PROGRAM

放送作品情報

ゼロ・ダーク・サーティ

ZERO DARK THIRTY 2012年 アメリカ / 158分 アクション 戦争 サスペンス

[PG12]ビンラディン暗殺作戦の立役者は女性だった…『ハート・ロッカー』の監督が明かす衝撃の実話
放送日時
2018年09月01日(土) 21:00 - 23:45
2018年09月02日(日) 12:00 - 14:45
2018年09月02日(日) 21:00 - 深夜 00:00
2018年09月06日(木) 10:00 - 13:00
2018年09月06日(木) 21:00 - 深夜 00:00
2018年09月11日(火) 13:00 - 16:00
2018年09月24日(月) 15:45 - 18:30
解説

『ハート・ロッカー』で女性監督初のオスカーに輝いたキャスリン・ビグローが、徹底したリサーチでビンラディン暗殺作戦の裏側に迫る。地道な取材をもとにリアルに描かれた拷問シーンなどは見る者の心情をえぐる。

ストーリー

国際テロ組織アルカイダによるアメリカ同時多発テロが発生してから2年後の2003年。首謀者オサマ・ビンラディンの居場所の手がかりがつかめない中、有能な女性CIA分析官マヤがビンラディン捜索チームに派遣される。暴力的な拷問に頼らず情報収集に努める彼女の奮闘も虚しく、捜査は進展しない。そんなある日、アルカイダ幹部と接触した同僚が自爆テロで命を落とし、この事件を境にマヤは鬼気迫る執念で捜査に没頭する。

出演

※(声優)は吹き替え版作品が放送される場合の情報です。
字幕版、吹き替え版については、放送日時横のアイコンでご確認ください。

ジェシカ・チャステイン (佐古真弓)
ジェイソン・クラーク (白熊寛嗣)
カイル・チャンドラー (根本泰彦)
ジェニファー・イーリー (深見梨加)
ほか

字幕/吹替
字幕 吹替
掲載制限
PG12
カラー/白黒
カラー
画面サイズ
ワイド
HD
※【ザ・シネマHD】にご加入の方は、
HD画質でご覧頂けます。

オススメキーワード

  • 鑑賞日 2018/8/22

    贅肉のないジェシカ

    ◎ 1年ぶり2度目の鑑賞。ドキュメンタリータッチで説明は最小限に抑えられている。そのためヒロインのマヤが今どこにいるにか分かりにくい。いろんなところに顔を出すので、世界中を飛び回っているようなのだが。 ◎ マヤの同僚でテロで殺された女性は夫も子供もいたという説明が入るが、マヤのプライバシーは全く触れられない。わずかに、高卒でCIAに抜擢されたと伝えられるのみだ。それにしても、このような贅肉のない映画のヒロインとしてジェシカ・チャスティンはよく似合う。

  • 鑑賞日 2013/12/15

    個人主義の光と影

    プロパガンダ映画ではないが、国策批判映画でもない。巨大なシステムの中で与えられた任務に没頭する一人の人間のヒューマン・ドラマ。政治的道徳的解釈を避け、あくまで一個人の視点から、ビン・ラディン殺害という極めてグローバルな出来事を描こうとした監督の意図は?最初はCIA対アルカイダという構図だったのが、最終的には彼女個人の熱意がCIA、アメリカ政府という組織を動かし、敵集団に大打撃を与えるという描かれ方。しかし結果を出したヒロインを迎えてくれる友人や帰る家はない。個人主義の光と影、というか主に影がメインの話。

  • 鑑賞日 2018/6/30

    ドキュメントのようなタッチ

    オサマ・ビンラディン氏殺害のニュースは詳報されていたが、それをドラマ化したもの。証言を集めてできるだけ忠実に映像化したのだろうドキュメントのようなタッチで緊張感がある。赤穂浪士の討ち入りみたいだ。ただそれまでの経過はやや退屈。拷問のシーンが長いが、これはテレビドラマでよく見かけるもので全体のバランスが悪い。結局ビンラディン氏がいるかどうか不明のまま突撃したことになるが、その決断の過程を描いているが最後詰めきれていない。あやふやなまま突撃ということなんだろうか。

  • 鑑賞日 2018/6/9

    大物テロリストを追うCIAの実録諜報ストーリー。

    2001年9月11日の同時多発テロ事件はアメリカにとって史上まれな大衝撃だった。大統領は対テロ戦争を宣言し、首謀者オサマ・ビンラディンの追求を始めた。アフガニスタンに軍事侵攻し、イラク戦争をも始めたが、容易に所在確認ができない。パキスタンにおいて殺害に成功したのは10年後の2011年5月2日だった。この時既に、当初の猛烈な報復意思は和らいでいた。 こんな時代背景の説明は一切なく、映画はひたすらこの間のCIA活動を一女性情報分析官の視点で描き出す。真偽さだかならぬ情報を粘り強く追う諜報活動の描写がサスペンス豊かで、引き込まれていく。CIA組織内の軋轢もアクチュアリティ高く描写され、緊張感漲っている。 人物ドラマはほぼ皆無。政治的なメッセージ性も感じられない。しかし、事件と同時代を生きた世代には様々な感興を引き起こす。目的達成後、主人公の虚脱した表情が印象的。アメリカにとってオサマ・ビンラディンへの報復とは何だったのか。テロと戦いに意味があったのか。製作者のそんな気分が見える気がした。

  • 鑑賞日 2018/6/9

    また観た

    二回目の鑑賞だが、これはやはり劇場で見るべき作品だ。テーマも家庭内の日常空間で見るには、重い。

  • 鑑賞日 2018/5/25

    ・ジェシカ・チャスティン 目的で見たが、デトロイトのキャスリン・ビグローが色濃く出た  徹底的にリアルを追求した社会派ドキュメンタリ ・最後のビンラディン暗殺作戦の緊張感、思わず関係なさそうな女性まで殺してしまうような  戦場のむなしさ、高いレベルで再現する手腕はすごい ・全体として長く、ビンラディンの存在を追う前半の流れは重苦しく退屈であった ・時間的にももう少し短いと緊張感が持続できるが途中で疲れてしまった

  • 鑑賞日 2018/5/19

    一生懸命なジェシカ

    線が細そうで実は強靭というのが、ジェシカジャスティンの真骨頂。心の動きの強弱が触感として伝わってくるようでさすが。 前半の拷問シーンや終盤の突入シーンなど、当然見たこともないが見てみたいリアルを映像として見せてくれるのは圧倒的である。 ラストの一人輸送機のシーンは、行き先も告げられない彼女の心境が虚しい。ミッションをやり終えて清々しい兵隊達とは対象的である。 彼女の執念によってビンラディンは追い詰められるわけだが、なにか特別な動機付けがあるわけでなく、単に正義感や自己顕示欲とも違う、彼女の中にある一生懸命さが駆り立てているのが印象的。 しかしながら、この監督の骨太な社会派作品は、興味深く鑑賞甲斐があるが、少々疲れる。

  • 鑑賞日 2018/4/26

    ようやく鑑賞

    ビンラディン殺害までを事実に即して淡々と描く。事実ゆえに劇的な演出などはないが、拷問シーンや突入シーンのリアリティは恐怖と緊張の圧力に目を背けたくもなる。自身の使命に首を絞められるメインの彼女には同情はできないが、ラストのあの表情は作品自体の意味にも波紋を投げる。

  • 鑑賞日 2018/3/27

    しかし嫌な映画だったな・・・。(ほめてるんです。)

    硬派だなぁ、これも。「ハート・ロッカー」はあまり気分のよくない作品だったし、この映画も嫌な場面が多いですね。それは、現実に近い描写だからなのでしょうか。 監督は、ごつい感じの、軍隊出身とかドキュメンタリー専門の監督のような人かと思ったら、典型的な「美人」だった。そこで私は少し混乱する。アメリカの王道を行き、容姿や才能から得られるあらゆる恩恵を受けてきた女性がどういう動機でこういうハードな映画ばかり撮るんだろう?・・・と思ってしまう自分のステレオタイプの先入観に気づく。普通の家の中で丸腰の家族が血を流してバタバタと倒れるのを見たりして、気持ちが揺れ動いてるときほど、わかりやすい勧善懲悪がないと辛いからな・・・。監督がどういう人かなんて、文字情報だけでわかった気になるのはやめよう・・・。 しかし嫌な映画だったな・・・。(ほめてるんです。)

  • 鑑賞日 2018/2/13

    適任

    仕事に関しては、様々な箇所や部署で能力のある人々が集まって成功させたものなのだと思います。 責任をとることを恐れる人間が多い中で、それを厭わないで自分を信じ、突き進む主人公。 確かに主人公のマヤは、この件に関しては適任だったのだと思います。 仕事をやり終えた彼女の、ラストシーンの表情や間の取り方が、“戦争”に対するこの作品の答えなのかなと思いました。

  • 鑑賞日 2018/2/8

    忘れてはいけない

    人間の記憶って怖いものだ あんなに衝撃的だった911やビンラディンの名前を、今になっては忘れかけていた 過剰な演出はないが、かといって淡々としてるわけではない リアリティがある良いバランス 何年もCIAが時間をかけて追っていたんだな ラストは緊張感の塊

  • 鑑賞日 2018/1/20

    今ひとつ立ち位置が伝わりにくく…。

    キャスリン・ビグローの作品は、『ハート・ロッカー』しか観たことがなかったので最新作『デトロイト』公開を前に『ゼロ・ダーク・サーティ』を観ました。 ビグローは、かねてから製作総指揮の『カルテル・ランド』を含めて取り上げる題材というか着眼点がいいなと思っていました。これは、タックを組んでるブレイン、脚本、製作のマーク・ボールの貢献も大きいのかと思います。彼は、社会派ビグロー像を作り上げた立役者という見方もできるのではないでしょうか? さてこの『ゼロ・ダーク・サーティ』、アルカイダの指導者、ウサマ・ビン・ラディンのアメリカ軍特殊部隊による暗殺を証言を元に描いています。報復の連鎖の虚しさをビグローはこの実話を題材に訴えたかったのだと思いたいのですが、いかんせん立ち位置がよく伝わりにくかった。アメリカCIAが捕虜拷問による捜査を展開する一方でオバマ大統領がテレビのインタビューに答え「アメリカは人権を尊重したテロ対策を実行している」と明言する報道が流れる。そんなところくらいからしか伝わってこないのが物足りない。ドキュメンタリータッチが逆に立ち位置を曖昧にしている。エモーショナルな部分が何を意味するものか今ひとつわかりにくい。 オバマ政権が積極的に採用してきた要人暗殺も言ってみれば一種のテロで、戦争ではなく暗殺であっても復讐であることに変わりはない。アメリカメディアによる偉業という形容はいかにもアメリカ第一主義的で誤りなような気がします。指導者を暗殺してもテロを根絶することは不可能であり、単に仇討ちしたい気持ちを国家的に満たしたにすぎません。少しトーンを上げて言えば、「大国アメリカがこんなこと続けていたんじゃ世界は何も変わらないよ」。ビグローはこう言いたかったのではないかと『デトロイト』公開を前に勝手に期待したい。テイストとして自分的には面白い作品というよりも興味深い作品という方がしっくりきますね。

  • 鑑賞日 2018/1/8

    2001年の同時多発テロ事件の後、2011年5月にアルカイーダの主導者ウサーマ・ビン=ラーディン殺害に至るまでのCIAの活動を、分析官マヤの視点から描いた作品。タイトルは、午前0時30分を意味する軍事用語で、ビン=ラーディンが殺害された時間を指している。 テロを受けて、諜報活動を開始したCIAであるが、ビン=ラーディンの動向は一向につかめない。作戦決行まで10年近くが必要だったということが、その困難さを表している。実際にマヤのように胆道行動をとった分析官が有力な情報をつかんだのかどうかは明らかにされていない(分析官たちの安全を図るためにも明らかにはできない)。 それでも、キャサリン・ビグロー監督は、綿密な調査の元、かなりリアルに作品を仕上げている。テロ被害者側に立つわけでもなく、かといってCIAの拷問で非人道的な扱いを受けたアルカイーダ側に同情的になるわけでもなく、淡々と起こったであろうことを描いている。敢えて言うならば、すべてが終わった時に、ジェシカ・チャステイン扮するマヤが流す涙。あの涙の理由を考えることが、必要なのだろうと思う。

  • 鑑賞日 2017/11/14

    迷惑なほど偏執的なヒロイン

    ◎ いかにも重そうな内容に2時間半を超える長尺で、なかなか手が伸びなかったが、ほかに面白そうなパッケージがなかったので遅ればせながらレンタルしてきた。結論としては、少しも冗長なところがなく、噛み応えも十分すぎるほどだった。事実に基づいているという重みを感じさせる作品だった。特に何度かの爆発シーンが切ない。 ◎ ヒロインのような人物の存在までも事実に基づくのかどうか知らないが、彼女あってのこの映画である。周りの人たち、特に直属の上司には迷惑だろう彼女の偏執的な言動がこの作品を引き締めている。

  • 鑑賞日 2013/3/2

    見ていて疲れました

    まさに執念のビンラディン追跡。 どれだけの血が流されても どれだけ心を砕かれても それが平和に至る唯一の道だと信じて突き進んだCIA。 その結果、ついに捕捉&殺害に至った。 その経緯をここまで披露しても良いのかってくらいに内実を晒すように スクリーンに映し出した作品。 確かに9・11は衝撃的な出来事だったし、 あの光景はちょっとやそっとじゃ消せない記憶です。 再びあのような惨事を起こさせないために躍起になっていたのでしょう。 それでも… モノの見方が一方的過ぎる気がする。 ビンラディンを殺害できたらテロがなくなるのか? 決してそうではない事が今現在も“テロとの戦い”が続いていることからもわかる。 なぜアラブの人々が牙をむくのか? なぜイスラムの人々が牙をむくのか? いや、牙をむかなければならないのか? その理由に対してキチンとした対処をしなければ いつまでも戦いは終わらない。 どんなにプライベートを犠牲にしても どれだけの成果を挙げようとも 心と体の両方を消耗しきっていくだけなんじゃないだろうか? 見ていて、見ているだけなのに疲れました。 可能であればイスラムの人々の、アラブの人々の、テロに走らなければならない理由の一端を見せてくれる作品でもあれば、この作品と対比してみたいなと思うのですが。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    ジェシカ・チャステインの前作からの変身ぶりに感心

    ●製作・監督は『ハート・ロッカー (2008)』に続くキャスリン・ビグロー。リアリティのある緊迫した2時間半を描き出した。お見事なり。 ●主人公マヤは高卒でCIAにスカウトされ12年目。アルカイダ専門。演じるは『ヘルプ ~心が繋ぐストーリー~』、『ツリー・オブ・ライフ』のジェシカ・チャステイン(77年生れ35歳)。前作からの彼女の変身ぶりにはさすがハリウッド女優だと感心。 ▲タイトルの「Zero Dark Thirty」とは米軍の軍事用語で、真夜中の「12:30 AM」のこと。「Zero Dark」が「00:00」、これに「Thirty」が加算されて「00:30 」となる。映画ではこの時刻にビンラディンの潜入先にネイビー・シールズが突入した。

  • 鑑賞日

    復讐の後に、何の高揚感もなく、ただ虚しい。

    この作戦は、2061年までは、国家秘密とされています。 長生きしないと、真相はわかりません。 米国政府が行っている世界規模の盗聴が良く描かれています。 米国政府があなたのメールアドレス、電話番号を入手したら、 あなたにプライバシーはなく、自由もありません。 メールアドレスや電話番号は、個人情報ではありますが、 秘密ではなく、どこからでも入手可能です。 そして、一度リストに載った名前は永遠に残ることになります。 クローン携帯電話やクローンiPhoneは、正式に契約された携帯電話と 全く同じ電話番号を 持ち、事業者側でその識別が不可能な端末であり、 第3者が利用し、盗聴できるという携帯電話やiPhoneです。 クローン携帯電話やクローンiPhoneの存在は、ベッキー不倫騒動や 「ボーン・スプレマシー」で描かれていて噂になっていましたが、 実際に存在するという現実を突きつけられると、心が折れそうになりますが、 何もしないリスクについて考えると、声を上げていかなければと思います。 以下のことを理解していないとストーリーについていけないので大変です。 ・国名、地名 ・アルカイダの人名や人間関係 ・世界各地で起きた事件 たくさんの証言や自白がありますが、真実で重要なのは僅かなので、 ウサマ・ビン・ラディンの殺害に至る過程がいかに困難なものであるかが よく描かれています。 鑑賞する人も、それなりに事前に情報を理解していないと 何がどうなっているのかさっぱりわかりません。

  • 鑑賞日

    手に汗握る緊張感

    ビンラディンを捕らえるまで裏でなにがあったのかを描いた作品。 暗い雰囲気と演出がとても緊張感がある作品になってました。

  • 鑑賞日 2016/11/11

    なんとなく切ない。

     アメリカの同時多発テロ首謀者を探し出し、抹殺する話です。テロというのはこの上ない卑怯で残忍な殺し方ですよね。今でも同時多発テロの飛行機がビルに迫る様子は覚えています。  多くのアメリカ人、そして諸国の人々が犠牲になり、そして自分の命を懸けてテロを起こした自爆テロでもありました。  この作品かなり長かったのですが、それでも長すぎるとは感じませんでした。すべての話が本当かどうかは分かりませんが、CIAがどんなちいさな情報も捨てずに調べ上げた結果だったということは分かりました。 この作品を見てテロがなくなってくれればいいと思いました。 テロも戦争と同じです。悲しみしか生まれません。

  • 鑑賞日 2016/10/20

    月面着陸思い出す胡散臭さ

    突入シーンまで眠たさが続く ただ突入シーンからは一気に息を飲む緊迫感で引き込まれた 真っ暗なシーンが続き何が行われているのか見えず部屋の照明消しました、昼間見てたら見辛かっただろう この話が真実か、本人なのか、そこは実際わかりません

  • 鑑賞日 2016/9/15

    現実への道程

    ビン・ラディンへ迫る過程をリアルタッチで描く。 拷問。機構内の軋轢。 60パーセント。95パーセント。 突入決断までの長い時間。 この結果は彼女にとって与えられた仕事の達成なのか。 建物の全体像や作戦の概略は他の同素材映画と似ていて情報の正確さを感じさせる。

  • 鑑賞日 2016/9/3

    国家的復讐

    国家的復讐を911テロから10年後に果たすまでをヒロインのCIA分析官の執念と成長を中心に午前0時30分の攻撃をネイビーシールズの具体的なプロセスを再現しつつ描く。 米国の威信をかけた復讐がかくも超法規的措置としてあるいは自国こそが正義といわんばかりの描き方はいささかその拷問シーンも含めて鼻白むものを感じるが、当事者としてのヒロインがプロフェッショナルになる過程と心情には理解できる点もあるので見ていられる。

  • 鑑賞日

    america

    終盤の突入シーンは圧巻だった。緊張感や緊迫感で涙が出たのは初めてだった。しかしあのような映像を再現してしまうことに対しての感動でもあった。

  • 鑑賞日 2016/3/7

    本当に本物か⁉️

    アルカイダの首謀者ビンラディンを追跡、発見、殺害までを描いたストーリー。まるでドキュメントを観てる様なリアリティー。一部メディアでは別人ではないかと言う憶測が流れたが その部分には一切触れていない…たま捕虜に対する拷問のあり方も問題になったが その部分にはやんわりと触れている。

  • 鑑賞日 2016/4/16

    120日以上切れ続け

    ということは一時的な怨恨ではなく、復讐心ではなく、すでに信念になっている。ビンラディン殺害達成という信念。その主人公が人間性を持っていることをムスリムに倣って髪を隠す行為で表している。隠れ家襲撃の見づらく、音楽もなしの長いシーケンスは確かに緊張感をむしろ高めるが、いかんせん事実だけに結末を知ってしまっているのが歯がゆい。壮大なネタバレということか。結局リベラルな平和希求がテーマだと思うが、最後の涙一点でしかそれを表現しないのはテーマがテーマだけに共和党に代表される保守派を忖度してのことだろう。コッポラあたりならもっとアメリカ側の残虐を前面に出しそうなものだけどね。

  • 鑑賞日 2016/3/2

    どこまでが真実なのか

    「ハートロッカー」のキャスリン・ビグロー 監督作品。 アメリカの国家機密であるビンラディン殺害までのCIAの働きをドキュメント化した映画。 テーマとその背景から、国家機密が公になるまでは、この内容にどこまで信憑性があるのかは分からないものの 一つの映画としては優秀な作品だと思う。 「ハートロッカー」もそうだったけど、この監督の演出は ハラハラドキドキ感が強く、観ていて飽きがこない。 良作だと思います。

  • 鑑賞日 2016/1/2

    恐ろしい執念

    潜伏中のビンラディンを探すことに執念を燃やすCIAの女性エージェントの話。 どんな使命感で人1人をあそこまで恨み、執念を燃やせるんだろう。 そういう意味で恐ろしかった。

  • 鑑賞日 2015/10/11

    アメリカを本気で怒らせると怖い

    アメリカを怒らせたら怖いなーと、これを観てつくづく感じた。もしあなたアメリカを脅かす行為を行っていたら、あなたの家にも突入してくるんじゃないか。そう思わせる作品だった。 ややプロパガンダの面もあるように感じた。作品は淡々と進んでいくが、手に汗握る展開となっている。 クライマックスシーンは夜のシーンなので、部屋を暗くしてみることをおすすめします。

  • 鑑賞日 2014/11/9

    「ハート・ロッカー」もなかなか観ていてしんどい映画だったけど、これはそれ以上かも。それにしても、キャスリン・ビグローってこういう作品しか撮らないのかしらん。基本的にはとても良い映画だと思う。ただ前半の拷問シーンはそれほどエグくもないけれども、長くて退屈する感は有り。主演のジェシカ・チャスティンという人が出ている映画ははじめて観たけど、なかなか良い。こういうキツめの美人は好きだなあ(´∀`)。 つい最近、AVアンプを新しいものに入れ替えたばかりのタイミングで観るのには、非常に適した映画であることは確か。何しろ音がイイ。アカデミー賞の音響編集賞を獲得したらしいけど、それもうなずける出来。音の包囲感が半端ではない。この作品を鑑賞するのに2チャンネルのスピーカーだけで鳴らすのは、勿体なさ過ぎと思う。また、特にクライマックスのビンラディンの潜伏先を急襲するシーンは非常に暗い映像が続くので、ご家庭で観る際には、部屋の中のものがいろいろ反射して光を発してしまうので、本当の暗さを体験できないのが辛い。そういう意味では、リビングシアターではいろいろ限界感じるな、やっぱり(・・;)。

  • 鑑賞日

    アメリカ版『忠臣蔵』には切腹のシーンがない

     原題""Zero Dark Thirty""は、軍事用語で深夜0時30分のことだという。  CIAの女性捜査官が、パキスタンのアボッターバードのウサマ・ビン・ラディンのアジトを突き止め、ビン・ラディン殺害作戦を実行する物語で、深夜0時30分はそのアジト急襲時刻。  本作を一言でいえば、アメリカ版『忠臣蔵』で、無念の死を遂げた藩主のために、仇敵・吉良上野介の首を取る復讐劇。  クライマックスの討ち入りまでのエピソードというのは『忠臣蔵』でも退屈だが、アメリカ版『忠臣蔵』でも冗長。実録物としては追わなければいけない史実だが、拷問シーンを含めて勿体ぶりすぎ。9.11の怨念だけではアルカイダへの拷問は正当化できないと考えたのか、討ち入りを正当化する理由を積み重ね、女性捜査官と急襲部隊が義士であると観客に思い込ませていく。  急襲部隊が討ち入るシーンは、ヘリコプターなども駆使した見どころだが、『忠臣蔵』の雪あかりがないのが残念なところで、暗視スコープだけでは映像的に何が起きているのかわからないのが恨み。炭小屋に隠れていたのがビン・ラディンなのかどうかも判然とせず、爽快感には程遠い。  もっともアメリカ人ならここで拍手喝采するのかもしれず、『忠臣蔵』が日本人にしか理解できないように、『ゼロ・ダーク・サーティ』もアメリカ人にしか理解できないのかもしれない。  問題は急襲部隊がパキスタンの主権を侵害して行われたことで、『忠臣蔵』ならルール破りは全員切腹ということでけじめをつけ、義に殉じた元藩士たちに同情が集まって、後々まで語り伝えられるというのが日本人的メンタリティだが、『ゼロ・ダーク・サーティ』では誰も切腹しない。  切腹なしは史実だから仕方がないとしても、映画的には切腹は必要なんじゃないかというのがせめてもの問題提起だが、掟破りの義士はヒーローとなってしまい、後は不問に付すというのがアメリカ人的メンタリティで、ここが『忠臣蔵』との最大の違いとなっている。

  • 鑑賞日 2015/2/17

    最後の涙

    途中まで淡々と進み眠かったけど、リアルな爆破シーンで眠気も吹っ飛んだ。 マヤが同僚の死や中々進まない作戦によって苛立ち、精神的に追い詰められていく。 最後に見せた涙は、喜びの涙や安堵の涙なんかではなく、空しさだったんじゃないか。 やられたからやり返したものの、その結果幸福感に満たされるわけではない。 「ハート・ロッカー」もそうだったけど、ビグロー監督の映画は戦争や武力行使がもたらす「犠牲者←生死関係なく」を描いていてすごい。

  • 鑑賞日 2015/2/8

    何故

    今日見ることになったのだろう? あまりにもタイムリー。 アルカイダは無くなったけど、今度はイスラム国、ISIL。 しかも日本人も犠牲になった。 アメリカは戦う力も金も勇気も覚悟もあるだろうけど、日本人にはどうだろう?

  • 鑑賞日 2015/1/12

    目には目、歯には歯…。

    互いの言い分は何処まで行っても交わる事の無い…、無限の地獄。 民衆は『拷問』は非難するのに『虐殺』には賞賛を贈る。 判断の基準が麻痺している。 人類は実に愚かなものだと感じさせられた作品です。 秀作ではあるが、見終わったあとの不愉快感は拭えない。

  • 鑑賞日 2014/12/9

    ゼロ・ダーク・サーティ

    9.11アメリカ同時多発テロから首謀者ビンラディンの暗殺までにどのような計画があったのか。その裏側の本当の真実をドキュメンタリータッチで描いたのは「ハートロッカー」でアカデミー賞を受賞したキャスリン・ビグロー監督。 前半から中盤にかけては緻密な戦略と拷問が印象的。マヤ(ジェシカ・チャスティン)が現場へ派遣されてから実際に拷問の光景を目の当たりにした時の最初の表情は仕事としての厳しい目線と純粋な人間として哀しい目線、双方の表情が垣間見れますが、段々とそれも変わっていきマヤの性格がわかってくるのが見ていて面白い。裏側での真実も興味をひくところではあるが、その中での人間同士の感情の争いにも注目したい。

  • 鑑賞日 2014/12/9

    涙の意味は…?

    ビン・ラディンをこれだけの手間とtaxpayer's money,そして大きな人的犠牲を払って抹殺しました。じゃ、中東は安定したの?アンチ米国・非イスラムの勢いは衰えたの?答えはNOである、というところがこの映画の哀しく滑稽なところ。ドキュメンタリー風に仕立てられているので、なおさらそこを感じざるを得ない。 9.11で3千人もの死者を出したアメリカが、振り上げた拳をどうおろすのか、の話でありながらCIAの野郎どもはどこまで本気なのかわからない。 主人公のマヤですら、いい所まで迫れた、と思った直後に自爆テロで同僚たちを吹き飛ばされるまでどこか腰が定まらない印象。あれがターニングポイントとなり、執念、というより執着でビン・ラディンの側近に迫っていきます。 語られなかった、なぜ高卒のマヤがスカウトされたのか、涙を流したあと、どうなったのか、が気になってしまった…。ラストシーン、輸送機に乗り込んで初めてマヤの流した涙の意味を観客に委ねた演出、ずるいなあ。

  • 鑑賞日

    映画史に残るかな?

    ストーリー展開やハラハラドキドキの緊張感は素晴らしかった^^でもこういう内容で158分間を映画館で観るのは辛い!゚゚・(>_<;)・゚゚家で少しずつ観ないと耐えられないと思います(#^.^#)突入の場面は見応えあり!ジェシカ・チャスティンも見事でした♪

  • 鑑賞日 2014/7/7

    討入りは午前零時30分でした。

    9・11のテロリズムはアメリカにとって最大級の衝撃だったのだろう。 首謀者オサマ・ビンラディンは「Dead or Alive」の賞金首になった。西部劇とそう違わない。 しかしビンラディンはしっぽも掴ませない。アルカイダ等の過激派のテロは確実にヒットし、多大なる被害を与え続けている。 当面のテロ対策か、ビンラディン確保か、CIA上層部の腰も定まらない。執念をを見せたのが本作の主人公マヤ。 高卒でリクルートされてから、実績のある仕事はない。入庁以来、ビンラディン追跡に一身を捧げる結果になった。 孤軍奮闘という言葉があるが、まさしくCIAの中でも文字通りの状態。 クライマックスのネイヴィー・シールズの極秘ミッションは、軍の協力を得たのだろう、リアルで迫力のある映像シーンとなった。 産学共同ならぬ、政府・軍・ハリウッドのトライアングルの鬱憤ばらしのような気もするが…。

  • 鑑賞日 2014/10/20

    考えさせられる

    実にヘビーな作品。 あまり戦争モノなどは好まないので、最初は「なんか淡々として眠そうだな〜」ぐらいにしか感じていなかったのですが。 増幅していく緊迫感と数々の衝撃の場面に、いつの間にか、のめり込んでいました。 と言ってもスリリングなアクションやグロテスクなシーンがある訳ではなく(拷問シーンは確かに辛いけど)、心にズシンとくる衝撃。 2時間以上もかけて描かれてきた作戦が成功したのにも関わらず、この何とも言えない後味の悪さ。 ラストで問いかけられる、 「一体どこへ向かいたいのか?」 同僚も亡くし、自らの命も危険に晒し、 ボロボロになって戦い続けてきたマヤ。 でも最後に得たものは喜びでも達成感でもなかった。 結局、正義はどこにあるのか? 平和とは、一体何なのか? その答えが存在しているとするなら、 我々人間は、いつそれを知ることができるのだろう。

  • 鑑賞日 2013/10/6

    アメリカの執念

    CIA分析官の女性を主人公に、9・11全米同時多発テロからウサーマ・ビン・ラーディンの殺害までを描いたドキュメンタリータッチのサスペンス。 アメリカの執念の凄さを痛切に感じた。 アルカイダにとっては聖戦、アメリカにとっては報復 どちらも正しいと思ってやっている行為ー 痛みと犠牲しか伴わない。 日本では、時の流れとともに、薄れて、風化しようとしていた、あの忌まわしき9・11事件を忘れることが出来ずに追い続けている人々ー 日本は復讐や報復に対する執念は希薄というか、そこまでではないような気がします。アメリカの復讐に対する価値観というか、メンタリティーのそれは日本とは違うんだな、と改めて感じました。 『目には目を歯には歯を』『水に流す』どちらがいいとは言わないが、日本人は後者なんだろうな。 登場人物のキャラクターが薄い為か、なんとなく似ていて分かりずかたった。 監督: キャスリン・ビグロー

  • 鑑賞日

    圧倒的な社会派ドキュメンタリー映画☆

    ビンラディンを暗殺するまでのドキュメンタリータッチのドラ マ映画です。 とにかくリアリティがスゴいですね!!平和ボケした日本人にと っては観て、何かを感じるべき作品ではないでしょうか!? 戦争でドンパチて感じで期待される方には不向きです。ビンラ ディンという男の解析など、情報公開ものとして観たい方に向 いてると思います。

  • 鑑賞日

    期待し過ぎたかな。

    何だか淡々としてて映像も暗いし眠かった。残念。

  • 鑑賞日 2014/9/7

    狂気

    9.11のテロに始まり、それに対するアメリカの報復を描いている。冒頭から、捕虜の拷問シーンがあり、アメリカ情報部員に対する爆破テロも描かれる。そこで展開するのは底なしの報復合戦であり、主人公が正義と信じて行うビン・ラディン捜索もその一環に過ぎない。ビン・ラディンが潜伏すると思われる屋敷の襲撃の許可が下りないのに対して、彼女は毎日経過日数をマジックで書き付けていく。これは怖い。 結局、その屋敷にはビン・ラディンがいて、射殺されるのだが、それは決してハッピーエンドではなく、新しい戦いの始まりに過ぎないのは、ラストの彼女の表情に表れている。 ドキュメンタリータッチの緊迫感あふれる演出は、この監督の得意技だろう。

  • 鑑賞日 2014/8/19

    3時間近い上映時間の内、2時間は会話シーン。残りの約40分がシールズの突入シーンだが、ドキュメンタリー・タッチの映像演出のため迫力等が伝わらない。 国際手配犯のCIA捜索チームに、実績ゼロの若い女性捜査官が参加していたというのも何か不自然さを感じた。

  • 鑑賞日 2013/2/27

    期待通り

    予想通り面白かった。前半の少し緩い感じから、徐々に緊張感が高まり、突入で最高潮を迎える演出は最高。

  • 鑑賞日 2014/8/16

    失敗しまくり

    ボクの主観なんだけどアメリカ人って失敗もいっぱいするけど失敗を糧にして何度も挑戦するってイメージがある 失敗を恐れてなにもしないイメージの日本人からするとね こーゆー映画もつくってしまうあたりアメリカ人のウツワを感じる

  • 鑑賞日 2013/3/9

    中東版忠臣蔵

    米国のCIAが911を指導したリーダーであるオサマ・ビンラディンを追い詰めるにあたって、女性職員の執念が大きな役割を果たしたという実話を、「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督、マーク・ボール脚本というコンビで映画化した話題作ですが、確かにジェシカ・チャステイン扮するヒロインが、CIAのパキスタン支局の職員として、推理を働かせてビンラディンの行方を捜してゆく過程は、推理小説を読むようにスリリングではあるものの、肝心の潜伏先への突入にはチャステインは参加せず、やきもきして結果報告を待つだけに過ぎず、些か盛り上がりに欠けています。しかし、潜伏先でのビンラディン探索劇は「忠臣蔵」で吉良上野介を探す際のハラハラを思い出させてくれ、ちょっぴり面白く感じたのでした。

  • 鑑賞日 2014/5/24

    憎しみは憎しみを生む

    最初新人で捕虜の拷問に対して正視できず怯えた表情だったマヤがやがて馴染み、プロとして容赦なく自分が拷問・尋問を行うようになり、私怨もあってアルカイダ幹部、ビン・ラディンの追跡に執念を燃やす姿が怖い。テロ、戦争は結局は殺人であり、国をあげてのことであってもその本質は変わらない。21世紀になってもやる事は何百年経っても同じなのだ。憎しみが憎しみを生み、その果てには?醜い結果しか無いわけで、分かっているのにやめることは出来ない。マヤの涙はそういったことを物語っているような気がする。

  • 鑑賞日 2014/5/19

    生々しい

    こんな世の中にいつからなってしまったんだろうって思った。 生まれたときにはすでにですがね。 拷問、爆破シーン、生々しい。 映画というより、ドキュメンタリーだな、時間追って説明している感じ。

  • 鑑賞日 2014/5/20

    ガチガチに硬派な映画だが、隙がなく全く飽きない。特に作戦の緊張感はさすが。暗い場面が意図どおり再生されていたかはわからないが、ストレスの表現として受け取った。

     

  • 鑑賞日 2013/2/22

    本作でも緊張感

    観た後はそれなりに楽しめた記憶があるのだが、時間が経って考えてみると、あまり詳しい内容は思い出せない。その程度の印象という事か……。 キャスリン・ビグロー監督作品としては、前作「ハート・ロッカー」と同様に、本作でも緊張感がたっぷりあった事は覚えている。見終わった後、妙に疲れる監督だ(笑)。

  • 鑑賞日 2014/5/6

    苦手かも

    この手の映画は苦手なジャンルかもしれない。話に入り込めなくて、最後まで観ることができなかったです。

  • 鑑賞日 2014/3/1

    ビンラディン

    女性がって考えがアメリカには無いんだな 子持ちなのに最前線って考えにくい

  • 鑑賞日 2014/3/5

    限りなくノンフィクションに近いサスペンス作品

    2011年5月2日に実行された、国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビン ラディン捕縛・暗殺作戦の裏側をジェシカ・チャスティン演じるCIAの女性分析官マヤの姿を通して描いたサスペンスです。 事件に関わった当事者達の証言を基にして構成されているので、限りなくノンフィクションに近い作品になっていますね。物語ではアルカイダ側からの視点が全く描写されず、見ている側も作中のCIAチーム以上の情報を得ることができないので、登場人物の焦りや危機感がよりダイレクトに伝わってくる気がしました。まるでドキュメンタリーを見てるかのような臨場感と緊張感に支配された、ラスト30分間にわたるビン・ラディン殺害作戦の実行シーンは圧巻です。 ジェシカ・チャスティンの演技も見事ですね。最初は明らかに怯んでいたマヤが状況を受け入れ、友を失い、追い詰められながらも成長していく過程を好演していますね。 アメリカへ帰る輸送機の中でマヤが一人静かに流した涙の意味は何だったんでしょうか。大事を成し遂げた安堵感だったのか、全てを賭けてきた目標を達成しても埋められない空虚感なのか、それとも・・・

  • 鑑賞日 2014/3/3

    アメリカによるオサマ・ビンラディン暗殺の内側を描いた作品。 最も印象に残ったのは、アメリカの強大な軍事力と圧倒的なテクノロジーによって行われたと思っていたこの作戦ですらやはり人間によって行われていたということ。 少ない人員で、たえずテロの危険にさらされながら砂浜で宝石を探すような困難なビンラディン捜索を強いられるCIA職員たち。体力も気力もギリギリのパキスタン支局に乗り込む若き女性CIA職員マヤ。高卒でリクルートされたというジェシカ・チャスティン演じるこの主人公の、作戦に燃やす異常な執念こそこの映画の全て。進まない暗殺計画に苛立ち、上司にそのまま怒りをぶつける彼女の表情が凄まじく、それが男たちの行動をうながし、証拠の乏しい暗殺計画をついに実行させる事となる。 そして最後の暗殺作戦は、実際に現場にいるかのような圧倒的なリアリティ! 部隊の暗視カメラ等、様々なアングルから描かれるそのスリリングな突入シーンは、サイレント映画から始まる全てのテクニックを駆使してこの暗殺劇を完璧に再現してみせるというハリウッドのプライドまで感じさせられた。現場へ向かうヘリの中での談笑等、殺しのプロである実行部隊の人間的な側面を描いていた事もよかった。

  • 鑑賞日 2014/2/23

    ビンラディンを殺害するまでの10年間を描いた実話を素にしたサスペンス。拷問に目を背けていた女性分析官が、自爆テロの犠牲になった親友の死をきっかけに、周囲を敵に回すほどの執念を見せる。 実話ベースの物語をあまり脚色し過ぎると、嘘っぽい映画になってしまうので頂けないが、少しばかり中だるみしてしまってないだろうか。オープニングからの緊張感を何とか持続する演出が欲しかった。ビンラディンの死体を確認したのは数人しかいないわけで、本当のところはどうなのだろうか?

  • 鑑賞日 2014/2/26

    男前 キャスリン・ビグロー

    まず、2008年9月のホテルを襲った爆破テロのシーンに度肝を抜かれる。不意を突かれて口をアングリあけたままフリーズ状態に なった。画面右からの爆風がホテルのレストランのテーブルも椅子も人間もなぎ倒す迫力は圧巻。根拠は無いが実際もこんな風になるんだろうな、と妙に信憑性がある。 主演のマヤを演じたジェシカ・チャスティンが、今回も素晴らしくて今最も期待している女優の一人である。パキスタンの支局長に、 喰ってかかる迫力の演技は見もの!自分の能力を信じ判断した事は 何がなんでも貫き、上司にでさえも逆らえるあの強さをしっかりと 表現した。「ヘルプ」にも「テイク・シェルター」でも無かった激しさを「ゼロダークサーティー」で見せてくれた。彼女の演技の幅はどこ迄広がるのだろう。全体的にまさか女性の監督が撮った作品とは思えない硬派で緊張感のあるサスペンスの色が濃く、上質な迫真の演技とシーンを堪能できる。ラストシーンでのマヤの一筋流れる涙と悲しいのか嬉しいのかわからないと言ってるかのような表情の真意は? 燃え尽きてしまった今、自分は何処に、何をしたらいいかわからない、途方にくれていると解釈すると前作の「ハート・ロッカー」の エピローグのジェームスを彷彿とさせる。 、

  • 鑑賞日 2014/2/23

    リアリティの追及

    あまりのリアルさに一瞬ドキュメンタリー映画かと誤解してしまうほどだった。キャスリン・ビグローは女性監督でありながら男くさい映画を撮る。だがその徹底したリアリティの根底には詳細の追及、生身の人間味溢れる人物描写がある。また主役のマヤはビグロー監督とジェシカ・チャスティンしか演じ、演出することは出来なかっただろう。上司に対しての激昂やラストの涙のシーンに彼女の女優としての底力を感じた。マヤだけでなく、登場人物たちの個性が光る演出だ。同僚の女性CIA捜査官のジェシカや上司など個性的な人物として演じられている。 賞レースとしては政治的な妨害があったせいでいまひとつの成績であったものの主演女優賞、作品賞並の傑作であることに疑いの余地はないだろう。

  • 鑑賞日 2014/2/15

    知らなくても世界は動いている

    すごいね。 女性が撮ってるなんて。 私は知識もなくて、あまり深い事は言えないけれど、 世界が動く為にきっと今も誰かが動いてるんだ。

  • 鑑賞日 2014/1/10

    息がつまるほどスリリング

    この事件に関しては有名なのでもちろん知っているけどニュースで見た程度の知識しかないのでどこまで事実でどこからフィクションなのかも、どこが正しくてどこが誤っているのかもわからない。 そういう細かい情報を抜きにして一つの娯楽作品として非常に面白かった。 水責めだとか前半のやけにリアルな拷問から引き込まれてしまった。ラストの暗視カメラを用いた突入シーンはかなりのもの。 こうして映画にして見ても恐ろしいのに現実のCIAはどれほど脅威で恐ろしいのか考えただけでゾッとする。 この映画では911のアメリカへのテロ行為に始まりそれに対して報復するというアメリカ側からの視点で描かれているので、一方的な部分もあると思うのでアルカイダ側からの視点でも見てみたいなと思った。 第3の男がビンラディンかどうかがはっきりしてないので作戦を決行するまで100日以上かかり作戦を決行する答えも出せてないのにも関わらず半ば強引に決行したのはなぜだったのだろうか。 殺してしまったので本当にビンラディンかもどうかもわからなくなってしまったわけだし。むしろそれが狙いだった? そして最後の彼女の涙の意味は? ようやく終わったけど仲間は戻ってこないという哀しみの涙なのか? 無事に任務完了「スッキリ」と見せかけて「モヤモヤ」が残る映画。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    突入シーンのリアリティは凄い

    正直重たい映画です。特に冒頭では音声のみとはいえ9.11が再現されるし、続く拷問シーンも残酷そのもの。よくあるアクション映画のように派手じゃない分、妙にリアルがあって恐ろしい。 ラストの突入作戦を描いたシーンは臨場感抜群で非常にリアリティがあり、まるで自分も特殊部隊の一員として作戦に参加しているような錯覚を抱かせます。 ・・・が、個人的には違和感も感じます。世界的テロの首謀者とはいえ、他国へ潜入して暗殺するなんて、これもひとつのテロなんじゃないかと思います。正義とはいったい何なのでしょう。

  • 鑑賞日 2013/10/7

    映画として非常によくできていることは認めないわけにいかない。9.11から10年にわたってオサマ・ビン・ラディンを追い続けたCIA職員の執念のドラマには、拷問、諜報、仲間の死、リスクをとらない組織上部との対立など、見せ場となる要素が満載であるうえ、ついにオサマを追い詰め射殺するクライマックスまでが、感傷をいっさい省いた、畳みかけるような手法で提示される。 実は、この実話が映画化されると聞いたときに私がいちばん期待していたのは、なぜオバマ政権が、オサマを生きたまま捕らえて裁判にかけることなく射殺する選択をしたのか、その背景が提示ないし暗示されることだったのだが、どうやら監督には、そうした政治的背景を描くことに最初から関心がなかったように見える。アメリカの対テロ戦争にどのような道義的問題があるにせよ、拷問禁止やオサマ射殺を決めた政治的選択にどのような理由があるにせよ、狂気に追い詰められながらも己の任務をこなす「現場」の兵士に寄り添うという制作姿勢は、前作の『ハートロッカー』から一貫しており、まさにそこが高く評価されているゆえんでもあろう。 しかしもちろん、実際のオサマは主人公にとってのオブセッションの対象以上のものである。たとえば主人公でなくてもよい、このミッションに関わった誰かひとりの登場人物が、まさに自分の任務に対する熱心さゆえに、カウボーイよろしく建物に踏み込んでビン・ラディンらを射殺するという選択に疑問を提示するという描写があってもよかったはずだ。そうした問いかけをこの物語から除き、政治的決定など尻目に、己にあたえられた任務に専心する者として「現場」の兵隊たちを描くこと自体、ひとつの政治的効果をもつという事実に、少なくとも同時代を生きるわれわれ観る者は自覚的であるべきだろう。 こうした禁欲を装った政治的語りをなりたたせているのは、まさに冒頭に示される死者のエコノミーにほかならない。9.11で殺されていった無垢の人々の声を、私たちは聞くことができる。だが、アメリカの無人戦闘機によって殺されていく者たちの声を、私たちは聞くことがない。あの声だけのシーンによってすでに、観客たちは、アメリカやイギリスのテロの犠牲者だけが、記憶されるべき死者としてカウントされるようなエコノミーの磁場にひきこまれているのだ。そのことに気づかせる契機はこの映画の内部にはない。映画としては見事に完結しているだけに、観る者の注意深さが試される作品だと思う。

  • 鑑賞日 2013/10/26

    緊張感

    実話を元にしているという点で結果がわかっているのに、このドキドキ感とリアリティがひしひしと伝わってきた。信念が物事を人を動かしてる点に共感。 ビンラディンの隠れ家を襲撃するシーンは見もの。

  • 鑑賞日 2013/9/8

    盛り上がらない

     う~ん、結果は解っているし。サスペンスも自爆のシーンしかないし、物足りない。オスカーが取れなくてちょうどかなァ。

  • 鑑賞日 2013/2/22

    兎に角、前半は我慢・・・

    反キャメロン派の僕としてはキャスリン・ビグローの作品はお気に入り。 160分の内130分は淡々と流れるので兎に角ジッと我慢の子・・・そうすれば最後にプレゼントが待ってるって感じの作品ですね。 ラストの突撃シーンは圧巻です、前半我慢したのでスカッとしますよ。 ジェシカ・チャステインは『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』の役どころのイメージが強いので少しビックリでした。

  • 鑑賞日 2013/9/22

    サスペンス映画としてもよく出来ている。

     政治的あるいは軍事的、さらには民族・宗教的な観点を置いて観てしまうといろいろと問題が出てきそうな題材なので、その辺はあまり考えずに見るようにした。  たとえば冒頭のCIAによる拷問シーンなどは、戦争アクション映画ではよくみかける行為だが、これが事実だったとして見ているとなにか映画として楽しめなくなってくる。アメリカ側からの視点のみで描かれイスラム側の視点などはもちろん考慮されていないので戦争ドキュメントでは重要な公平性がそもそもこの映画にはないのだから。そいう意味でそのような観点を極力除こうと努力したということなのだが、でもそれは作り手が意図するものをあえて見ないようにする行為だったかもしれない。そうしたくなるほどドキュメント映画としてもよく出来ているし、アクション・サスペンス映画としてもよく出来ている。どちらに自分の心の支点を置くかで随分と印象は変わるはずだ。  この監督の前作「ハート・ロッカー」には全く共感できなかったので本作も実は大して期待していなかったのだが。前作は戦争の現場をハンディカメラなどを使用してそれこそありのままドキュメント風に(よくあるPOV式撮影で)描くだけに終始しそこには寒々とした現実しか残らなかった。  だからその時のコメントは「これならドキュメント映像だけでよかった、映画にする必要はなかった」という感慨をもったのだが、本作はサスペンス映画としてもよく出来ていると思ったのだ。  ビン・ラーディン殺害を目標にかかげ数多の情報を整理しつつ、目標に徐々に近づいていく。その間敵の罠にはまり自爆テロをしかけられ仲間を失うという挫折も味わうCIA局員マヤ(ジェシカ・チャスティン)。映画は彼女の執念を中心に描いてゆくので視点がぶれない。  いよいよオサマの居場所が特定され、突撃するシールズ隊。しかし100%の情報ではない、その不確かさで決行する決断と緊張。この一連のシーンを見ていてなぜこんなに自分がのめり込んだのかと考えてみたら、似たようなシーンを思い出したのだ。つまり「忠臣蔵」の吉良暗殺にいたる一連のシーンと同質な緊張、緊迫感なのだった。  もちろん本作は現代のそれもごく最近の出来事ということで、より生々しく後味も決してカタルシスを得るというようなものではないのだけど。それはラストのマヤの涙に象徴されていると思う。

  • 鑑賞日 2013/9/14

    再現ドキュメンタリーとして傑作だと思います。ただ、個人的に好きかどうか聞かれると……「疲れた」という感想になってぐったりするので微妙。あと、アメリカ側の視点だけなのはコンセプトからしたらそうなんだろうけど、個人的に乗れない理由の一つでもあるかな。単純なヒャッハーではないのはいいんだけど。あとマーク・ストロングが出てるだけで映画の格が一つ上がる。

  • 鑑賞日 2013/9/6

    もの凄いことが、

    関係者の証言をもとに制作したとあるが、それでも映画は作り物、と思って見始めたのだが…。 そのドキュメンタリータッチの手法もあるのだろうが、恐ろしいほどのリアリティを感じた。 私の知らない世界ではこんなことが行われているのかと身に染みて、世間知らずの我が身を羞じた。 作り物だったら(創作の脚本だったら)クライマックスの奇襲に主人公のジェシカ・チャスティンは参加していたに違いない。 が、一番のクライマックスに主人公が参加しない。 それこそがこの物語が真実であることの証明だろう。 そこはまるで奇襲に同行したカメラマンが撮影したのではないか、と云うくらいリアルであった。 ラスト、主人公が「これからどうするんだ?」と問われる。 彼女は答えない、または、答えられない。 そして、彼女は涙する。 その涙を私はうれし涙と理解した。 事を成就したうれし涙と。 おそらくこの解釈は間違っているのだろうけれど、彼女はそれほどに頑張ったのだと私は理解した。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    ビグロウの演出力に圧倒!

     前作『ハート・ロッカー』同様、パワフルでソリッドでハードボイルドなキャサリン・ビグロウの演出に圧倒された。2時間40分があっという間に過ぎるこのサスペンス演出。ジェシカ・チャスティンが体現する、ヒロインの執念。ビン・ラディン殺害現場に正に立ち会っているような、息をのむ臨場感。

  • 鑑賞日 2013/3/8

    ビンラディンを追った作品。 長い話、酷い部分とかあるけど、秘密兵器とかそういうのがあって好き

  • 鑑賞日 2013/2/13

    作品賞は無理でも主演女優賞はあるかも

    どこまでが脚色でどこまでか真実かわからないけれどニュースでもやっていたあの白い建物を発見したあたりから、ビンラディンは本当にいるのかって解っちゃいるけどドキドキするね。作品賞は無理でも主演女優賞はあるかも。

  • 鑑賞日 2013/3/14

    予告編

    予告編の出来が良いのも考えものですね。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    キャスリン・ビグローの最高傑作

    2013年2月15日に鑑賞。前売1300円。 ジェシカ・チャスティン、ジェニファー・イーリー(CIA同僚・死)がいいです。ジェシカ・チャスティンの役は「インターステラー」と同じだ。「謎を解いた最高に有能な」研究者という点が同じである。イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」と同じような描写がある。本作の方が遥かに傑作である。 クウェート・シティに、女性が隣りに座るキャバレー(キャバクラ)がある。ラワルピンディ「白人は入って来るな」。

  • 鑑賞日 2013/3/6

    ドキュメンタリー

    面白いという表現をしていいのか迷う所だが、素晴らしいドキュメンタリーを観た気分。 主人公の狂気はあまり感じられなかったが、緊迫感あふれるストーリーと映像に釘付けになってしまった。 この監督の作品好きだなぁ。 戦争モノが続いたけど、次回作はどうなるかな?

  • 鑑賞日 2013/2/15

    マヤの姿に自分を重ねたい監督

    ちょっと長すぎるかもしれないけど、2時間半の間ずっと身を乗り出す勢いで見てました。評価されているジェシカ・チャスティンの演技ですが、多くを語らない感じや段々目が落ち凹んで(良い意味で、と言うか…)狂気じみた表情が見事。 問題の拷問シーンは想像してたより全然ぬるかったと思うんですがどうなんでしょう……。もっとすごいのやってそうじゃん。血が出なければオッケーらしいし。でもCIAを取り上げている映画って結構このウォーターボーディングの描写がある覚えがあるんだけど(『デンジャラス・ラン』とか)、やっぱり「ビンラディン殺害」という事実を描いているからこそ問題になるんでしょうか。この映画、事実を描いていることによってドキュメンタリーとフィクションの狭間にいる感じ。それにしてもオバマ大統領が「拷問の事実はない、そんなことは私が許可しない」とかなんとか力説しているトーク番組を映画内に挟んできたのは皮肉、と言うか何と言うか……。 想像してたよりずっと難しくなく、ニュースをあんまり知らない人にも非常に分かりやすく描かれていたと思います。でも、キャサリン・ピグロー監督は気高く美しい女性マヤの姿に自分を重ねたいんだろうな〜。 そういえばスーツ姿のマーク・ストロングがかっこよすぎてニヤニヤしてました。けっこんしてくれ!

  • 鑑賞日 2013/2/19

    キャスリン・ビグロー監督はミネタリーがお好き!?

    前作に引き続きキャスリン・ビグロー監督はミネタリーものを題材に選んでのだが、どの様な狙いがあるのか? 個人的には好きでない題材なので次回作は違う分野のものを期待したい。 作品は秀作です。

  • 鑑賞日 2013/2/18

    職務→執念、狂気→?

    ゼロ・ダーク・サーティ (Zero Dark Thirty) 2012年 アメリカ  ★★★★★★★★☆☆ 8点  良い作品!!これで2時間30分なのに…凄いぞ!! http://ameblo.jp/katsuyahadaoka/entry-11473453059.html スタッフキャスト  監督/製作:キャスリン・ピグロー  脚本/製作:マーク・ボール  音楽:アレクサンドル・デスプラ  出演:ジェシカ・チャステイン    ジェイソン・クラーク    ジョエル・エドガートン    ジェニファー・イーリー    マーク・ストロング 受賞  第70回ゴールデングローブ賞主演女優賞受賞       作品賞、監督賞、脚本賞ノミネート あらすじ  9.11全米同時多発テロの首謀者にして  テロ組織アルカイダの指導者、  ウサマ・ビン・ビンラディン殺害計画を  CIA全面協力により、当事者の証言を元に製作。  ビンラディンの行方を追うものの、  情報を得られない捜索チームに、  CIAアナリストのマヤが加わった。  だが、有力な情報を得られずに時だけが過ぎていく。  そんな中、同僚が自爆テロの犠牲となった事で、  マヤの中でビンラディンの捜索が  職務から狂気染みた執念へと変わっていき…。 感想  去年観た映画の中で、いや人生で!?   一番ダメだった映画の  ハート・ロッカーの監督作品と言う事で、  キャスリン・ピグロー今度はどうなんだ!?  と彼女との決着をつける為に観に行った。  結果、良かった。  ドキュメンタリー風、  上映時間2時間30分、特に見せ場無し、  盛り上げるような演出も当然無し。  それで2時間30分退屈しないってのは  相当凄いと思う。  逆に映画的手法、演出を用いずに  リアリティのあるドキュメント風だから良いのか!?  作風もハート・ロッカーと同じなのに、  なんでこんなにも評価が違ってるんだろう!?  もしやハート・ロッカー今観たら面白いのか!?  いや、それはない!!  あれがアカデミー賞作品賞受賞  というのが完全に理解できない。  ビンラディンを追い詰めたのが女性だった。  ってのがまた良い。  アカデミー賞はどうなるかな。  5部門ノミネートされてるけど。  音楽はアレクサンドル・デスプラか。  こんな作品までデスプラなのか…。  デスプラ仕事しすぎー!!  タイトルのゼロ・ダーク・サーティとは  深夜0;30を指す米軍事用語。  ビンラディン(暗号名:ジェロニモ)   殺害に至った作戦の決行時間。 台詞  生かされた私が決着をつける。 コピー  使命か、執念か。  ビンラディンを追いつめたのは、ひとりの女性だった。

  • 鑑賞日 2013/4/16

    ジェシカ・チャスティンの二の腕

    あつかう題材が題材なだけに、ドキュメンタリー的な価値ばかりに注目が集まって、映画としての評価がなかなか難しい作品。あえて誤解を承知で言えば、これは構造的には働く女性の成長物語であり、人命がかかった「プラダを着た悪魔」であり恋愛のない「恋とニュースの作り方」である。強くて美しいジェシカ・チャスティンはすでに言われているとおり、監督であるキャスリン・ビグロー自身の投影である(ひとつ付け加えるなら体格だけには憧れが投影されているかもしれない)。「ブルースチール」の頃からそのシャープな映像とキレのある演出にはさらに磨きがかかっている。でも僕はこの映画が彼女のベストではないと思う。もちろんこの映画を作ることに意義はあるけれど、虚構でもいいから良く書けた脚本の作品も観たいと率直に感じる。蛇足だが「二の腕フェチ」(僕のことだ)にとっては、ジェシカ・チャスティンの素晴らしい二の腕を見るだけでもこの映画を観る価値はある。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    敵はいったい誰だ?

    もはや、ドキュメンタリー。 突入シーンなんて、まさに。 自分のことをくそビッチと呼ぶマヤに惚れる。敵はいったい誰なんだ?

  • 鑑賞日 2013/4/13

    ビン・ラディンの死

    ビン・ラディンが隠れていた家のリアルさがたまらない。ニュースで観た映像と酷似していた。良質のドキュメンタリー映画をみたような感じを受けた。 同僚を、そして自分の使命を思い、ビン・ラディンを追い詰める主人公。彼女の正義もあれば、本映画では語られないが、米国に翻弄され続けたビン・ラディン側の正義もあるはず。ビン・ラディンの死を前に彼女が涙する。安堵感・達成感という見方もあるだろうが、人の死によって解決したと思われる問題が、さらなる憎しみをそして問題を生んでいるという事実に対するやるせなさ、の涙ではなかろうか。ビン・ラディンの死をもってすら、9.11に失った3,000もの魂をいやせるわけではない。

  • 鑑賞日 2013/4/10

    やるせない・・・

    憎しみが憎しみを生み、またそれが・・・。そう簡単に解決はできない問題なのだと言うことを改めて突きつけられた感じ。最後が本当にやるせない

  • 鑑賞日

    なぜだか後に残る

    特に後半の緊張感。エンディングでの喪失感をジェシカ・チャスティンと共有。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    158分弛緩することなく

    緊張感を持続させていた、というのはウソでちょっと後半長さを感じた。ただ戦争サスペンスもののエンタメ作品としておもしろく観ることができた。こういう題材なだけに評価は分かれそうだけど。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    長年の記録ということで、チャプターごとに進んでいくのに話の唐突感があるのは、ある種仕方ないかと思いました。 全世界注目の相手の暗殺計画で、生け捕りということが考えてなかったのであろうか。 それと最後の涙はなんだったのでしょうか。 人生の1/3か1/4を費やした相手についての焦燥感か。

  • 鑑賞日 2013/2/23

    そうか

    ラストの襲撃シーンは、やはり緊迫感があった。見終わって、パンフレットを読むと、10年間を描いているんだと気がついた。 それにしても、主人公やまわりの人物の容貌に10年間の時間の変化は感じられなかったような気がする。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    ヤバすぎだろ……。あんなに大好きな傑作『アルゴ』でさえ、この映画の前にはヌルかったと思えてしまう。 オープニングのアレが効いてるからなにやっても感情移入できる。 ゼロダークは、誰もが結果知ってるのに手から滝汗流させ、不快にさせるという異常な演出。 そして、ラスト30分の濃密すぎる突入シーンよ! 完全に映画史に楔を打ちこんだわ。

  • 鑑賞日 2013/3/20

    社会派っぽい雰囲気だけ

    いろいろ長い道のりだったと思うのでまとめるのは大変だろうということはわかりますが、消化不良の粗い脚本ですでにがっかりしました。緊張感からの爆発でとりあえず観客の注目をつないでる感じ。 あと、米兵の子供には優しい部分とか、殺したことによる罪悪感とか、主人公の落ち込んだ様子とか、そのへんの描き方が安っぽくて、ポスターのシリアス加減に惹かれた自分にとって「あ、これ違う」って感じでした。 アメリカ人の考え方はわからないけれど、個人的には、最近あった出来事をこういうありがちなエンターテイメント手法で描いてしまう感性にちょっと引いてしまいました。

  • 鑑賞日 2013/3/12

    「執念」か「使命」か

    わたしは『執念』だったと思う。 途中同僚たちが命を失ったあたりから加速するする捜索。 彼である確率100%、といってしまうとあれだから95%と、ほかを納得させるための言動がぎらぎらとしていた。緊張感でゾクゾクする作戦決行だった。 こういう映画見てるとアメリカ寄りにどうしてもなってしまう。反対側から見た同じできごとをぜひ見てみたい。彼と一緒に暮らしていた、アメリカに母親を射殺された子供たちとか、将来アメリカに攻撃する側になり、負の連鎖にならないのだろうか。

  • 鑑賞日 2013/3/18

    頭を空にしてみてほしい。

    イラク戦争の実態を、政治的なメッセージ添えることなく中立な立場から描いた「ハート・ロッカー」。 あの時は只々、ジェレミー・レナーの男らしさに感動したし、結局何が原因でこんなことになっちゃって、この作品は何が言いたいのだろうなんて考えもしなかった。 頭を空にして観ることができた作品だ。 さて、前置きが長くなったが、ハート・ロッカーの監督であるキャスリン・ビグローの最新作。 雑誌等で本作の概要を読むと「膨大な取材を元に作られた、リアルかつ中立性をもった作品」とある。 ほほー、ハート・ロッカーと同じスタンスなのね!と期待に胸を膨らませる。 そして視聴。 ん? 何かが違う… 何が違う? こんな生ぬるい拷問はリアルじゃないだろう? 別荘にいた子どもは殺さないの? 何か中途半端。 たしかに、マヤ(ジェシカ・チャスティン)が、7年という長い時間をかけ、何度も苦難や喪失を味わって辿りついたビンラディンの殺害へのプロセスというか、その描き方は丁寧で、最後の涙も良い演出だったと思う。(長い年月をかけ、やっとの思いで達成したことも、それまでに失った時間、友人を思うと…) しかしそれ以外の部分が中途半端に感じた。 やるならやりきってほしかったな… 他の方のレビューを拝見すると、やれプロパガンダだ違うだの論争。 そんな風に難しく考えずに、頭を空にして、マヤの歩みを一緒になって味わうのが1番良い視聴方法なのかな、なんて感じた。

  • 鑑賞日 2013/3/6

    ギリギリ見るに耐えられるリアル

    ビン・ラディン殺害までの過程を女性CIA分析官を中心に描いた実話。 監督(キャスリン・ビグロー)も女性、主人公も女性だけど、監督の前作「ハート・ロッカー」同様、決して女性らしい映画ではない。 テロ現場、CIA捜査のための拷問など、見るのが辛い場面、緊迫感に耐えられない演出、のギリギリのところを攻めてくる。 「ハート・ロッカー」の時も感じたけど、そのギリギリ加減がうまいなぁ、と思った。 最初は拷問を直視できなかった女性CIA分析官マヤが、最終的には女ボスみたいになっていく姿も、やり過ぎ感なく、良かった。 大量破壊兵器捜索の失敗、前回のビン・ラディン殺害計画の失敗、テロ対策で多くの民間人に犠牲を出していることなどにより、世間からの風当たりを気にしてアメリカが作戦決行にビビっていたり、拷問による捜査をやめさせたり、マヤ一人の情熱で作戦決行までこぎつけたことなどは、ほんとかなぁ?、と少々疑っちゃう部分も無くはないけど、全体的にリアルで、テロ対策の最前線ってこんななんだぁ、と見入ってしまった。 テロ現場の様子も臨場感があった。 9.11のインパクトが大き過ぎたこと、海外での出来事、あまりにしょっちゅう起きているから、ニュースでテロのニュースを見ても、正直あまり感情移入していなかったことに気付いた。 でも実際のテロは、一つ一つが普通の街中で私と同じような普通の人が一瞬で大量に殺される、えらいこっちゃな事なんだよね。 東日本大震災はまだまだ被災の最中だし風化させてはいけないという意識も大きいけど、世界で起きている戦争やテロも現在進行形で起きている大惨事。 全部他人事じゃないんだよね…。

  • 鑑賞日 2013/3/15

    主人公の執念が淡々と描かれる冷静さ。この作品にヒーローはいない。

    「アルゴ」のように胸がドキドキすることはなく、冷静さの底に横たわる静かな緊張をほのかに感じる。淡々と淡々と、ほぼ絶望的な状況の中で主人公が信念を全うしていく様子を、観客は黙って見つめているのだ。 ラストのカナリア作戦で、緊張度がアップするのは、その場にいるような生々しさのせい。 主人公もアメリカもヒーローとして描かれてはいない。ひとつの作戦が粘り強く遂行されていく。それだけ。 拷問シーンはさすがに薄めてるとおもう。実際はもっとえぐかっただろう。アメリカ正義とも思わせない、そのへんのバランスは監督手腕なのかな。舌を巻いた。 しかしアメリカを敵に回しちゃいかんね。。

  • 鑑賞日 2013/3/13

    もっと

    もっと賛否が分かる様な話かなと思っていたら、そうでもなく。 もっと踏み込んでいるのかなぁと思ったら、それもそうでもなく。 事実に基づいているので、 消火不良とまではいかないし、 充分積み上げているものも分かる。 ただ、なんだかんだ既存の視線、所謂アメリカ目線で描いているんだな、って。 それはそれでいいのだが、 情熱か復讐かと言えば、後者に思える。 という事は結局、善悪なんてつけれないという話。 どんな理由があろうとも、 アメリカ兵に目の前で親を殺された子達は… そら憎むよなって。

  • 鑑賞日 2013/3/11

    圧倒的緊迫感の中で描ききった社会派ドラマ

    9.11を描く冒頭の真っ暗な画面で始まるのは、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2000)を想起させたが、 拷問シーンから、拷問がやりにくくなり、ビン・ラディンの側近に全力をかたむけながら、 テロに遭い、テロで友を失い、それでもわずかな手がかりでビン・ラディンを追い詰める過程を 淡々と描いていく。その淡々さがクールだったがゆえに、むしろラストのマヤ(ジェシカ・チャスティン)の最後の涙は情緒に流された感があった。とはいえ、彼女が涙を流したのは事実らしい。 しかし、これを鵜呑みにはできない。監督のキャスリン・ビグローは、ビン・ラディンの居場所を突き止めたのは、彼らのチームワークであり、マヤやその他のCIA局員に凝縮した。あくまでも劇映画であるとパンフレットで語っている。 しかし、ビン・ラディンの居場所への潜入でのほとんど、自分の目線と化したように暗視用の緑色の画面などで家に潜んでいく演出は生々しかった。どこまでが事実でどこまでがフィクションなのかがわからないが、しかし立派な映画になっていた。 題名のゼロ・ダーク・サーティは、午前0時30分を意味する軍事用語で、ネイビーシールズが潜伏先に踏み込んだ時刻であるとともに、闇夜も意味するという。 ラストでマヤがどこに行く?と問われ、それに応えることなく、涙を流しているのは、今なおアメリカが、そして世界が負の連鎖から逃れていないことを告げているのだろう。ビン・ラディンを殺しても、何も解決していない。 最後に、なぜビン・ラディンをフセインのように、生け捕りにしなかったのか?その疑問に答えてくれる映画では、なかった。まさか、マヤが殺してとシールズに頼んだからではあるまい。それとも、ビン・ラディンがいるという確証が得られていなかったから、そこまでの指示が出せなかったのだろうか?

  • 鑑賞日 2013/2/23

    10年後、この映画はどんな評価を受けているのか?

    ビン ラディン追跡劇とその結末を重厚な映像と展開で描いた大作 捕虜の尋問シーンがなまなましい。言い換えれば、そんな不確実な情報に頼らざるをえないほど手詰まりな捜査状況。世論により尋問を禁止されて以後は、膨大な文書等情報と精度の低い垂れ込み情報の分析シーンが続く。時折、テロの爆破シーン等が挿入されるが、重く単調な絵面は、全編約160分の、半ばを過ぎるまで続く。息苦しいまでの緊張感は、観るものにとっては、苦行と呼んでもよいほど。 ビン・ラディン宅への突入と暗殺も、手に汗握る迫力だが、著しく達成感に欠ける。アジトを突き止めたもののターゲットは確認できず、見切り発車で、異国の個人宅への襲撃と家人の殲滅が行われる(ひどい話だ)のだから、達成感などあろうはずもがない。 キャスリン・ビグロー監督以下、当代、随一の演出チームは、さすがの手腕で画面から目そらさせないが、結局、観客は2時間の苦行とカタルシスなきクライマックスを強いられることになる。 ただし、ゆえに駄作かというとそうとも言えない。 物語は女性捜査官の視点で語られる。新米捜査官として着任した主人公は、10年という時間をへて、支局長を恫喝し、大統領の決断を左右する立場となる。ラストシーン、彼女の頬を一筋の涙が伝わるが、その表情には、犠牲を悼む気持ちも、復讐の達成感もない。費やされた膨大な時間と労力の果て、深い空虚を見出してしまったものの、茫然たる思いがあるばかりだ。アメリカという大国が経験した10年間と、それは容易に重なり合う。 その自失を共感するために、観客も、重い2時間を体験する必要があった。万人向けとは言いがたいが、卓越した演出力も含めて、この時代に観る価値のある映画。 以上が、作品に関する感想で、以下は余談。本作には、異様に雑音が多かった。尋問シーンへの政府からのクレームや、大統領選に関連した公開時期の問題。また論評の半分は、あからさまな米国プロパガンダと断じているなか、アカデミー協会が、本作に作品賞を与えるのに躊躇したのも理解できる。政治的背景は作品の完成度には関係ないと言い切りたいところだが、「またいつものアメリカンウエイかい」といったとたんテーゼがすべてひっくり返ってしまう内容だけに、軽々しく断ずることもできない。そんなわけで、表題の疑問が、今は最も興味のある点だったりする。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    CIA vs アルカイダではなく...

     ジェシカ・チャステインは、今ハリウッドで最も勢いのある役者の一人であり、今後も第一線で活躍することは間違いない。そんな彼女が主演する本作は、今後映画史を語っていく上で確実に観賞しておく必要があるだろう。  背景にウサマ殺害と言う、誰もが関心を抱かずにはいられないホットな話題を据え、ドキュメンタリー調で話を進めながらも、キャスリン・ビグローは役者で映画を魅することを忘れない。まず、チャステインの登場の仕方が唐突過ぎる。主役の登場はすなわち物語のスタートを意味する。観客は突然の幕開きに動揺を隠せず、すぐさま見たくもない拷問シーンへと突入するが、呆気にとられて目を背けることを忘れてしまう。そしてラストは、涙を流すチャステインがこの作品の象徴として映し出され、幕引きとなる。この儚い絵は、彼女の美しい横顔があってこそ造りだせたもので、主人公を女性にした最大の利点と言える。  CIAは10年間、ウサマに翻弄され続けた。軍事、経済共に世界の頂点に立つアメリカを相手にして、10年間も逃げ続けたウサマの次元の違う才能が、マヤ以外のモブ局員の純粋な恐れから伝わってくる。しかし、マヤは表情、立ち振る舞い、視線のどれをとっても常に自信を放っており、切れ者と言うよりは異常者と言う印象が持たれる(チャステイン曰くコンピューター)。後に、高卒でCIAにリクルートされたという、主人公のフィクションの様な経歴が明かされてやっとその異常さに納得がいく。そう、マヤにも次元を超えた才能があったのである。凡人の上に立つ者として、ウサマ以上の指導者としての才能とカリスマ性があった。ウサマが殺害されるにいたったのは軍事力などではない、至極簡単な原理に基づいているのである。ノンフィクションという枠組みの中で、次元を超えた存在のカリスマ性を見事に表現したチャステイン。彼女に魅了された私は、そう思わざるを得ないのである。

  • 鑑賞日

    事実のひとつとして心に留めておきたい

    本作は大きく分けて3部構成で進行する。 ・テロ実行犯に繋がる人物の拷問 ・ビンラディンに直接繋がると思われる人物との会合 ・CIA捜索チームの諜報技術 全てのシーンがシビアに描かれる。 巨額の予算をつぎ込みながらも一向にビンラディンの行方を掴むことができないCIA捜索チーム。 発見が遅れるごとに世界各国でテロが繰り返され、政府の焦りは募っていく。 いくつか手掛かりは発見するものの、確証がとれるものはひとつもなく、あと一歩のところで手詰まりになるパターンの繰り返し。 時には仕事の同僚までもテロの犠牲になり、また自らの命も狙われるようになってしまう中、次第に執念でビンラディンの行方を追うようになってしまう主人公。 命を懸けなければならない状況の中、高い分析能力だけではなく、どんな状況にも屈しない心を持った人物であったことが繊細に描かれている。 もちろん映画だから大げさに描いている部分も多々あるだろう。 だが大まかなストーリーは事実とそこまで差異はないと思う。 例え事実とすれ違った部分があったとしても、結末が間違っていなければそんなに気にすることではない。 ここでは、あの9.11アメリカ同時多発テロの主犯格であるビンラディンが、この世から確実に抹消されたという事実が一番大事なのである。 彼がどのようにして発見され、そしてどのように殺害されたのか。 本作ではその一部始終がリアルな映像で描かれているのだ。 2001年に起こったテロからおよそ10年。 ビンラディンが殺害されたというニュースはあまりにあっさりしていた。 おそらく世界の平和を望んでいる人々が一番望んでいた出来事だったであろうに。 この空白の10年間には、本作のように多大な犠牲を払った人々が数えきれないほどいることだろう。 この映画では、そのほんの一部である人物達の命がけの使命が描かれている。 もちろんこの映画を全て信じるわけではないが、ひとつの事実として心に留めておきたい話である。

  • 鑑賞日 2013/3/10

    CIAがヒロイックに描かれていないところが妙味

    CIAによるビンラディン捕縛・暗殺作戦の一部始終が女性分析官の苦闘を通して描かれている。冒頭いきなり拷問場面である。当然許されざる行為であり、取調官自身もストレスに晒される。だが拷問なしで重要な情報を得ることが難しいのもまた事実だ。八方ふさがりの中、徒に時間と費用ばかりが費されCIA全体が焦燥感に苛まれる。幹部は現場スタッフに激しく檄を飛ばすが、部下の大胆なオペレーションの提案にはリスクを恐れ二の足を踏む。やっぱりCIAも所詮お役所なのだ。迅速な情報収集、明確な情報分析、的確な作戦遂行といった姿はここにはない。世論を、予算を、政府中枢を気にしながら日々地べたを這いずり回っているわけだ。そんな風にCIAがヒロイックに描かれていないところがこの映画の妙味だと思う。ビンラディン捕縛・暗殺場面も婦女子の泣き叫ぶ中、淡々と遂行され後味悪く描かれる。作戦終了後、帰陣した特殊部隊の面々が作戦成功を喜びハイタッチする様は恰も勝利後のフットボール・チームのようだ。だがそれは彼らのその殺戮があくまで正義に則した業務であることを、自らに言い聞かせるための儀式のように見える。いづれにせよ「聖戦」だの「正義の戦い」などなく、戦争やテロは虚しく後味の悪いものであること改めて認識させられた。

  • 鑑賞日 2013/3/9

    映画としてはよく出来ていてこれだけの長尺で全く中だるみがない。 けれど「アメリカの正義」どうしても違和感があるために、主人公に共感できないので、ドキュメンタリーを見ているような気分になった ひとことも「実話」と言ってない辺りがうまいというかずるいというか。 実は反政府映画なのかもしれません

  • 鑑賞日 2013/3/9

    映画版Nスペ

    脚本、キャスティング、制作デザイン、秀逸。 時間が空き観たが、正解。満足。

  • 鑑賞日 2013/3/8

    爆発する映画

    この映画の肝は、爆発シーンだし、キャスリン・ビグローは爆発の監督だ。 街のシーンになると、ほとんど爆発が起きる。 十分に予想はしているのが、爆発のタイミング、音響、火花と煙、 実にスリリングであるし、映画の魅力に溢れている。 また、ラストの突入シーンのドアの爆破の緊張感はすばらしい。 ビン・ラーディンの殺害の緊急ニュースには驚かされたし、 いったい何が起きたのか知りたいと思っていたので、 この映画ができたと聞いたときに強烈に観てみたいと思った。 拷問されるアラブ人、爆弾テロで血を流す人。 会議室や、デスクのPCの前で疲弊していくエマ、 鉄の扉と高い壁の中で家族と暮らすビン・ラーディン。 いろいろと考えるヒントはもらったが、 映画で現代史の勉強や、事件の真相が究明できる訳ではない。 お節介な国の、クソいまいましいCIAの、クソッタレ捜査官の冷血女なのだが、 ラストシーンのエマの涙には、わたしの涙腺もシンクロしていた。 これも、映画の楽しみの一端なのだろう。

  • 鑑賞日 2013/3/3

    現実のフォローがなかったら?

    製作中に現実に米軍によるオサマ・ビンラディン殺害事件が起こってしまい、映画はこれを取込むべくして最初の構想より大きく変貌してしまった事が察せられる。慌てて撮り足された深夜の襲撃場面は意外にも凡庸な映像を並び立てたものに過ぎなかった。ポリティカル・サスペンスとしての納まりは悪くなるけど、K・ビグロー監督の表現への欲望を駆り立てるとなれば、この顛末を無視してヒロインを未だ焦燥と混沌の中に取り残す展開もまたあったかも知れない。

  • 鑑賞日 2013/2/20

    Black Site

    DEVGRU(チーム6)によるビンラディン急襲殺害をニュースで知ったとき、ビグローの映画はどうなるんだろーと思った。それは10年に及ぶビンラディン捜索を描いた映画で、数十億ドルを費やしてもCIAは追いつめることはできなかったって残念話。結局、その後も追加されて一転、無駄じゃなかったって話になっちゃった。 CIAのマヤの一途なキャラクターが秀逸。熱血でなく冷血。特に同僚を失ってからは執念だね。身の危険に晒されながら、MP5で襲撃されても諦めない。高卒でCIAにリクルートされただけあるね。オサマは100パーここにいます!その自信はなに?ジェロニモ殺害を確認して、最後はC-130貸し切りで帰国。搭乗後に見せる涙がイイね。 CIAの拷問は政治的の配慮なのか、水責めと箱詰めという手ぬるさ。証拠がないまま作戦決行に至る部分は割愛!ネプチューン・スピアー作戦の件りは25分、余計だったな。ここだけ違う映画だし、大雑把すぎる。立案、訓練、実行までの経緯とダイジェストじゃない急襲で別の映画にしてほしかった。作戦の全容はディスカバリーやナショジオの特番の方が詳しくてわかりやすいし。ステルス仕様のブラックホークが見れたのはよかった。あと、Black Siteって言葉覚えた。レオン・パネッタCIA長官って、ほんとにこんな人なの?

  • 鑑賞日 2013/3/2

    男前な映画

    なんて男前なんだろう!キャスリン・ビグロー監督は。っていうのが映画を観終わったときの第一印象。ハートロッカーも相当硬派な映画だったが、今回のゼロ・ダーク・サーティはそれ以上に硬度が増している。それも女性主人公なのにだ。想像だが、監督は主人公マヤに自己を投影しているのではないか。かっこよすぎ。   ストーリーはCIAが如何に細かい情報を集め、血のにじむような努力を繰り返しビン・ラディン殺害作戦まで漕ぎ着けたかということを、なるべく情緒性やドラマ性を排して描いたもので、画面の緊張感が半端無いです。みんなが指摘していることだろうが、最後の30分くらいの殺害作戦のシークエンスのリアリティのある画作りは凄い緊張感で呼吸をするのを忘れそうなくらいだった。それゆえ157分という長尺の映画を観終わった後は重くて、どっと疲れるタイプの映画だった。 特にアメリカの正義を声高に唱えるような映画ではなくフェアにエピソードを積み重ねてはいるが、「アルゴ」と同じく、CIAの職員が主人公なので仕方が無いのかもしれないが、やはりCIA=アメリカ礼賛映画なってしまっている部分があるように僕には思えてしまった。 また、ビン・ラディンの逮捕ではなく殺害ありきで作戦が進んでしまったことや、他国に断りも無く自分たちの作戦を実行してしまうアメリカそのものにどこかで疑問を投げかけるような視点があっても良かったのではないかと感じた。  ビン・ラディンという怪物を作り出した張本人は他ならぬアメリカという国家なのだから。

  • 鑑賞日 2013/3/2

    実話の迫力

    オープニングの9.11の犠牲者の音声から、ラストまで緊迫した画面が連続する。アメリカの軍事行動を描いた映画を観ると、覇権主義が鼻について素直に見れないことが多いのだが、この映画はアメリカ側にも多数の犠牲が出ているということを描いているので、何故ここまでビン・ラディンを追いかけるのか納得がいく。今の戦争は、武力の戦いもさることながら、インテリジェンスの戦いであることを痛感させられる。しかし、現実はこれで終わりではなく、アルカイダとの戦いの泥沼化が容易に想像される。膨大な事実を整理した脚本が見事。ジェシカ・ジャスティンは、惚れ惚れするヒロインぶりだ。

  • 鑑賞日 2013/3/2

    マヤの涙

     現代的なハイテク殺人物語なのだが、やっていることは極めて古典的な復讐劇。オサマの首を獲るという単純なミッションに向かって、男たちは、獲物を追う犬のように突っ走る。アメリカから遠く離れた砂漠の国で、莫大な金と物と人を使って成し遂げようとしていることの、本当の目的は一体何だったのか。ある者は拷問を重ねることに疲れて前線を去り、ある者は任務を果たせず更迭され、そしてある者は任務すら忘れて時を浪費する。  そこに若い女の分析官が鋭い矢を放つ。彼女は、冷徹にオサマを追い詰める。彼女は、作戦の本当の目的を理解していたのか。彼女を追い立てたのは、「本当の目的」を知っていたからではなく、同僚が自爆テロで酷い死を遂げたからだ。同僚の敵を討つ、その一点で彼女の闘志は燃え上がる。最先端の技術を駆使した情報戦と殲滅戦が動き出す。「テロとの戦い」といえば世界を覆う雲を払うかのごとき響きがあるが、その内実は、いかにも古臭い復讐に相違ないのだ。  深夜0時30分、復讐の戦いはクライマックスを迎える。男たちは果敢にその任務を果たし、オサマの首を獲る。日本の戦国時代に舞台を移し、兵士の暗視グラスを兜に変えても、物語は成立する。男たちは戦を終えて敵の大将の首と貴重な戦利品を陣地に持ち帰る。彼らのはしゃぐ様子を見ていると、男は古今東西、なんと単純な生き物なのだろうかと思う。  ミッションを百%やりとげ、たった一人の専用機で帰国するヒロインの目から涙がこぼれる。このラストカットが胸を打つ。彼女が何年もかけて果たしたことは、何だったのか。911の仇はとった。しかし、これで「テロとの戦い」は終わるのだろうか。本当の目的は敵の大将の首を獲ることなんかでは絶対に果たすことはできないことに彼女は気づき、空しさに襲われるのだ。私たちがオサマ・ビンラディン殺害のニュースに接した時のやりきれなさを、女性監督は見事に映像化した。  

  • 鑑賞日 2013/2/24

    主人公マヤに重なるキャスリン・ビグローの姿

    女性監督が多くなったとはいえ、まだまだ男社会の映画界。今日ここに至るまで、男社会の映画界の中で、彼女は散々辛酸を舐めてきただろう。 猛者の中で紅一点奮闘する主人公の姿に、キャスリン・ビグローの映画製作への執念が重なって見える。 ビン・ラディンの連絡係を追うように、ビグローも新しい企画を立ち上げる。 でも周囲から反対されるのだ。「攻撃できる理由を見つけてこい」「もっとヒットする企画を考えろ」と。 映画では周囲の女性が周到に排除され、紅一点が強調される。おそらく、ビグローにとって映画製作は孤独な戦いなのだろう。 (お前の作る映画の)「成功の可能性は60%」だと言われ、「他に君の実績は?」(映画を撮ること以外)「ありません」と答える。 意識的か無意識かわからないけれど、キャスリン・ビグローが主人公マヤに注ぐ視線が熱い。 商業的な計算とか打算とかをふっ飛ばして、「彼女は私だ。仕事中毒な私自身だ」という魂の叫びみたいなものが垣間見えた気がする。ま、気のせいかもしれないけど。

  • 鑑賞日 2013/3/1

    ビン・ラディン殺害の真実を描く社会派サスペンス

    ビン・ラディンが殺害されたニュースはあまり日本では大々的には報道されていなかった気がしますが、なんとなくその事実だけは知ってました。 ただこの映画を観てつい最近の事だと知り、自分の社会情勢の知識のなさに恥ずかしくなりました。 映画は娯楽的な要素がある反面、この映画や過去に公開された「大統領の陰謀」のように実際に起きた事件などを世界中に伝える大事な役割を持っていることを改めて実感させられました。 一部事実と違ってると指摘をされているようですが前作の「ハート・ロッカー」しかり、このような作品を作ったキャスリン・ビグロー監督に拍手を送りたいと思います。

  • 鑑賞日 2013/2/19

    隠された事実を追う映画が描くもの

     タイトルの意味するところは『午前0時30分』、米国特殊部隊がビンラディンの殺害に成功した時刻を指すという。そこに至る過程を活写する映画終盤の30分、リアリズムに徹したその描写は尋常でない。女性や子供を含む複数の家族が居住する邸宅に、完全武装で突入する特殊部隊。硬く閉ざされた扉を爆破し、抵抗する者は容赦なく撃ち殺す。戦争とは殺戮の連鎖であることをまざまざと見せつけながらも、そこがビンラディンが潜伏するアルカイダの本拠地であることで、『アメリカの正義』が貫かれるのである。  『ハート・ロッカー』で、戦場にしか生きる価値を見いだせない爆弾処理のスペシャリストを描いたキャスリン・ピグローが、ここではビンラディンの捜索に執念を燃やすCIAの女性捜査官を追ってゆく。その両者に共通するものは異常なまでの職務へのこだわりだ。そこに安易なヒロイズムは介在せず、彼らを見つめる作者の目はあくまでも冷徹だ。  真っ暗な画面に、救急電話に録音されたあの日の音声だけが流れる開巻から、中東の秘密基地に赴任した主人公が否応なく加担させられるアルカイダ・メンバーへの拷問シーンへと続く映画の前段は、これが単なるヒーローものではないことを決然と宣言する。そして、潜伏先を突き止めるまでのCIA捜査員らの活動を描く中盤は、そうした活動がいかに地道な作業の積み重ねであるかを克明に描いて、実にスリリングだ。  そして最後の30分。作戦は見事に成功し目的を達成する。だが、映画を通じて見えてくるものは何か。作者らが見せたかったものはいったい何なのか。それは決して、9.11の首謀者抹殺に成功した国家への賞賛ではあるまい。映画はただ愚直なまでに、そこにあった事実だけを提示してみせるのだ。

  • 鑑賞日 2013/2/22

    AM 0: 30

    描き出しが重要だ。 何も映し出されないスクリーン。四方八方からあの日の声や音が飛び交う。9・11。 この映画はあの日、世界中の人々が目撃した無残な瞬間から始まる。 『テロが起きた日』から描かれたストーリーはその首謀者を追い詰めるまでのスリリングな『捜査』が軸となり、誰もが知るその結末への糸口をたどるミステリアスな真実に観客を巻き込んでいく。 もしこの映画が『なぜテロは起きたのか?』の背景から描かれ、アルカイダ・アメリカ双方の中立な立場から描かれていれば、アカデミー候補に上がるほどの評価は得ていなかっただろう。 常にアメリカ1人称から描かれる作品だからこそ見える首謀者から観たアメリカに対する憎悪も読み取れる。 アメリカの功績を描いているようで、劇場を後にする観客の心にはアメリカという国家の恐ろしさを感じる仕組みが組み込まれている。演出的中立性がこの作品にはある。上手い。 「アメリカをヒーロー的に描いた作品でしょ?」と予告編を観て感じている方は是非一度見て頂きたい。 真実を掘れば掘り下げるほど果たして本当の正義はどこにあるのかと問いたくなる。 少なくとも、9・11、あのテロにより多くの尊い命が奪われた事実は拭えない。 ただ世界にはまだ目を向けられていない無残にも命を奪われている人たちが思った以上に多いのだと考えさせられるきっかけにもなる良い作品だ。

  • 鑑賞日 2013/2/27

    ラストがちょっと

    誰もが知っている実話がベースでテーマがテーマだけに派手なアクションシーンもなく淡々とストーリーが進行する中で突然の爆発シーンはドキッとさせられた。ただのストーリー進行だけだと地味で終わるところ、要所要所でサプライズ的な爆発シーンは次の展開への期待感につながり演出がうまい。社会問題にもなった捕虜の拷問シーンもぎりぎりの描写であった。ラストの突入シーンは静かな中にも緊張感ある演出で、アクション映画やサスペンス映画のラストみたいな派手な演出とは一線を画している。地味な内容なるも2時間近くの映画を飽きさせないのは演出がうまいってことかな。事実なれどラストで兵士が女性も射殺したり、既に射殺されたアルカイダ幹部に止めをさす場面はリアルな描写で映画をひきたてるものの、ちょっと引く場面でもあった。主演のジェシカ ジャスティンは今後注目。女性版デ・ニーロみたく役柄でキャラが変わるらしい。確かに「ヘルプ」の脇役のキャラと正反対であった。

  • 鑑賞日 2013/2/26

    CIAによる9・11の首謀者とされるオサマ・ビンラディン殺害計画がテーマ。ビンラディンを探すCIAの女性諜報官を主人公にしたドキュメンタリータッチの作品。ビグロー監督は、観てないけど『ハートロッカー』が評価が高いので、ちょっと楽しみではあった。 「ビンラディン殺害の真実」を描くとしており、捕虜に対する拷問のシーンもリアルに描いているため批判も出ているらしい。 拷問や盗聴などからビンラディンの居場所を探すCIA ⇒ 途中、同僚をテロで失い、ビンラディン発見に執念を燃やす主人公 ⇒ ビンラディンの居場所発見から殺害計画 といった展開なのだが、とにかく「アメリカの正義(報復)」と「主人公自身の正義(復讐)」が重なり、救いようのない(自分自身の)失望感が襲う。ドキュメンタリータッチが故に、笑いもない。笑えない。 そもそも、「テロとの戦い」という構図自体がアメリカによるプロパガンダの様相を帯びている。 そこを考えることはこの映画の本質ではないのだろうが、どうしても考えずにはいられない。 ステルスヘリがかっこいいとか、突入作戦のシールズの隊列行動がかっこいいとか、決してそういう視点では見られなかったな。 極めつけにビンラディンのコードネームが「ジェロニモ」だもんな。どこまでもアメリカ的。 現実問題として、ビンラディンの子供たちはどうなったのだろう。

  • 鑑賞日 2013/2/27

    骨太の展開。抑圧からの解放。

    映画は暗闇から始まる。「セプテンバー11」というオムニバスでイニャリトゥが使った手法である。あの短編でイニャリトゥはあの無惨な現場の声だけを流してその臨場感を鼓舞した。観る側はその暗闇の声で映画に引き込まれる。 話の大半は、アルカイダの中心に迫るアブ・アフメドという人物をCIAの女性捜査官が追いかける展開に終始する。まるで『ユージュアル・サスペクツ』のタイガーゾセに翻弄される警察のような展開。近づくけど届かない歯がゆさ。 そして政治の決断。 マヤという女性捜査官は、多くの仲間を失いながらも、確信の中で突き進む。極秘任務を推進するCIAと確信のない中で決断する長官。この二人が食堂で対峙するシーンがいい。 「これまでの実績は?」 「ありません。」 この会話で決断される。 そしてカナリアたち。 極秘任務を遂行する兵士たち。 目的地に向かうヘリは闇を貫く。 そしてビンラディンのアジトへ。暗闇の中でモニター越しに部屋を探るシーンは「羊たちの沈黙」を思わせる。レクターとクラリスの対峙。 なかなか見つからないビンラディン。まるで『忠臣蔵』の吉良。 このあたりの緊張感はうまい。 長いシーンだが飽きさせない。 緊張と抑圧の中で指揮をとるマヤ。 最後にビンラディンの遺体を確認して、一人大型戦闘機で祖国に帰る。 この涙。 達成感というより孤独感。喜びより喪失感が溢れ出す。 これをそのまま受け取ることはできない。単なるヒーローものに終わらせては、この映画の歴史的価値は半減する。 むしろCIAがかなり強力な判断で物事を進めようとする恐ろしさを見せつけてくれた。 愛国的な映画に見えて、主人公が一人流す涙の意味は、観る側の立場によって捉え方が異なるだろう。 ボーダレスの時代にリアルなレッドラインを目撃した。 怖い映画だった。

  • 鑑賞日 2013/2/26

    男性の映画ばかり撮っていた女性映画監督が描く「女性映画」

    男ばかり撮っていた女性映画監督キャスリン・ビグローの一つの到達点だと思います。 この映画の主人公であるマヤは様々な男を撮り続けたキャスリン・ビグローにしか撮れない女性像だったと思います。最初こそ人質が拷問されるところを観てドン引きしていますが、ビン・ラディンを追い続けるうちに男を使って人質を拷問するようになり、最終的にはCIAの男たちすら使いこなしていくようになっていく。この映画は怪物を追ううちに自らが怪物になっていく映画なのだと某映画評論家が述べていましたがこの変容はまさにそういうことなのだと思います。この姿をビグローが撮ったことで新たな女性像を映した女性映画にもなっているというのも凄いと思いました。ビグローはこのマヤを撮るために今まで男を撮り続けてきたんじゃないかと思えるくらい素晴らしい描写でしたね。 マヤとともにテロリストを追い続ける女性CIA、彼女は「下っ端はみんな金で動く」と考え要人を買収しようとした結果自爆に巻き込まれる。彼らは金なんかじゃなく信念で行動していたことが分かるシーンですが、信念のもとに行動しているという点では彼女もテロリストらも差がないですよね。それぞれが背負う正義というものが違うだけであって。こうした描写にこの映画の面白さがあると思います。 ビン・ラディンをついに発見し殺害に成功したけれども、この映画は音楽で盛り上げたりせず彼女の立ち姿をただ淡々と写します。作戦が成功したのになんのカタルシスもないんですよね。帰るときに「どこに行くんだ?」と聞かれても彼女は答えられない。そしてただ涙を流して映画が終わる。この作戦が成功しても誰もどこにも向かえないんですよね。アメリカでさえどこにも向かえていない。彼女は何に涙したのかというのはいろいろと意見が分かれる部分だとは思いますが、僕は彼女の涙はアメリカと重ねているのだと思いましたね。何億もかけて報復しても後には何も残らないんですよ。

  • 鑑賞日 2013/2/12

    ゼロ

    10年ほどかけて必死に探した標的を殺害することができても、 主人公が得たものはなくあったのは焦燥感だけ

  • 鑑賞日 2013/2/26

    アメリカ版忠臣蔵

    ゼロ・ダーク・サーティ 小林信一   「忠臣蔵」は好きだ。今でも旧作のテレビで放映はまず観ることにしている。さてこの映画、ストーリー展開が「赤穂浪士の討ち入り」にそっくり。理不尽なテロに耐え堪忍袋の緒が切れて最後は報復となる。ここに至る高揚感がすごくて更に最後20分以上あったろうか想像していた以上の壮絶襲撃シーンとなった。これはまさに討ち入りだ。この作品はアメリカCIAの若いエリート女性分析官と米軍が9・11ハイジャックテロからずっとオサマ・ビン・ラディンを追い続け彼とタリバンを追い詰め殺害するまでを克明に追ったドキュメンタリー風作品だが、飽きさせない理由は「忠臣蔵」のディティールがちゃんと隠されているからなのである。主役ジェシカ・チャスティン(マヤ)は大石内蔵助だ。知性と野生の葛藤と当然ある拷問シーンもリアリティに溢れる。ロンドンのバス爆破シーン、砂漠の中のゴージャスなホテルの爆破シーンなど何の前触れもなく行われるのでその音のすさまじさと惨劇に有無を言わず映画に引き込まれて行かざるを得ない。配役がどうなっているかとか映画的関心よりただテロとそれに対しての拷問のすさまじさに圧倒されている間にあっという間にラストのヘリコプターによる綿密に準備されたラディン襲撃のラストに連れて行かれる。最後の殺戮は並ではない。その阿鼻叫喚はとても劇映画とは思えない。真っ暗な中全員赤外線カメラ着用の襲撃。おそらくこれは事実に近いのだろう。兵士達は互いに成功を喜び合うのだが何かむなしい。すべて終わってマヤがたった一人の乗客として軍の飛行機に乗り涙を流す。ここが映画らしいと言えるがマヤは実際ここで泣かなかったと思う。それは私の推測。今憲法改正9条をめぐって現政権が積極的に動く気配だが日本はアメリカの軍事事情も知らずに追随すべきではない。あんな過酷なことは銃社会に生きる人たちだからこそできることだ。このテロとの戦いの極限を描いた作品を観て思うことはそういう逆説であった。復讐による解決は「忠臣蔵」で終わらせたい。

  • 鑑賞日 2013/2/26

    見応えはあった

    なんていうか、どうしても同じような題材の「アルゴ」と比べながら観てしまった。 どちらも史実をベースにしているという点では見応えがあった。 ただ「アルゴ」と比べちゃうと、映画としての盛り上がりには欠けるなぁというのが正直な感想。 おそらくは主人公のマヤをはじめとして、人物の描き込みがあまりなく、淡々とストーリーが進んでいく感じだったことが原因かと思ったり。 むしろ終盤で登場したシールズ隊員の方が、人間的で共感出来たような気がする。 それにしてもラストのビンラディン捕獲(暗殺?)作戦はみていて気が重くなったのも事実。 他国の領土でああいう作戦を実行してしまうなんて、相手がビンラディンかどうかはしらないけど、やっぱりどうかしてると思う。 そう思わせるのが制作者の意図ならば作品的には成功しているのか…。

  • 鑑賞日 2013/2/26

    恐ろしやアメリカ合衆国

    傭兵もの映画では、昔からアメリカという国はやりたい放題であった。 この作品は現実にあった話だが、襲撃場面はほとんど変わらない。 恐ろしやアメリカ合衆国・・・・。 とは言うものの、襲撃場面はドキドキした。 赤外線スコープの画像で構成しているところは、うまい作りだ。

  • 鑑賞日 2013/2/21

    無表情

     マヤは無表情だと言っていい。能面のようだ。彼女のそばで惨劇が起こったときと、ビン・ラディンの遺体をみたあとで泣く以外は、ほとんど表情に乏しい。普通ならメイクアーティストが、目に隈をつくったり、頬をこけさせたりするものだが、そんなやつれ方を一切しない。まるで、機械仕掛けの人間のようだ。しかし、ヒッチコックが「裏窓」で語ったモンタージュ理論のように、彼女の見つめている物によって彼女の表情に意味が出てくる。上司との対立、自分の予測に対する自信と、彼女は次々に対象によって感情を表していく。  いつもながらの、監督の音で驚かせる部分は素晴らしい。音響効果は卓越している。特に、途中の爆発騒ぎと、クライマックスのラディンの潜伏先への攻撃への音響は驚かされる。そうした、音響のバックアップもありながら、マヤの無表情は生かされる。そして、ラストの嗚咽に繋がる。彼女は、何故泣いたのか。計画の成功を喜んだのか、一人の人間を殺すことに加担したことに対する反省か、それともラディンが間接的に殺してきた人々のことを思ってか。私は、マヤは、とんでもないことをしてしまったと事の重大さに気付いて泣いたのだと推察する。  本作は、腰の据わったドキュメンタリータッチで描かれている。派手な音楽でごまかすこともしない。あくまで、冷静な目で事態の成り行きを見つめている。よって、マヤの無表情な顔は、監督の顔でもあるのだ。長時間に亘る作品の中で、気を抜くことはまったくできない。緊張感がはりつめたままだ。気疲れする映画だ。  私は、本作を世評ほど高くは評価しない。本件を取り扱うのに、果たして、これほどの時間を費やす必要があったのか。ジェシカ・チャスティンは、ここまでキャスリン・ビグロー監督の能面にならなければいけないのか。むしろ、多少のメイクをして、時間の経過を観客に感じさせる必要があったのではないか。冷徹なドキュメンタリータッチは監督の持ち味として良しとするが、その中にも映画的な演出が必要なのだ。(了)

  • 鑑賞日 2013/2/21

    戦争にまつわる孤独感を描かせたらこの人の右に出る監督はいないんじゃないかな。もう最高。

  • 鑑賞日 2013/2/25

    「アルゴ」と同じような感覚に・・・

    全体に緊張感というか、「アルゴ」を見たときの感覚に似ている。 大きな期待をしないで観たせいかもしれない。 それにしても・・・タイトルの意味がよく分からないなぁ・・・ 夜の0時30分ってこと? それとも30分で終わった作戦ってこと? 誰か教えてください。

  • 鑑賞日 2013/2/24

    捨象と予兆

     困難なプロジェクトに挑む女性、戸惑い、停滞、突破口、成功、虚脱感。プロットを捨象化すれば、キャリア女性の立身出世物語となる。これが本作の恐ろしさの一つである。  CIA分析官マヤのタフな仕事ぶりが本作の中軸である。彼女の仕事ぶりに甘いところはほぼなかった。これに対して同僚のジェシカはやや甘い。テロ組織の幹部クラスの人間が金で転ぶはずがない。テロ組織の幹部は有産階級出身が多く金に不自由はしていない。彼らはイデオロギーで動いているのだ。交渉の余地はない。マヤは、最後の涙の後、終わらないテロとの戦いに再び向かうだろう。予兆させる終わらない戦い。これが本作のもう一つの恐ろしさである。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    わかった!マヤはキング・ブラッドレイなんだ!

    高校卒業後、スカウトされてCIAに入った、というマヤ。 これでだけの大きな仕事に、こんなに若い女性を任命する判断って、日本じゃまずないだろうな。でも、そのために教育された人だったら、話は違うよね。 それにしても、キャサリン・ビグローは、どうしてこんなにも逃げない人間を描くんだろう。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    緊迫感はあるけど

    作りは上手いけど、決して波長の合う作品ではない。

  • 鑑賞日 2013/2/25

    最近長い映画が多い…

  • 鑑賞日 2013/2/24

    全体を通して淡々と描きながら、最後の長回しのシーンや、爆発や銃撃シーンが入ってくるタイミング等が良かったと思います。 タオルと水の拷問はルートアイリッシュでもあったけどスタンダードなのでしょうか。

  • 鑑賞日

    最も卑劣で効果的な。

    またしてもこの時期に^^; アカデミー賞戦を割るように突っ込んできたK・ビグローの最新作。 前作ハートロッカーで、その手腕を知らしめてしまった女性監督は、 ビンラディン殺害計画の内幕を(証言に基づいて)全面暴露している。 …大統領選を控えた政権陣営が震え上がったのは言うまでもない。 娯楽性を欠いた作りにはファンが期待するようなドラマはないし、 ひたすら(真実を)語る切り口に観応えをどう得るかは様々だと思う。 結局アメリカはアメリカだった。と、やっていることはそのものだ。 それを当たり前のように突きつけてくる話であり、爽快感などない。 アメリカ万歳!的な作りになっていないことは分かるが、 今作のテーマは主人公マヤの孤独な闘いであり、やはり復讐戦だ。 CIA分析官という特殊な任務に就く彼女にとって、そこに個人的な 感情や執着(他のチーム員同様)は持ち合わせていない冒頭だが、 その後の進まない捜査の進展、同僚がテロに巻き込まれ殺害される という脅威を経て、彼女が段々強い執念を帯びてくるのが分かる。 (上司への強い苛立ちは迫力満点。狂気が決断を促したってことね。) 風化されかけた(言い方が悪いけど)凶悪テロの犯人を執念を持って 捜査するためには、莫大な資金と忍耐力が必要になってくるが、 どうしてそんなに執念を燃やせるのかを考えると、やはり個人的な 恨み・辛みが一番になると思う。というよりそれがなければできない。 その先に待つものが何だとか、それをやればどういうことになるか、 そんなことは分かっていても必ず報復を遂げるのが最強国の使命で、 彼女に与えられた任務なのだから、致し方ないのである。 …というのを最後の最後まで、まざまざと体感させてくる作品なのだ。 ちなみに女というのは、勘が鋭い。これが、けっこう当たる(爆) いや、本当に笑いごとではなくて、これって実際にあるんだと思う。 だから夫の浮気とか(例えが悪い?)鼻が利くんだろうと思う。そういう 動物的な生理現象にきちんと耳を傾けてくれる組織であるのは有り難い。 とはいえ、確信が持てない潜伏先に100%!って言える自信も大したもの。 物事を決めるまではウダウダと悩んでも、一度決断したら梃子でもその 意思を曲げないっていう、頑なな意思表示も女ならでは。 あのビンラディンの最大の弱点は、鼻が利く女。だったのね。 (あれだけ用心して潜伏してるのに、見つかる時はアッサリだもんね) バカな男共(ゴメンね)は、人質を拷問にかけて仲間の名を聞きだすが、 肝心なものはそんなところから出てこない。 ところであの拷問、K・ローチのルートアイリッシュでも使われていたが ああやってタオルで水責めにした方がプールに沈めるより効果的らしい。 う~、やだ、こんなことまで知ってしまった。。 淡々と進行する作戦のクライマックスは何といっても突入シーンだが、 個人的には思ったほどスリリングではなかった(前作よりもまったく) これはどうしてか、と考えると作りものではないからか?と思った。 ネイビーシールズが着々と作戦を遂行するカッコ良さがウリなのではなく、 ブラックホークが墜落したり、施錠が開かず何度も爆破を繰り返したり、 (あれでよく3階まで辿りつけたと思う) 家族とはいえ民間人を次々と射殺してトドメまで刺す描写のリアルさに これが本当の「作戦遂行」場面なのだ、と面を喰う。 寝込みを襲うという、最も卑劣ながら最も効果的な殺害方法を遂行した といえば、日本でも歴史に名高い「討ち入り」や「変」があるけれど、 一度で確実にやり遂げるため、そういう手を使うのは万国共通だったのね。 ぞんざいに置かれた死体袋に近づき、確認するマヤの顔に笑顔はない。 達成感も高揚も感じさせないその表情に、今作の言いたいことが分かる。 操縦士の「アンタ、どこへ行きたいんだ?」に応えず、泣き崩れるマヤ。 やっとここで彼女の人間的な一面が垣間見えるが、これで終わりじゃない。 (現在も任務についているマヤの背景は、やはり何も語られなかったねぇ)

  • 鑑賞日 2013/2/24

    やはりアメリカは世界の保安官か騎兵隊か?

    目標を実現したにもかかわらず、主人公が「これからどうすれば いいのだろうか」と呆然とする表情で終わる映画として「大人は 判ってくれない」と「卒業」があるが、この「ゼロ・ダーク・サ ーティー」もまた同様である。ラストに彼女が流す涙は何に、あ るいは誰に向けられたものであろうか? それを解く鍵は、この映画の姿勢にあろう。事実から組み立てら れたこの作品は、その事実に対していかなる批評性を持っている のであろうか?この映画からは、9.11やその後の悲惨な出来事を 生み出したことへの考察は全く読み取れない。ここから読み取る ことが出来るのは、政権が変わろうとも、職制が変わろうとも、 愚直に職務を全うするこの映画の主人公マヤのような人物がいる 限りアメリカは、必ず目標を実現するという宣言のようなもので ある。 では、そのことによって観客が未来に対して希望を抱くことが出 来るかというと決してそうではない。この襲撃によってアメリカ に対して憎悪を抱いた子どもたちが、何年後かに再び新たなテロ を起こすであろう可能性を予感させる。オサマ・ビン・ラディン を殺害しても何ら解決できていないことをこの映画の作家は、ど のように考えているのであろうか? 多分、何も考えていないというか考える姿勢を放棄したのかも知 れない。そのことを糊塗する為にもサスペンスフルな映画術と主 人公のあの表情が必要なのではなかったのか。 それにしてもオサマ・ビン・ラディンをジェロニモというコード ネームで呼ぶアメリカの体質は徹底して西部劇であることがよく 判る。

  • 鑑賞日 2013/2/23

    苦い重い、そして考える

    不謹慎かもしれないが映画として面白い

  • 鑑賞日 2013/2/16

    正義も大義も不用

    158分あっという間。 感情移入なんてさせる気もないと言わんばかりに淡々と示され続ける“事実”たち。 圧倒されて目が離せない。 とても興味深かったけれど、“事実”だけなら私はドキュメンタリーを観たいと思う。 ラストシーン。 パイロットの何気ない「どこへ行く?」の問いと主人公の表情が印象深く、 劇映画としての意義を思った。 主演のジェシカ・チャスティン。 『ヘルプ』での、おバカっぽいけど純真な役柄とは好対照で、起用も巧いしそれに負けない熱演でお見事。 これまた余談ですが。 高卒でCIAからリクリートって経歴に、劇中のなによりCIAの凄さを感じる。

  • 鑑賞日 2013/2/23

    徹底したリアリティに貫かれた凄い映画です。これぞハードボイルド。観客はいきなり緊迫した追跡劇に放り込まれ2時間40分があっという間。特に襲撃シーンの臨場感は圧巻。分析官の執念と苦悩を演じたJ.チャステインの好演も光る。 傑作です。

  • 鑑賞日 2013/2/22

    あっちゅう間の156分!

    なんかドッと疲れた! こんなに緊張した映画久しぶりかも! 評判どおりの面白さでした!主演のジェシカ・チャステインがほんと魅力的〜

  • 鑑賞日 2013/2/24

    ぼくはこの映画が大嫌いだ ラストの涙が唯一の救い

    「ハート・ロッカー」でアカデミー賞を獲得したキャスリン・ビグロー監督が、米同時多発テロ「9・11」の首謀者とされるオサマ・ビンラディン暗殺作戦をドキュメンタリータッチに描いた。本作もアカデミー作品賞他、複数部門にノミネートされた。ふたを開けてみれば音響編集賞のみに終わり、ぼくは心からホッとした。 はっきり言う。ぼくはこの映画が大嫌いだ。 映画の終盤。ビンラディンが殺されてアメリカの軍事作戦が成功する。だが、そこにカタルシスはない。なぜなら観る前の周知の事実としてビンラディンは殺されたことを知っているから。どれだけドキュメンタリーっぽくみせても結果がわかっている暗殺作戦に緊張感はゼロ。それでも関心を引きつける演出、編集は見事なことは認めるが、まったく心は動かされない。 ここに史実を扱う映画の限界が示されている。 近年ではトム・クルーズ主演の「ワルキューレ」(2008年)も史実の呪縛に搦めとられた作品だった。ヒトラーの暗殺計画を実行したトム演じるシュタウフェンベルク大佐。暗殺が成功するかしないか、という視点で楽しむことはできない。ヒトラーが暗殺によって死んでいないことは誰もが知っているから。だから、史実を超えるドラマに仕立てるには、なぜ暗殺計画を大佐が企てるに至ったのか、なぜ失敗したのか、この「なぜ」の描写が欠かせい。しかし、監督のブライアン・シンガーは、暗殺計画の動機に軸を置きすぎ、失敗した過程をないがしろにしてしまった。その結果、計画にいたる後半に大失速した。 では、本作はどうか。 ジェシカ・チャステイン演じるCIAのマヤが、なぜビンラディンを追いかけるのか、動機がはっきりしないのが致命的だ。アメリカ並びに同盟国をテロから守りたいというのはCIAに勤める誰しもが心に抱いていることだろう。問題なのはマヤが中東に関わったいきさつやビンラディンに対する個人的な思いを描いた描写が一切ないことなのだ。 マヤを駆り立てるものがはっきりしないため、どれだけマヤが苦悩しようが、観ている側は感情移入できず、どこまでも他人事でしかない。 その点、「ハート・ロッカー」ではジェレミー・レナー演じる爆弾処理のエキスパートの生きざまがよく描けていた。家庭の崩壊をも顧みず、戦場での爆弾処理の仕事に打ち込み、でも人を救えない自分や無辜の民が殺される現実に我慢ができず、戦場を離れたいとも願う。でも、彼は結局、戦場に戻る。彼には戦場こそが自分の居場所だからで、「でもやるしかない」という境地の人間が描けていたために、感情移入せずにはいられなかった。 なぜ暗殺計画が成功したのかについても決定的におもしろみに欠ける。暗殺計画が成功した過程を丹念に再現した終盤でのマヤは傍観者でしかないからだ。 マヤはビンラディンの暗殺作戦に参加するでもなく、指揮を執るのでもなく、ぼくら観客と同様に傍観者として作戦を見守るだけの存在なのだ。マヤは安全地帯にいつづけるのだから、作戦に参加する顔の見えない兵士たちが死の恐怖に直面しようとも緊張感など生まれようもない。 本作は結局、マヤをとりあえずの主役に置いた史実の再現映像でしかなく、撮影手法や編集以外に何ら工夫がない。まったく評価できない。 さらに嫌悪感を抱くのは、ビンラディンを殺しても世界は変わっていない、という反省がないことだ。 ビンラディンを殺して少しでもテロへの恐怖が緩和されただろうか。ビンラディンを殺しても世界に平和は訪れていない。何も変わってない。 ビンラディンの殺害。それはアメリカが関わるアフガン戦争においての唯一の輝ける瞬間であったのかもしれない。でも、現状を踏まえると、だからどうした、とぼくはおもう。 ラストシーンは涙を流すマヤの顔のアップで終わる。 10年かけてビンラディンを追い詰めたことへの達成感と喪失感、ビンラディンを殺すために亡くなったCIAの仲間のことなどが思い浮かんでの涙なのだろうか。それとも、別の何かに感情を揺さぶられてのことなのだろうか。 どんな意味の涙でも結構なのだが、観る者の想像をかきたてるマヤの涙こそが唯一の救いだった。 でも、ぼくはこの涙だけでは数々の死を招いたアフガン戦争に対する「贖罪」にはならないとおもう。 繰り返すが、ビンラディンが死んだ今も、中東情勢は好転していない。ビグロー監督は、こうした中東の複雑な事情を観客に汲んでほしくて、マヤの涙で物語を締めくくったのかもしれないが、ぼくには物足りなかった。やはり、もっとしっかりビンラディンの死以降を描く責任があると感じた。 ラストの代案を示すならば、今のマヤの姿を描くことが一つの手段だとおもう。 中東のとある国のどこかの地。テロ容疑者の確保へ、スタッフを従えて、指揮を執るマヤ。ビンラディンなき今も、いた頃と同様、いや、いた頃よりも悪化したかもしれない中東の地で、今日もマヤは苦悩しながらも戦い続ける。 ジ・エンド。

  • 鑑賞日 2013/2/22

    ビンラディン殺害に至った経緯が客観的に描かれている。ドキュメンタリータッチのカメラワークから伝わってくる緊張感と迫力ある映像。サスペンスとしての見所も多く、長尺物の映画ではあるが、飽きる事なく最後まで観ることができた。主役のCIA局員をジェシカチャスティンが熱演。 実際この映画を観たアメリカ人の感想を聞いてみたい。当時のニュースで知る限りでは、アメリカ万歳!正義のアメリカ!という歓迎ムードで、日本人である自分は9.11を体験したわけではないからか、ただその様子を見てドン引きしたことを思い出した。

  • 鑑賞日 2013/2/22

    プロフェッショナルたち

    ビンラディン殺害に至る模様を、2011年9月11日から描く。9.11の模様は真っ黒な画面の中で飛行機の無線やビルにいた人たちの電話の交信を聞かせる。そうすることで、このテロ攻撃の残酷さを物語る。 主人公はCIAの女性局員、テロから2年後、どこかの荒涼とした砂漠地帯にある秘密基地に彼女が着任するところから始まる。そこでは拷問で容疑者に情報の白状を迫る局員の姿がある。しかし、物語はその拷問の残酷さや是非は問わない。淡々と拷問を凝視する主人公がいるだけ。彼女の仕事は、次のテロの情報を得、防止すること、ビンラディンの隠れ場所を見つけること。そのためには、拷問を否定せず、情報を集める。しかし、パキスタンの空港、ロンドン、タイムズスクエアとテロは続き、やっと見つけた手がかりと接触しようとした同僚はアフガンのCIA基地の自爆テロで亡くなってしまう。埋もれた情報の中から見つけ出した手がかりを辿ってついに隠れ家らしき場所を見つけ出す。けれども今度は長官が、確証を掴めと言う。可能性を問う長官にみなが言うのは、60%だったり70%だったりと自信が無い。しかし彼女は言い放つ。「100%。いや、それでは何かのとき困るでしょうから95%」プロの仕事に徹した人間のみが放ちうる自信だ。 いよいよ作戦の決行。現場の兵士たちは冷静だ。ステルス型ヘリ2機で現場に向かい、1機が現場で誤って墜落するも作戦を落ち着いて遂行する。隠れ家に潜む敵と見られる人間を撃ったあと、必ずとどめの銃弾を数発撃ち込む入念さと女性と子供は冷静に別室へ誘導する冷静さ。上長は部下に「子供に死体を見せないように」という指示もする。やはりここにあるのはプロフェッショナルの仕事。 ビグロー監督は、プロたちがプロとして冷静に仕事を遂行する様を淡々と描く。安易に感情を入れず、ことの是非を問わず、米国がやったことを描く。大きな判断は、国家、歴史家に任せるかというように。 ビンラディンの隠れ家で一室に集められた子供たちはどういう感情を兵士たちに持ったのだろうか。画面では一瞬しか出ないけれど、彼らの視線が気になって仕方がない。

  • 鑑賞日 2013/2/21

    直感100%の女

    『ビンラディンが潜んでいる可能性はどれくらいだ?』 標的を追いつめ、後は潜入のGOサインを出すだけとなった重大会議で マヤはユーモアに富んだ、しかし揺るぎない返答をする。 『100%って言うと皆がビビるから、90%』 彼女の心の中には、100%の確信以外ない。あとは仲間への復讐心と、 せいぜいアメリカの正義心くらい。彼女のような返答を、まず男は出来ないだろう。 高卒でリクルートされて、CIAとして任地に派遣され、家族写真の登場もなければ、 愛情表現の演出もない。ジェシカとレストランでワインを交わす やけにうっとりとしたシーンに、彼女は同性愛者なのだろうか、とすら感じた。 (ジェシカには3人の子供がいたような報道が後にされるが、これはどのCIAのことだったかは不明である) 粋の良さそうな仲間のダニエルは、拷問を繰り返すだけで遂には自分から去ってしまうし、 ジェシカも手柄を得る前に犠牲となってしまう。 こんな環境で、マヤは自分以外の誰を信じることができただろうか。 彼女はスマートだし、ビビりつつも優秀な部下たちがたくさんいる。 しかし彼らは全てマヤの直感、ただそれだけの元に命をもかけて現場に配置される。 ビンラディンを捕獲できなかった支局長として名を残すのか、それとも間違った憶測で 攻撃を仕掛け非難されるのか、男たちは自身の立場を考えどこかびくびくしている。 それに比べてマヤに守るべきものは見えてこない。ただ、自分の確信と執着心でどうにか なってしまいそうな張りつめた雰囲気が終始纏っている。 それは前作『ハート・ロッカー』で爆弾処理班のジェームズが、どんなに危険な爆発物でも 執着心の故に必ず処理をして戻ってくるような、横暴でいて天才的な素質に酷似している。 両作とも戦争がバックグラウンドにある共通項でくくれば、今回は『ハート・ロッカー』女性版 (現場には決して行かないが)とも言えるだろう。 現場から日常生活に戻った時の、もぬけの殻になったようなあの男が、真っすぐとまた 防護服に身を包んで歩いていくシーンは、映画としてのオチ的にもこれ以上ない最高の作りだった。 だが今作は、決して涙を見せなかった女が、行き場を答えられず、とめどなく涙を流す。 使命からの解放に対する安心か、それとも彼女自身の″標的″という信仰を失った悲しみか。 彼女は何処へ行くのか。それは議論の的だろう。 勇者さながら、在るべき場所に帰還したように見える前作のジェームズが選択した答えも、 彼には他にフィットするであろう行き場がなかったからである。 だとすると、彼女の涙はすぐに砂漠の風にでも乾かされるに違いない。

  • 鑑賞日 2013/2/20

    主人公とその生き様は、アメリカそのものを体現している!

    冒頭、何も映らない真っ暗な画面の中聞こえる「9.11」の時の当事者達の声。 実際の音声?じゃないとは思うけど、悲惨な現場から家族や救急隊員にかける電話の声が錯綜し、その電話の向こうで次々亡くなっていく人々を声だけで魅せることで、当時のことを観客に思い起こさせ悲しみや怒りを混み上がらせる。それはあたかも、「これから拷問したり買収したり女性も殺したりするけど、全部必要なことだったんだからね(^_-)」って“エクスキューズ”から物語が始まるんです。 ただ、今想い返してみると意外に良い作品だったのかもしれないという思いがふつふつと湧いてきてます。 事実に基づいた物語で、同じく本年度アカデミー賞にノミネートされているベン・アフレック監督主演の『アルゴ』も似た感じだけど、アレよりもヘヴィだし、あそこまで話を盛ってないね。『アルゴ』クライマックスのハラハラ演出は、さすがに事実から逸脱しすぎだよ。まぁ面白いからいいけどね。 でも158分は長いな!そんな長いとは知らなかったし、決してエンターテイメントな作品じゃないので、中盤でちょっとだけウツラウツラしちゃって突然の爆音で目が覚めた。そう、そんなに盛り上がりのない内容なんだけど、自爆テロとか突然くるからドキドキする。でも、なかなか見つからないビン・ラディンを辛抱強く追いかける主人公の心情に近づくため、あえて長い上映時間にするという演出なのかも! 【男の子心をくすぐる】 そして男の子としては、米海軍 特殊部隊SEALsの最新の装備や、ステルス・ブラックホークにアガルのは致し方なし。しかしこの墜落したステルス・ブラックホークの尾翼が残ってて、その形態が特殊だったため、当時なんじゃこりゃ!?って感じでニュースになってたみたいです。しかも劇中でこの機体が作られてた場所が「エリア51」だってんだからニヤニヤが止まらないやね。 細かいところでは、このヘリに爆弾をセットして回るシーンで、機体に乗っている隊員が機体の表面を足で踏み抜いちゃうって場面があって、エッ?なんでそんなにモロいの?って思っちゃうんだけど、これはおそらくステルス機の素材、導電性繊維の織物によって作られた電波吸収体だということを表現してるんじゃないかな? あと、AK-47自動小銃乱射シーンでは、室内での反響もあって腹に響くような低音が恐怖感をあおって、ホント怖い。それに対してSEALs側のHK416?は、サイレンサー付けてることもあって、ピシュピシュ!って感じの音でクールに仕事をこなす感じが対照的で、そういう音の演出(まぁ実際そうなんだが)ってのもうまい。 【秘めたる真実】 とにかくCIAはビン・ラディンを見つけるためには手段を問わないってことで、拷問しまくり(米国内じゃないから便宜上はOKだけど、完璧に犯罪!)だし、情報提供者に賄賂としてカウンタック買ってやるのに大金使ったり、ビン・ラディンを捕まえるためには平気で他国に領空侵犯しちゃうとか、もうやりたい放題!しまいにはこれから急襲に向かうSEALsに主人公マヤが「私のために殺してきて!」って、それ言っちゃう!?もうムチャクチャです!! でも、実はそこがこの作品のキモ!!! 最初は拷問を嫌がってたマヤも、度重なるテロを止めるためだと、拷問に荷担し、仲間を自爆テロで亡くしているうちに、テロ撲滅という「大義」より、個人的な恨み「執念」になっていく。それがSEALsに向かって言う「私のために殺してきて!」という言葉になってしまう。 確かに強固な要塞のような場所に潜んではいたが、そこには特別に兵隊がいるわけではなく、普通に(テロリストだけど)子供やおばあさんも含め、3家族が暮らしている家にアメリカの威信をかけた精鋭達が夜襲をかける。案の定抵抗らしい抵抗をするでもなく、次々に殺されていく。それは撃たれた旦那に駆け寄る武装をしていない女性であってだ。 そして隠れているビン・ラディンに対し、隊員が名前を呼びかけチラッと覗いた瞬間に問答無用で撃ち殺す。彼が銃を向けたわけではありません、もちろん「私のために殺してきて!」ってマヤが言ったからでもありません。これは最初からビン・ラディンを捕らえる作戦ではなく、彼を「処刑」する為の作戦だったということです。 【そりゃ切れないわ、連鎖】 現実、「聖戦」とするアルカイダ側に対し、最初は「正義」の名の下に攻撃をしていたアメリカも、なかなか見つからないビン・ラディンのスケープゴートとして、サダム・フセインに矛先が向いたりと、国が個人攻撃をするようになった流れが、今作の主人公マヤと重なる。 高校からCIAにスカウトされ、いきなりビン・ラディン探索を任され、過激な方法をとり探すものの同僚の死もあってテロを終わらせる為の「正義」だったのが、「私のために殺してきて!」という個人的な私怨に変わっていく。 しかしビン・ラディンを処刑したところで、テロが無くなるわけではない。突然自分の両親が目の前で殺された子供達。ビン・ラディンの遺体を本人かどうか確認するために、その場にいて泣き叫ぶ女の子に「あのおじさんの名前は?」と聞く。そんなんで「憎しみの連鎖」が絶てるわけないじゃないか! 【私なりの結論】 ラストシーン、ビン・ラディンの遺体を無言で確認したマヤは、前線基地から帰るために軍の巨大な輸送機に乗り込む。「あんた大物だね、あんた一人だけのためにこの飛行機貸し切りだよ」と、輸送機のパイロットが言う。彼は続ける「で、あんたどこに行きたいだ?」 マヤは一言も言わず涙を流す。ビン・ラディン探索に全てを捧げ、念願が叶ったはずなのに本当の目的を見失っていた自分に気付く。しかもそれを果たしたところでテロが無くなるわけではないことにも気付く。なら自分は一体何をしていたんだ。犠牲になっていった多くの人達はいったいなんのために・・・、わたしはどこに行こうとしているんだろうか・・・。 空っぽの巨大輸送機の中にポツンとひとり座る姿は、マヤの心の虚無感を表しているかのようにも観えた。 そしてそれは同時に、薄っぺらい大義名分で突き進み、段々と自分を見失っていく。国家をあげて一個人を追い詰めるために犯してきた愚行。そして犠牲者。アメリカはどこに行こうとしているんだろうか・・・。 補 足:【主人公の名前の意味】 ジェシカ・チャステイン演じる主人公のCIA分析官 マヤ。この「マヤ」という名前は、ヒンドゥー教、仏教、シーク教、ジャイナ教の礼拝用言語であるサンスクリット語で、 माया māyā マーヤーといって、「幻術、まぼろし」という意味。そして、世界の現象はすべて「幻」であり、その現象をつくりだす神のちからのことでもあり、女神だったりもするんです。 これ、元々はガウタマ・シッダールタ、つまり「釈迦」のお母さんの名前なんです。 このように主人公の名前に「この世は大いなる幻想である」という意味があるとするなら、この物語(というか真実?)そしてあのラストシーンがより深い意味を持って観るものに迫ってくる。

  • 鑑賞日 2013/2/20

    マヤ、これからどうするんだろうなあ。

  • 鑑賞日 2013/2/20

    シールズの男たちがくつろぎのひと時を過ごす作戦決行前、黒スーツ&サングラスで佇むマヤ。 やがて2機のステルスヘリが真夜中の山岳を縫い、ビンラディンの隠れ家に降り立つ。 この静かなスリルに、胸が高鳴る。

  • 鑑賞日 2013/2/20

    マヤは、これからどう生きるのか?

    ひとりの捜査官の執念が、世界を変える!それがいかに困難な事だったか、過剰な脚色無しに腰を据えて描いている。プロフェッショナルな仕事を観た気がした。マヤは、この先どう生きるのか?彼女にとても感情移入したくなる映画でした。

  • 鑑賞日 2013/2/18

    911決算報告

     ゼロ・ダーク・サーティって、軍事用語で午前0時30分のことらしい。アメリカ視点の911決算報告みたい。CIAの職員の仕事がジェイソン・ボーンみたいなものではないことはよくわかりました。しかし、大きな組織の中で個人の執念がここまで通るものなのでしょうか。実録もののようにして作ってあるけど、「ハート・ロッカー」ほどには緊迫感がなかったのは、主に情報収集戦だったからかなあ。あなり面白くはなかった。

  • 鑑賞日 2013/2/19

    映画のCIAもので過激な作戦が繰り広げられると、現実味あるのかなあと感じていたけれど、本作を観ればアメリカは何だってやるんだなと納得。不確かな情報しかない中、ステルスブラックホークを駆って、交戦中でもない国に人殺しに行くんだから。 ここまで超法規的な行動をとるとは、アメリカという巨人があの事件にどれほどに猛り狂っていたかよく伝わってくる。 個人的には、ジェシカ・チャステインの魅力がこの映画の魅力の大半を占めていた。 男性にも女性にもウケが良さそうな役者。彼女のドライな雰囲気が、このシリアスな作戦において最大限に引き出されていた。 一日本人として観ると、もう何が正義なのかはよくわからない。アメリカが自らを正義だと信じ切っているのは確かだ(皮肉でなく)。

  • 鑑賞日 2013/2/19

    リアルな一粒の涙の重み

     『ハート・ロッカー』でも感じたことですが、キャスリン・ビグロー監督は、硬質な画面作りが得意な気がします。クライマックスのビンラディンの隠れ家の急襲とその殺害のシーンでも、極めて冷静に事実のみを積み重ねて、観客の眼にリアルに写るように画面を構成、展開していました。  正直に言えば、僕はこのような演出に、物足りなさ、映画としてのサービス精神のなさを感じました。このような思いは、僕が商業映画の過剰な描写に毒されている証拠なのかも。  このタイプの映画は、派手なアクションがウリになることが多いのに、彼女はそこをぐっと抑えて、過剰な描写を避けています。この割り切りは、見事なまでに潔い。僕の感じた物足りなさは忘れて、この頑固な姿勢はやはり評価すべきなのでしょう。この一貫した演出のおかげで、「何処へ行く?」と問われたマヤがそれに答えず、ただ一筋の涙を流すラストシーンに、ものすごい事実の重みが加わっていました。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    「アタシこの10年間なにやってたんだろ・・・」

    振り返ってはみたものの 達成感というよりは疲労感 思考停止、呆然とした涙 自分は間違っていない、と思いたい 「未来は僕らの手の中」 人はみな、三十路の誕生日に、20代を振り返って、ちょっぴり泣く

  • 鑑賞日 2013/2/18

    あっという間におわった。

    アカデミーとってもおかしくない作品だと思いました。 観た感想は、日本って平和やなと思いました。 何か色々書きたいですが、何を書けばいいかが分かりません。 この作品は、みて損はないと思います。

  • 鑑賞日 2013/2/18

    だからアメリカは嫌われる

    数々の証言を元に製作されただけあって、リアリティ溢れる展開に息を飲む。今やすっかり風化しつつある同時多発テロをまざまざと思い出させてくれた。思い返せば、ニュースの生中継でワールドトレードセンターが崩壊していく様はまさに地獄絵図だったな。 主人公のマヤがどうしてそこまでしてビンラディンを追い求めたかの説明がいまいちはっきりしなかったため、彼女自身への感情移入はしづらかったが、彼女の気持ちは米国民の気持ちを代理しているわけで、そこにやわな動機なんて必要無かったのかもしれない。そもそも見せ場はクライマックスであり、ビンラディンの隠れ家に突入するシーンなわけだし。 その隠れ家で、突入部隊が次々と住民を殺していく様をあえて見せるところには閉口した。人権だなんだとうるさい連中が騒ぎ出しそうなもんだが、実際に起こったことをより忠実に見せるというキャスリン・ビグロー監督の狙い通りなのか、とにかく容赦はしない米国の姿勢はさぞかしテロリストを逆撫でするに違いない。しかしそれでもアメリカはテロに屈しない。そこにアメリカの正義がある限り。

  • 鑑賞日 2013/2/18

    本物のルポルタージュ

    ルポルタージュぽいカメラワークがドキドキはらはらをいやが上にも盛り上げる。その上高卒のCIA職員のマヤがジャンヌダルクの様に孤軍奮闘で頑張る。どこ迄実話かは分からないがほとんどじつわでもおかしくない、迫力ある悪者ビンラディン退治の映画でした。来年のアカデミー賞候補でしょう、

  • 鑑賞日 2013/2/17

    硬派!骨太!COOL!

    「ゼロ・ダーク・サーティ」 ZERO DARK THIRTY ビン・ラディンを追うCIA。 硬派だ。かっこいい。 あくまでも客観的にリアルに地道に。 「アメリカ讃歌」だと言う人もいるけれど、 アメリカが正しいとは全然言ってないと思うし、 ひとりひとりの信念がすごいかっこいい。 過度の演出や説明的な人物描写は一切ないにも関わらず。 ジェシカ・チャステインよかったですね。 長官がかわいかったw CIAの採用条件ってなんなんだろう・・・ 久々に心臓バクバクしました。80点。 (ワーナーマイカルシネマみなとみらい スクリーン1 12:25) 公開したての日曜に見たのに、空いてたな~見る人を選ぶのかな。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    ゼロダークサーティ

    9・11からオサマ・ビン・ラディンの特殊部隊による暗殺まで約10年間の攻防を描く。主人公はCIAの女性分析官だが、上司の男性所長は小物漁りだけで保身に満足する小心者のよう。ジェシカ・チャスティンの孤独と焦燥、奮闘ぶりが際立つ。突入前の最後の作戦会議でも居並ぶ男性職員がビンラディン居住の確率は60%くらいか、と曖昧な発言に終始するが、彼女だけは100%と言い切る。2時間40分くらいの長時間だが全くダレルことなく緊張感溢れる描写の連続。控えめなアレクサンドラ・デプラの音楽もいい。ビグロー監督は前作の「ハートロッカー」よりもさらに完成度が高い。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    どこまでが真実でどこからがフィクションなのかは分からないが、全編通しての緊張感に、背筋が寒くなりながら手には汗握る時間を過ごした。主人公に感情移入する事なく、冷酷なまでに物語が進行し、それに身を任せ、あっという間にエンディングを迎える。決して短い映画ではないが、長さを感じることはない。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    恐ろしく地味で地道なCIA

    相変わらずハードボイルドなタッチのキャスリン・ビグローではあるが、「ハートロッカー」のような常にギリギリのテンションで進行するわけではなく、全体としては冷静で淡々としたトーンで作られている。 大量の資料からパターンを見いだし、ビンラディンに続く人脈にじりじりと迫っていく。 スパイ映画のようなトリッキーな潜入をするわけでもなく、地道に捜査を積み上げて隠れ家に迫る課程は、実話だけが持つリアリティの面白さを体験させてくれる。 そんなガチガチの地道な展開を覆すように最後の戦闘シーンではエリア51製のステルスブラックホークが登場したり、どこかの映画よろしくまたブラックホークが墜落したりと、ウソのような展開がまた面白い。 「やられたら、やり返す」報復の連鎖の末に、己の目的をかなえた主人公に去来するのは虚無。 淡々としたトーンが冷ややかな絶望感を演出しているところがとても良い。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    私のためにやつを殺して

    政治的な映画のように見えて、実はビンラディンを殺すしか自分の存在意義を示せなくなった崖っぷちキャリアウーマンの栄光と虚無を描いた人間ドラマ。 我々は結末をすでに知っているため、見どころの焦点は「いつ」「どのようにして」という部分であるが、これは真綿でジワジワと首を絞めるようにとらえどころがない。 ふとした情報が前進のきっかけになったり、ローラー作戦で地道に拠点を探したりと、カタルシスとは程遠い地道な拷問につぐ拷問、調査につぐ調査で、それでも最後のきっかけになるのは彼女の「私のためにやつを殺して」という一言であったりする。 強襲シーンも淡々と出来事を再現していくかのような地味さで、派手なオーケストラもなければ、疾風迅雷のカットワークもなく、えっちらおっちらと建物に侵入し、ドアを爆破、クリアリング、ドアを爆破の繰り返し。当然周囲の住民にも筒抜けで、なんだなんだと野次馬が集まり始めるに至って、よくぞまあ作戦が成功したものだと思ってしまう。 だけど、その徹底したリアリズムこそがこの映画を半端無い緊張感で貫いており、心地よい疲労と脱力感に大変満足でした。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    なかなかにしんどい映画だった。 内容としては、アメリカが描くのだからこうなるだろうなという感じか。 10年を描かなければならない必要からだろうけれど、 途切れ途切れになるエピソードが、うまく入ってこない。 比べてはいけないのだろうけど「ハートロッカー」の方が訴えてくるものがあった。 現在の戦争とはいかなるものなのか、 その現実を知ることはできる。 自分が生きている同じ世界とは思えない。 ジェシカ・チャスティンが凄いということは、よくわかる。 「ヘルプ」「ツリーオブライフ」とも全く違って、 しかも、10年という年月がもたらす変化と変化しないものの両方を表現できている。 端役では、ジョージと長官が良い感じだった。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    これも映画

    アカデミー賞最有力候補といわれた本作品。“CIA全面協力”“衝撃の実話、解禁”などの宣伝文句が並んでいるのだが、題材を考えるとこれを映画館で映画として観ていていいのかな?と考えてしまった。主役の情報分析官マヤのラストシーンはどう解釈してよいのやら。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    点在する弱さ

    テロリスト対CIAのマッチョな攻防の中心に年若い女性がいて、テロリストたちの周辺にも家族や住民といった女性や子供たちがいる。 または捕虜に対する拷問を繰り広げる非情と見えるCIA職員にも、メンタルに限界がある。 力の渦巻く中に点在する弱さの描き方がすばらしい映画だった。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    使命と虚無感

    物足りなささえ感じてしまったのは、それだけ忠実に、余計な演出を加えずに 究極にまでリアルを求め再現されていた証拠だろう。 上映時間158分を感じさせられないほど引き込まれ、観終わった後は何とも言えない虚無感のようなものを 感じてしまう。 殺された者と、生き残ったものの使命感。憎しみの連鎖。。 鑑賞日 2/17(日) 劇場8番 J-6

  • 鑑賞日 2013/2/17

    エンドロールで溜め息が出る

    いい意味の溜め息ではなかったかな。 やっと終わった…、という思いから出た溜め息。 その、やっと終わったというのは上映時間が2時間を越える作品だからではない 主人公に入り込むほどに、感情からその溜め息が生まれるだろう。 疲れた。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    フェアで冷静な視点

    この監督の前作「ハート・ロッカー」も、女性監督とは思えないフェアで冷静な視点に 驚かされたが、今作でも同じ手法でより大きなテーマに挑戦して、それを描ききるのに成功している。 拷問のシーンの描写は控えめにしても、善悪の観念を廃してひたすら任務を遂行していく 女性ジャーナリストの凛とした姿を描いている。 そして、主人公の今後の人生がどう展開していくか。それも気になるな。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    オススメ

    3時間近い映画ですがその長さを全く感じさせなかったのは凄いです。 リアル系のお話なのでグイグイ引きこまれずっとドキドキハラハラしてました。 オススメです。

  • 鑑賞日 2013/2/17

    ゴメンだけど良い作品とは思えなかった

    ついさっき観てきた。まずは一言。疲れた。途中10分位うつらうつらしたのに疲労感半端ないです。作品のレビューをすると正直な所、何でこんなに高評価なのか分からない。人の価値観はやはり様々なんだな。最近観たテロに関する映画だとアルゴや灼熱の魂なんだけど、その2作品とこの作品は全てにおいて個人的に>>>>>くらい違う。灼熱の魂はこの作品と同じでとても救われない映画だけど見終わった後本当に魂が震えたし、アルゴはこの作品と同じでアメリカ目線だけどエンターテイメントに優れていて見終わった後唸った。じゃあこの作品はどうだろう?私にはイスラムのテロリストが掲げるジハード(聖戦)にアメリカの掲げる正義が大義のもとに勝ったっていうのを誇張した話にしか感じなかった。例えるなら第二次世界大戦をモチーフにした映画で日本兵全てを悪者にしてる作品を見た気分。言い方は悪いかもしれないが、あの時のアメリカの行動は正しかったとアメリカ国民や世界に発信してるに過ぎないとも思ってしまった。最後のヒロインの涙がそれまでの出来事の虚しさを感じさせるのかもしれない。でもこれだけ尺の長い作品なんだから他の表現方法はなかったのだろうか。キャスリン・ビグローのストレンジデイズが好きなだけにこれからも彼女の作る作品は見続けるけど、この作品は私には中途半端にしか感じれなかった。良い作品は考えるんじゃない、否応なしに感じてしまうんだと思っているので、自分の心に従って低評価にさせてもらいましたが色々な事を考えさせられた事には感謝したい。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    序盤寝てもうた

    つーかハードで乾いた映像とるよねー。 最後の虚無感がぱない。 序盤退屈で寝てしまったので、これくらいで・・・

  • 鑑賞日 2013/2/16

    彼女の虚無感はどこへ

    てっきり2時間くらいの上映時間だと思っていたが、終わって時刻を確かめたら3時間近くあってビックリした。時間を忘れるくらい画面に惹き付けられたということだ。 本作品を見ると、改めてアメリカという国の恐ろしさを感じる。オサマ・ビンラディンの暗殺計画を強引に成し遂げた裏側にある強烈な意志。国際法など省みない唯一無二の存在たる自負。この映画からして真実を遠ざける陰謀の一端ではないかと邪推。 複雑な思いが残り続けるが、ジェシカ・チャスティン素晴らしかった。強靭さと脆弱さを併せ持つヒロイン像が映画を引っ張る。ビンラディンという標的の消えた後、彼女の虚無感がどこへ辿り着くのだろうか。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    燃え尽きた後に残った、からっぽの自分。

    本作は仕事一筋のキャリアウーマンの物語だ。 個人レベルでも国家レベルでも疑心暗鬼が渦巻く中、唯一信念を曲げない女。 居るかどうかも分からない「核心」に迫ることに没頭、執着していく。 生き抜きもせず、女であることも忘れ、とにかく人生の全てを懸ける。 今までの自分が全否定される危険性も孕みながら、それでも鬼気迫る狂気に圧倒されてしまう。 確かに、息つく隙間も微塵もないビグローの硬派演出も相変わらず見事だ。 だが、ジェシカ・チャスティンの「鉄仮面」ぶりが、作品をグイグイ引っ張っていく迫力が凄まじい。 本作で最も素晴らしいのは、ラストで見せる彼女の表情だ。 任務を無事終え、帰国の途に就く彼女に、質問が投げかけられる。 「帰国してからやりたいことは?」 その問いに対し、彼女は答えることができない。 今まではとにかく無我夢中だった彼女が、初めて客観的に自分自身を見つめる瞬間。 一体そこには、何が残っているのだろうか。 現場こそが彼女の「アイデンティティ」の拠り所だった。 その現場から離れなければならない虚しさ。 そして抜け殻のような自分の人生が、目の前に突きつけられる残酷さ。 それを「鉄仮面」から流れる一筋の涙に凝縮させる、見事な場面だ。 彼女は「国のため」「9.11で亡くなった人々のため」とは1ミリも思っていないはずだ。 だからこそ、「政治的大事件」という限定された枠から、広がりを持った作品になっている。 彼女は自らの手でしっかりと夢を掴み取り、目標を達成することができた。 それなのに、どうしてこんなに満たされないのか。 燃え尽きた後に残った、からっぽの自分。 そんな個人レベルの普遍的な問題に着地させたからこそ、強烈なシンパシーを感じてしまうのだ。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    真実を知ること

    ビンラディンが殺されたのはまだつい最近のことのように思われるが、それでも記憶があいまいなのは起きた出来事が映画のようにリアルタイムで体験できるわけではなく、あくまでもニュースとして起きたその後に知ることになるので、映画で経験できるその事件の瞬間というものはとても貴重である。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    無常感

    911以降世界中で起こるテロを防ぐ決め手に欠けるアメリカ政府とCIAがビンラディンの追跡に躍起になるけど、どこに潜伏しているのか、全く手掛かりがないままな状況で、一人の女性局員がわずかな手掛かりから潜伏場所を特定する様子を描き出し、さらにその推測が確実なものとCIAと政府を説得して特殊部隊を動かすのがスゴいですね。作戦の実行場面も見事ですが、ビンラディンを殺したからといって世界が変わることになるのか、という目的を達成した後の無常感が出ているのが見事ですね。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    緊張感

    仕事の帰りにTOHOシネマズのポイントで鑑賞。レイトショーだったから現金でもよかったのかな?? 公開初日のレイトショーだったんだけどぼちぼちの人の入りだった。 映画はウサマビンラディンの殺害の裏側についてが描かれている。 実話に基づいているという。一人の女性(CIA調査官?)が長年にわたり調査を続けついにウサマビンラディンの居場所を突き止める。そして突入、、という展開。 まったくなにもバックボーンがない状態で鑑賞して、「ああ9.11テロのはなしか」くらいにしかおもっていなかった。 そしたら序盤から面白くてすっかりのめり込んだ。実際に執拗なリンチまがいの尋問があったってことだよね。 テロのシーンとか臨場感があってびくっとしちゃった。 音響もよくてほんとすぐそばで爆発してんのか?っていうくらい臨場感あり。 やっぱり映画館のいい環境でみるもんだね。 途中ちょっとだれたけどクライマックスのアジトに突入するシーンはそりゃすごいわけですよ。 飛び交う弾丸、地面ではねる薬莢。音がものすごいリアル。 ハラハラドキドキ シーンがスパスパ切り替わってスピード感があり緊張感が途切れることなく最後まで続く。 アカデミー賞にノミネートされており注目される作品ということで鑑賞したけどやっぱり面白かったね。 ただ人の名前がいっぱいでてきて(出てきた気がする)誰が誰なのかよくわからないところもあったりしてもう一回見直したい、機会があれば、と思う。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    圧倒的な力技だが複雑な苦みが残る

    元々はトラボラの戦いといわれる2001年12月のアフガニスタンでのUBL(ウサマ・ビン・ラーディン)捕獲作戦の失敗を描く企画だったものが、2011年5月のUBL殺害を機に方向転換したらしい。方向が全然違うじゃない!とも思うけど、本作の姿勢は単純な英雄讃歌とはかけ離れた徹底してハードボイルドなものであり、CIAのテロとの戦いの裏側の不正を生々しく暴き出している。描かれるのは違法で卑劣な拷問を加えてもさっぱり成果があがらず、世界各地に次々と発生するテロを止められず、やっと見つけた内通者との接触で逆に仲間を失っていく姿。その逆境の中でCIA女性分析官マヤはUBL追跡に異常なまでに執念を燃やしていく、その捜査過程も強烈だが、極くわずかであいまいな手がかりから大きなリスクを背負っても上部を説得し、「私のために殺して」とUBL暗殺部隊を送りだす姿と暗殺場面の再現は圧倒的な迫力の力技だ。作戦成功にかかわらず独り涙を流す彼女の姿は、戦いの意味に大きい疑問を問いかける苦みを残す。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    この女かなりウザイ!

    自信に満ち溢れた高圧的な態度と、傲慢なプレッシャーのかけ方。 同僚にはお断りタイプだ! よって個人的には、下品な『TED』の方がまだマシ。 ただ映画的に言えば、やはり優れているので、そこは認めざるを得ない。 『ハート・ロッカー』と同じように、主人公の心の過程を描ききっている。 彼女も最初は一歩引いた感じだった、そして傲慢女を経て、最後の涙で新たな変化を現している。 『ヘルプ』では、頭の少し弱い主婦を演じたジェシカ・チャスティン。この対照的な役に彼女を持ってきたのも女性監督ならではの手腕であろう。 また、この監督の作品は編集が巧い。 前半少々難しく眠かったが、後半はかなり緊迫しました。 9.11から、ロンドンのバスや地下鉄爆破、マリオットホテル…とアルカイダ関連ニュースを想い出した。 無差別テロや文化遺産破壊…腹立たしく許せない行為ですが、 陰で世界を操っているアメリカのジューイッシュの方々も何とかならないのでしょうか。 (監督賞、主演女優賞、編集賞候補)

  • 鑑賞日 2013/2/16

    ひたすらリアリティを追求したドキュメンタリータッチのサスペンスで、約3時間最初から最後まで全くダレることなく、その緊迫感たるやハンパじゃありませんでした。決して後味の良い作品ではりませんが完成度の高い傑作だと思います。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    知りたかった全てが観れる!   これは単なる復讐劇なのか?    いろいろ考える一本かもよ?(●´艸`) 詳細はこちらで→http://ameblo.jp/bionic-a/entry-11471992622.html

  • 鑑賞日 2013/2/16

    凄い映画

    臨場感や緊迫感がすごく伝わってきました。 傑作だと思います。 CIAって大変ですね。 冷血で残酷だけど国を護ってるかっこいい。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    00:30への道程

    犯罪捜査において重要なのはマンパワーの量ではなく、一人の専門家の執念である、という話を聞いたことがある。機密事項にまで踏み込む徹底したリサーチと、それに裏打ちされた完璧なロケーションにより成立した本作は、9・11以降謎とされていた事実を白日の下に晒しただけでなく、一人の女性分析官の執念が、尻込みする男性幹部や国家を動かし、歴史を変えた作戦の中心だったという驚愕の事実を明らかする。 任務遂行を目の前にしたネイビーシールズの兵士に向かい「私を信じて。」と語る彼女の言葉は、「ビンラディンより次のテロを阻止することが先決だ。」と国民向けの対応に終始する”アメリカ”という国の弱点をあぶり出し、結果「難局を切り開くのは、個人の力である。」という前述の言葉を証明することとなった。 CGに頼ることのない映像、客観的に事実を捉えながらドラマを成立させる演出、なにより困難な題材へ敢えて挑戦するその姿勢。「ハート・ロッカー」に引き続き、キャスリン・ビグロー監督とそのスタッフ、本物である。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    光りがない映画

    約160分の長い映画。そのほとんどは地道な活動のシーンに当てられている。ラストのオサマの潜伏場所への突入作戦が唯一この映画では派手目のシーンだけど、格好いいシーンなんてなくて、きっと実際もこうだっんだろうなという描き方。 主人公を含めて、誰もヒーローはいない。いるのは仕事ができるキャリアウーマンだけ。 10年の歳月と膨大なコストを費やしてアメリカは復讐を果たすのだけど、勝てたのはオサマだけで、肝心なテロには勝利していない。方向性はこの映画では示されていない。だから、光りのない映画になっている。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    すごい緊張感

    テロとの戦争をリアルに描いていてかなり怖い。 日常の中で突然テロに巻き込まれる恐ろしさ。爆破が起こる衝撃ったらホントに怖い。 それとやっぱりメインは情報戦。捕虜に対する取り調べや、地味な捜査が中心で、かつての戦争ものと比べると結構地味だったりします。地味なんだけど、テロはいきなりやってくるのでそこにも緊張感がみなぎってる。 その緊張感が究極に高まるのがクライマックスの突撃シーン。 ここは暗視カメラの映像もリアルだし、侵入したときの本物の映像かと思うくらいのリアルさ。 撃たれて倒れてる敵に、至近距離からプシュッて撃つところとか、目を覆いたくなる。 リアルだけどドラマ部分もそれなりで、すごく面白かった。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    緊迫感あるれる事実の再現ドラマ

     2001.9.11。合衆国で発生した同時多発テロ。冒頭、この作品はその悲惨な現場の状況を、映像ではなく音声で伝えることから始まる。音声のみで状況を伝えることにより、観客はこれまで観てきた様々な映像を自分なりに思い浮かべながら作品の中に入っていく。  事件以降、合衆国はCIAが中心となって事件の首謀者を捜索すべく必死になって事件に係わったものを逮捕し、拷問を繰り返し、首謀者に迫ろうとしていくのだが、そこに若き女性分析官マヤが登場する。作品はマヤの分析力・記憶力そして行動力で、仲間と共に、徐々に首謀者ビンラディンに迫っていく姿をドキュメンタリータッチで描いていく。ビンラディンを発見するまでの10年間のマヤの心の変遷や執念を、主演のジェシカ・ジャスティンが熱演している。目標の半ばで殉職してしまう仲間たちへの想いや自身も銃撃の被害にあったり様々な困難・苦難に負けず目的を達成していく姿に心を打たれる。  この過程を、カメラはクローズアップを用いながら、拷問をする側される側の心の変化や仲間を失くしたときのマヤの心情を見事に映し出しており、また、マヤの執念が実りビンラディンの居所を見つけるが、なかなか攻撃命令を下さない政府に苛立ちながらも、上層部を動かしていく執念を見事に演出している。 皮膚がヒリヒリするくらいの緊張感だ。観客もマヤと一緒に時間を過ごしていく。  2011.5.1。作品はクライマックスのビンラディンが隠れていると思われる建物への襲撃へと展開する。アフガニスタンから出発する特殊部隊を乗せたステルスヘリの概観は棺を連想させる。徐々に目的の建物に近づくにつれ、緊張感が高まっていく。ここから作戦終了までのシークエンスは、兵士の目線で捉えるカメラの映像は、まるで自分が現場にいるような感覚だ。容疑者の名前を呼びながら追い詰めていく様は恐怖感すら感じる。ほぼ無抵抗な人間を殺害していく場面にはさすがに気分が重くなる。子供たちには被害が及ばなかったことで少しは気が落ち着く。  全編緊張感があふれる展開の中で、いよいよラストへ。 作戦終了したアフガニスタンから帰国するマヤ。彼女のために用意された軍用機に乗り込んだとき、止むことなくあふれる涙。彼女の人生の中で費やした10年と目的を達成した充実感と寂寥感が交錯したのか、失くした仲間への想いがあふれてきたのか。人それぞれの感じ方があるだろう。いずれにせよ、マヤの涙がこの作品の締めくくりなのだ。  本作は、作品としての評価は高いだろう。よくこれだけの事実を取材して積み上げ映像化できたと思う。 脚本・撮影・演出のいずれも完成度の高い作品だと思う。  この作品の意味は何だろう。「事実は小説よりも奇なり」という諺があるが、同時代を生きるマヤの事実としての10年間を、2時間半という短い時間ではあるが、私たちも共有できたことは、国とか正義とか考える上でも意味があることだと思うし、また、マヤの生き方や人間性にも共感するところも多いだろう。  彼女のこれからの人生にエールを送りたい。  

  • 鑑賞日 2013/2/15

    後味の悪さが残る

    #134 MOVIXさいたま「ゼロ・ダーク・サーティ」。「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー監督が9.11後のアルカイダとCIAの戦いを描いた。首謀者ビンラディン捜索のために秘密収容所で繰り返される拷問とその報復ともとれる自爆テロの連鎖が生む狂気が後味の悪さを残す作品である。

  • 鑑賞日 2013/2/16

    2時間40分が全然長く感じなかった。一人の男を追い詰めるサスペンスとしてみてもドキュメンタリータッチの押さえの効いた演出で極上のエンターテイメントに仕上がっていると思う。しかし、この映画は限りなく事実に近いフィクションだといところが肝であり、そういう視点で見ると、ラストの襲撃シーンなんてアメリカによるほとんど無抵抗の人間への殺戮にしか見えないところが複雑な気分になった。また、CIAからの一方的な描写でビン・ラディンというかアルカイダ側の主義主張といったものが一切描かれてないところが、アメリカが行ったことは本当に正義なのかといった問題提議をしているようにも思える。そんなことも考えると実に興味深い映画だった。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    結局アメリカもアルカイダも一緒

     オサマ・ビンラディン殺害の話を早くも映画化。しかも監督は「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビゲローだけに興味がわき出てきた作品。今年のアカデミー賞は、一回似たような作品を撮った彼女の受賞及び、作品賞は獲れないだろうと高をくくっていたのだが観たら、愛国心あるアメリカ人の心を鷲掴みにしそうな作品だったので一発逆転のチャンス十分あることが分かった。  さて本題だが、この作品の良さが分かるまで90分近くも待たなくてはならない作品である。主人公の女は、友人を自爆テロで失い「怒れる女」と化す。そして何をしているのかよく分からない(テロリストを捜していることは分かる)のだが、とにかく自己中心的で自分に刃向かう人は敵味方問わずキレる主人公に困惑せざるおえなくなる。  そして、上記の描写に集中して前作「ハート・ロッカー」での「いつ襲われるか分からない手汗握る恐怖」を忘れてしまった頃に発動していた。  いやーキャスリン監督はやり口が恐ろしい。ラストに至っては、なんたってオサマ・ビンラディンを殺すシーンだけに「ハート・ロッカー」以上のスリルを味わった。暗視スコープによるリアリティもあり、観客である私も戦場に放り込まれたような感じになってしまった。  このように男尊女卑の文化が悲しいながらも残る映画界に凄腕っぷりを発揮する女監督キャスリン・ビゲローだが、やはり調査の限界だったのだろうか、シーンとシーンの転換が雑だった気がする。多分、空白の期間があったため仕方がなかったのだろう。それだったら、せめてビンラディンを殺した人が鬱になりかけている様子をもっと描いてほしかった。でも、ラストの10秒シーンで「友人を殺されたから、躍起になって、宿敵を倒したが、アルカイダ等と同じ事をしている自分に気づきむなしさを感じる」ってところを表現しきっていたのは凄かったと感じた。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    テロ発生要因は棚上げ

    キャサリン・ビグローの作品は初期の頃から女流監督らしさがないが、本作も同様だ。前半は尋問と拷問の繰り返しで、観ていて疲れてくる。ヒロインは憎悪、復讐心だけでビンラディンを追い詰め、チームに隠れ家を襲撃させ、住人たちを虐殺する。しかし、テロが起きる要因を解決したわけではないのだから、次のビンラディンが出てくることは阻止できない。そこをスルーしているからひとりの女性の自己満足を満たしただけ、という苦々しい後味の作品になってしまった。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    ハードボイルド

     これは、対テロ戦争の果てに2011年に暗殺されたアルカイダの首領、オサマ・ビンラディンを、アメリカがどのように追跡して行ったのかを描く映画。  監督は、「ハート・ロッカー」でアカデミー賞に輝いたキャスリン・ビグロー。  「ハート・ロッカー」同様、これまた“男の世界”を、男以上に見事に描いています。  “9.11”から2年、対テロ戦争の行方が不透明になっている中、CIAの若い女性分析官、マヤがパキスタンの米軍秘密施設にやって来た。彼女は情報戦のエキスパートとして抜擢され、ビンラディン追跡チームに配属されたのだ。  マヤは、捕虜への拷問(彼女は“尋問”と言う)をも拒まず、やがて、ビンラディンの連絡係である“アブ・アフメド”と言う名前に辿り着く。  それは、その後数年にも及ぶビンラディンへ辿り着くための第一歩に過ぎなかった・・・  キャスリン・ビグロー監督は、この映画を、徹底的なリサーチと再現によって“リアル”を追求。あたかも、記録フィルムのような迫真の映像を作り出しています。  それが現実ならば、政府関係者が苦い顔をしようが、捕虜への虐待・拷問を描くことを辞さず、映像として判り難かろうが、闇の中、暗視カメラで捉えた画像を、シールズたちの視点でスクリーンに映し出すことを選びます。  そう、この映画、決して“言葉”は多くありません。  作り上げられたものにせよ、「その場」をリアルに見せ、観客はそこから何かを得なければならない。  その意味では、この映画、徹底的に「ハードボイルド」なのです。  「ハードボイルド」な描写とは、心境を語ることをせず、行動を持ってそれに代えること。  この映画には、解説は不要、心揺さぶる感傷も、気分を高揚させる音楽もいらない。必要なのは、現実と、そこで、人が何をしたか、と言う行動だけ。  これぞ、映画におけるハードボイルドだ、と言わんばかりの映像世界がここにあります。  そんなハードボイルドな“男の世界”で、キャスリン・ビグロー監督が主人公に選んだのが女性だった、と言うのは意外ですが、それも事実とあらば仕方ないのでしょう。  いや、むしろ、映画と言う“男の世界”で奮闘して来た己を重ねるように、監督は、マヤの生き様を追いかけて行きます。  同僚からは疎ましがられ、上司ですら「あいつには逆らうな」と、手が付けられない状態になって行くマヤ・・・確かにハードボイルドなのはいいですが、ここだけは、マヤがどうしてそうなってしまったのか、それを描いて欲しかったように思いました。  クライマックスに相当するビンラディン邸襲撃は、これは盛り上がらないことおびただしいもの。  反撃らしい反撃はなく、熟練のシールズ隊員は、ただターゲットを撃ち倒すだけ。立ち塞がる者あれば、それが女性でも容赦なく撃ち、倒れたら留めを刺す。そして、証拠品を奪う・・・目的の為には手段を選ばないそれは正にテロ行為そのもの。  正義の「対テロ戦争」の現実はそんなもので、歴戦のシールズですらショックを受ける隊員が出る、と言う描写が入る,何ともやりきれないものでした。  ラストシーン、輸送機に乗り込みパキスタンを後にするマヤにパイロットが尋ねます。  「これから何処に行くのか?」勿論、行く先を尋ねた問いなのですが、マヤは答えられず、涙するのみ。  それは、ビンラディンを討った後も延々続く、先の見えない「対テロ戦争」の行方に絶望した涙だったのでしょうか・・・

  • 鑑賞日 2013/2/15

    今のマヤはどうしてる?

    大きな何かを成し遂げた後の虚無感や、ニュースで何度も目にした建物のリアルさは評価したいが、肝心のマヤの親友との関係や後輩から憧れられる人物には思えず。新たなビンラディンの増産を予感させるシーンのおぞましさがある。 ヒロインのマヤは今でもCIA勤務らしいが、輝かしい経歴とは裏腹に煙たがられてるとのこと。 今の彼女の状況を絡めて作ればもっと良くなったのかも。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    強大な「力」と大いなる「呪縛」

    「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ」ー ニーチェが遺したあまりにも有名な言葉だが、アメリカという国が9.11以降、 まさしくこの言葉を体現するような戦いを中東各地で繰り広げているのは、誰もがご存知の通り。 そもそもオサマ・ビンラディンとアルカイダという組織自体が、冷戦後の欧米諸国が生み出した「怪物」である以上、その戦いが自らの「闇」と対峙するような事態となるのは自明の理なのだが、問題はこの戦いをどこで「終焉」させるべきなのか、という事だ。 「怪物」の息の根を止めるには、当然その「首」を刈り取る以外に方法はない。 では、肝心の怪物の「首」は一体どこにあるのか? そして、その「首」を刈る重責は誰が担うべきなのか? 「ゼロ・ダーク・サーティ」で描かれるのは、その首の在り処、すなわちオサマ・ビンラディンの居場所を 突き止めたCIA女性分析官の、常軌を逸したとも言える凄まじい執念の軌跡だ。 映画では開巻早々、9.11当時の生々しい音声テープが流されるが、事件当時アメリカ人なら誰もが抱いたはずの「ビンラディンを殺してやりたい」という思いと、中盤で主人公が抱くビンラディンへの「私怨」がシンクロしたとき、本作は単なる「実話の映画化」という次元を超えた、 強烈な「呪縛」の物語としての磁力を持ち始める。 分けても観る者の心を奪うのは、主演のジェシカ・チャスティンの表面的な感情が見えない、 まるで何かに取り憑かれたかのような暗い輝きに満ちた「眼光」だ。 ビンラディン追跡に人生の全てを捧げ、やがて国家の強大な「力」を行使する 悪魔的な快感に魅せられていく主人公の屈折した内面を、チャスティンは凄まじい気迫で体現する。 職場内での軋轢、孤独、そして露骨な女性差別に耐えながらもひたすら「ビンラディンを殺す」ことだけを夢見て仕事を進める彼女の執念は、正義感やプロ意識といった大義名分とは無縁の「私怨」で麻薬王を追い続けた「フレンチ・コネクション」のポパイ刑事が抱えていた「狂気」にも通じるものがある。 そんな彼女の情熱に促されて、各部署のプロフェッショナルたちが淡々と「仕事」をこなしていくうちに 次第に狭まっていくビンラディン追跡網、そして遂に「襲撃」が決行されるに至るまで、まさに観ていて胃が痛くなってくるほどのジリジリとした重苦しい空気が観る者を包み込む。 そして「全て」が終わった後に彼女が見せる、魂を抜き取られたかのような虚脱感に満ちた表情。 果たして彼女が10年間戦い続けた「怪物」の正体とは何だったのか? そして、彼女がこれから「帰る場所」は、一体どこなのか? 彼女個人の問題のみならず、今後アメリカという国が抱え続けるだろう問い掛けを残して、 映画は唐突に締めくくられる。 この作品は単に実話ベースのサスペンスドラマという枠組みを超えて、 自分が知る限り、恐らく史上最高の女性ハードボイルド映画のひとつだと思う。 そして、デビュー作より一貫して「危険に魅せられる」人間の姿を描いてきた キャスリン・ビグロー監督にとっても、前作「ハートロッカー」を超えて 間違いなく現時点での集大成であり、最高傑作だろう。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    すごいけどめっちゃ疲れる

    緊張の糸っていうけど、まさにピンと張った糸を指先でたどり続けるような158分。 特にラスト40分は一瞬も気を抜けず、手のひらがじっとりと汗ばむよう。 最後の最後で糸がプツンと切れ、どっと疲労感が。 すごい映画ではあったけど、やはり自分にはアルゴのような軽快なテイストが合っているみたいです。

  • 鑑賞日 2013/2/15

    閉塞する世界

    テロは怖いし無くなるべきだと思うし、アルカイーダに正義は感じないが、CIAやシールズが強力だが正義か? 果たして、このアクションともドキュメンタリーつかぬ作品を、アメリカの一般人は…9.11遺族…作戦関係者…作品関係者は、どんな思いで観るのだろう… 作戦は成功したはずなのに、何故に、こんなに息苦しいのだろう。 精神衛生上、少し心に耐力が要る作品だ。

  • 鑑賞日 2013/2/12

    歴史の証人のような作品

    アメリカ同時多発テロの首謀者オサマ・ビンラディン暗殺の裏では一体どんな虚々実々の駆け引きがあったのか。今まで公表されなかった数々の事実が明るみになるセミドキュメンタリー風の作品。アルカイダの連絡係が持つ携帯電話の電波が巨悪に迫る第一歩だったという事実も強烈。第二次大戦の戦争裁判を描いたアメリカ映画「ニュルンベルク裁判」を初めて見たときに、歴史的事実を大胆にショービジネスへ取りこんだハリウッドのパワーに驚嘆した記憶があるが、この作品にも同様の熱意を感じた。タイムリーという言葉がこの作品にはしっくりくる。

  • 鑑賞日 2013/1/29

    忠臣蔵!

    衝撃の9.11.から10年、2011年5月、米軍特殊部隊によるビンラディン殺害のニュースを聞いた時湧き上がった、この長い年月、何が起こっていたのだろうという興味・関心に十分こたえる、CIA vs.アルカイダの抗争実録もの。実に見応えのある1本。  なかなか襲撃作戦が決行できず潜行する時間、募る苛立ち、各部門入り乱れる思惑・・・、この展開、このテンション、日本人にはなじみの「忠臣蔵」を思わせる。  執念のもとに追いつめている間は見えなくなっている善悪・公正さ。目的を達した後に襲うむなしさまで描ききった作り手の姿勢に心が震えた。  国家機密系の大事件を、1年そこそこで実録風作品に仕上げてしまえるアメリカ映画の底力には、やはり脱帽だ。

  • 鑑賞日 2013/1/12

    Zero Dark Thirty

    「ハート・ロッカー」よりも更にドキュメント色を濃くした演出。派手なアクション・シーンこそないが、地味であるがゆえにリアルな迫力を感じさせる。J・チャスティン相変わらず素晴らしい。残念ながらアカデミー主演女優賞はJ・ローレンスに譲ったが、個人的にはJ・チャスティンの方が適格であったと思う。