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PROGRAM/放送作品
ワーキング・ガール(1988)
キャリアウーマンを夢見る女性が恋に仕事に大奮闘!豪華スター競演で贈る痛快サクセスストーリー
『卒業』の名匠マイク・ニコルズ監督がメラニー・グリフィスら豪華スターを集め、キャリアウーマンを夢見る女性のサクセスストーリーとロマンティックコメディの要素をバランスよく融合。アカデミー主題歌賞を受賞。
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COLUMN/コラム2020.03.26
原作は、アクチュアルな“ポリティカル・サスペンス”。映画版の最大の売りは!?『イルカの日』
本作『イルカの日』(1973)の原作となった小説は、フランスの作家ロベール・メルル(1908~2004)が執筆し、1967年に発行された。 その主人公は、50代の海洋動物学者セヴィラ。アメリカ政府系の財団の補助を受ける、イルカの研究施設の主宰者で、生まれてすぐに母を亡くした雄イルカ“ファー”を育てている。セヴィラは、知能が高い“ファー”が人間の言葉を発語、即ち喋れるように訓練し、会話でコミュニケーションが取れるように研究を続けてきた。 そしてその成果を、大々的に発表する機会が訪れる。記者会見で“ファー”とそのパートナーである雌イルカ“ビー”をお披露目。ジャーナリストたちに、イルカと英語で質疑応答する機会を設けたのである。 このニュースは、大センセーションを巻き起こした。セヴィラ、そして“ファー”と“ビー”は、全世界の耳目を集める存在となったのである。 暫しは名声を享受する日々が続いたが、やがてそれは幕を下ろす。政府系組織の一部がセヴィラを欺いて、“ファー”と“ビー”を拉致。イルカ夫婦の知能と技能を悪用した、軍事利用を図るのだった…。 原作者メルルはこの小説について、本編前の“序”で、次のように著している。「未来小説だろうか?サイエンス・フィクションだろうか?表面的にはそうだが、実際的にはそうではない。なぜなら、未来といっても、二十年とか三十年も先のことではなく、とても短い時間-せいぜい三年から六年ぐらい先のことであり、おまけに、わたしは本当に未来を予見する自信なぞないからだ…」 実際にこの小説の内容は、実にアクチュアル。当時の国際情勢と地続きと言っても、過言ではなかった。 “ファー”と“ビー”を利用しての軍事行動。それは、ベトナム戦争のために出撃中のアメリカの巡洋艦を、“核機雷”によって消滅させるというものだった。政府系組織はその攻撃を、中国政府が仕掛けたと喧伝。世論を煽ってアメリカ大統領に、中国への報復核攻撃を決断させるという企てだったのである。 “ファー”と“ビー”は、騙されて作戦を実行させられた際に、命を奪われそうになるも、逃亡。イルカたちから謀略のすべてを伝えられたセヴィラは、命を懸けて“第3次世界大戦”勃発の回避に乗り出すが…。 このアメリカ政府機関による謀略は、1964年に起こった、「トンキン湾事件」を想起させる。ベトナム沖のトンキン湾で、北ベトナム軍の哨戒艇が、アメリカ海軍の駆逐艦に2発の魚雷を発射したとされる一件である。これをきっかけにアメリカ政府は、ベトナム戦争に本格的に介入することとなっていく。 しかしこの事件の一部は、アメリカ側が仕組んだものであることが、1971年に暴露された。それはメルルが「イルカの日」を発表した、4年後のことであった。 また70年代初頭には、アメリカ海軍が多数のイルカを捕獲し、フロリダ海域で訓練していたことがわかっている。ほぼ時を同じくして、ベトナム海域に停泊中のアメリカ艦船を襲う北ベトナムの潜水工作員を阻止するために、海軍がイルカを使っていたことも報じられている。ベトナム戦争に出撃させられたイルカは、鼻先に飛び出しナイフを装着して、敵兵を殺傷するように訓練されていたと言われる。 「反アメリカ的」な思考の持ち主だったというメルルだが、そうした視点があるが故に、小説「イルカの日」は、未来小説でありサイエンス・フィクションであると同時に、高度な“ポリティカル・サスペンス”になったと言える。 さてこの原作を映画化するに当たっては、当初監督に決まったのは、ロマン・ポランスキー。しかし彼が本作のロケハンのためにロンドンを訪れている最中の1969年8月9日、ロサンゼルスの邸宅で妻の女優シャロン・テートが、カルト集団のマンソン一家に惨殺されるという事件が起こった。この悲劇のため、ポランスキーは降板を余儀なくされる。 後を受けて登板したのが、マイク・ニコルズ(1931~2014)。グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞、エミー賞を4賞とも受賞した、数少ない経験者の1人であるニコルズだが、『イルカの日』を手掛けることになった時は、映画監督としてのキャリアのピーク。ノリに乗っている状態だった。 映画初監督作品『バージニア・ウルフなんかこわくない』(66)で、エリザベス・テイラーに2度目のアカデミー賞主演女優賞をもたらした後に手掛けたのが、ダスティン・ホフマンの出世作でもある、『卒業』。1967年12月に公開されたこの作品は、同年8月公開の『俺たちに明日はない』に続く、“アメリカン・ニューシネマ”の代表的な作品となり、ニコルズにアカデミー賞監督賞をもたらした。 その後も、ブラックユーモアたっぷりに、戦争を強烈に風刺した『キャッチ22』(71)、青春の愛と性の矛盾を描いた『愛の狩人』(71)と、問題作を立て続けに監督し、正に「ニューシネマの寵児」と言うべき存在に。そのタイミングで請け負ったのが、本作であった。 脚本は、『卒業』『キャッチ22』に続いて、ニコルズとは3本目のコンビとなった、バック・ヘンリー(1930~2020)。そして主演には、ジョージ・C・スコット(1927~1999)が決まった。スコットは、『パットン大戦車軍団』(70)でアカデミー賞主演男優賞を贈られながらも、受賞を拒否したことでわかる通り、扱いが難しいことで知られる。しかしその実力や強烈な個性もあって、70年代は堂々たる主演スターの1人であった。 因みにニコルズ監督とスコットは、本作撮影前、舞台で一緒に仕事をした経験がある。ニコルズはスコットを、「もしかすると世界一の俳優」と、称賛を惜しまず、その相性も悪くなかったようだ。 映画化に当たって、スコットが演じる海洋生物学者(役名は原作から改変されて、テリルになっている)が手塩に掛けて育成した天才イルカたちを、政府系らしき秘密機関が、謀略に利用しようとする骨子は変わらない。しかしながら展開やギミックは、かなりコンパクトにまとめられている。 原作の弱点とも言えるのが、広く注目されるようになったイルカ夫婦を、わざわざ拉致して、国際的な謀略に使おうとするところ。世界的なスターを秘密作戦に使うのは、些か無理を感じる。そのためか映画では、“ファー”と“ビー”の能力は世間に周知されることはなく、お披露目されるのは、研究機関のスポンサー達だけに対してとなる。 そして、イルカを利用しての謀略の内容も、大きく変更。アメリカ大統領がバカンス中のクルーズ船の船底に、機雷を取り付け、爆殺を図るというものになった。 製作費や当時のVFXの限界なども慮ってのことと思われるが、謀略を“第3次世界大戦勃発”から“大統領暗殺”に変更するに当たっては、1963年のケネディ大統領暗殺事件が、作り手たちの念頭には当然あったのであろう。ケネディ暗殺劇にはCIAやFBIなどの関与があると、事件発生当時から囁かれ続けていることを援用したように思われる。 原作では50代のセヴィラは、25歳下の研究所所員の女性と恋に落ち、結婚に至る。それに倣ってか、撮影時に40代中盤だったジョージ・C・スコット演じるテリルも、年の離れた若妻マギーと共にイルカの研究を行っている設定。マギーを演じるのは、トリッシュ・ヴァン・ディヴァー(1941~ )。スコットの監督・主演作『ラスト・ラン/殺しの一匹狼』(71)に出演した縁から、14歳年上の彼と結ばれた。新婚ホヤホヤの頃だった本作はじめ、『ブルックリン物語』(78)『チェンジリング』(80)など、夫の主演作で幾度も共演。スコットは5度の結婚歴があるが、99年に死を迎えるまで、5度目の妻のディヴァーと添い遂げた。 スコットは撮影中、出演するイルカたちとの接触を怠らなかった。何百時間も一緒に水中で過ごす内に、彼らとすっかり仲良しになったというが、やはり本作『イルカの日』で、最大の売りと言っても良いのが、イルカたちの名演だ。 この映画のために撮影数カ月前、フロリダ沖で6頭のイルカが捕えられ、訓練を施したという。そうして鍛えられた、彼らの表現力や愛らしさときたら!74年の日本公開時、当時小4で、保護者に連れられて映画館で鑑賞した私は、動物好きだったこともあって、すっかりヤラれてしまった記憶がある。 もちろん彼らが話す人語は、それらしく合成された音声である。しかしながら、スコット演じるテリルを「パー(パパの意)」、ディーヴァー演じるマギーを「マー(ママの意)」と呼ぶシーンにマッチしたイルカたちの表情の豊かさやしなかやかさなど、当時はVFXで調整することが不可能だったことなど考えると、より感慨深い。 調教された6頭のイルカは、撮影終了の前後に、ある者は自らの意思で、ある者はクルーの手によって、順次海原に戻っていったという。野生動物を捕獲した上で、彼らが望んだわけではない訓練を施しての撮影といった手法は、動物愛護の観点などから、今や問題視されて、かなり困難なことだと思われる。 CGなき時代のイルカの名演だけでも、映画『イルカの日』は、一見の価値があろう。■ 『イルカの日』© 1974 STUDIOCANAL
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PROGRAM/放送作品
卒業
1967年度アカデミー監督賞受賞作であり、アメリカン・ニューシネマの代名詞にして、青春映画の傑作
人生の目標が見えないことへの焦燥感、歯止めの利かない性への好奇心と、相反する恋愛への純粋な憧れ、といった、若者特有の心を瑞々しく描き出した、青春映画の傑作。サイモン&ガーファンクルの挿入歌も必聴。
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COLUMN/コラム2016.10.08
個人的に熱烈推薦!編成部スタッフ1人1本レコメンド 【2016年11月】うず潮
元米大統領ビル・クリントンの選挙戦をモデルにした、ベストセラー小説「プライマリー☆カラーズ 小説大統領選」を『心の旅』の監督マイク・ニコルズが映画化。天才的な握手と笑顔を武器に選挙戦に臨む州知事とその妻、スタッフたちの奮闘ぶりを描く政治コメディ。女たらしの州知事を男の色気たっぷりにジョン・トラヴォルタが演じ、政治家の妻の表裏をエマ・トンプソンがシニカルに好演。選挙中に発覚するスキャンダルを揉み消す敏腕スタッフ役のキャシー・ベイツの怪演ぶりはお見事の一言。 ここまでやる?と思わずつぶやいてしまう、米大統領選の過酷な舞台裏を垣間見られる作品なので、米大統領選真っ只中の11月に是非見てほしい1本。また、ザ・シネマでは、ケネディが暗殺された11/22に、この事件をテーマにした『パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間』も放送します。こちらも是非ご覧ください。 ©TOHO-TOWA
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PROGRAM/放送作品
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
米ソ冷戦終結に貢献したのはプレイボーイのお気楽下院議員だった?トム・ハンクス主演の実録政治ドラマ
1980年代に実在したテキサス出身の下院議員チャーリー・ウィルソンの活躍を、『卒業』のマイク・ニコルズ監督がコメディタッチで映画化。トム・ハンクスらオスカー俳優たちが破天荒なドラマをリアルに魅せる。
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PROGRAM/放送作品
愛の狩人
[PG12相当]女性に求めるのは愛情、それとも肉体関係?名匠M・ニコルズが描く対照的な男2人の愛。
人気デュオのアーサー・ガーファンクルが、ジャック・ニコルソン演じるプレイボーイと対照的に誠実な青年を好演。ニコルソンと肉体関係に溺れる女優役のアン=マーグレットがゴールデン・グローブ助演女優賞を受賞。
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PROGRAM/放送作品
心の旅
記憶を失った代わりに取り戻した人間らしさ…ハリソン・フォードの静かな演技が染みるヒューマン・ドラマ
タフなヒーローのイメージが強いハリソン・フォードが、名匠マイク・ニコルズ監督によるヒューマン・ドラマで心に染みる静かな演技を披露。脚本を務めるのは、今をときめくヒットメーカーのJ・J・エイブラムス。
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PROGRAM/放送作品
イルカの日
もしもイルカが言葉を話せたら…人間と動物の交流を『卒業』のマイク・ニコルズ監督が描く異色SF
海洋動物学者によって言葉を理解できるようになったイルカが人間と会話する微笑ましい交流を、本物の動物による名演技で瑞々しく描く。ジョルジュ・ドルリューが手がけた叙情的なテーマ曲も静かな感動を誘う。
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PROGRAM/放送作品
(吹)イルカの日 【日曜洋画劇場版】
もしもイルカが言葉を話せたら…人間と動物の交流を『卒業』のマイク・ニコルズ監督が描く異色SF
海洋動物学者によって言葉を理解できるようになったイルカが人間と会話する微笑ましい交流を、本物の動物による名演技で瑞々しく描く。ジョルジュ・ドルリューが手がけた叙情的なテーマ曲も静かな感動を誘う。
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PROGRAM/放送作品
クローサー
[R-15]ロンドンで出逢った男女4人の、嘘と真実が交錯した愛の行方を綴った大人のラブ・ストーリー
『卒業』のマイク・ニコルズ監督が、ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンら豪華キャストによって、複雑に絡み合う愛の行方を描いた大人のラブ・ストーリー