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PROGRAM/放送作品
現金(げんなま)に手を出すな
老ギャングの友情と老いをジャン・ギャバンが渋く魅せる!フレンチ・フィルム・ノワールの原点にして傑作
大金を巡る裏社会の男たちの抗争劇を、ジャン・ギャバンが初老の貫禄と哀愁たっぷりに演じてヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞。男の運命を翻弄する踊り子を若きジャンヌ・モローがコケティッシュに演じている。
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COLUMN/コラム2013.04.28
2013年5月のシネマ・ソムリエ
■5月4日『野いちご』 ウディ・アレンらに多大な影響を与えてきたI・ベルイマン監督の代表作。ベルリン国際映画祭金熊賞などを受賞し、ベルイマンの世界的な名声を確立した傑作である。名誉博士の称号を授かることになった老教授が、ストックホルムからルンドへ車で向かう。その道中のさまざまな出会い、主人公の胸に去来する苦い思い出を映し出す。とかく哲学的で難解とされるベルイマン作品の中では共感しやすく、老いや孤独といった主題を繊細に紡いだ逸品。冒頭のシュールな“悪夢”は一度観たら忘れられない。 ■5月11日『サイコ リバース』 ネブラスカ州の田舎町を舞台にしたサイコ・スリラー。ある列車事故をきっかけに、地元の銀行に勤める物静かな青年ジョンの驚くべき“秘密”が明らかになっていく。主演は『麦の穂をゆらす風』『レッド・ライト』などのC・マーフィ。実力派の曲者俳優が『サイコ』の殺人鬼ノーマン・ベイツを彷彿とさせる多重人格者を演じた。妙なふたつの顔を持つ主人公の狂気と悲哀が渦巻くドラマが展開。日本では未公開に終わったが、E・ペイジ、S・サランドンらが脇を固めるキャストも充実している。 ■5月18日『処女の泉』 巨匠I・ベルイマンが民間伝承に基づいて撮り上げた深遠なドラマ。中世のスウェーデンを舞台に、3人の羊飼いに殺される少女の悲痛な運命と父親による復讐を描く。製作当時としては衝撃的な暴行シーンを生々しく映像化。殺人とその復讐を通して、神の沈黙や宗教的な赦しなどのテーマを探求した映像世界は今なお色褪せていない。荒涼とした北欧の山間部の風景、登場人物の鬼気迫る表情を捉えたスヴェン・ニクビストのカメラが秀逸。1972年のホラー『鮮血の美学』の元ネタにもなった名作である。 ■5月25日『死刑台のエレベーター』 ルイ・マル監督が弱冠25歳で撮り上げたデビュー作。愛人関係にある男女の完全犯罪が些細なミスから綻び、思わぬ事態へと発展していく様を描く犯罪サスペンスだ。決して手に汗握るスリルに満ちた作品ではないが、全編を覆う物憂げなムードが魅惑的。アンリ・ドカエ撮影の白黒映像とマイルス・デイヴィスの即興音楽が圧巻である。夜のパリをさまようヒロイン役はジャンヌ・モロー。のちにヌーベルバーグのミューズとなる名女優の鮮烈な美貌と、クールな頽廃をまとった情念が忘れえぬ印象を残す。 『野いちご』©1957 AB Svensk Filmindustri 『サイコ リバース』©2009 CORNFIELD PRODUCTIONS, LLC All Rights Reserved. 『処女の泉』©1960 AB Svensk Filmindustri 『死刑台のエレベーター』© 1958 Nouvelles Editions de Film
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PROGRAM/放送作品
夢の涯てまでも 【ディレクターズカット版】
映像詩人ヴィム・ヴェンダースが映す“地球の終末”とは…SF要素を絡めた禁断のラブストーリー
ヴィム・ヴェンダース監督が約13年間構想を温めながら完成させた作品。映像を脳に送り込む装置というSF要素を絡め、終末が訪れた世界を舞台にしたロードムービーとラブストーリーの要素を結び付けている。
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PROGRAM/放送作品
パリの灯は遠く
アラン・ドロン×ジャンヌ・モロー共演、ナチスの時代に同姓同名のユダヤ人と間違えられた男を描く問題作
人種差別の無意味さ、狂った国家権力の恐怖と、個人の無力さを描いた、社会派の問題作。ユダヤ人でないことを証明するという、本来ならする必要のない努力を命がけでするハメになるアラン・ドロンの熱演に注目。
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PROGRAM/放送作品
夜
人を愛する心は、やがて移ろい風化する…ミケランジェロ・アントニオーニ監督が綴る、愛なき夫婦の1日
現代人の孤独や愛の喪失感を描くミケランジェロ・アントニオーニ監督らしい作品。マルチェロ・マストロヤンニとジャンヌ・モローが醸し出すアンニュイな空気が、愛が失われた倦怠期夫婦の残酷な現実を如実に示す。
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審判(1962)【町山智浩撰】
町山智浩推薦。原作カフカ監督ウェルズ。悪夢的イメージと当時を代表する美人女優に溢れた、これはコメディ
町山智浩セレクトのレア映画を町山解説付きでお届け。カフカの不条理な小説を天才ウェルズが映画化。シュールで難解なアートフィルム!? いえいえ、これはコメディです!と言う、その心は?町山解説あわせて必聴。
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ビバ!マリア
フランス2大女優が美の競演!艶やかなお色気と歌、名匠ルイ・マルのユーモアが光るコメディ西部劇
ブリジット・バルドーとジャンヌ・モローが歌って踊る旅芸人コンビで美の競演。2人の魅力を凝縮したショーから、美女2人が革命を先導する急展開まで、ルイ・マル監督らしいスラップスティックなユーモアが光る。
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PROGRAM/放送作品
愛すべき女・女(め・め)たち
[PG12相当]最古の職業“娼婦”を共通テーマに、巨匠たちが豪華キャストと奏でるフレンチ・オムニバス
ジャン=リュック・ゴダールなど巨匠たちが、現在・過去・未来の美しい娼婦たちの姿をコミカルに描いたフレンチ・オムニバス。ジャンヌ・モローやラクエル・ウェルチなど豪華女優陣のキュートな演技も見どころ。
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鬼火
生きる意味を探りながらも、最後は孤独の中で自殺していく男の48時間を描いた人間ドラマの秀作
パリとベルサイユを舞台に孤独と虚無感に打ちのめされた男が自殺するまでの48時間を、『死刑台のエレベーター』のルイ・マル監督がエリック・サティの静かなピアノ曲とともに描いた寂々とした人間ドラマの秀作
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PROGRAM/放送作品
映像の魔術師 オーソン・ウェルズ
早すぎた天才の栄光と悲劇──映画作家オーソン・ウェルズが残した伝説を検証するドキュメンタリー
オーソン・ウェルズ監督の人物像を時代順に紐解いていくドキュメンタリー。ウェルズ本人の言葉、彼が手がけた映画の1シーン、さらにマーティン・スコセッシら現代の巨匠たちの証言を交えながら天才の真髄に迫る。