと”命の尊さ”を問うメッセージが強く出されたのではないだろうか。

  • 鑑賞日 2013/1/27

    (鑑賞記録)

    (評価なし)

  • 鑑賞日 2011/4/6

    原作は、カズオ・イシグロによる小説「わたしを離さないで」。 原作の世界を非常に緻密に映像化しています。 淡々と静かに描かれる事で閉塞感が増し、始終胸が締め付けられます。

  • 鑑賞日 2013/1/12

    繊細な心理描写が胸に迫る

    主人公たち3人の関係性に焦点を当てており、微妙な距離感や感情の機微がひしひしと感じられ、とても切なかった。 反面、世界観の描写不足は否めない。とくに外界との接触・共存の様子に違和感があり、映画としては物足りなさが残る。

  • 鑑賞日 2012/12/15

    響かない映画

    僕には、不要の映画です▼↓▼

  • 鑑賞日 2011/4/19

    自分が傷つけた他人の傷口を見れるのか

    これまで映画や小説で臓器移植のために人間を創り、家畜のように扱う話はいくつもありましたが、ここまで「彼ら」の人間性について描いた作品は初めて。 『わたしを離さないで』がほかの作品と一線を画しているのは、臓器を搾取する側も搾取される側もある一定の部分でこの事実を完全に受け入れいて、社会的にシステムで組み込まれていること。 人権を声高らかに歌ったり、生き延びるためのサバイバルゲームが展開されたり…なんてことはありません。 ただ、搾取される彼らが死を前提にした生をどう生きるかということに、ストーリーは絞られています。 観客の我々も彼らに付き添って静かに見守らなければならないのは、ある意味非常に暴力的で残酷。 自分が傷つけた他人の傷口を見れるのか、そんなことを試されているような気がした作品でした。 余談ですが、同じ「人間牧場」を描いたマイケル・マーシャル・スミスの『スペアーズ』が個人的に好きです。サイバーパンク小説ではありますが…。

  • 鑑賞日 2011/6/26

    カズオ・イシグロ原作

    キャリー・マリガン名演!事前に原作を読んでいたのでストーリーがわかっていたが、映画の方を先に観た人はどのあたりになって物語を理解するのだろうか?と考えてしまった。物語が切なく、イギリスの寒々した心象風景ともとれる景色がなんともよかった。キーラ・ナイトレイの最後のシーン。とてつもなく悲しく、切ないです。

  • 鑑賞日 2012/8/24

    考えられない話

    臓器提供のために育てられた人間の話。 考えられない話だけど、考えさせられる…。

  • 鑑賞日 2012/6/23

    <好きなシーン> ラスト近く訪れるマリー・クロードの家で麻雀牌が散乱している。今までやっていたのか。すると奥から校長が現れる。

  • 鑑賞日 2011/4/14

    俯瞰すると恋愛ドラマ・SF的展開のいずれもバランスよく描かれていることが分かる。また、ヘイルシャムやコテージ、森、海、そして船といった情感豊かな背景が好印象。無機質な病院は対照的に表現されるが、やはり視覚効果は大きいと感じる。 心情の機微がもう少し丁寧に描かれていることが望ましいだろうが(重要エピソードが省略されているのも勿体無い)、映画としての完成度は高い。

  • 鑑賞日 2012/6/9

    “ここには過去に失ったすべてのものが流れ着く気がした。”

  • 鑑賞日 2012/7/21

    英国だよなー

    英国の雰囲気と映画の雰囲気が合ってる。って、英国在住の作家が書いた小説が原作だから当然か。英国の天気のように曇ったこの雰囲気は嫌いじゃないです。

  • 鑑賞日 2012/7/18

    ドナー提供

    重いストーリーだ。臓器提供のために子どもらが育てられているという設定が衝撃的。感情も魂も持っている人間が20やそこらで人の病気のために死ぬというのは悲しい。学校の人もこのことは分かっていたみたいだけど、医療の発達とはこういうことなのだろうか。考えさせられる作品だった。

  • 鑑賞日 2012/7/8

    とても美しく、絶望的。見終わった後しばらく心が揺さぶられて、自分の感情をどう整理してよいか分からない感覚に陥ってしまった。決して娯楽作品ではない。人の感情を丁寧に繊細に描いている映画でとても東洋的な感じがする良作

  • 鑑賞日 2012/7/6

    切ない良作

    とても切ない良作でした。 若手の俳優さんたちが出る単なるアイドル映画ではなく、作品自体とても素晴らしい出来になっているとおもいます。特にキャリー・マリガン(&彼女の子役。びっくりするくらい似てた!)の演技にはなんともいえない気持ちになります。映像全体のノスタルジックな色調、音楽、とてもいい。 公開時期に地震が重なってしまったので、これだけの作品なのにあまり評判にならなかったのだろうと思う。 DVDでぜひ。 原作も読んでみようと思います。

  • 鑑賞日 2011/3/21

    ありえない世界。空想の世界観なのに切ない。舞台を近未来にすれば、つまらなくなってしまう。そんな意味で作り手はすごい。

  • 鑑賞日 2012/6/26

    わたしを離さないで

    この映画の内容は、全ての出来事が想像できないことで、ある意味臓器提供の概念を崩された印象です。ただ、人間の感情表現の面ではこのような話なので細かく、繊細に描かれていてこの映画に出てくる彼らとの生き方とはかけ離れている僕でも考えさせられる部分が多かったです。病気についても臓器提供についても人生についてもためになるいい映画だったと思います。

  • 鑑賞日 2012/6/4

    音楽を聴いただけで泣ける(ネタバレ)

    クローンとして生まれ、臓器提供の為に生きそして死ぬドナー達。設定は映画『アイランド』と似ているがこちらの方が重苦しい雰囲気がある。子供の頃から洗脳教育をされ何の疑問も持たずに自分たちの運命を受け入れてしまう彼ら。そこに恐ろしさを感じる。クローン同士の恋愛話には心を揺さぶられた。命、生きることの意味について色々と考えさせられる作品だった。映像が美しく音楽も素敵。原題でもあるジャズのスタンダードナンバー『Never let me go 』と『I can't live without you (Tommy and Kathy)』は昔から好きな曲でこれを聴いただけで泣ける。

  • 鑑賞日 2012/5/27

    SF・純愛ラブロマンス

    病室で臓器提供のために手術台にいる男性とそれを鏡越しでみている女性。 幼いころから一緒にヘールシャムで育った彼トミーと、私、そしてルースとの想い出を振り返る。 医学が進歩して人類の平均寿命が100歳になった裏側には臓器を定期的に提供するために育てられる「提供者」の存在があった。 ヘールシャムはその提供者を育てる寄宿学校で子供たちは管理された環境で生活している。 成長するにつれ、トミーのことが気になるキャシー キャシーの視線に気づくルース そのうちルースとトミーが付き合うようになる 学校をでて、提供するときがくるまでコテージで生活する3人+2人 ルースのオリジナル「もしか」を見つけたかもと街にいくもオリジナルでなく、オリジナルに会いたいと思う気持ちは親に会いたい気持ちと一緒なのかな その後キャシーは保護官へ志願し3人での生活は終了する 数年後2度目の提供を終えたルースと再会。トミーとも再会する。 ルースの後悔からの懺悔と猶予について、心のありようを示すために絵を見せるも猶予などないと知らされる 絵はこころのありようではなく、心があるかどうかを示すものだったが、無意味だった そして冒頭へもどる ルース、トミーを失い、キャシーへ「提供」通知がくる ドナーとしての生を定められた自分たち。でもみないつか”終了”がくる。どこがちがう。 (ルーシー先生の自分の生きる意味を探して との言葉が思い出される) 薄いグレーかかった画面がきれい、打ち上げられた難破船のある海岸の景色がとくに。 幼少期の子役だちもキャリーやキーラ、ガーフィールドの演技も光る、一瞬も目の離せない世界。

  • 鑑賞日 2012/5/8

    いまいち

    素材は面白いがそれを活かし切れなかった印象。前半は臓器を提供するために育てられてきた子供たちの生活に興味がわくが、後半は凡庸な恋愛映画といった感じ。

  • 鑑賞日 2012/3/6

    曖昧さが魅力?!

    なんかいとも簡単に自分たちの運命を受け入れてしまうのはどうかと。。。 切なさや宿命みたいなものはうまく描かれているけど、なんか""深み""を感じられませんでした。 もっとイノセントな""純粋さ""を引き立ててくれたら良かったかもしれないと思いました。 原作である小説の方がいいのかもしれない。。。

  • 鑑賞日 2012/5/3

    映画としての評価はちょっと保留。

    原作を読んだのは5〜6年前。面白かったんだけど、どうもモヤモヤしたものが残る作品で、著者自ら製作総指揮として参加したという映像を見れば少しは霧が晴れるかと思ったら全然そんなことはなかった(そういう意味では著者の思いが見事に映像化されてたと言えるのかもしれない)。 このブログエントリーの中盤でも語られているけど、「本作で描かれる多くのことは、クローンを持ち出さなくても描ける」というのは同じことを感じていた。だから、なぜ、わざわざ著者がこんな複雑な背景と設定を持ち出したのか、その狙いや意図はどこか他にあるのではないか、そんなことを考えていて、ただモヤモヤだけがいつまでも残っていた。 映画を見てもそれは消えなかったけど、改めてネットを検索して、このレビューを読むきっかけになったという意味では、よかったのかもしれない。思ったこと・感じたことを正確に語れる言葉を持ちたいなと改めて思う。 http://movieandtv.blog85.fc2.com/blog-entry-236.html 映画としての評価はちょっと保留。あとで点数だけ変えるかも。

  • 鑑賞日 2011/4/7

    せつない!

    苦しくなります。

  • 鑑賞日

    限りある命を生きるしかない人間の哀しみ

    SF的ともいえる作品を観て、わたしはアウシュビッツ収容所の人間模様を克明に記録したフランクルの『夜と霧』を思い出していた。人はなぜ、かくも従順に宿命を受け入れることができるのだろう。オリジナルではないコピー、ユダヤ人として生を享けたことへの諦観がそうさせるのだろうか。わたし達は、自らの意思でこの世に出現したのではなく、「生まれた」存在だ。人はそもそも、その始まりからして受け身なのだ。臓器を提供して「終了」するのを待つ寄宿舎の若者達と、ガス室へ運ばれるのを待つ収容所の人々。だが、ここにもささやかな喜びや悲しみがあり、友情や葛藤、そして恋が生まれる。「終了」までの限られた命を生きるしかない若者達。その時、このヘールシャムだけが特殊な場所ではないことに気付かされる。私たちの生きているこの世界もまた、ヘールシャムではないのかと。私たちは、強制的に臓器提供させられたり、ガス室に送り込まれたりするわけではない。しかし、誰一人として死を免れることはできない。そのことから目を背けて生きているだけではないのか。人は死を思う時に人間になると言えるが、それを常に意識して生きることは難しい。原作者のカズオ・イシグロは、死の自覚を促すために、敢えてSF的な設定を選んだに違いない。そして、この映画は、原作の文体を想起させる静謐な映像に加え、キャシー、トミー、ルースの抑制された演技と相俟って、原作者の意図を映像化することに成功している。宿命に従順であり続けた若者のうち、恋人どうしのトミーとキャシーだけが、儚い抵抗を見せる。少しの間だけでも一緒に暮らしたいとの思いを募らせ、「猶予」を申し出る。しかし、それが叶わないことを知って、トミーは言葉にならない叫び声を上げる。それは、クローンであることへの抗議や抵抗の叫びではなく、限りある命を生きるしかない人間の哀しみの叫びとして、いつまでも響き続ける。

  • 鑑賞日 2011/4/30

     社会から隔離された寄宿舎で美術や詩を学び純粋培養された若い男女が外側の世界に巣立ち、自らに課せられた運命を受け入れ、その使命を全うしていく物語は、確かにこの映画の中にあります。それがクローン人間の物語なのかもしれません。しかし、そうした表面に展開される物語を超えたところに、この映画の真の意図が隠されている気がするのです。  生まれ、生きていく中で、人は自我を確立し、生きる意味を見出していきますが、成長する過程でそれができなかったら、どうなるのでしょうか。あるいはまた、生きるほどに大切な何かを失い、穢れ、罪を背負っていきます。その場合には、どんな贖罪が準備されているのでしょうか。自己を見失うことなく、真の自己を生きていくこと、それが自我の確立であり、人間らしく生きることなのですが、この映画はその大切さを、クローン人間の生涯に擬えて、詩情豊かに綴ろうとしているのではないでしょうか。  若い彼等を取り囲む景色は、それゆえに透明感に溢れ、どこまでも美しいのです。  ヒロインが最後に発した悲鳴は生きる人間の魂の叫びでしょう。若くして奪われる魂は若き日の実存の不在を嘆き、実存を希求しているのです。それが叫びになっているのです。  そうした意味で、思春期の大切さを謳っているのではないでしょうか。  着想が秀逸で、オリジナリティに溢れ、考えさせることに満ちた映画です。人間観照に深みもあり、奇跡的な傑作と言っていいでしょう。

  • 鑑賞日 2012/3/27

    幼い頃から特殊な寄宿学校で育った若者3人の恋愛や友情、直面する過酷な運命を描いたSFドラマ。胸がしめつけられた。多くを語らず常に運命を穏やかに受け入れようとする主演キャリー・マリガンの表情がまた切ない。

  • 鑑賞日 2011/5/8

    俺があと30歳若かったらノレた設定かもしれないが、それでも「だから?」って感じ

    背景の世界観は広いんですが、物語として描かれる範囲は実に狭い。 「エヴァ」や『スカイ・クロラ』も同じようなもんなんですが、そこにはもっと「生きるとは」「人間とは」という根源的なテーマがあったし、掘り下げようと努めていた。しかしこの映画は、台詞としてナンジャカンジャ言うものの、物語的には三角関係の収束に終わってる気がするんですよ。『タッチ』かっ! 例えば「オリジナル」を見に行く場面。あそこはもっと深い何かが描けた気がするんです。 「自分のオリジナルは何なのか」もっと苦悩して、初めて本当に世界と関わりを持てるんじゃないのだろうか? そもそも世界との関わり方が淡白でね。これは世代の差なのかなあ。 あくまで決められたルールの中で、ちょっとだけバタバタするだけ。 お前らが勝手に決めたルール(世界観)の中で勝手に泣いたり笑ったりしたところで、「だから?」って感じ。 海に行くシーンがありますね。 あそこは、彼らが知らない“広大な世界”に触れるシーンのはずなんです。 原作がどうかは知りませんが、もし原作にあるシーンなら、作家には意図があるはずなんです。 しかし映画は、単にキーラ・ナイトレイが告白するシーンに置き換えてしまう。 (もし原作にあるシーンなら)この映画は表面上のストーリーを追っているだけのように思えるのです。 あの海(それもわざわざ封鎖を超えてまで向かう)は、確実に、彼らが閉じ込められている世界の果て、あるいは向こうの世界なはずなんです。なんであーも扱いが軽いかな。

  • 鑑賞日 2011/4/8

    何やら勿体ぶった予告篇は、主人公のキャリー・マリガンや仲間のアンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイらが“特別な存在”であることを告げていましたが、1950年代に医学が画期的な進展を遂げ、60年代には人類の平均寿命が百歳を超えたという字幕が出たのち、自分は28歳の介護士だというモノローグとともにマリガンが登場し、手術台に載せられた坊主頭のガーフィールドを見送る場面が出てくる冒頭を観ただけで、設定のおおよそは見当がついてしまい、このあと時間を遡らせて少年少女時代の主人公たちが寄宿舎生活を送る様子を映しながら、彼らに課せられた“特別な存在”としての事情が明かされても、特に感銘は覚えませんでした。 映画は、“特別な存在”としての彼らのコミュニティの外側を描くことはほとんどなく、彼らによって恩恵を受けている側は全く出てこないのですが、そのことによって主人公たちが抱えた孤独や哀愁が強調される面はあったものの、この設定が本来内包していたはずの、被差別部落問題にも連なる社会性は全く浮き彫りにならなかったのであり、些かポヤポヤのぬるま湯物語に終わってしまった感は否めません。 つまらない映画だとは申し上げませんが、物足りなさはありました。

  • 鑑賞日 2012/1/2

    眠い。

    観終わって印象に残るのは、衣装の生地がいいなぁってことだけ。眠い。

  • 鑑賞日 2011/7/27

    苦手なのかも…

    評価は高いけれど、正直言ってよく分からなかった。 この独特の世界観を理解しきれなかったというか。 雰囲気はいいし、キャストもいいけれど、主人公たちが抱えている辛さを共有しづらかった。 原作も苦手だったので、単純にこの作品に合わないのかも。

  • 鑑賞日 2011/11/23

    モチーフはよくあるといえばよくあるから・・・