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PROGRAM/放送作品
ファーストフード・ネイション
ファーストフード業界に潜む様々な問題を浮き彫りに!リチャード・リンクレイター監督が贈る社会派ドラマ
『ビフォア』シリーズのリチャード・リンクレイター監督が、利益第一なファーストフード業界の闇を暴いたノンフィクションをイーサン・ホークら豪華キャストの競演で映画化。食の現実を正面から映すラストが衝撃的。
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COLUMN/コラム2020.05.21
ハチャメチャな驚愕映像からエモーションが立ちのぼる快作!『スイス・アーミー・マン』
『スイス・アーミー・マン』は、予告編にもほぼまるごと収められていた冒頭のシーンで世の中の度肝を抜いた。ポール・ダノ扮する無人島の遭難者ハンクは、自殺を試みるも失敗し、ダニエル・ラドクリフ演じる水死体を発見する。死体にはガスが溜まっているからか、繁盛にオナラをする。オナラが推進力になると気づいたハンクは生きる希望を見出し、死体にまたがって大海原へと乗り出すのだ。オナラはさしずめジェットエンジンであり、大海原を突き進む超カッコいい絵面にタイトルが重なる。「スイス・アーミー・マン」と! 「スイス・アーミー・マン」とは「スイス・アーミー・ナイフ」をもじった造語。十徳ナイフとも呼ばれるスイス軍御用達の多機能ナイフみたいに、いろんな用途で役に立ってくれる死体のことを意味している。やがてハンクは死体を“マニー”と名付け、マニーは愛する女性サラのもとを目指すサバイバルジャーニーの良き相棒になっていく。 監督は、ミュージックビデオ界から頭角を現した名コンビ、ダニエル・シャイナートとダニエル・クワン(通称“ダニエルズ”)。ふたりの長編映画デビュー作となった『スイス・アーミー・マン』は、奇想天外なアイデアを次々とビジュアル化しまくった怪作だ。“ダニエルズ”の得意技は、合成映像の素材を人力で撮ってしまう力技。冒頭のオナラ噴射で海を渡る名シーンも、ダニエル・ラドクリフが実際にポール・ダノを背中に乗せて、本当にワイヤーで引っ張られているのだからスゴい。全編を貫くこの手作り感が、ありえない設定に奇妙な説得力と温かみをもたらしているのだ。 ハンクとマニーを導くのは、死体だけど勃起するマニーのイチモツだ。ハンクが語るサラへの想いに呼応してか、死んでいるはずのマニーのイチモツはコンパスのようにある方角を指し示す。ハンクはそれが愛するサラのもとへと導いてくれると信じて、人里離れた森の中を、死体のマニーを担いで進んでいくのである。 控えめに言って、この映画はどうかしている。設定もプロットもどうかしているし、ビジュアルもどうかしていて、しかもすべての要素が下ネタ系のギャグに繋がっている。サンダンス映画祭でお披露目された際に、ついていけないと退場する観客が何名もいたという話も意外ではない。ただし、その場限りのふざけたギャグを売りにした映画では決してない。どうかしている描写が積み重なることで、いつのまにか切ない感動すら呼び覚ましてしまうウルトラCこそが本作の神髄なのだ。 そもそもダニエルズはミュージックビデオ時代から、奇想天外なビジュアルにえもいわれぬ情感を醸し出す名人だった。例えばアジア系の男(ダニエル・クワンが演じている)の股間が暴れ出してビルの天井を突き破るDJ Snake & Lil Johnの「Turn Down For What」も、森の中で全裸で戯れる男女の一団がハンターの銃で撃たれると強制的に衣服を着せられていくジョイウェイヴの「Tangue」も、本作の音楽を担当したアンディ・ハルとロバート・マクダウェルが所属するバンド、マンチェスター・オーケストラの「Simple Math」も、驚愕映像を眺めているうちに、不思議と心の奥を掴まれてしまう。同じ胸の痛みを知る者同士のようなシンパシーを覚えてしまうマジックが、“ダニエルズ”の作品には宿っているのである。 つまり『スイス・アーミー・マン』は“ダニエルズ”の長編映画第一作であり、ミュージックビデオや短編作品で探求してきた「バカバカしいけどエモーショナル」というアプローチを進化発展させた第一期の集大成的な作品でもあるのだ。ただ、あまりにもビジュアルセンスが突出しているせいで、サンダンス映画祭の例のように観る側の戸惑いを誘発してしまうこともある。尖鋭化した才能が諸刃の剣になっているとも言える。 もしかするとその危険性は、当人たちが一番理解していたのではないかと思わせるのが、ダニエル・シャイナートの単独監督となった第二作『The Death of Dick Long』だ。「Dick」はイチモツの俗語なので「チンコ・デカイさんの死」とでも訳すべきだろうか。シャイナートの故郷アラバマ州で撮影されたこの犯罪コメディで、シャイナートは得意の合成テクニックを敢えて封印。奇妙な変死体をめぐって名もない田舎者たちが巻き起こす珍騒動を、あくまでも現実主義的な表現のみで描き切っている。 とはいえ“ダニエルズ”らしい刻印はしっかりと押されている。ネタバレは避けたいが、タイトルに象徴されているように、こちらの作品も壮大な下ネタが仕込まれたバカ話なのは共通している。しかしこれもまた、バカな人間たちの愚行三昧を、ひねりのある共感と優しさをもって描いているのだ。 『The Death of Dick Long』にダニエル・クワンは参加していないが、『スイス・アーミー・マン』と組み合わせて観ると、映画作家としてのエモーショナルな持ち味と、その持ち味を発揮する対象の特異性が明快に浮かび上がる。『The Death of Dick Long』はおそらく日本でも劇場公開されるはずなので、まずは『スイス・アーミー・マン』を楽しみながら心待ちにしていただきたい。 そして2020年完成予定の最新作『Everything Everywhere All at Once』は、再びシャイナートとクワンがタッグを組む“ダニルズ”としての長編映画第二作。内容は「55歳の中国系女性が税金を払おうとするSFアクション」だそうで、まったく意味がわからないけれど、興味をそそられずにいられないではないですか!■ 『スイス・アーミー・マン』©2016 Ironworks Productions, LLC.
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PROGRAM/放送作品
LOOPER/ルーパー
[PG12]暗殺のターゲットは30年後の自分!前代未聞の死闘によって運命がループするSFアクション
現代と未来の自分が戦うという斬新なタイムトラベル・サスペンスを、巧妙な伏線を絡めた運命のループによって描き出す。空中に浮遊するバイクなど、レトロフューチャーなガジェットのデザインセンスも抜群。
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COLUMN/コラム2012.02.01
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2012年2月】山田
ダニエル・デイ=ルイスが鬼気迫る熱演で底なしの欲望を抱える石油王に扮し、アカデミー主演男優賞に輝いた一大叙事詩。少しばかり長尺だとか、意外と地味だとか重いとかネガティブな意見を聞くことも間々ありますが、そんなレビューに惑わされてはいけません必ず損をします。滅多にお目にかかることの出来ない骨太の演技・演出に圧倒されることでしょう。観終わったあとのグッタリ感もきっと心地良いはず。アカデミー撮影賞に輝いた圧倒的迫力の重厚な映像はもちろん、音楽も忘れてはいけません。レディオヘッドのジョニー・グリーンウッド。バンド名を書くと途端に今更感が出てしまいますが、それでも彼の音楽は凄まじい演出効果を果たしています。必聴。 © MMVII Paramount Vantage, A Division of Paramount Pictures Corporation, and Miramax
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PROGRAM/放送作品
スイス・アーミー・マン
死体のオナラで無人島を脱出?シュールな笑いを交えて描く、ダニエル・ラドクリフ主演の奇想天外サバイバル
ミュージックビデオ出身の“ダニエル”コンビが、長編初監督作にしてサンダンス映画祭最優秀監督賞に輝いた異色サバイバル。便利機能を備えた死体をダニエル・ラドクリフが怪演し、シュールなユーモアを振りまく。
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PROGRAM/放送作品
それでも夜は明ける
[PG12]突如自由を奪われた黒人男性。その12年に及ぶ受難とは…アカデミー作品賞に輝いた衝撃の実話
自由黒人の地位を奪われ奴隷として12年間過ごした男の回想録を映画化。製作を務めたブラッド・ピットが物語の鍵を握る奴隷解放論者役で出演。アカデミー作品賞・助演女優賞(ルピタ・ニョンゴ)・脚色賞を受賞。
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PROGRAM/放送作品
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
石油で富と権力を追求する欲深き男をダニエル・デイ=ルイスが怪演!迫力と衝撃の一大叙事詩
ダニエル・デイ=ルイスが鬼気迫る熱演で底なしの欲望を抱える石油王に扮し、アカデミー主演男優賞に輝いた大河ドラマ。主人公の心象風景とリンクする重厚な映像も、アカデミー撮影賞に輝く圧倒的迫力だ。