\10/4(金)は朝までブロンソン/

「狼よさらば」シリーズ一挙放送!!

●『狼よさらば』21:00~22:45

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チャールズ・ブロンソンが、犯罪被害者遺族にして、街の悪党どもを殺しまくる闇のヴィジランテ(自警団)ポール・カージーに扮した「デス・ウィッシュ」シリーズの第1作目。

●『ロサンゼルス』22:45~深夜 00:30

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チャールズ・ブロンソン主演『狼よさらば』の8年ぶりとなる続編。前作からさらに過激になったバイオレンス描写や処刑人ブロンソンの凄みが圧巻。レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが初めて映画音楽を担当。

●『スーパー・マグナム』深夜 00:30 ~02:15

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警察が悪党を殺らないならオレが殺る!というヴィジランテ映画の原点『狼よさらば』シリーズ。当初の“法と正義の間のジレンマ”というテーマを卒業し、この第3弾は悪党を倒しまくる痛快アクション映画へと進化した。

●『バトルガンM-16』深夜 02:15 ~04:00

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チャールズ・ブロンソン主演『デス・ウィッシュ』シリーズ第4弾。処刑人ポール・カージーの武器がロケットランチャー付のM16自動小銃にパワーアップし、麻薬組織の悪党たちに容赦ない復讐バイオレンスを見舞う。

●『DEATHWISH/キング・オブ・リベンジ』深夜 04:00 ~06:00

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70歳を超え俳優業を引退していたチャールズ・ブロンソンが、代表作『デス・ウィッシュ』シリーズに自ら幕を降ろすため復帰。銃撃戦以外の多様な処刑方法を魅せ、さらに粋な名セリフでシリーズを締めくくる。

放送詳細はこちら⇒https://www.thecinema.jp/tag/102


ブロンソンズ オフィシャルインタビュー


【ブロンソンズを結成してから20年以上。しかし二人でブロンソン作品のオーディオコメンタリーを行うのは初のことだそう。】


みうらじゅん(以下みうら):初めてというか、コメンタリールームにオヤジ二人が閉じ込められて一緒に映画を観るなんてことはそうそうないですからね(笑)。そういう意味では初めてだったと言えますね。

田口トモロヲ(以下田口):非常にまれな体験をさせていただきました。ただやっていることはいつもブロンソンズ内で行われているブロンソン会議と同じですからね。

みうら:未来に向かっての会議の一環だと思うんですけど。今まで会議はしこたまやりましたからね。どうしたらブロンソンが雑誌の表紙になるかとか。そういう大きなお世話なことまで考えていたんで。この収録の後も二人で飲みに行こうと思ってるんですけど、きっと同じ話が続くだけなんです(笑)。なんならブロンソンズの初CDを出した1995年から話の内容は何にも変わっていないし。トモロヲさんとは、ブロンソンの話をずっとしているだけなんですよ。ただブロンソンは2003年にお亡くなりになったので。そこからは新作がないんで、同じ話しかしていないんです。

田口:もうループですよね。味が出なくなるまで噛み続けているんですけど、でも噛めば噛むほどブロンソンは新鮮になってくるんですよ。だから今日も新鮮でしたね。

【そんな二人が好きなブロンソン作品とは? やはり甲乙つけがたい?】

田口:いや、生前からかなり明確に甲乙はつけてますね(笑)。

みうら:ブロンソンの作品は明確なんですよ。名作、そうでもない作品とハッキリしています(笑)。

田口:でもやっぱり絶頂期の「狼の挽歌」と「狼よさらば」あたりじゃないですかね。ヴィジランテという、自警団ものの元祖なので、そこは映画史的  に押えてももいいんじゃないかなと思いますが。 

みうら:「狼よさらば」はブルース・ウィリス主演で最近リメイクもされていますからね。そこは基本ですよね。

田口:ブロンソン学校に入りたいならそこは外せないですよ。

みうら:入りたくない人は「チャトズ・ランド」までを見る必要は一切ありませんから(笑)。

田口:必要ないですね。だからカッコいいんですよ。

みうら:このチームをやってから、初期の名作だけでなく、80年代90年代のアクション一筋なブロンソン作品も面白いと気付いた具合です。

田口:50過ぎてまだアクションをやっているということがグッとくるんですよね。

みうら:今回放送する「デス・ウィッシュ」シリーズの最後となる「DEATH WISH/キング・オブ・リベンジ」では70を超えていますからねブロンソン。そこを含めて男気と呼んでいるわけです。

田口:本当にブレがない。

みうら:チャールズ・ブレンセンだよね。

田口:ブレンセンって原型がもう分からないね(笑)。

【そんな二人が考えるブロンソンの魅力とは?】


田口:顔ですね、あの顔はやっぱり革命ですよね。顔を見ているだけで充足しちゃいます。

みうら:もはやブロンソンの“顔力映画”ですからね。あんな超人顔されてる人って今、いないですからね。

田口:人類の原点に近いと言ってもいい。

みうら:ですね(笑)。僕らも初ブロンソンはだいぶ戸惑いましたから。

田口:価値観が転換したからね。それがカッコいいんだという。

みうら:「さらば友よ」という映画で、当時、世界一男前と言われていたアラン・ドロンと共演したんですけど。最後の最後、ブチャムクレが食うんだよね。ブチャムクレの方が断然カッコいい!あの時代に価値観が変わったんですよ。

田口:それをブロンソン業界では「ブロンソン革命」と呼んでいるんです。

【ブロンソン未経験の人にメッセージを】

みうら:まずはブロンソン未経験は羨ましいですね、もはや。知らないことはすごいことなんで。僕らは一番多感な時期に、マンダムのコマーシャルとかで日本でも大ブレイクしていて、知っていましたからね。ああいう顔力のある方が天下を取っていた時代を知らない人がどう感じるのか、逆に知りたいですね。

田口:今だと顔面放送禁止みたいな状態の人がポンと主役で出てるっていうことのすごさというか、時代の許容力というか。革命的な時代だったんですよね。ブロンソンの顔も誰もやったことがないから。

みうら:確実に70年代に新しい価値観が生まれたんですよ。でもそれからまた今は元に戻って、イケメンの時代になったじゃないですか。でもブロンソンの前もハリウッドはイケメンだったから。ブロンソンが革命を起こしたことになります。

田口:夢がありますよね。それでブロンソンを掘っていったら、「常に愛妻と共演する」とか、映画を私物化していることが分かって。これは面白い人物だなと言いながら、また酒が進むんです。

みうら:そんな話を、そのままオーディオコメンタリーしてますから。もう忘れたかのように同じ話ね。

田口:ループオンです。キープオンのさらに上をいくループオンの状態に入りましたね。

みうら:しかも老化もあるから、いつも初めて聞いたように盛り上がるんですよ(笑)。“老いるショック”もしめたもんなんです。

田口:何回観ても新鮮ですからね。

みうら:だからまずはオーディオコメンタリー付きで観て欲しいんですよね。そこから入られるのも良いかと。オーディオコメンタリーで言ってたことは、ちょっと違った見方のブロンソン入門ですから。

田口:映画って自由に観ていいんだっていうことを発見すると思います。だから妄想なんですよね。データじゃなくて、思い込みで語っているので。そういうことをキャッチしていただければと思います。

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<ブロンソンズ プロフィール>
ともに文化系であるみうらじゅんと田口トモロヲが、チャールズ・ブロンソンの男気に憧れて結成したユニット。雑誌『STUDIO VOICE』に人生相談コーナー「ブロンソンに聞け」を連載し、1995年にはこれをまとめた単行本『ブロンソンならこう言うね』を刊行。同年、マンダムのCMソングとして有名なジェリー・ウォレスの『男の世界』をカバーしたシングル『マンダム 男の世界』を発表した。1997年には、アルバム『スーパーマグナム』を発表している。2017年、『POPEYE』連載の「ブロンソンに聞けRETURNS」を『男気の作法』として刊行。
現在『Tarzan』に移動し、峯田和伸(銀杏BOYS)をメンバーに加え連載中。