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PROGRAM/放送作品
パリ、テキサス
その男はなぜ荒野の放浪者になったのか? ヴィム・ヴェンダースの名を世界に知らしめた傑作ロードムービー
カンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたヴィム・ヴェンダースの代表作。雄大なテキサスの風景とライ・クーダーが奏でる哀愁のギター音楽をバックに、記憶喪失の放浪者となった男の孤独、失われた愛の行方を映し出す。
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COLUMN/コラム2012.09.30
2012年10月のシネマ・ソムリエ
■10月6日『都会のアリス』 ヴィム・ヴェンダース監督が初期に発表したロードムービー3部作の第1作。9歳の少女をNYからアムステルダムに送り届けることになったドイツ人青年の物語だ。 人生の迷い道にさまよい込んだ青年と、生意気な少女が織りなすあてどない旅路。16ミリの白黒フィルムに焼きつけられた虚ろな風景が、得も言われぬ詩情を醸し出す。 主演はヴェンダース作品の常連俳優R・フォーグラーと「緋文字」の子役Y・ロットレンダー。複雑にして豊かな余韻を残す、ラスト・シーンの空撮が実にすばらしい。 ■10月13日『アメリカの友人』 ヴィム・ヴェンダース監督がデニス・ホッパーを主演に迎えて撮ったサスペンス・ロマン。パトリシア・ハイスミスの“トム・リプリー”シリーズの一編が原作である。 画商を装い、ヨーロッパで贋作を売りさばく詐欺師リプリー。彼はひょんなことから出会ったヨナタンという病身の額縁職人を、裏社会の殺しの仕事に巻き込んでいく。犯罪劇に初挑戦したヴェンダースが、孤独な男たちの魂の共鳴をスリリングかつ切なく描出。彼が敬愛するニコラス・レイ、ダニエル・シュミットが脇役で出演している。 ■10月20日『あの頃ペニー・レインと』 キャメロン・クロウ監督の自伝的な青春映画で、アカデミー脚本賞に輝いた代表作。15歳にしてロック・ライターの道を歩み出した少年の夢のような日々を映し出す。著名雑誌からの依頼で、新進バンドのツアー密着取材を行う主人公ウィリアム。彼を魅了するグルーピーの美少女を、ケイト・ハドソンが眩しいほどキュートに演じる。70年代ロックに彩られた甘酸っぱくもビターな映像世界。音楽業界の内幕ものとしても興味深く、主人公の母親役フランシス・マクドーマンドらの好演も味わい深い。 ■10月27日『パフューム ある人殺しの物語』 ドイツの鬼才トム・ティクヴァが、P・ジュースキントのベストセラー小説を映画化。18世紀パリの魚市場で生まれ、並外れた嗅覚を授かった青年の数奇な運命を描く。ある美少女の体臭の虜になった主人公が、禁断の香水を創造するために、罪の意識すらなく猟奇殺人を繰り返していく。その異様なストーリー展開から目が離せない。主人公が女性の肉体から“香り”を抽出するシーンを始め、美醜入り混じるビジュアルのインパクトは圧巻。そしてクライマックスには誰もが目を疑う衝撃的な光景が! 『都会のアリス』© 1973 Reverse Angle Library GmbH 『アメリカの友人』© 1977 REVERSE ANGLE LIBRARY GMBH 『あの頃ペニー・レインと』Copyright © 2000 DreamWorks Films L.L.C. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved. 『パフューム ある人殺しの物語』© 2005 Constantin Film GmbH
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PROGRAM/放送作品
東京画 【レストア版】
小津安二郎の失われた風景を探し求めて。ヴィム・ヴェンダースが私的な眼差しで東京を捉えたシネ・エッセイ
東京での映画祭に参加するため来日したヴィム・ヴェンダースが、その機会に撮り上げたドキュメンタリー。巨匠、小津安二郎へのオマージュをこめ、好奇心に突き動かされるように東京の多様な風景を切り取った一作だ。
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COLUMN/コラム2012.08.01
2012年8月のシネマ・ソムリエ
■8月4日『赤ちゃん泥棒』 ケチな強盗犯ハイが刑務所で見初めた婦人警官エドと電撃結婚。すかさず2人は子作りに励むが、エドが不妊症と判明し、5ッ子の赤ちゃんのひとりを誘拐してしまう!コーエン兄弟が初めて大手スタジオの資金で撮ったコメディ。変人揃いのキャラクター、奇抜なユーモア、スピーディなチェイス・アクションが入り乱れる痛快作だ。“愛すべきロクデナシ”に扮した若きニコラス・ケイジがはまり役! 慌ただしいドタバタ劇を、心温まるおとぎ話のように着地させ.るコーエン兄弟のお手並みも見事。 ■8月11日『ボビー』 1968年6月5日、混迷するアメリカの希望の星だったロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺された。その悲劇の現場、LAアンバサダー・ホテルの一日の出来事を綴る。監督・脚本・出演を兼ね、念願の企画を実現させたのは俳優エミリオ・エステヴェス。彼のもとに集った豪華キャストが“グランドホテル形式”の人生模様を盛り立てる。兄JFKに続いて凶弾に倒れた、悲運の政治家ボビーのニュース映像を挿入。クライマックスの暗殺シーンでは、差別や貧困の撲滅を訴えた彼の演説が深い感動を呼ぶ。 ■8月18日『エンド・オブ・バイオレンス』 バイオレンス映画の製作者マイクが、チンピラに殺されかける怪事件が発生。その背後には、FBIが暴力を撲滅するために極秘開発中の監視システムが存在していた。 ヴィム・ヴェンダース監督が大都会LAを舞台に撮り上げた異色スリラー。監視衛星を利用した架空のテクノロジーをモチーフに、人間と暴力の関係を考察していく。 ノワールな雰囲気とユーモアが入り混じる映像世界は、そこはかとなく奇妙な味わい。鬼才サミュエル・フラーの出演シーンやライ・クーダーが手がけた音楽にも注目を。 ■8月25日『ガールフレンド・エクスペリエンス』 毎回、意外な企画で映画ファンを驚かせるS・ソダーバーグ監督、面目躍如の一作。何と主演を務めるのは、アダルトビデオ界の現役トップ女優サーシャ・グレイである。 主人公チェルシーはNYの富裕層を顧客とする高級エスコートガール。セックスのみならず、ディナーへの同伴などのサービスを提供する彼女の公私に渡る日常を描く。自分磨きを怠らない主人公のプロフェッショナルな姿勢や内なる不安、裕福な男たちの虚しい生態を描出。ドキュメンタリー調の映像が覗き見的な好奇心をかき立てる。 『赤ちゃん泥棒』 © 1987 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. 『ボビー』©2006 BOBBY,LLC ALL RIGHTS RESERVED. 『エンド・オブ・バイオレンス』©MK2. 『ガールフレンド・エクスペリエンス』©2009 2929 Productions LLC,All rights reserved.
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都市とモードのビデオノート 【4Kレストア版】
ヴィム・ヴェンダース×山本耀司。映画とモードの未来を模索する“旅人たち”の画期的なコラボレーション!
ヴィム・ヴェンダース監督の『東京画』に続く2本目の長編ドキュメンタリー。日本を代表するデザイナー、山本耀司との対話や初めてのビデオカメラによる撮影を通して、映画とモードの未来を模索した興味深い一作だ。
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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
キューバの伝説的ミュージシャンたちの生きざま、そして円熟の演奏に光を当てる感動ドキュメンタリー
ヴィム・ヴェンダース監督と映画音楽も手がける世界的ギタリストのライ・クーダーが製作。映画撮影で再発見されたキューバの伝説的ミュージシャン達が、円熟した演奏を聴かせる歴史的ステージは必見。
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アメリカの友人 【4Kレストア版】
詐欺師トム・リプリーの完全犯罪の行方は?名匠ヴィム・ヴェンダースの映像美が際立つサスペンス
名匠ヴィム・ヴェンダースがパトリシア・ハイスミスの小説「トム・リプリー」シリーズを原作に、娯楽性を備えたサスペンス映画を製作。監督ならではの映像美がアーティスティックな雰囲気を醸す。
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まわり道 【4Kレストア版】
ゲーテの青春小説をヴェンダースが翻案。作家を志す若者のモラトリアムな彷徨を紡ぎ上げたロードムービー
ヴィム・ヴェンダースが『都会のアリス』に続いて撮り上げた“ロードムービー3部作”の第2作。ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」を現代に翻案し、さまよえる若者の孤独を寂寥感漂うムードで描く。
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都会のアリス 【レストア版】
映画作家ヴェンダースの原点がここに! 青年と少女のあてどない旅を綴るロードムービーの名作
『まわり道』『さすらい』へと連なるヴィム・ヴェンダースの“ロードムービー3部作”の第1作。ひょんなことから旅の道連れとなった青年と少女の不思議な交流劇が、粒子の粗いモノクロ映像で詩情豊かに展開する。
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さすらい(1976)【4Kレストア版】
[R15+]即興で綴る「映画を届ける旅」──ヴィム・ヴェンダースによるロード・ムービー3部作の最終章
ヴィム・ヴェンダース監督のロードムービー3部作最終章。小さな町の映画館を渡り歩く男たちの旅を、スタッフが実際に旅をしながら即興で演出。カンヌ国際映画祭FIPPERSCI(国際映画批評家連盟)賞を受賞。