アカデミー作品、監督、主演男優、主演女優各賞に輝いたラブコメの古典的名作。

家出した富豪令嬢エリーと、彼女の特ダネを狙う新聞記者のピーターが、いつの間にか恋に落ちてしまうというお話。

現代のわたしたちに馴染みの“胸キュン”的ラブコメの典型を、80年以上も前にフランク・キャプラ監督が本作品で完成させていることに驚かされます。

あらすじは・・・

富豪令嬢エリーは父親に黙って婚約。怒った父の監視を潜り抜け脱走、単身フィアンセのもとを目指す。彼女が乗った夜行バスにたまたま乗り合わせたのが、新聞記者のピーター。彼は富豪が娘を見つけるため出した新聞広告で、隣の女性がエリーその人であると知り、特ダネ記事を書くため素知らぬフリをしながらバスで一緒に旅を続ける。だが、旅の途中、2人は予期せず恋に落ちてしまった!

・・・というお話。

見ているこっちはエリーとピーターが両思いであることが分かっているのに、なかなかくっつかない二人。それどころか、度重なるすれちがいで相手の気持ちにすらなかなか気付かない・・・。

ああ運命のいたずらって。

神様のいじわる!

昔の映画って(今旬の映画と比べると)ゆ~っくり話が進むけれど、不思議なことに本作は軽快なテンポでぐいぐい引き込まれてしまう。しかも、お決まりのハッピーエンドは分かっているのに、それでも二人の行く末が気になって結局最後まで見てしまうという巧みな展開ときた。

『或る夜の出来事』は、さすがラブコメの原点と言われる作品だけあって、全ての胸キュン要素が凝縮されています。ああ皆さま、どうかクラシック映画を敬遠するなかれ。未見の方には、是非一度ご覧いただきたい。

今まで「白黒映画のラブロマンスなんてどうせ(ベタで奥手でつまらない)・・・」と思っていて、本当にごめんなさい!!

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