キューバ危機を描いたポリティカル・サスペンスだ。敵国ソ連が米国の喉元キューバに核ミサイルを配備。ホワイトハウスでは軍部を中心に「断固たる態度で臨むべき!」との強硬策が叫ばれる。相手が口先だけ、格好だけで何の覚悟もないチキン野郎なら、こちらが強気に出れば効果あるだろう。だが、相手も「断固」路線の場合どうなるか…「断固」競争の行き着く先は核戦争しかない。ケネディ兄弟(大統領と司法長官)と補佐官のトリオは、後先考えない国内タカ派からの「断固」圧力にたった3人で抵抗しながら、相手国首脳陣にも自分たちと同じ冷静な善意の人がいてくれることを信じ、人類滅亡を回避するべく13日間にわたるギリギリの交渉を展開する。もしケネディ自身が直情径行の「断固」主義者だったら、世界はこの時に滅んでいただろう。これが、政治の責任、政治の良心というものでは?良い勉強させてもらった!

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