原題は「サッフォー」。サッフォーとは愛の詩を数多く遺した古代ギリシアのレスボス島(Lesbos)の女流詩人。レズビアンの元祖という伝説もあり、LesbosはLesbianの語源になった。で、本作である。1920年代(=フラッパーなど女性解放時代の幕開け)、サッフォーの名を持つ米国女性がレスボス島を訪れ、白系ロシア美女ヘレンから、古代の性の営みについて教え込まれる。それがいかに自由奔放なものであったか。やがて彼女は古代のサッフォーに自らを重ね、レヘンとともに古代ギリシア的な性を実践していく…ということで、単なるエロ映画ではありません。宗教倫理やら社会通念やらに縛られる前、古典古代のヘレニズム世界における、原初的快楽としての、どこまでも明るくおおらかなセックスを礼賛し、性のルネサンスを図る、時空を超えた壮大なエロ映画、なのであります!もっとも、末路哀れは覚悟の前やで。

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