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PROGRAM/放送作品
三人の女性への招待状【町山智浩撰】
町山智浩推薦。ドンデン返しまたドンデン返し。プロットの上手さに唸らされる名優共演サスペンス・コメディ
町山智浩セレクトのレア映画を町山解説付きでお届け。『イヴの総て』の巨匠マンキウィッツ監督が自ら脚本も手がけ、後に様々な作品にパクられたほどの筋立ての妙で、見る者を巧みに騙す、大ドンデン返しサスペンス。
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COLUMN/コラム2019.06.25
芸達者で非常にキャラクターが強い俳優を集めた、遺産相続を巡る悪辣なコメディ
今回紹介するのは『三人の女性への招待状』(67年)というアメリカ映画です。日本では現在、観ることができなくなっている作品ですね。 監督はジョセフ・L・マンキウィッツ。彼は『三人の妻への手紙』(49年)で、アカデミー賞の監督&脚色賞をW受賞し、翌年の『イヴの総て』(50年)でも監督&脚色賞をW受賞。2年間に4つのオスカーを獲った記録を持っている名監督です。 『三人の妻への手紙』という映画は、3人の奥さんに「私はこれからあなたの旦那と駆け落ちする」という手紙が届くんですが、どの旦那なのかわからない……という、不思議なミステリーでした。 今回の『三人の女性への招待状』は、イタリアはヴェネツィアから始まります。主演はレックス・ハリソン。『マイ・フェア・レディ』(64年)のヒギンズ教授役や、『ドリトル先生不思議な旅』(67年)のドリトル先生で日本でもお馴染みですね。彼が演じるM r.フォックスという男は億万長者で、自分だけのために、劇場を借り切って芝居をやらせるような大金持ちです。 その演目はシェイクスピアと同時代の劇作家ベン・ジョンソンの『ヴォルポーネ』という芝居なんですが、それを観たフォックスはタチの悪いイタズラを思いつきます。自分が病気でもうすぐ死ぬと嘘を言って、遺産を誰に分けたいか考えるから来てくれという招待状を、過去に付き合った3人の女性に書くんです。そして、この3人が、遺産目当てどんな醜い争いをするか、自分にどんなおべっかを使うのかを見てやろうというわけです。 その芝居の手伝いとしてフォックスは、アメリカ人の俳優を雇います。これを演じるのはクリフ・ロバートソン。「アルジャーノンに花束を」を映画化した『まごころを君に』(68年)で主人公を演じたことで有名ですね。 招待される3人の女性は、まず、イーディ・アダムス。マリリン・モンローみたいな、当時のセクシー女優です。2人目は、ヨーロッパの貴族と結婚したフランス人。キャプシーヌが演じています。冷たい感じの美貌の人ですね。3人目はスーザン・ヘイワードが演じる、アメリカの田舎のお金持ちシェリダン夫人。ヘイワードは『私は死にたくない』(58年)という映画で死刑囚に扮して高く評価された演技派ですが、ここでは完全にお笑い演技をしています。 そして、そのシェリダン夫人の付き人にマギー・スミス。TVシリーズの『ダウントン・アビー』の年老いた伯爵夫人として日本でも非常に親しまれている女優さんですが、若い頃はこんなにかわいかったんですよ。 こんな芸達者で濃いキャラクターたちが1カ所に集まって、遺産相続をめぐってどんなコメディを演じるのか?と思って観ていると、この映画、あさっての方向へ話が行きますから! 登場人物のキャラクターもどんどん覆されていくんです。どんでん返しはジョセフ・L・マンキウィッツ監督の得意技ですから。いったいどこに着地するのか、お楽しみに!■ (談/町山智浩) MORE★INFO.●原作は邦訳もあるトーマス・スターリングの『一日の悪』。これを『Mr. Fox of Venice』として戯曲化したフレデリック・ノットの台本を監督が映画用脚本化。それにベン・ジョンソンの1605年の戯曲「ヴォルポーネ」を加えたもの。『三人の妻への手紙』(49年)に似てはいるがリメイクではない。●メリル・マッギル役は当初アン・バンクロフトにオファーされたが、彼女が舞台出演と重なったため、イーディ・アダムスに変更になった。●撮影当初からの撮影監督ピエロ・ポルタルピをクビにして、ジャンニ・ディ・ヴェナンツォに変えたが、撮影半ばで肝炎により死去(わずか45歳)、弟子でカメラ・オペレーターのパスクァリーノ・デ・サンティスが引き継いだが、クレジットは辞退した。 © 1967 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
奥様は魔女(1942)
フランスの名匠ルネ・クレールがハリウッドで残した、スマートでちょっととぼけたロマンティック・コメディ
第二次世界大戦中ハリウッドに滞在したルネ・クレール監督が、ユーモア作家ソーン・スミスの恋愛喜劇を映画化。魔女役ベロニカ・レイクのクールな美貌と相まって、スマートな演出がキラリと光る。
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奥様は魔女
フランスの名匠クレールがハリウッドで残した、スマートでとぼけたロマンティック・コメディ
第二次世界大戦中ハリウッドに滞在したR・クレール監督が、ユーモア作家ソーン・スミスの恋愛喜劇を映画化。魔女役V・レイクのクールな美貌と相まって、クレールらしいスマートな演出がハリウッド映画でも冴え渡る。
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【削除予定】奥様は魔女 (1942)
フランスの名匠クレールがハリウッドで残した、スマートでとぼけたロマンティック・コメディ
第二次世界大戦中ハリウッドに滞在したR・クレール監督が、ユーモア作家ソーン・スミスの恋愛喜劇を映画化。魔女役V・レイクのクールな美貌と相まって、クレールらしいスマートな演出がハリウッド映画でも冴え渡る。
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私は死にたくない
『ウエスト・サイド物語』の巨匠ロバート・ワイズが実在の死刑囚の手記を映画化した社会派ドラマ
実在の死刑囚バーバラ・グレアムの手記を基に『ウエスト・サイド物語』のロバート・ワイズが映画化。『明日泣く』のスーザン・ヘイワードが迫真の演技を見せる、冤罪や死刑制度について考えさせられる社会派ドラマ。
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三人の女性への招待状【町山智浩のVIDEO SHOP UFO】
町山智浩推薦。ドンデン返しまたドンデン返し。プロットの上手さに唸らされる名優共演サスペンス・コメディ
町山智浩セレクトのレア映画を町山解説付きでお届け。『イヴの総て』の巨匠マンキウィッツ監督が自ら脚本も手がけ、後に様々な作品にパクられたほどの筋立ての妙で、見る者を巧みに騙す、大ドンデン返しサスペンス。