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PROGRAM/放送作品
ランボー【4Kレストア版】
[R15+]ベトナム帰還兵が、世間の差別と戦うため独りきりの戦争を開始!スタローンの人気アクション
『ロッキー』と並ぶスタローンの代表シリーズの第1作目。映画史に残る傑作アクションであると同時に、ベトナム戦争の傷が深く残る当時のアメリカで、帰還兵の孤独や怒りを描いた社会派ドラマでもある。
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COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念!コラム:なかざわひでゆきさん】ファンと共に成長してきた『ロッキー』シリーズ40年の歩みを振り返れ!
記念すべき第1作目『ロッキー』(’76)の誕生から、既に43年の歳月が経つ。売れない無名の3流ボクサー、ロッキー・バルボアが、苦悩と葛藤の末に悲願の成功を手に掴む。まさしくサクセス・ストーリーの王道と呼ぶべき本作が、なぜ今もなお世代を超えて熱烈に愛され、数々の続編やスピンオフが製作されるほどの人気を獲得しているのか。それは本作が根本的に、いつの時代も色褪せることのない「持たざる者たちへの応援歌」だからに他ならないのではないかと思う。 物語の冒頭、ボクサーとしてそれなりの才能がありながらも実力を伸ばせず、ヤクザな高利貸しの用心棒として生計を立てる自分を「ゴロツキ」と自嘲するロッキー。なぜなら、恵まれない環境に育った自分自身を、その程度の価値しかない人間と思い込んでいるからだ。それはなにもロッキーだけに限ったことではない。恋人エイドリアンも親友ポーリーも、さらに言えばコーチのミッキーもそうだ。貧しいスラム街の惨めな生活に慣れてしまった彼らは、どうせ財産もコネも学歴もない凡人の自分に明るい未来など望めないと諦めている。
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PROGRAM/放送作品
ランボー/怒りの脱出【4Kレストア版】
[R15+]80年代のアクション映画の金字塔!“ランボー”シリーズで最高の興業を上げた第2作!
“ランボー”シリーズの第2作目で、前作以上にアクションや爆破シーンが織り交ぜてある迫力のある作品となっている。シリーズのなかで最高の興収を上げた本作は、80年代のアクション映画の金字塔と言える!
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COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念コラム:松崎まことさん】「もういいよ~」を乗り越えて… 『ロッキー』シリーズの40年余
「もういいよ~」を乗り越えて… 『ロッキー』シリーズの40年余 「もういいよ〜」 そのニュースを耳にして、思わず口に出してしまった。『ロッキー』シリーズの続編というかスピンオフとして、『クリード』という作品の製作が報じられた時だ。 主役が、アポロの息子!? ロッキーのライバルであり親友だった、あのアポロ・クリードの息子が主人公で、しかもロッキーも登場するって…。うわ、そんな蛇足みたいな話やっても、面白くなるわけないじゃん。やめてよ~と、心の底から思った。 思えば『ロッキー』(1976)と出会ったのは、シリーズ第1作が日本公開された、1977年の4月。私は中学に入学したばかりで、映画を猛然と見始めた頃だった。 主人公は、30代になっても芽が出ない、三流ボクサーのロッキー・バルボア。しかし偶然の成り行きから、偉大なるチャンピオンとして君臨する、アポロへの挑戦権を得る。 お馴染み「ロッキーのテーマ」に乗っての特訓やアポロとの壮絶なファイトなど、燃えるシーンも多々あるが、私が忘れられないのは戦いの前夜、ロッキーが恋人のエイドリアンに、訥々と語る“想い”。 「もし最終15ラウンドまでリングの上に立っていられたら、自分がただのゴロツキではないことが証明できる」 イジめに遭うなど暗い小学生時代を経て、中学という新しいステージに立ったばかりの自分に、このセリフはいたく響いた。自らシナリオを書いた『ロッキー』で、それまでの無名の存在から一気にスターダムを駆け上がった、シルベスター・スタローンのリアルストーリーも重なって、生きていく上で大切な何かを教えられた気がした。 それからの『ロッキー』シリーズは、『ロッキー2』(1979)『ロッキー3』(1982)…と、ほぼリアルタイムで追い続けたが、実は『クリード』以前にも、「もういいよ~」という思いを抱いたことがある。第1作から、ちょうど30年後の2007年4月に日本公開となった第6作、『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006)のストーリーを聞いた時だ。既に60代に突入していたスタローンが演じる50代のロッキーが、カムバックを決意。現役の世界チャンピオンと戦う…。 現実世界では1990年代中盤に、ジョージ・フォアマンが45歳で世界チャンピオンの座を奪い、48歳まで現役を続けたというケースがある。しかしいくら何でも、“50代”のロッキーのファイトなんて…。 だが、観ねばなるまい。『ロッキー4/炎の友情』(1985)『ロッキー5/最後のドラマ』(1990)の2作に正直辟易する部分が多かったこともあって、そんな義務感込みの醒めた気持ちで、16年ぶりのシリーズ最新作『…ファイナル』を迎えた。ところが、この作品が素晴らしかった!シリーズのお約束を踏襲しながらも、最愛の妻エイドリアンを亡くし、ひとり息子とも疎遠になっているロッキーが、“50代”にして戦う意味を明確に打ち出している。 元世界チャンピオンの偉大な父親にコンプレックスを抱き続けている息子に、ロッキーが言う。 「人生ほど重いパンチはない。それでも、どんなに強く打たれてもずっと前に進み続けることだ。そうすれば勝てる」 鑑賞時40代前半になっていた私は、ちょうど“放送作家”という、長年の稼業の曲がり角に近づきつつあった頃。『…ファイナル』には、中坊の時に第1作を観た時と同じく、いやそれ以上に大きく感情を揺さぶられた。改めて、スタローンに打ちのめされてしまったのである。 さて、それから更に9年を経ての『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)。アポロの血を継いで闘いの炎を燃やすアドニスと、そんなかつての親友の息子の師匠となったロッキーの物語。それぞれに孤独を抱えた同士が、力を合わせてファイトに望んでいく中で、徐々に“家族”のような絆で結ばれていく…。 嬉しいことに『クリード』は、『…ファイナル』に続いて、またこちらの予想を大きく裏切ってくれた!ほぼ無名の新人だったライアン・クーグラー監督が持ち込んだ企画を、スタローンが受け入れたことからスタートしたこの作品で、クーグラー監督と主演のマイケル・B・ジョーダンは、ハリウッドで大注目の存在になった。そんな展開も第1作を彷彿とさせ、10代から50代になるまで、このシリーズを観続けてきた私の心をギュッと掴んだ。 改めてスタローンのキャリアを振り返ると、『ロッキー』以外にも、『ランボー』や『エクスペンダブルズ』のようなヒット作はある。でも結局は、40年以上に渡って演じ続けている“ロッキー”なのである!『クリード 炎の宿敵』(2018)も大ヒットを収めた今、こうなったらいのちの炎を燃やし続ける限りは、スタローンにはロッキー・バルボアを演じ続けて欲しいと、熱烈に希望する! 特集の記事はコチラ番組を視聴するにはこちら © 2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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PROGRAM/放送作品
ランボー3/怒りのアフガン【4Kレストア版】
[R15+]友を救うため、アフガンでソ連軍大部隊と戦うランボー!極限までスケールアップした第3弾
スタローンの“ランボー”シリーズ第3作。アフガン・ゲリラとともにソ連軍と戦うランボーを描いたアクション大作。実際にソ連軍がアフガニスタンから撤退した1988年5月と時を同じくして上映された。
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COLUMN/コラム2019.04.24
【ロッキー一挙放送記念!コラム:高橋ターヤンさん】『ロッキー』シリーズを不動の名作にしたある登場人物とは?
『ロッキー』は素晴らしい傑作映画である。これはぼくが今さら述べるまでもなく、世界中でこれほど多くの人々に愛され続け、多くの人々に影響を与えたシリーズというのは他にないのではないか。何も持たざる者が千載一遇のチャンスをゲットして輝ける表舞台に出ながらも、本当に大切なものを見つけていくドラマに感動する『ロッキー』。リングの上で勝敗など関係なく愛するエイドリアンの名を連呼するラストは、何回観てもパブロフの犬のように泣いてしまうのはぼくだけで無いはず。 しかしぼくの中で『ロッキー』シリーズで最も印象に残るのは、バート・ヤング演じるポーリーの存在だ。ポーリーは精肉工場で働く出っ腹の中年で、ペットショップで働く地味な妹エイドリアンに酔っては罵声を浴びせて憂さを晴らす毎日。もっと楽をして金を稼ぎたいと、友人のロッキーにマフィアを紹介してもらおうとするダメ男である。何故か妹に好意を持ったロッキーとエイドリアンの仲を取り持つが、2人が幸せそうになるとバットを持って大暴れ。しまいには「もっとおれに優しくしてくれよお…」(富田耕生さんの声で脳内再生してください)と情けない声を出す。ロッキーはシリーズを重ねるにしたがって、世界王者となり、最強の敵を次々と撃破し、アメリカを代表してソ連王者と戦うことになるのだが、ポーリーはずっとポーリーのままだ。しかしポーリーはシリーズを通じて多くの登場人物が退場していく中、最後までロッキーの傍らに寄り添い、終生ロッキーと共にあった。このポーリーの存在は、ファンの中でも賛否が分かれるところであるが、ぼくはポーリーこそが『ロッキー』シリーズを不動の名作たらしめてきた余人に代えがたい存在であると断言する。 ポーリーはロッキーの合わせ鏡のような存在である。チャンスをものにし、必死のトレーニングを行って日の当たる世界に飛び出していったロッキー。しかしもしあの時、世界王者アポロ・クリードの気まぐれでロッキーが挑戦者に選ばれることがなかったら。ロッキーは三流のボクサーとして選手生命を終え、マフィアの用心棒として誰からも認められることもなく生涯を終えていたかもしれない。ポーリーのように。ロッキーはポーリーの中に常に自身を見いだしていたのではないだろうか。だからこそ、特に自身を顧みることなく、何度も失敗を繰り返しながらずっと変わらずボンクラな人生を送るポーリーを、常にそばに置いてきたのではないだろうかと思うのだ。そしてそんなポーリーだからこそ、ロッキーが辛く苦しいときも、栄光に浸っているときも常に変わらぬ率直な態度でロッキーと共にいることができたのではないだろうか。そしてこの映画を観ているぼくたち観客のほとんどは、ポーリーと同じ境遇にある。つまらない人生、うまくいかない仕事、クソったれな人間関係、金は無い、酒や博打に逃げては後悔の日々……。だからこそぼくたちはポーリーにこの上ない嫌悪と同情、そしてシンパシーを同時に感じてしまうのではないだろうか。そしてロッキーはそんなポーリーを最後まで見下すことなく厚い友誼をもって遇していた点は感動的ですらある。 しかしポーリーは『ロッキー』シリーズ最終作『ロッキー・ザ・ファイナル』をもってシリーズを退場した。新シリーズ第1作となる『クリード チャンプを継ぐ男』では、どんな死に方をしたかは分からないが、ポーリーは死んでしまっているのだ。ロッキーはエイドリアンの墓の横に眠るポーリーの墓の前にたたずむ日々を送っており、そこに盟友アポロの忘れ形見であるアドニスが現れる。そしてロッキーの家に居候することになったアドニスに与えられた部屋こそ、ポーリーの部屋であった。これはロッキーがアドニスを新たな家族として迎え入れたことの証左である。ポーリーは死してなお、『ロッキー』シリーズに多大な影響を与え続けているのだ。 特集の記事はコチラ番組を視聴するにはこちら © 1990 METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC.. All Rights Reserved
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PROGRAM/放送作品
ランボー 最後の戦場
[R-15]スタローン自身が本シリーズを初めて監督!ランボー20年ぶりの雄姿を描く、シリーズ第4弾
20年の時を経て作られた第4弾。スタローンが監督・脚本・主演を務め、舞台を軍事独裁時代のミャンマーに移した本作は、過去作とは一線を画し、生々しいバイオレンス描写満載のハード・アクション作となった。
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NEWS/ニュース2019.04.23
竹原慎二さん特番放送へのコメント到着!動画あり! 「ロッキーから勇気や希望をもらうんじゃないですかね」 番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 ザ・シネマにてGW最終日5/6(火・休)放送! 竹原慎二さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼント!
洋画専門CS放送ザ・シネマとBS4K放送ザ・シネマ4Kは、令和元年のゴールデンウィーク最終日に、 「ロッキー」シリーズ全6作品とCSベーシック初放送の『クリード チャンプを継ぐ男』を一挙放送いたします。放送にあわせ元ボクサー・竹原慎二さんのインタビュー特別番組の放送が決定! この度、特別番組の放送を記念し竹原慎二さんにインタビューを行いました。 山あり谷ありロッキーさながらの人生を過ごしてきた、竹原さんが語る自身の半生と、『ロッキー』への熱い想いがこもったインタビューとなりました。 そして竹原さんの格言付き直筆サイン入り色紙をプレゼントキャンペーンも実施します。 「ロッキー」シリーズと『クリード チャンプを継ぐ男』の一挙放送とあわせてお楽しみください! ■元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二、「『ロッキー』は勇気や希望をもらえる作品」 ★ 竹原慎二さんインタビュー!特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 40年以上もの間、多くの人に勇気と希望を与えてきたシルヴェスター・スタローン主演の映画「ロッキー」シリーズ。ザ・シネマとザ・シネマ4Kでは、その「ロッキー」シリーズ全6作と、ロッキーのライバルであり親友だったアポロの息子アドニス・クリードを主人公にした新章「クリード」シリーズの第一弾『クリード チャンプを継ぐ男』(CSベーシック初放送)を5月6日に一挙放送する。この放送にあわせて、元WBA世界ミドル級王者・竹原慎二さんが自身の半生について大いに語った特別番組「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」も放送される。少年時代から、ボクシングとの出会いで人生を変えて世界王者になった竹原氏。人生を変えた父の言葉。上京。世界戦への挑戦。また、近年は癌との過酷な戦いなど……。数々の困難にも、不屈の精神で立ち向かってきた竹原氏は、まさにリアル・ロッキーとも言うべき存在だ。竹原氏自身はその言葉に「単に不良だったとか出来損ないだった、という点が一緒だというだけでしょ」と笑ってみせるが、それでも氏の言葉は多くの人の心を揺さぶるハズだ。 ★竹原慎二さんコメント 「ロッキー」シリーズは、幼少時からビデオや映画館などで観てきたという竹原氏。 <竹原さん> 「現役の時も、試合前に自分を奮い立たせるために『ロッキー』を観ていました。本当に感動や夢、すべてをくれる映画。僕の場合は高校にも行けなくて。夢も希望もなかったんですけど、そういう僕みたいな奴らが『ロッキー』や「あしたのジョー」なんかを観て、夢を抱いていたんです。ボクサーになれば、この現状を変えられるかもしれないと。今の子はどうか分からないですが、僕らの頃は、ほとんどのボクサーが『ロッキー』を観て感動していたと思いますよ」。 しかし今回の企画に挑むにあたり、改めて「ロッキー」シリーズを鑑賞し直してみたところ、その印象に変化があったという。 ■『クリード チャンプを継ぐ男』&「ロッキー」シリーズ特別番組情報 『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択放送日:5月6日(月・休) 20:45~/5月18日(土) 20:45~元ボクシング世界王者・竹原慎二氏。リアル・ロッキーが「ロッキー」シリーズと自身の半生を語り尽くす! 番組情報はコチラ 番組を視聴するにはこちら ■「『クリード チャンプを継ぐ男』「ロッキー」放送記念:竹原慎二の選択」 放送記念プレゼントキャンペーン! ★竹原慎二さん格言付き直筆サイン入り色紙を3名様にプレゼント! ザ・シネマのWEBサイトプレゼントページより応募ください。※ザ・シネマの会員「ザ・シネマメンバーズ」へ会員登録(無料)が必要です。応募期間:2019年4月23日(火)~2019年5月31日(金) プレゼント応募先ページはコチラ 番組を視聴するにはこちら
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PROGRAM/放送作品
バトルフロント
[PG12]愛する娘を守るため男が命を懸ける!ジェイソン・ステイサムの死闘に手に汗握る壮絶アクション
シルヴェスター・スタローンが自分の映画のために執筆した脚本を、『エクスペンダブルズ』で競演したジェイソン・ステイサムを主演に起用し映画化。銃撃戦から挌闘バトルまで激しいアクションをクールに魅せる。
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COLUMN/コラム2019.01.08
『バレット』とウォルター・ヒルが語る“男気”映画術
■スタローンと監督ウォルター・ヒル、初のコラボ 2013年製作の映画『バレット』は、シルベスター・スタローンが殺し屋を演じることで話題を呼んだノワールスリラーだ。40年間ヒットマンとして生きてきた、ニューオーリンズの殺し屋ジミー・ボノモ。彼はその日、汚職警官のグリーリーを始末し、相棒のルイスと仲介人に会うはずだった。だが待ち合わせ場所に現れた謎の人物による襲撃を受け、ルイスを殺害されてしまう。復讐に燃えるジミーは、グリーリーの元相棒である刑事テイラー(サン・カン)とともに事件の真相を追う……。 当時のスタローンは『ロッキー・ザ・ファイナル』(05)や『ランボー/最後の戦場』(08)など、かつての当たり役にオンタイムの自分を反映させることでシリーズ再生を果たし、また彼と同期のアクションスターが一堂に会する『エクスペンダブル』シリーズ(10〜)でシニア・アクションを先導するなど、マーケットを絞った活動で俳優としての最盛期を再び迎えていた。 そしてこの『バレット』も、こうしたスタローンのマーケティング戦略が顕著に出た映画となっている。というのも本作、作り手が現代アクションの流儀に適応させようとせず、80年代後半から90年代初頭のアクション映画への回帰を示しているからだ。 もともと『バレット』は、フランスの漫画原作者マッズ(本名アレックス・ノラン)がストーリーを手がけ、コリン・ウィルソンが絵を担当したグラフィックノヴェルシリーズをベースとしている。同作は2004年にベルギーの栄誉あるコミックアワード「サン=ミッシェル漫画賞」でベストシナリオ賞を獲得し、その後、英語による翻訳版が出版され、映画化の運びとなっている(映画の原題である”Bullet to the Head”は、そのときの英語タイトルを受け継いだものだ)。 しかし原作と異なり、警察と殺し屋組織を交えた群像劇をバディムービーにしたのは、他でもない監督ウォルター・ヒルの提案によるものだという。 スティーブ・マックイーンが主演した『ゲッタウェイ』(72)の脚本で注目を浴び、75年に『ストリートファイター』で監督デビューした、アクション映画の巨匠ウォルター・ヒル。以降『ウォリアーズ』(79)や『48時間』(82)『ストリート・オブ・ファイヤー』(84)といったヒット作を数多く手がけ、また『エイリアン』(79~)シリーズのプロデューサーとしても知られた存在だ。特に『48時間』はバディムービー(相棒映画)の礎を築いた名編として、アクション映画史にそのタイトルを深く刻んでいる。 『バレット』は、こうしたヒルの過去作のあらゆる要素が盛り込まれ、氏を象徴する旧来のスタイルを劇中にて呼び覚ましている。殺し屋が刑事とチームを組むという設定は、脱獄囚に同僚を殺された刑事が服役中のワルと組み、犯人逮捕に挑む『48時間』を彷彿とさせるものだし、スタローンと、今や『アクアマン』(18)で旬の俳優となったジェイソン・モモアとの斧によるタイマン勝負は、チャールズ・ブロンソンが喧嘩ファイトで日銭を稼ぐアウトローに扮した『ストリートファイター』(75)にその原型を見ることができる。 ■80年代アクション回帰の意図とは? 『バレット』の日本公開時、筆者は光栄にもプロモーション来日したウォルター・ヒルにインタビューをさせてもらった。電波媒体向けのビデオ映像、ならびに紙媒体数誌に掲載する記事のための取材だったが、なにより自分が監督の大ファンということで、興奮の面持ちで取材にあたったのを昨日のことのように覚えている。まずはさておき企画との関わりと、先述したような80年代アクションへの回帰への起因を訊くと、彼はこう答えてくれた。 「『バレット』は監督選びに難航していたらしく、スタローン自身が私に声をかけてきてくれたんだ。そこで条件をふたつ先方に投げかけたんだよ。ひとつは本作をバディムービーにすること。“きみ(スタローン)が主役の作品なんだから、私が80年代に手がけたバディムービーを再生させるような作品がいんじゃないか?”って。それをスライ(スタローンの愛称)に言ったら“じゃあ、それを監督するのはもう決まっているじゃないか”って即座に返されてね(笑)」 二人のキャリアから考えると意外に思われるが、ウォルター・ヒルとスタローンは、これまでに一度も監督・主演として組んだことがなかった。ただ親交は以前からあったようで、それが『バレット』へと結実していったのである。ちなみにヒルが製作側に要求したもうひとつの条件は、本作をデジタルで撮影することだったそう。しかし先の流れから、プロデューサーはフィルムによる撮影を依頼している。 ところが異色のコンビを作るのに手慣れたヒルも、スタローンが演じたボノモのキャラクターを膨らませていくのに苦労したという。 「前科者と刑事とをどう絡ませるのかがネックだったし、ボノモと彼の娘との関係を設定づけるのには、とても時間を要した。私の映画は、どれもストーリー以上にキャラクターありきの作品だと思う。ただ、キャラクターに求めるものが普通の作家とは違う。多くの場合、映画のキャラクターは心理プロファイリングで作られていくが、私の場合はそのキャラクターがどういう道徳観を持ち、どういうルールで生きているかを最大に重んじるんだ」 これなどはまさに『バレット』のボノモを含め、監督の作品それぞれに通底する人物像だ。でもそんなキャラクターたちが単に強いだけでなく、正義をなすことの難しさをそれぞれに体現している。 「それが私の好むところのテーマでもある。正義を遂行するのは難しい。だがそれを志として生きてゆき、切り開いていくキャラクターにひたすらこだわってきた。ただ演出するだけの監督を請け負うことには興味がないんだ」 ■リアリティの滲んでいるものこそが、自分にとっての映画なんだ(ウォルター・ヒル) ところでこのインタビュー、筆者が依頼を受けるにあたり、以前よりウォルター・ヒルに疑問を抱いていたことを「本人に直接確認させてくれ」という要求つきで承諾した。 ひとつはヒルが企画していた『ストリート・オブ・ファイヤー』の続編について。彼は同作のヒーロー、トム・コーディ(マイケル・パレ)を主役にした三部作の企画を抱えていたが、 「あれは残念なことに、スタジオ側とうまく企画を進められなかったんだよ。私のキャリアの中で唯一、パート2や3があると示唆した作品だし、頭の中でアイデアをかなり練っていたんだ。だから今でもチャンスがあるなら、ぜひトライしたい」 とのこと。続編ものをやらないというのは彼の美学としてあり、唯一『48時間PART2/帰って来たふたり』(90)は、主演であるエディ・マーフィーの熱意にほだされ、例外的に請け負ったものだ。 そしてもうひとつは、ヒルが極度のSFアレルギーだという噂の真相について。『エイリアン』を「SFは嫌いだ」という理由から監督する要請を断り、また演出をめぐり、スタジオとの意見の相違からクレジット権を剥奪された『スーパーノヴァ』(00)の実例がある。 しかし、この個人的な興味に対する答えこそ、『バレット』を含め彼の作品すべてに通底しているものであり、この発言をもって本稿の結びとしたい。 「SF嫌いは単なる噂にすぎない。若い頃には(アーサー・C・)クラークや(ロバート・A・)ハインラインをよく読んだし、このジャンルに愛情もあった。ただSF映画は複雑化したVFXやCGIの制作プロセスが必要不可欠で、俳優のテンションを上げにくいグリーンバックで撮影する手段には、個人的に違和感を覚えているんだ。私にとって映画というのは、ジョークは腹の底から笑えて、弾は当たると痛い。そこに血と肉でできている人間が登場し、彼らは命を賭けて戦っている。そういうリアリティの滲んでいるものこそが、自分にとっての映画なんだ」■ © 2012 HEADSHOT FILM INVESTMENTS, LLC