本作は1953年制作のモノクロ・フランス映画。500キロ離れた油田に火災が発生、消化材として大量のニトログリセリンが必要に。運び手に選ばれたのは、希望のない日々を送る男たち。一獲千金のため、彼らは命を賭けてトラックでニトロを運ぶという超絶シンプルなストーリー。しかし、そのトラック輸送の過程を、世界三大映画祭を制覇したアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督が緻密に練り込んだ演出で見せまくります。

曲がりくねった林道、舗装されていない砂利道、重油の沼に山道…ちょっとした振動でさえ恐怖を感じ、徐々に高まる緊張感で手に汗を握りっぱなし!主演のイヴ・モンタンがインテリ風のヤサ男から、命を張る男へと心情が変化していく様を見事に演じ、その脇を固める俳優陣も味のある演技で答えています。

モノクロ関係なく、一度見たらもう夢中!ハラハラドキドキな気分を存分に味わえる1本ですので、是非ご覧ください!ちなみに1977年にロイ・シャイダー主演で、ハリウッドでリメイクも。興味のある方はこちらもチェックしてみてください!

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