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PROGRAM/放送作品
シルバラード
魂の故郷シルバラードを死守するため、腕利きのガンマン4人が悪を討つ!傑作西部劇!
抜き撃ちペイドン、早撃ちエメット、2丁拳銃のジェイク、ライフルのマル!4人の名手が華麗なガン・アクションでシルバラードの町を救う、ローレンス・カスダン監督渾身の超大作西部劇!
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COLUMN/コラム2015.06.10
COME ON BABY, LIGHT MY FIRE ― ウィリアム・ハートに火をつけた『白いドレスの女』
映画の冒頭、黒地の背景に白抜きの文字で、BODY HEATと本作の原題が浮き上がり、キャスト・スタッフのクレジット紹介が続くその合間を縫って、まるで炎が揺らめくかのように、あるいは女性の体の曲線美を喚起するかのように、シルクの布地が黄金色の光沢を照り映えながら静かになびくイメージ・ショットが、『007』シリーズでお馴染みの映画音楽界の大御所ジョン・バリーのけだるい官能的なテーマ音楽をバックに、一瞬浮かび上がってはまた闇へと消えていく。 そして、観客の期待と好奇心をゆるやかに煽りたてるこの印象的なクレジット・タイトルが終わると共に、遠くで噴煙を上げながら燃え盛る火事の光景を、部屋の窓から静かに眺める本作の男性主人公ウィリアム・ハートの後ろ姿を、キャメラは捉える。上半身をはだけた彼は、いましがた部屋で一人の若い女性と情事を終えたばかり。シャワーを浴びてもすぐ汗が噴き出してしまうと、うだるような夏の暑さに、つい愚痴をこぼす彼女を尻目に、ハートの方は外の火事の様子を子細ありげに見守り、彼の心をなお一層熱く燃えさせてくれる何かの到来を待ち望んでいるような態度を見せるのだ。こうして、実は弁護士でありながらもどこか正体がいかがわしく、危険な火遊びを好むハートのキャラ設定が、いち早く観客にも了解されることとなる。 その願望に応えるかのように、やがてハートの目の前に“宿命の女”が出現する。ある晩、夏の夜風に誘われて野外コンサートの会場を訪れた彼の目の前を、白いドレスに身を包み、スカートのスリットから太腿を大胆にのぞかせたセクシーな美女のキャスリーン・ターナーが飄然と通り過ぎていくのだ。たちまちその美しさに目を奪われ、早速彼女を口説きにかかったものの、いったんは取り逃がしてしまったハートは、その後必死にあとを追い求めた末、ようやくターナーと再会。そこで初めて互いに名を名乗り、握手を交わしたところで、ハートはターナーの肌の異様な熱っぽさに気づく。 「大丈夫。私、平熱が37度以上あるの。きっとエンジンが不調なのね」「どうやら修理が必要のようだな」「それにぴったりの道具を持っているなんて、言わないで」 こうしてターナーの官能的で火照った肉体の秘密の一端に触れたハートは、以後、人妻たる彼女との愛欲と汗にまみれた危険な情事へと突き進み、二人の恋路の邪魔となるターナーの裕福な夫を殺害し、その遺産を分捕ろうと、周到な犯罪計画を立案実行していく。しかし、ハートが運命の主導権を握っているかに思えたその筋書きは、次第に視界に深い霧がかかって先行きが見通せなくなり、実は何を隠そう、彼はターナーがはじめから巧みに仕組んだ罠の恰好のいいカモで、その歯車の一齣としてまんまと利用されていたに過ぎなかったことが、ドラマが進むにつれ、徐々に明らかになっていく…。 『白いドレスの女』(81)は、かつて1940~50年代のハリウッドで生み出されたスタイリッシュで独特のムードあふれる一連の暗黒犯罪映画、すなわちフィルム・ノワールの映画世界を、これが監督デビュー作となるローレンス・カスダンが現代に鮮やかに蘇らせた秀作だ。当時、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(80)、『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(81)などで新進気鋭の脚本家として売り出し中だった彼は、本作で初監督に挑むにあたって、下手をするとこれが唯一の機会になりかねないと、背水の陣で現場に臨み、映画にフィルム・ノワールという枠組みを使うことで、会話やキャメラワークに贅沢な仕掛けを凝らす特別許可証を手に入れることができたと、後年この時の体験を自ら振り返って語っている。筆者が以前本欄で紹介した、ロバート・アルトマン監督の『ロング・グッドバイ』(73)や、ポール・シュレイダー脚本&マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(76)とは、歴史的伝統に対する作者のアプローチの仕方に個々の違いが見られるものの、本作もやはりフィルム・ノワールの映画的遺産を巧みに現代に有効活用して生み出された、ネオ・ノワールの最良の成果の1つと言っていいだろう。 ■何が彼女をそうさせたか ノワール今昔比較 ところで、40~50年代のハリウッドの古典的フィルム・ノワールと、第2次世界大戦直後のフランスで独自に“発見”されたフィルム・ノワールなる新たな概念が逆輸入される形で英米圏に普及・浸透し、70年代以降、アメリカでもその独特の意匠が現代の映画作りに採り入れられて次第に活性化するネオ・ノワールの作品群を、大きく分かつ決定的なポイントとは何か。それは、かつてのハリウッドにおいては、自主検閲の形で各種の映画製作倫理規定が設けられ、映画の内容や表現上のさまざまな制約があったのに対し、それがついに撤廃され、映画のレイティング制度が導入された68年以降、ハリウッドのメジャー製作映画においても、それまで固く禁じられ、あくまで画面外で暗示するのみに留められてきた、性や暴力の赤裸々で直截的な描写が可能になったことだ(さらにここで付け加えておくと、犯罪者を英雄視したり正当化したりしてはならず、必ず最後には罰せられる運命とする、という従来の作劇上の縛りからも解放されることとなった)。 『白いドレスの女』が、数々のフィルム・ノワールの作品群の中でも、とりわけジェームズ・M・ケイン原作のハードボイルド小説『倍額保険』(邦訳題『殺人保険』)をビリー・ワイルダー監督が映画化した古典的名作、『深夜の告白』(44)を主要な元ネタに利用しているのは、よく知られている。この『深夜の告白』においては、バーバラ・スタンウィックが、保険外交員のフレッド・マクマレーの運命を破滅へと導く冷酷非情な人妻に扮して、映画における強烈な悪女像の一つの典型を打ち立てたわけだが、無論この時代、主役の2人が劇中で裸になるなど到底ありえず、彼らが実際に性的関係を結んだかどうかも慎重に伏せられている。その代わりに、ワイルダー監督は、バスローブを身体にまとっただけの状態で劇中に初登場するスタンウィックの姿を、階下から眩しそうに仰ぎ見るマクマレーの視線を借りて映し出し、さらには、階段を降りるスタンウィックの足首にアンクレットという効果的な装飾品をまとわせて、男を狂わせる“宿命の女”の官能的魅力を強烈に印象づけている。 それに対し、ネオ・ノワール時代のカスダン監督は、『白いドレスの女』において、主役のハートとターナーが共に全裸ですっかり汗だくになりながら不義密通に励む姿を、堂々と描くことが可能になったわけだが、そうした大胆であけすけな官能描写を披露する一方、2人がそこへと至る前段階で、同監督がさまざまな創意工夫を凝らしてお互いの性的感情の昂ぶりを盛り上げ、ついにはハートとターナーが初めて肉体的に結ばれるまでを、仰角のショットをここぞとばかりに差し挟み、風鈴やガラス窓などの小道具を総動員して描くあたりの心憎い演出は、実に芸が細かく効果的で、つい惚れ惚れさせられる。 ■もうひとりのターナー 元祖「白いドレスの女」 ところで、先に名前を挙げたジェームズ・M・ケインと言えば、やはり人妻が行きずりの男と不義密通の関係に陥り、彼と共謀して夫の殺害を企むという、『倍額保険』と同工異曲の筋立てを持つ彼の代表作『郵便配達は二度ベルを鳴らす』が、46年、ハリウッドで映画化されている。実のところ、34年に原作が発表され、ベストセラーとなった時点で、MGMは同作の映画化権をいち早く取得したものの、例の映画製作倫理規定が重い足かせとなって、きわどい内容の物語を持つ同作を映画化するのにすっかり手こずっている間に、39年にまずフランスで、そして43年にはイタリアで、それぞれ独自の翻案映画化がなされていた(後者は、あの名匠ルキノ・ヴィスコンティの監督デビュー作)。 『深夜の告白』の登場と成功を受けて、46年、MGMはあらためて『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の映画化に取りかかるが、ここでテイ・ガーネット監督が映画製作倫理規定の厳しい検閲の目を欺くために編み出した何とも意表を衝く戦術とは、奇しくもキャスリーン・ターナーとは同じ姓を持つ当時のハリウッドの人気女優、ラナ・ターナー演じる人妻のヒロインに、映画のほぼ全編を通じて、まぶしいくらいに小綺麗で純白の衣裳をたえず身にまとわせる、というものだった! 官能的な魅力の奥にどす黒い心を秘め、男を破滅へと導く悪女でありながら、見た目はどこまでも天使のように清らかで汚れのない“白いドレスの女”の誕生である。とりわけ彼女が最初に劇中に登場する場面は、映画史上のポピュラーな名場面の1つとしてそれなりに世評は高いが、まるで避暑地で優雅にバカンスを楽しむどこぞの若奥様か、ファッション・ショーの会場からそのまま抜け出てきたようなモデル然とした彼女の姿は、フィルム・ノワールのうす汚れた暗黒世界とはまるで釣り合いがとれず、とんだ場違いもいいところで、筆者にはどうしても噴飯もののギャグとしか思えない。 その一方で、この映画は、流れ者のジョン・ガーフィールドが、人妻のラナ・ターナーのいる街道沿いの安食堂に足を踏み入れるところから物語が始まり、その店の外に掲げられた「MAN WANTED」という人手募集の広告が、「男求む」という意味合いにも取れる仕掛けとなっているのが絶妙のミソとなっていて、ラナ・ターナー自身、私生活においては、まさにそれを地で行くように、華麗で奔放な男性遍歴に彩られた恋多き実人生を歩んだ。 彼女はその生涯において、8回もの結婚・離婚を繰り返し、それ以外にも数々の有名スターたちと浮名を流してゴシップ記事を賑わせた。さらに58年には、彼女と当時の愛人だったギャングの男が派手な痴話喧嘩を繰り広げている最中、14歳の彼女の娘が母親を守ろうと、男を刺殺するというスキャンダラスな事件も発生する。事件後、ラナ・ターナーの女優生命はすっかり断たれたかに思われたが、むしろその逆境をバネに彼女は、母と娘の絆を主題にしたダグラス・サーク監督の母ものの傑作メロドラマ『悲しみは空の彼方に』(59)に主演して劇的なカムバックを果たし、ラストでは黒の喪服に身を包んで感動的な演技を披露。続いて彼女は『黒の肖像』(60)に出演し、白ならぬ“黒いドレスの女”としてさらなる転生を遂げることになる。ちなみに、実はリメイク映画である『悲しみは空の彼方に』の原題は、そのオリジナル版にあたる『模倣の人生』(34)と同様、「IMITATION OF LIFE」という。 そういえば、ジェームズ・エルロイの原作をカーティス・ハンソン監督が映画化した、50年代のロスを舞台にした、これまたネオ・ノワールの傑作の1本『L.A.コンフィデンシャル』(97)の中には、当時のハリウッドの人気女優たちにそっくりの娼婦たちを集めた会員制の高級娼館が人気を博す一方で、主人公の刑事たちが、とあるレストランで偶然目に留めた女優のラナ・ターナーを、本人ではなく、彼女に似せた娼婦とうっかり取り違えるという、何とも痛烈でキツいブラック・ジョークがあって、すっかり爆笑させられたものだった。 ■そしてさらにまた別のターナーが… 模倣の人生、模倣の映画 かつての古典的な映画世界が装いも新たに現代映画の中に甦える。そしてまた、映画の中の虚構の人生と実人生が、それぞれの道を歩みつつも、まるで合わせ鏡のように双方が向き合い、互いが互いを模倣し影響し合いながら、幾重にも交錯した新たな映画的人生を形作る。『白いドレスの女』という映画、そして、バーバラ・スタンウィックやラナ・ターナーの生まれ変わりともいうべきキャスリーン・ターナーが劇中で演じる“宿命の女”は、そうした古今のさまざまな映画や、往年のハリウッドの神話的スター女優の虚飾と退廃に満ち満ちた映画的人生の記憶が幾重にも塗り重ねられて生み出された、多面的でハイブリッドなイメージの集積体であり、視点や角度によって微妙に相貌を変えるその正体や内実を探り当てるのは、なかなか至難の業だ。心の内に抱いていた夢と願望がそのまま叶ったかのごとく、ウィリアム・ハートの目の前に出現したキャスリーン・ターナー演じる“宿命の女”は、しかし途中から徐々に、なぜか彼の手の届かない遠くの存在へと変貌していってしまう。 物語のまだ序盤、ターナーに会いに彼女の屋敷へ出かけたハートが、中庭に一人佇む白いドレスの女の後ろ姿を見つけて、てっきりターナーと思い込み、「抱いてやろうか」と声をかけたら、実は相手は彼女によく似た別人の女性で、ハートがすっかり赤面するというエピソードが出てくる。一見、先に話題に挙げた『L.A.コンフィデンシャル』の例と同様、その場限りの軽い冗談話にも思えるが、実はこれが、後半の物語の急旋回の伏線となっていることが、やがて理解されるはずだ。このあたり、カスダン監督は、アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作『めまい』(58)を巧みに下敷きにしていて、他にもラストのオチに向けて、さまざまな物語上の布石がさりげなく各所に仕込まれているのだが、これ以上、筆者があれこれ言葉を差し挟むのは控えることにして、そろそろ映画を始めることにしよう。 さあ、ベイビー、俺のハートに火をつけてくれ。■ TM & © Warner Bros. Entertainment Inc.
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PROGRAM/放送作品
ドリームキャッチャー
少年時代の友情は人類の危機を救えるのか?スティーヴン・キング原作のサスペンス・ホラー!
『スタンド・バイ・ミー』の作者スティーヴン・キングのベストセラー小説を映画化した作品。ホラー映画のように始まる物語は、中盤、予想外の方向へと向かっていく。悪役を演じるモーガン・フリーマンにも注目。
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COLUMN/コラム2014.06.03
映画の中のリゾートガイド
■『マンマ・ミーア!』 『マンマ・ミーア!』は、伝説のポップグループABBAの大ヒットナンバーでつづられた、最高にハートフルなミュージカル映画!結婚式を目前に控えた20歳の娘・ソフィと、メリル・ストリープ演じる母親のドナ、そして父親を名乗る3人の男性が繰り広げる騒動を描いた作品です。 舞台は、ギリシャの架空の小島・カロカイリ島。撮影の多くはエーゲ海に浮かぶ美しいリゾート地・スコペロス島で行われました。澄み切った海と白い砂、松やオリーブの木にいだかれたこの美しい島は、隠れ家的なリゾートとして、世界中の人々に愛されている場所。ソフィや婚約者のスカイたちが砂浜で激しく踊るシーン、ドナの親友・ターニャと島の若者のダンスシーンなど、美しい海辺の場面が撮られたのは、島の西側にあるカスタニビーチ。透明な海に浮かぶ印象的な桟橋は、撮影時に特別に作られたということです。ギリシャの青い空と海、そしてさんさんと降り注ぐ明るい太陽の下で繰り広げられる名シーンの数々は、見ているだけでハッピーな気分になれること請け合いです! ※『マンマ・ミーア!』桟橋シーン ※スコペロス島の風景 ▼「スコペロス島」プチ情報スコペロス島は、エーゲ海北西部のスポラデス諸島にあるギリシャの島。スコペロスはギリシャ語で「岩」の意味だが、肥沃な土地で緑も多く、アーモンドの産地として知られている。島内には350もの教会が点在している。 ▼アクセス方法日本からは、ヨーロッパの都市を経由してアテネへ向かい、国内線でスキアトス島へ。スキアトス島からスコペロス島へは船で1時間。(ほかに、ヨーロッパの都市からスキアトス島への直行便もある)ギリシャ中央に位置する港町・ヴォロスからスコペロス島へは船で2時間ほど。 ■『食べて、祈って、恋をして』 『食べて、祈って、恋をして』は、ジャーナリストとして活躍するヒロインが、離婚と失恋の後に、自分を見つめ直すために出かけた旅の日々を描いた作品です。 おいしい料理を堪能したイタリア、ヨガと瞑想に励んだインド…そしてジュリア・ロバーツ演じる主人公のリズが旅の最後に訪れたのが、「神々の島」と呼ばれるインドネシアのバリ島。彼女が過ごしたのが、バリ島の文化の中心地でもある山あいのリゾート地・ウブドです。ウブドでは稲作が盛んで、あちこちで青々とした美しいライステラス(棚田)を見ることができます。さらにはジュリアが颯爽と自転車で通り抜けるヤシの林、野生の猿が200匹も生息するという自然保護区「モンキーフォレスト」など、あふれる豊かな自然が人々を癒してくれるんです。パワフルなウブドの生活を肌で感じたければ、村のランドマーク、お土産や雑貨が揃う「パサール・ウブド」もはずせません! 見ているだけでリゾート地・バリ島の空気を満喫出来る、オススメの一本です! ※『食べて、祈って、恋をして』美しいライステラスシーン ※バリ島 ▼「ウブド」プチ情報ウブドは、バリ島中部にある古くからのリゾート地であり、バリ文化の中心地。ガムラン、バリ舞踊、バリ絵画、木彫り、石彫り、銀細工など、あらゆるバリの芸能・芸術を堪能出来る。豊かな自然でも知られ、素朴な田園風景や渓谷も大きな魅力。 ▼アクセス方法日本からはバリ島・デンパサール国際空港へ。空港から車で1時間。南部のリゾートエリアのクタまで車で1時間。さらにヌサドゥアから車で1時間半。 ■『黒いオルフェ』 『黒いオルフェ』は、ギリシャ神話の悲劇「オルフェウス伝説」を、現代のブラジルによみがえらせ、カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた名作です。舞台は、今年2014年、サッカーワールドカップが開催される情熱の街・ブラジルのリオデジャネイロ。作品では、この地で行われる世界最大の真夏の祭典・リオのカーニバルを軸での出来事が描かれています。 カーニバルは世界各地で行われていますが、その中でリオのカーニバルはもっとも熱狂的といわれています。年に一回、2月から3月上旬、土曜日から火曜日にかけての4日間にわたって繰り広げられるこのカーニバルには、世界中から観光客が押し寄せます。お目当ては、ほかでは体験できないダイナミックな音楽とリズム、そして華やかな衣装であふれるパレード!この作品では、随所に実際のカーニバルの映像が使われ、サンバのリズムに合わせて歌い、踊る人々の熱気がスクリーンから伝わってきます。地球の裏側で行われる華麗なカーニバルの気分を楽しむにはもってこいの映画です。 ※『黒いオルフェ』リオのカーニバルシーン ※リオのカーニバル ▼「リオデジャネイロ」プチ情報リオ・デ・ジャネイロは、サン・パウロに次ぐブラジル第二の都市。華やかなカーニバル、ビーチリゾート、世界三大美港のひとつと言われるグアナバラ湾の景観などで知られる観光地。2014年のサッカーワールドカップ、2016年の夏季オリンピックの開催地にも選ばれた。 ▼アクセス方法日本からはアメリカやカナダ、ヨーロッパの都市を経由してリオデジャネイロ国際空港へ。所要時間は25〜30時間ほど。 ■『マレーナ』 『マレーナ』は、第二次大戦中のシチリア島を舞台に、悲劇的な運命をたどる女性・マレーナの生き様を、彼女に恋する少年の目を通して描いた人間ドラマです。撮影の多くが行われたのは、地中海のリゾート・シチリア島にあるシラクーサ。美しいリゾート地として知られると同時に、3000年以上の歴史を持つ古都の魅力も持ち合わせています。随所に見られるギリシャ・ローマ時代の遺跡の多くは、2005年、世界遺産にも登録されました。シラクーサは、大きな橋をはさんで、新市街と旧市街のオルティージャに分かれています。オルティージャは、町の発祥の地といわれ、石造りの建物が立ち並ぶ風情あふれる場所です。オルティージャの中心にあるのが、街のシンボル・ドゥオーモ広場です。バロック様式の荘厳なドゥオーモが見下ろすこの広場は、少年がモニカ・ベルッチ演じるマレーナの思い出を心に刻み付ける印象的な場所として登場します。ゆったりとした時間が流れるロマンチックなリゾート・シラクーサを、作品を通じて味わってみては? ※『マレーナ』のワンシーン ※シラクーサ ドゥオーモ広場 ▼「シラクーサ」プチ情報シラクーサは、イタリアのシチリア島南東部に位置する都市。古代ギリシャ時代にアテネと共に繁栄を誇ったと言われ、数学者アルキメデスの生地でもある。太宰治の『走れメロス』の舞台としても知られる。ギリシャ・ローマ時代の遺跡が数多く残り、世界遺産にも認定された。 ▼アクセス方法日本からはローマ、ミラノ経由でシチリア島のカターニャ空港へ。空港からシラクーサへはバスで1時間20分ほど。 ■『フレンチ・キス(1995)』 『フレンチ・キス(1995)』は、旅先で恋に落ちた婚約者を追いかけて、フランスをめぐるアメリカ人女性を描いたロマンチック・コメディです。メグ・ライアン演じる主人公・ケイトが、詐欺師のリュックと一緒に婚約者を追いかけた先は、南仏のカンヌ。国際映画祭が開催される街としても世界的に知られています。カンヌをふくむ地中海に面した一帯は「コート・ダジュール」=「紺碧海岸」と呼ばれ、その名の通り、紺碧の海に明るい太陽がふりそそぐ、ヨーロッパ随一のリゾート地!ケイトが大騒動を巻き起こすのが、カンヌの中心にそびえ立つセレブ御用達の豪華なリゾートホテル、インターコンチネンタル・カールトン・カンヌ。映画祭の開催期間中は著名な映画人がこぞって宿泊するとか。美しい建物とビーチ。その明るく開放的な空間が、ケイトとリュックの距離を急速に縮める大きな役割を果たしていると言えそうです。恋も実る憧れのリゾート、コート・ダジュール。あなたもぜひ一度、映画で体験してください。 ※『フレンチ・キス(1995)』様子を伺うメグ・ライアン ※コート・ダジュール ▼「カンヌ」プチ情報カンヌは、フランス南東部の地中海に面する都市のひとつ。もともとは小さな漁港だったが、今ではヨーロッパ有数のリゾート地として知られる。毎年5月のカンヌ国際映画祭の開催地として世界的に有名。 ▼アクセス方法日本からは、ヨーロッパの都市を経由してニース・コート・ダジュール国際空港へ。空港からカンヌへは車で1時間程度。 ■『太陽がいっぱい』 『太陽がいっぱい』は、アラン・ドロン演じる貧しい青年・トムが大富豪の放蕩息子・フィリップをねたんで犯罪を計画、彼になりすまして財産を奪おうと画策するサスペンス映画です。フィリップが住むというモンジベロは架空の町。撮影の多くは、ナポリ湾に浮かぶイスキア島で行われました。イスキア島は、青い海と輝く太陽、そしてリラックスを求める人々でにぎわう大人気のリゾート地です。この島に来たらはずせないのが、地中海の豊かな自然を満喫できるクルージング!トムとフィリップもヨットで美しい海へと繰り出しますが、眩しく明るい陽光と、その下で行われる恐ろしい犯罪が、見事な対比を生み出しています。魚市場の場面は、「ナポリを見て死ね」と言われるほど風光明媚な港町・ナポリで撮影されています。人々の活気と彩りに満ちた市場で、アラン・ドロンの持つ影と、憂いを帯びた美しさが際立つ名シーンが生まれました。スリリングな犯罪と一緒に味わう地中海の明るい大自然、いつもとひと味違うリゾート体験ができるのでは? ※『太陽がいっぱい』ヨットのワンシーン ※イスキア島 ▼「イスキア島」プチ情報イスキア島は、イタリア・ナポリ湾内で一番大きな島。火山活動で出来た島で、別名「緑の島」と呼ばれるほど自然が豊か。至る所にわく温泉でのんびりできるほか、ビーチも楽しめる人気のリゾート地。 ▼アクセス方法日本からは、ローマやミラノ経由でナポリ・カポディキーノ空港へ。ナポリ港からイスキア島へは高速船で50分ほど。 『マンマ・ミーア!』© 2008 Universal Studios. All Rights Reserved.『食べて、祈って、恋をして』© 2010 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.『黒いオルフェ』ORFEU NEGRO ©1959 Dispat Film. All Rights Reserved.『マレーナ』© 2000 Medusa Film spa—Roma『フレンチ・キス(1995)』FRENCH KISS ©1995 ORION PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved『太陽がいっぱい』© ROBERT ET RAYMOND HAKIM PRO. / Plaza Production International / Comstock Group
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PROGRAM/放送作品
ワイアット・アープ
西部劇の定番、OK牧場の決斗を、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』のケヴィン・コスナーが入魂の映画化
『OK牧場の決斗』をはじめ、多くの映画で描かれてきた伝説の決闘を、製作・主演のケヴィン・コスナーが入魂の再映画化。ワイアット・アープ役にケヴィン・コスナー、ドク・ホリデイ役はデニス・クエイドが務める。
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COLUMN/コラム2014.03.31
映画の中のパリガイド
■『パリの恋人』 パリでファッションモデルになった女性の恋物語をオードリー・ヘプバーン主演で描くミュージカルロマンス。カルーゼル凱旋門、ルーブル美術館など名所を紹介するシーンは、当時のパリの雰囲気が味わえます。そして、ジバンシィの衣装に身を包んだオードリーが美しい!パリという舞台が、彼女の魅力をさらに引き出しています。また、パリの北・シャンティイ近くにあるシャトー・レーヌ・ブランシュをバックに、アステアとヘプバーンがダンスナンバー”He Loves and She Loves”を踊るシーンは、要チェックです。 ※『パリの恋人』ルーブル美術館でのワンシーン ※ルーブル美術館の夜景 ■『麗しのサブリナ』 大富豪の兄弟と美しく変身した女性が繰り広げるオードリー・ヘプバーン主演のラブロマンス。ヘプバーン演じる主人公のサブリナは失恋のキズを癒すため、パリの有名な料理学校へ留学します。その舞台となったのが、100年以上にわたりフランス料理の伝統と技術を世界中に伝えている料理学校「ル・コルドン・ブルー」です。この留学を終え、洗練された女性に成長したヘプバーンの姿は、思わず見とれてしまいますのでご注意を! ■『赤い風車』 パリのキャバレーで夜ごと踊り子たちを描き続ける画家アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレックの過酷な運命を描いた伝記映画。舞台となったギャバレー「ムーラン・ルージュ」は、フランス語で「赤い風車」という意味で、赤い風車が印象的な実在するお店です。このキャバレーはパリで万国博覧会が開かれ、パリが世界の文化の中心となった1889年にモンマルトルで誕生しました。創業から100年以上たった今も営業を続けています。夜な夜な繰り広げられているフレンチ・カンカンなどの華麗なショーを、映画を通して是非お楽しみください! ※『赤い風車』ムーランルージュでのショーシーン ※『ムーラン・ルージュ』の赤い風車 ■『死刑台のエレベーター』 完全犯罪をくわだてた不倫関係にあるカップルが、欲望の果てに運命を狂わせていくサスペンス映画。殺人を犯した後にエレベーターに閉じ込められてしまった彼を探して、夜のシャンゼリゼ通りをジャンヌ・モロー演じる人妻・フロランスがさまよい歩きます。凱旋門からコンコルド広場へとのびる大通りとして美しい景観で有名ですが、そんなシャンゼリゼ通りの華やかさと対照的なフロランスの姿は、彼女の心の内を浮かび上がらせた名シーンです。 ※ジャンヌ・モロー演じる人妻・フロランス ※シャンゼリゼ通り ■『フレンチ・キス』 フランス美人と恋仲になってしまった婚約者を奪い返すべく、パリを訪れたアメリカ人女性を描いた、メグ・ライアン主演のロマンティック・コメディ。パリに着いた主人公が婚約者に会うために訪れたのが、シャンゼリゼ通りにある「ホテル・ジョルジュ・サンク」。この名の由来は、1928年の創業当時、フランスと良好な関係にあったイギリスの国王・ジョージ5世からとったそうです。現在は「フォーシーズンズホテル・ジョルジュ・サンク・パリ」と名前を変え、パリを訪れる誰もが一度は訪れたい憧れの豪華ホテルのひとつです。映画を通して、この豪華ホテルを訪れてみては? ※『フレンチ・キス』ホテルで途方に暮れるメグ・ライアン 『パリの恋人』TM & COPYRIGHT © 2014 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.『麗しのサブリナ』TM & Copyright © 2014 by Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.『赤い風車』©ITV plc (Granada International)『死刑台のエレベーター』© 1958 Nouvelles Editions de Films『フレンチ・キス』FRENCH KISS ©1995 ORION PICTURES CORPORATION. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
(吹)シルバラード
魂の故郷シルバラードを死守するため、腕利きのガンマン4人が悪を討つ!傑作西部劇!
抜き撃ちペイドン、早撃ちエメット、2丁拳銃のジェイク、ライフルのマル!4人の名手が華麗なガン・アクションでシルバラードの町を救う、ローレンス・カスダン監督渾身の超大作西部劇!
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PROGRAM/放送作品
フレンチ・キス(1995)
恋人を追ってパリへひとっ飛び!お茶目なアメリカ女性をメグ・ライアンが好演するロマコメ
やっぱり彼女のキュートな笑顔はロマコメが似合う!かつて“ラブコメの女王”の異名をほしいままにしたメグ・ライアンの、これぞ代表作。恋の街・パリをはじめ、全編フランスロケによる各地の名所映像も見どころだ。
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PROGRAM/放送作品
白いドレスの女
[PG12相当]熱帯夜、人妻との汗だくSEXにハマった男が、色香に迷って身を滅ぼす…官能のサスペンス
フロリダの蒸した空気感の中、オーセンティックな衣裳と美術、渋いBGMが光る、ノワールの佳作。映画初出演キャスリーン・ターナーがファム・ファタールを蠱惑的に好演。ローレンス・カスダンの監督デビュー作でもある。
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PROGRAM/放送作品
(吹)白いドレスの女
[PG12相当]熱帯夜、人妻との汗だくSEXにハマった男が、色香に迷って身を滅ぼす…官能のサスペンス
フロリダの蒸した空気感の中、オーセンティックな衣裳と美術、渋いBGMが光る、ノワールの佳作。映画初出演キャスリーン・ターナーがファム・ファタールを蠱惑的に好演。ローレンス・カスダンの監督デビュー作でもある。