PROGRAM

放送作品情報

続・激突!/カージャック

THE SUGARLAND EXPRESS 1974年 アメリカ / 110分 ドラマ

子供を取り返すため夫婦が明日なき旅へ──スティーヴン・スピルバーグ版アメリカン・ニューシネマ
放送日時
2018年11月21日(水) 13:00 - 15:00
2018年11月24日(土) 11:30 - 13:30
2018年11月27日(火) 15:00 - 17:00
解説

1969年にテキサスで実際に起こった事件を基に、スティーヴン・スピルバーグ監督が初めて劇場公開用に製作した作品。アメリカン・ニューシネマ的な世界観に抒情的なタッチを添える。カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞。

ストーリー

テキサス州。裁判所命令で息子の養育権を取り上げられたルー・ジーンは、刑務所に服役中の夫クローヴィスと面会し、2人で息子を取り戻そうと説得。夫を脱獄させて車を盗み、息子が養子に出されたシュガーランドへと向かう。さらにはパトカーまで奪い、パトロール警官スライドに運転させながら旅を続ける2人。追跡のため出動したパトカーが隊列を組んで同行する中、スライドは根っからの悪人ではない夫婦に親しみを覚える。

出演

ゴールディ・ホーン
ウィリアム・アザートン
ベン・ジョンソン
マイケル・サックス
ほか

字幕/吹替
字幕
掲載制限
なし
カラー/白黒
カラー
画面サイズ
ワイド
HD
※【ザ・シネマHD】にご加入の方は、
HD画質でご覧頂けます。

オススメキーワード

  • 鑑賞日 2017/6/3

    前半と後半のギアチェンジがショック。

    まず問題にしたいのが邦題、これは罪深い。71年の「激突!」とは何のつながりもない 独立した作品だが、まるで続編のごとくしれっと邦題をつける神経が許せない。 題名に刷り込まれたイメージが作品の理解の妨げになる。前半のコミカルな脱獄シーン にもあって、物語がどういう方向に転がるのか、雑念が多すぎて鑑賞にはマイナスに なってしまった。マスコミに報道が過熱し、三人がテキサス州のパトカーを引き連れて 移動し始めて、ただならぬ結末に向かうことが理解できた。犯行の動機が離れ離れに なってしまった幼児を取り戻したい、という実母の気持ちが一般人に支持されたのだ。 すでに大衆からはヒーロー扱いを受けるが、警察は投降を呼びかけるが、強硬手段も 並行して作戦を進める。二名の狙撃手は最終手段。この狙撃手の二度目の登場で、 正面から来るクルマを狙うシーンで、「めまい」ショットとピン送りを組み合わせた凝った 画があった。新進監督のスピルバーグのケレン味を感じさせる。ラストシーンのタナー 警部と人質クローン警官との美しいシルエットのみの会話も印象的だ。 日本の警察ならクローン警官はこの黒星で辞職させられてしまうだろうが、 エンドクレジットでは映画製作時までテキサスの警察に在籍していたとのこと。 これもアメリカ的だなあ。

  • 鑑賞日 2010/6/7

    続と言っても「激突!」とは関係ありません

    ルー・ジーンは、まるで子供みたいな若い母親だ。ある意味純粋としか言いようのないルー・ジーンを、ゴールディ・ホーンが無邪気に演じている。汚い靴下を、平気で運転している人質の警官の顔に向けたり、両足を車の天井まで伸ばして座ったりしている。店の窓に、車の窓から身体をほとんど乗り出す姿には、もう可愛いを通り過ぎて、滑稽ですらある。彼女の姿に、何度笑わせられたことか。ルーはゴールドスタンプを集めている。これは集めた枚数によって、何か商品と交換出来るのだが、あるスタンドからこれを大量に奪い取り、いつも大切そうに抱えている姿も、またキュートだ。追われる身でありながら、何がもらえるか、想像をたくましくしているところも、どうも憎めない。下手をすると、こいつアホかも、と思ってしまう役どころだが、ゴールディの不思議な魅力のおかげで、救われている。 ルーの目的は、2歳になる自分の子供を取り戻すことである。その為なら、何だってやってのける。子供みたいな行動を取る半面、頭脳的なプレイも見せる。夫を刑務所から脱走させる時の仕込みや、人質となる警察官マックスウェルを騙す手口まで、咄嗟の判断力もたいしたものである。それでも、これらの行動を取った後のことは、一切冷静に考えられないらしい。これだけのことをしでかして、本当に親子三人で幸せに暮らせると思っていたのだろうか。 人質がいるため、警察は手出しが出来ない。パトカーだけが、いたずらに集まり、長い行列を作ってしまうのが、なかなか壮観だ。これに野次馬の車も加わり、ルーたちの行き先々では、大渋滞だ。途中の町々でも、ルーたちを応援する人々が大騒ぎ。彼女らの目的が、自分の子供を取り戻すことだと知って、同情票を集め、一躍人気者になってしまう。子供を取り戻す為に、脱獄、逃走する、この若い夫婦が、人気者になってしまうのは、どういうことだろう。市民たちは、何故このような犯罪者を応援してしまうのだろう。一般人は、自分たちが出来ないことをする人間に、自分の気持ちを託して声援を送る。ルーは国によって子供を奪われた、飽くまでも被害者なのだ。この夫婦が窃盗などで掴まったということは、問題ではないらしい。この映画では、何故二人が犯罪を犯してしまったのかは描かれていないが、生活苦によるものかも知れない。本来は救済しなければならない人間を、どんどん追い詰めてしまう国と、身体を張って闘うルーは、立派なヒーローなのだ。勿論、本人にはそんな意識はない。だだ、純粋に子供のところに辿り着きたいだけなのだ。 犯人と人質が、ずっと行動を共にしていると、そこには不思議な共感が生まれるようだ。人質のマックスウェル巡査も、ルーたちと共に逃げることによって、国家権力のずるさ、横暴さに気付き、ルーとクロービスに対して、仲間意識が芽生えてしまう。どんな犯罪者も、完全な悪などいない。どこかに善なる部分を持ち合わせている。一緒にいると、そんな人柄の良さなどが分かってくる。人質の立場とすれば、犯人のそういう善の部分を信じたくなるものだろう。それは自分が助かる道を切り開いてくれるかも知れない。そういうものに縋りつきたくなるのだ。犯人を怒らせるのは、得策ではない。ここは、素直に協力すべきだろう。そうしているうちに、本当に犯人達に、共感してしまうのかも知れない。追う側のタナー警部にも、葛藤が芽生える。ルーに同情する部分と、この事件の責任者である部分のせめぎ合いの苦悩が、映画からひしひしと伝わってくる。 「激突!」で、ドキドキハラハラの映像テクニックを見せてくれたスピルバーグだが、この作品は何故かごく普通に撮っている。そういうカメラテクニックを期待していたファンとしては、正直物足りなく感じる。撮影カメラマンから、何かアドバイスがあったと聞くが、ここはスピルバーグを前面に打ち出してほしかったところだ。

  • 鑑賞日 2017/10/26

    43年前のシュガーランド

    ◎ 74年の夏に映画館で観て以来だから、43年ぶりになる。アカデミー賞をいくつもとった『スティング』の添え物だったが、大好きな映画だった。スピルバーグの初の劇場用映画作品なので、今観るともたもたしているところもあるが、なんとも瑞々しい。 ◎ それにしてもゴールディ・ホーンがこんなにもおバカな女として描かれているとは思わなかった。彼女も大好きな女優だった。43年前は彼女の行動に結構感情移入して観ていたような記憶があるが、43こ年を重ねると、あまりにも低レベルなのでちょっと引いてしまった。これはいいことなのか、悪いことなのか。

  • 鑑賞日 2017/10/22

    大人になりきれない=世間から子供を育てる能力がないと認定された若き前科者の夫婦が、里親に引き取られた我が子の親権を主張し取り戻そうとカージャックを敢行した実話ベースのロードムービー。 パトカーを乗っ取られた警察と若き夫婦の不思議な連帯感や、夫婦を応援し始める街の人々やマスコミ等、「続激突」という邦題は付いているが、一転してどこか弛緩した奇妙な雰囲気が漂う手触りの映画である。しかし、ラストの夕日を浴びて残された妻と警官の影が幻想的かつ情緒を高める。

  • 鑑賞日 2017/9/5

    邦題がひどすぎる

    予備知識なしに、楽しみにハードルを上げて観てしまったじゃないか。サスペンスの名作「激突」とはなにもかもが違う、小品のクライムコメディじゃないか。 「狼たちの午後」のストックホルム症候群のような、行き会いの犯人カップルと警官の奇妙な友情、憎めない犯人像、大挙するパトカー、果ては悪役として無法にも正義を振りかざして発砲する市民まで登場させる念の入れよう。法制度の線引きによっては犯罪だが、善悪に照らせば断じきれない、そんな高尚な作品ではないがそれを感じさせる小気味良い作品だった。 彼女の方の短絡ぶりなキャラメイキングには少し辟易させられたが、警官が徐々に変貌していく様がとても良かった。

  • 鑑賞日 2017/8/18

    まずは邦題を原題そのまま「シュガーランド エキスプレス」いや「シュガーランド」としたら国内ても名作のひとつになっていた気がする。宣伝営業のためだろうがこのB級な邦題が、この映画の良さを半減させている気がした。 さすがスピルバーグ監督、シンプルな題材なのに映画ならではの魅力が至るところに詰まっている。クレイジーなバカバカしさが大半だが、甘い切なさが微妙に心に響いてくるロードムービーの秀作。 1969年にテキサス州で起こった実話を元にしたスピルバーグ監督の初の劇場映画。

  • 鑑賞日 2017/8/11

    スティーブンスピルバーグ作品!

    一様これもスティーブンスピルバーグ作品ということで鑑賞‼️実話を元にした映画ということで鑑賞したのだが😞やっぱり作品のタイトルがいけなかったのかな🤔

  • 鑑賞日 2017/7/9

    邦題の件に関しては昔はよくあった話というか今も時々ある話で・・・ B級の匂いのする、アメリカンニューシネマ的な映画を今じゃ映画の申し子スピルバーグが撮った作品だと思うととても貴重な作品。

  • 鑑賞日 2017/5/31

    おバカな夫婦が米国社会を浮き上がらせる

    夫を脱獄させ、警官を人質にしてパトカーを乗っ取った夫婦が子供を取り返すために、子供がいる里親の家を目指す、風変りなロードムービー。 実話の映画化。スピルバーグ作品で、激突の次だったので、全く関係ないのに、安易に「続激突」の邦題がつけられた。 タナ―警部役のベン・ジョンソンがいい味をだし、コールディ・ホーンが感情だけで行動するおバカな若い女ルー・ジーンを演じきる。 犯人夫婦の行動自体にメッセージ性は無く、彼らが起こした事件によって、米国社会を浮き上がらせて見せるというのが、本作の狙いだろう。 夫婦の車の後ろに延々とパトカーが続き、その後を野次馬ならぬヤジ車が連なるという映像は、ちょっと見たことのないものである。 後半では、夫婦の子供を取り戻すという話に共感する一般市民の応援風景があったりして、まあ、米国らしいなと思うし、勝手に犯人夫婦を狙撃しようとするライフル野郎が出てくるのも極めて米国的である。 ここらへんの雰囲気が、現在のネット世論に重なる。 もっとも、米国らしいのは、事件発覚早々にスナイパーが招集されることである。よき理解者のように夫婦に対峙するタナ―警部だが、説得とは別の手段もしっかり用意する。希望は語るが、現実の行動規範についてはリアリスト。そういう米国人の典型をきちんと示す。 冒頭から中盤まで、おバカな夫婦の犯罪物語という様相だが、ラストは米国の警察権力の冷徹さを露わにする。

  • 鑑賞日 2017/6/29

    スピルバーグの《地獄の英雄》

    《激突》より好きだけど、共感できない。 もっと若い時に見ておくべきだったか?還暦過ぎて見ると若者の無分別な行動はアメリカど田舎の自警団きどりの正義漢共と変わらないのでは?と思う。 あと4ヶ月が待てずに夫を脱獄させる妻、ゴールディ・ホーンが馬鹿すぎる。あんたに育てられる息子がかわいそうだ。 あそこまでして15ヶ月の懲役って軽過ぎないか? べン・ジョンソンの警部も人質の警官もいい人で警察=権力といった図式は通用せず、あくまでも犯人夫婦が馬鹿だ!という思いしかない。 自称自警団のオヤジ共が本当に不快。唯一の救いは彼らと一緒にいた少年が逃げ出し、オヤジ共は逮捕され車の赤ランプを警部に叩き壊されること。 目的地に近づくにつれ近隣住民が犯人夫婦に共感しだす描写はビリー・ワイルダー「地獄の英雄」じみているが、実話とのことなのでアメリカど田舎の民度はこういったものなのでもあろう。馬鹿が多過ぎる。 自分たちは正義だと信じ武器によって力で、敵を問答無用でねじ伏せようという連中に銃を持たせてはいけない。 キチガイに刃物🔪、金正恩にミサイル、稲田朋美に自衛隊、安倍晋三に日本国憲法。

  • 鑑賞日 2017/6/10

    アメリカ的スケール

    アメリカ映画と言うと有無を言わさずドンパチが始まるが、この映画では最後の悲劇までそれは起こらない。むしろ人間味のある警部の登場と人質の警官の人柄で救われる。 成り行きから刑務所を脱走した男は終始妻の言いなりで主体性がないが、逆に妻の方はあとのことは考えもしないでとにかく突っ走る性格。さらに警官を人実に取りながら逃避行はピクニック気分。有名になるとスター気分で追跡の警官達を翻弄する。トイレに行きたいと仮設トイレを持ってこさせるのもその現れ。 とにかく集まってくるパトカーの数が半端ではない。凶悪犯でもないのにこれだけ集めたら他の地区の治安はどうなってしまうのだろうか。 エンターテイメントとしてはよくできている。皆死んでしまわないで、一人だけというのも救いだ。

  • 鑑賞日 2017/6/1

    明日なき暴走

     スピルバーグ御大の劇場映画第1作が社会派映画的側面を持った実話に基づくものであったというのが意外。テレビ映画で話題を呼んだ「激突!」はハイウェイでの孤立したドライバーの心理的恐怖を巧みに描いていてヒッチコックの再来かと思われた才能だけにこういった題材で劇映画に切り込んできたことが予想外。その後実話に基づく映画を取り上げることになるのは「シンドラーのリスト」まで待たなくてはならないのでは。  フィクションであってもあたかも実話であるかのような「らしさ」の演出に長けた人であるスピルバーグにとって実話を撮るということはある意味窮屈だったのではなかろうか。ただ巡査を人質にしての逃走劇の全貌はともかく車内での犯人夫婦と巡査とのかけひきなどを含めた細部に演出の工夫がなされていて他愛のない逃走であったものが次第にのっぴきならない局面に向かって突き進んでいってしまう、というスリリングな展開の見せ方に彼の才能が伺えることになる。  じゃじゃ馬のようなコールディ・ホーンとどこか人の良さが伺える夫、ウィリアム・アサートンのコンビが抜群に面白く描かれ、この一種のロードムービーを面白く見せている。夫婦の暴走ぶりは「俺達に明日はない」ほどの確信犯的なものではない分より多くの人の共感を得ることになる。それは映画の中でもヒーロー扱いされているシーンからもわかる。遅れてきたアメリカン・ニューシネマ風な映画がスピルバーグの処女作であったというのも面白い。

  • 鑑賞日

    アメリカンニューシネマ風

    時代が育んだとでも言おうか、どこかアメリカンニューシネマ風だ。目的地が決まっているロードムービー。目的地は果たして彼らを受け入れるか。

  • 鑑賞日 2017/6/4

    タイトルが

    「激突」にあやかろうとしたのか、邦題があまりにも安易。しかし内容は、さすがスピルバーグと思えるようなところがあちこちに見られる。ラストも救いようがないのだが、ラストシーンの映像とともに余韻が残る。ゴールディ・ホーンのヒステリックな演技と笑いが印象的。

  • 鑑賞日

    スピルバーグ初期作品!

    TV映画である第一作目「激突!」よりも個人的には第二作目である本作のほうが好み。 一作目は、追い抜いたトレーラーが主人公を執拗に追ってくるスリラーものだったのに対し、こちらは福祉局に奪われた息子を取り戻そうと犯罪者夫婦が警察を人質に取り、警察に追われる話で、ドラマ性も詩情豊かに描かれている。

  • 鑑賞日 2017/3/27

    絶望するラストが切ない

    あらすじは以下の通り。 テキサス州立刑務所で服役中のクロービス・ポプリンのもとに、女房のルー・ジーンが面会にやってきた。親の資格なしとして彼ら夫婦から裁判所命令で取り上げられていた1人息子の赤ん坊ラングストンが、福祉協会を通じて養子にだされてしまうというのだ。ルー・ジーンに泣きつかれたクロービス仕方なく、面会人にまぎれ込んで脱出。人のいい老人が運転するポンコツ車に乗り込んだ。ところがこのポンコツが想像以上の代物で、ハイウェイをガタゴトゆくうちに、そのノロノロ運転はたちまちマックスウェル・スライド巡査の運転するパトカーの眼にとまるところとなった。このパトカーに気づいたクロービスとルー・ジーンはてっきり脱獄がバレたものと早合点。老人からハンドルを取りあげて必死の逃亡をはかるが、ポンコツ車はたちまち音をあげて道路わきの立樹に衝突してしまう。怪我人はいないかと、パトカーから降りてきたスライドを見て、ルー・ジーンはピストルを取り上げ、赤ん坊が保護されているシュガーランドまで自分たちを連れてゆけと脅迫してパトカーに乗り込んだ。警官1人及びパトカー1台がハイジャックされたことを知ったハイウェイ・パトロール本部は蜂の巣をつついたような騒ぎになり、道路封鎖、検問所の設置を開始した。そして走り廻るパトカーの跡を新聞社の車や野次馬の車が追いかける。パトロール本部では、隊長のタナー警部が自ら陣頭指揮を取って盗まれたパトカーを追いつめるが、道路封鎖をとかねば人質を殺すという夫婦の脅しにやむなく屈服し、乗っ取られたパトカーは跡に14台のパトカーとそれを上回る野次馬の車を従えて、ハイウェイを一路シュガーランドへ向けてつっぱしる。今やこの事件は付近一帯の人々に知れ渡り、犯人を撃ち殺してやろうと申し出る人間まで現われたが、凶悪犯でないことを知っているタナー警部は、何とか流血を避けて事件解決を計ろうと策をねる。その間、ルー・ジーンとクロービスは、店のPRをはかるドライブ・イン食堂でただ飯を食い、40台にふくれあがった後続車を引き連れて、先を急いだ。やがて日が暮れ、警部は暗闇を利用して車を取りおさえようとしたが、ちょっとした計算違いから何台もの後続車が玉突衝突を起こし、かんじんの犯人車はその混乱を後に逃げのびてしまった。あくまでシュガーランド行きを主張する夫婦と、タナーは取り引きをして、2人を無事にシュガーランドに送り届ける代わりに、人質を釈放するという約束を取りつけた。車の行列が再び動きだす。その数は今や延々200台に達していた。ポプリン夫婦の犯行の動機が自分の産んだ子供会いたさのためと知って、世間の同情は2人に集まった。彼らの車には激励の言葉や、ベビー服やオモチャのプレゼントが投げ込まれた。そうこうしているうちに車の行列は遂にシュガーランドに到着した。赤ん坊と人質の交換は町の裁判所で行なわれることになっていたが、裁判所の周囲にはタナーの反対にもかかわらず、射撃班が配置されていた。だが2人は警察の罠に気づき、車を赤ん坊が引き取られている養子先の家へ向けるが、そこで発砲されクロービスは重傷を負う。それでも彼はハンドルを握り続け追跡をかわしながら砂漠地帯に車を乗り入れ、絶命した。やがてその場に到着したタナーと警官隊はクロービスの死体の傍にぼう然とたたずむルー・ジーンと無傷のスライドの姿を見出した。 テレビ映画の『激突!』の続編であるかのようなタイトルがつけられてるが続編ではない。 実話に基づいているとのことで内容も全然違う。 前科者のせいで福祉局に子供を育てられないと判断されて、里親の元で育てられることになった息子を取り返すためにパトカーを奪い人質の警察官と共に里親の元に駆けつけることになった夫婦のロードムービー。 子供を取り戻すという純粋な気持ちから強行してしまっただけで決して悪人なわけではない夫婦の結末があまりにも悪すぎるので軽く衝撃。

  • 鑑賞日

    ゴールディ・ホーンの魅力

    スピルバーグの初の劇場作品で、1969年にテキサス州で起きた実話を基にした物語です。邦題は『激突!』の続編のようにつけられていますが、内容的には『激突!』とは何の関係もありません。 テキサス州立刑務所に服役中の夫クロヴィス・ポプリン(ウィリアム・アザートン)の元に、妻のルイ・ジーン・ポプリン(ゴールディ・ホーン)が面会にきた。二人は窃盗などの軽犯罪でそれぞれ刑務所に服役していたが、ルイ・ジーンが先に出所。クロヴィスもあと4ケ月の刑期を残すのみだったが、ルイ・ジーンは彼に脱走をもちかける。 ルイ・ジーンが涙ながらに語るには、彼女が出所すると、大切な一人息子の赤ん坊が福祉局によって里子に出されていた。その赤ん坊を奪還するため、脱走して一緒に里親の住むシュガーランドに行ってほしいとルイ・ジーンに泣きつかれ、クロヴィスはためらいながらも脱走を決行する。 老夫婦の車に同乗して刑務所を出た二人は、途中でパトカーに追いつかれ、若いパトロール警官、マックスウェル・スライド(マイケル・サックス)の拳銃を奪ってパトカー・ジャックし、スライド警官を人質にしてシュガ―ランドに向かう。 彼らの逃避行を追うタナ―警部にベン・ジョンソン! 道中にさまざまのハプニングが起こり、犯人夫婦と人質、また、犯人夫婦とタナ―警部の駆け引きなど見どころの多い作品です。カージャックされたパトカーを追う、パトカーの長い長い列。子供を奪い返すという行動に共感した野次馬たち…。 本作の大きな魅力は何と言っても、ゴールディ・ホーンの可愛らしさではないでしょうか。その可愛らしさが、人質にされた若い警官と子供みたいに無邪気な犯人夫婦との間に奇妙な共感を生み、追いかけるターナー警部の情にも訴えてきます。彼らをもてはやす野次馬の歓迎に大喜びする演技もゴールディならではのキュートさがあります。 ニューシネマのように哀切な物語運びであるにもかかわらず、どこか温かさとユーモアを感じさせる作風は、スピルバーグの演出によるものだと思いますが、ゴールディ・ホーンの魅力も大きいのではないかと思いました。 カメラは名匠ヴィルモス・ジグモンド そして、音楽はジョン・ウィリアムズ 面白いです ぜひご覧ください カンヌ映画祭 1974年  脚本賞受賞

  • 鑑賞日 2016/7/30

    才能が詰まった傑作

    刑期を終えた母親が、脱走させた服役中の夫と共に、遠く離れた町へ里子に出された子供を取り戻そうと、パトロールカーを乗っ取って向かう。 母親は、刑期がまだ残る夫を刑務所の面会日に無理やり脱走させる。最初は同じ刑務所に面会に来ていた老夫婦の車に同乗するが、これが恐ろしいほどのポンコツ車で、遅すぎて警官の目に留まる。スキを見てポンコツ車を奪って逃げるが、すぐパトカーに追いつかれ、これでオシマイかと思いきや、今度はパトカーを警官ごと乗っ取り、走り出す。目的の町までの長い道のりが始まる。 実話に基づく作品。パトカーのハイジャック、人質、銃を持った犯人、埒(らち)があかない交渉と、内容は深刻な事件なのだが、物語はどこかユーモラスだ。冒頭のポンコツ車、ジャックされたパトカーを追う10台を超えるパトカー、ガソリンスタンドで「警察にツケといて」と言う人質になった警官、犯人の動機に同情した人たちからの沿道の応援、お祭りさわぎの途中の町…。 沿道で「私たちはポプリン」(※「ポプリン」は犯人たちの姓)という大きな紙を持って応援する人たちを見て思った。アメリカっぽいなあと。たとえ事件の犯人であろうと共感できれば、自分が正しいと信じれば主張し、応援する。 正義の味方きどりの中年男2人が警察無線を傍受し、中古車売り場に潜んでいた犯人たちをいきなり銃撃する。悪い奴らだから自らの手で始末しても構うまいというその発想は独りよがりで、恐ろしい。しかし、これもまたアメリカっぽい。 監督は「ジョーズ」の前で劇場用映画デビューのS・スピルバーグ、大げさでなく心地よい音楽は「スター・ウォーズ」より前のJ・ウィリアムス、ラストの逆光が美しい撮影は「ディア・ハンター」より前のV・ジグモンド。ついでに、夫を演じたのはのちに「ダイハード」で余計なことをしてくれるTVレポーターを演じるW・アザートン。警部を演じたB・ジョンソンが熟達の演技で画面を引き締める。才能が詰まった傑作だ。

  • 鑑賞日 2016/8/2

    犯罪者がヒーローに

    前科を理由に子供を児童福祉局に取り上げられた母親(ゴールディ・ホーン)が服役中の夫を脱獄させただけでなく警官までも人質にして、我が子奪還の逃避行をする実話ベースのクライムアクション。夫の面会に二人分の洋服を重ね着してきた妻が、トイレで服を着させてまんまと脱獄に成功するエピソードは今の刑務所の環境ではありえない牧歌的な雰囲気の産物であった。 広大なアメリカの大地をフル活用したパトカーの大群。それを凝った斜めのアングルで映し出すカメラ。若きスピルバーグ監督の才気がほとばしる演出であった。簡易トイレを巡る警察の罠とそれを見破る夫の機転。ここでの緊張感も特記しておきたい。 世論を味方につけた夫婦と彼らに徐々に感情移入していく人質警官の関係性が本作の生命線。前科者の夫婦という社会的弱者への優しい眼差しがこの警官にはあった。それは即ち警官は観客の代弁者になっていることであり、この逃避行のハッピーエンドを切望していることにもつながる。 中古車店のトレーラーハウスの中で夫婦が見ているテレビアニメ。そこで繰り返される単純で暴力的な映像は、その後の夫婦の運命を暗示しているようで印象深い。権力の暴走の前に夫婦の夢は砕かれて映画は終わる。ラストシーンを優しく包み込む黄金色の陽光が、只々美しかった。

  • 鑑賞日 2016/7/4

    やはり、傑作だった・・・・。 終わりに触れてます。

     1977年の淀川さんの「日曜洋画」以来の、5回目の鑑賞。  1975年、名画座巡りで3回鑑賞。大感動の作品だった。その思い出を壊したくなくて、なかなか再見しなかったのだが、杞憂であった。  これは絶望が終着点のロードムービーである。その絶望の直前にコメディタッチが一番増幅する。スピルバーグの監督ぶりはさすがである。  吹き替え版により、ベン・ジョンソン演ずるタナー警部の人間性がよくわかった。    絶望の果ての終着駅は、メキシコ国境のリオ・グランデ河のほとりなのであろうか。コロラド川? でも国境警備隊いたし、よく分からない。( 映画でよく見る風景。距離的にシュガーランドから遠すぎるようなので、リオグランデかどうか確信無し。この映画のあとジョン・フォードの「リオグランデの砦」を見たのだが、そうとう雄大な渓谷で、ちょっと違うかなぁ。)    金色に輝く『みなも』を、いつまでも見つめていたい美しいラスト・クレジットであった。  その署名替わりなのか、クレジット・トップで撮影のヴィルモス・ジグモンドの名前が出る。     そういえば、「さすらいのカウボーイ」の『みなも』も、ジグモンドだった。         『みなも』映画の白眉は、「ライアンの娘」「さすらいのカウボーイ」と、この「続・激突!カージャック」の3本だ!

  • 鑑賞日

    「サボテンの花」後のゴールディの出演作では、一番魅力が生きている作品。最悪の邦題さえ無ければ、もっと日本でも注目されたと思うのだけど。

  • 鑑賞日 2012/7/7

    脚本が秀逸

     初期のスピルバーグ作品にしては、ドラマが良く書き込まれているし、やり取りがいい。  ラストで、ゴールディ・ホーンを殺さなかったのにもほっとする。

  • 鑑賞日 2014/2/2

    操作される心

     やはりカンヌはだてではないという印象。前半の緊迫したシーンから次第にコメディの様相を帯びていくのだが、その過程が極めて自然。タナー警部が捜査に乗り出して話が大掛かりになってきたところからその傾向は強くなるのだが、初からみシーンが印象的だった。無線を使った「君に危害は」「ありません。彼らは96らしいです」のやり取りには笑わせてもらった(「96」は略語で異常者の意味である)。タナーの車が前後に移動する躍動感も素晴らしい。  やはりこのシーンが起点になっていたのであろう。ぞろぞろとパトカーが列をなして移動する様子を見るだけで面白く、給油のシーンも印象的。この車の数が増せば増すほど観客の気分も高揚していき、そのまま二人を応援する市民たちが集まる熱狂的なシーンに入っていく。  それぞれの役者が等身大の犯罪者、そして警官を演じていたのも特徴。それぞれが対比されてもいる。市民の声を受けて大はしゃぎをするルー・ジーンに我々も乗せられ、クロービスとスライドもその声に応える形で車内も熱気で満たされたように思えた。しかし、市民の波をかき分けて最後に映し出されたクロービスの表情は一転して暗く見える。よくよく考えてみれば、彼らが子供を取り返した後でうまく逃亡できるわけもなく、クロービス自身何か予感があったのだろう。  クロービスとスライドの見た目が非常に似ているというのも特徴である。意図的にキャスティングしたと思うのだが、鏡写しのようになっていた二人が二日間を経て自然と同調していった気がする。異常者と言ったことを謝罪するシーンも非常に印象的。立場が違えばあるいは…と思わせる暗示的なラストであった。  クロービスがルー・ジーンにラジオを消させるシーン、ライフルを持った狂集団に襲われてルー・ジーンがわざわざタナーに助けを求めるシーンなど印象的なシーンが本当に多い。タナーがライフルをたたき折るシーンも良かった。途中、射撃を止めさせるシーンがあるが、今思えばタナーには二人がスライドを殺さない確信があったのかもしれない。それ故にあそこまで逃亡劇が続けられ、あの結末を迎えたのだろう。

  • 鑑賞日

    ゴールディ・ホーンが可愛い

      スピルバーグのテレビムービー「激突」がヒットした後のこの作品が、彼の劇場用映画の第1作目だった。当時はまだ一般には無名だったのでひっそりとした公開だったが、私はこの作品がとても気に入ったので、これから期待できる若い監督が出てきたことがとても嬉しかった。もっとも、その次の作品が「ジョーズ」のような超大作になるとは夢にも思わなかったが。彼の緩急取り混ぜた演出が素晴らしかったのと、G・ホーンの天然ぶりが可愛かった。そしてB・ジョンソンが人間味のある役で素敵だった。

  • 鑑賞日 1975/3/17

    1975年、渋谷全線座でめぐり会う。傑作。

       このあと1975年中に、テアトル新宿、新宿ローヤルと廻って追っかけた。 「サボテンの花」に続く、ゴールディー・ホーンのホームラン。  スピルバーグにとっても、「ジョーズ」より遥かに上質の、劇場映画デビュー作。   ラストシーンの余韻は40年経った今でも、鮮やかに脳裏に焼き付いている。    1か月後のー   1975年4月28日、テアトル新宿で2回目。   1975年9月23日、新宿ローヤルで3回目。

  • 鑑賞日 2013/10/26

    今さら見たのかよ!という感じですが…しかも「激突!」とは全く関係のない話だというのも知らずに見たという…。正直、主人公夫婦のうち妻役のゴールディ・ホーンはキャーキャーわめいてるし、旦那は「ダイ・ハード」のクソTV屋ソーンバーグを演ってた人だったりして、あまり感情移入できないのは難点。暴走夫婦のカージャック逃走劇だったはずが、ヘンにお祭り騒ぎが盛りあがって野次馬が集まり、警察が困り顔になるあたり等は面白かったが、「スピルバーグ劇場映画処女作!」とふれこまれて湧く期待感に応えるほどではなかった。

  • 鑑賞日 1976/2/26

    スティーブン・スピルバーグのデビュー作

    1976年2月26日に鑑賞。高知・名画座にて。2本立て。同時上映は「サブウェイ・パニック」。 ゴールディ・ホーンいいです。

  • 鑑賞日 1999/3/12

    実話が元だった。

    この話は実話が元になっているようですね。 まったく知りませんでしたが。 子供を思う気持ちはわかりますが、ちょっと身から出たサビみたいな・・・。 ゴールディー・ホーンはやっぱりかわいかったですね。 こんな少しおばかというか、頼りないような感じの役は彼女にぴったりのような気がしました。

  • 鑑賞日 2011/6/25

    スピルバーグの「激突」と「ジョーズ」の間

    原題は「The Sugarland Express」。この邦題は、勿論スピルバーグの1作目「激突」がヒットしたからこうなった。子供をシュガーランド(地名)の里親に奪われたバカップル(ゴールディ・ホーンとウィリアム・アサートン)が子供を奪い返しに行き、結果的にパトカーをカージャックしてしまうという話。ラストが甘くないのもいい。スピルバーグは、この後「ジョーズ」(’75)を撮るのだから驚きだ。

  • 鑑賞日 1993/8/7

    ゴールディ・ホーンは可愛いが…

    1993年8月7日、鑑賞。 有名な傑作「激突」がテレビムービーなので、この「続・激突/カージャック」がスピルバーグ監督の映画デビュー作。 この映画、「激突」を観た後から見たかったのだが、なかなか観られず、ようやく観れたと思ったら、酷い出来であった。 しかも、「続・激突」という邦題がついているのに、全然、「激突の続編ではない」。 男女2人の逃避行を警官がゾロゾロと追いかけるという締まりのない映画だった。 ただ、ゴールディ・ホーンが可愛いかった。

  • 鑑賞日 2008/1/25

    冒頭に「実話に基づく」との付言。 一気に期待下がる。 果たして、見終わった後は 「やっぱノンフィクションはこんなもんか」 という、残念な印象。 主人公の女はちょっと救い様が無い。